前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: sax (第2期)  

David Murray / Ballads

DMballads.jpg  David Murray (ts)
  Dave Burrell (p)
  Fred Hopkins (b)
  Ralph Peterson Jr. (ds)

  Recorded at A&R Recording, New York in January, 1988
  DIW-840 (1990)

  1. Valley Talk
  2. Love in Resort
  3. Ballad for The Black Man
  4. Paradise Five
                      5. Lady in Black
                      6. Sarah’s Lament

David Murray(B1955)の Ballad集。同じ Murray のBallad集としては “Lovers” があるが、同メンバーで同時期に録音したものである。
本作は、Ballad集としてのタイトルもついているのだが、厳密に言うと、ラテンタッチで、Balladなのかな?といった曲など、2〜3入ってはいる。
もっとも Murray の場合は、Ballad の雰囲気でスタートしても、テーマからソロに入っていくと、ヒートするとともにしだいにテンポも速め、
奔放にブロウするといった展開も多く、そんな、あまり形にこだわらない自由なところも Murray らしさということなのだろう。

Murray曲3、Burrell曲2、Peterson曲1という内容。
人の受け取り方は様々だが、私的には、Murrayの Ballad の魅力は、アドリブ部分に凝縮されているように思う。これは Getz がテーマ部分
を、ただストレートに吹いただけで、それはもう見事な歌にしてしまうのとは、全く違った印象を覚える。
Murray の場合は、テーマからアドリブに入っていくとスイッチONになったように、音は自由に飛び、奔放なソロ展開となるのが彼のスタイル。
そんなエモーショナルに起伏ある展開も見せるのだが、そんな流れの中でも、決して己を見失うことない自らを俯瞰視する眼を持ち、ヒート
しつつも、クールに音をつなぐ、いい意味での冷めた制御機能も持ち合わせている。
また、音楽には、彼が黒人であるというルーツの部分を、常に感じさせる何かが流れており、それは聴き手の好みを分ける部分になっているの
かもしれないし、広く多くの人に受け入れられない部分ともなっているのかもしれない。
個性派というのは、すなわちそれを強く支持する人と嫌う人に大きく分かれ、中間層が比較的少ないといった傾向がある。どこの世界も
同じだな........................。

JAZZ-sax 90
David Murray

Category: piano (第3期)  

Jamie Saft / Loneliness Road

 LonelinessRoad-2.jpg

Jamie Saft (p)
Steve Swallow (eb)
Bobby Previte (ds)
Iggy Pop (voc - 4, 9, 12)

Recorded at Potterville International Sound, NY
RNR077 (RareNoise) 2017

01. Ten Nights
02. Little Harbor
03. Bookmaking
04. Don’t Lose Yourself w. Iggy Pop
05. Henbane
06. Pinkus
07. The Barrier
08. Nainsook
09. Loneliness Road w. Iggy Pop
10. Unclouded Moon
11. Gates
12. Everyday w. Iggy Pop

各種キーボードのプレイヤーとしての顔以外にも作曲、プロデュース、エンジニア............加えて振り幅の広い音楽と、マルチな才能も感じさせる
Jamie Saft(ジェイミー・サフト)のRareNoise からの同メンバーによる 2014年作 “The New Standard” に次ぐ2作目。
今回は、その基本のトリオに Iggy Pop(voc) がゲスト参加。その3曲の参加曲が Saft と Pop の共作、他は全て Saft のオリジナルとなっている。

フリー系ミュージシャンとの交流も多く、その創り出す音楽も、ひとひねりある屈折したものも感じさせる Saft だが、前作では、意表をついて、4ビート
でストレートに押すプレイに、逆に新鮮な何かも感じさせる魅力の一枚になっていたのだが、本作も冒頭曲から4ビートでグイグイ引っ張る展開には、
爽快感すらある。このトレモロなどの使い方には、感性としては違うが、どこかMcCoy Tynerや Harold Mabern、日本だと本田竹曠などにもどこか
通じるような形も感じられるが、何かそんな、今では少数派となったスタイルも懐かしくも新鮮に感じられるところなのかもしれない。
アルバムの冒頭曲だけに、4ビートの印象も強くなってしまうが、全体のつくりとしては、他にストレートに4ビートでやっているものは1曲のみ、その他、
バラード風、スローブルース、Pop が入ったボーカルナンバーなどバラエティーある内容となっているのだが、特にスローな展開のナンバーなどに、
微妙に漂うスピリチュアルなテイストが、本作における Saft のピアノに流れており、後で思い出した時にそれが本作のイメージにもつながっている
ようにも思う。このスピリチュアルというのも、昔、よく聴かれたものだが、それをそのまま持ち出してきたわけでもなく、あくまで今を生きる Saft の
現代の感覚を通して処理されてきたものなので、そこに古くさいものは無く、その音楽からは、伝統的なものと今をとりまく現代的なものからの取捨
選択、そしてマルチな活動を通してきた Saft のオーソドックスに4ビートをやっても、けっして平凡にしないといったセンスも感じられるのだ。

フリー系の曲者との絡みから、いかがわしくもダーク、ダーティーといった響き、時には解析不能となるような衝撃波まで繰り出してくる Saft だが、
このユニットに関しては、前作もそうだったが、比較的オーソドックスにノーマルに真っ当な攻めをするという位置づけのユニットのようだ。
他作での Previte のドラミングがインプットされている自分には、別人に聴こえてしまうような、真っ当さだw

某ショップの、新譜紹介欄には、Saft の担当楽器として organ もクレジットされていたので、その辺も楽しみにしていたのだが、何度か繰り返したが、
organ らしき音は、確認できなかった。また、ジャケットの方にも organ のクレジットは、確認できなかった。

その他の Jamie Saft 関連作は → こちらから

JAZZ-organ 90
Jamie Saft    

Category: oldies  

My Reverie (from “Tenor Madness”) / Sonny Rollins

  Sonny Rollins (ts)
  John Coltrane (ts - 1)
  Red Garland (p)
  Paul Chambers (b)
  Philly Joe Jones (ds)

  Recorded in Hackensack, NJ, May 24, 1956.
  OJCCD124-2 (Prestige)

  1. Tenor Madness
  2. When Your Lover Has Gone
  3. Paul’s Pal
                      4. My Reverie
                      5. The Most Beautiful Girl in The World

あのJazz史に残る Rollins の名作 “Saxophone Colossus” とは、ほぼ同時期(3ヶ月ほど前)の録音となる本作は、1曲のみだが、 Coltrane が
ゲスト参加したことでも当時、話題となった盤。
本作中の Ballad M4 “My Reverie” は当時、お気に入りとしていた一曲。
Ballad だが、甘さに走ることなく、スケール感ある広がりと、豪放且つ力強い歌いっぷりが、まさに Rollins の Ballad だ。
こうしてあらためてこの当時の Rollins のBalladを聴いてみると、アドリブでありながらもキレイにバランスのとれたラインは、まさに絶好調という
感じがするし、しかも、どれもがすぐ Rollins とわかるような独自のスタイルを持っていることは、私的に高ポイントのテナーマンとしているところ
だろう。

            

JAZZ-oldies 21
Sonny Rollins
Category: piano (第3期)  

Dan Kaufman / Familiar Places

  Dan Kaufman (p, B3 organ)
  Johnathan Blake (ds)
  Matt Clohesy (b)
  Gilad Hekselman (g)
  Sam Sadigursky (sax)
  Keita Ogawa (perc)

  Recorded January 2014 in Brooklyn, NY
  RPR 14599-4418-2 (RedPianoRecords)

  1. Windshadow
                       2. Kuumba
                       3. Cross Check
                       4. Danse Song
                       5. Falling Petals
                       6. Familiar Places
                       7. Dew Eye
                       8. Farmington      All Compositions by Dan Kaufman

リーダーのピアノとオルガンを担当している Dan Kaufman については、初めてで、素性などわからないながら、dsにJohnathan Blake、そしてギター
にGilad Hekselman などのクレジットもあり、手を出してみた1枚。Sam Sadigursky は、Gene Segal のアルバムにも参加していた。
Dan Kaufman について軽く調べてみたら、TZADIKレーベルなどでユダヤ系バンド “BAREZ” を率いて、ギタリストとしての活動もしているらしい。
ということは、Hekselman などは、ユダヤコネクョンといったこともあっての参加となったのか?
そんなことで、リーダーの Kaufman は、ギタリストとしての顔も持っているいることは、わかったのだが、本作で担当しているピアノ、オルガンなど、
いったい何を本業としているのか、得体のしれない人物ですが、まあ、肝心なのは音楽、早速聴いてみよう。

Kaufman の率いる前述のバンドでは、ロックテイストもありのバンドらしいという情報もあったので、本作もそういった要素も含んだちょっとラフなテイ
ストの音楽もイメージしていたのだが、聴いてみれば、イメージしていたものとは、だいぶ違い、繊細感もあるコンテンポラリーテイストの至極真っ当な
音楽をやっている。
その真っ当な音楽で、ちょっとテンションが落ちたというのもヘンな話だが、若手中心でオルガンなども使っているとなれば、ちょっとラフなテイストも
あり、イキのいい野心もある音楽といったものも期待していたのだが、その点では、ちょっと残念。
とは言え、音楽は、地味な印象は、あるものの、まずまずの出来だ。
Kaufman のピアノは、デリケートなタッチも印象的で技量面を含め片手間感は無く、やはりこれが本業といった質の高さも感じる。ただ特別に印象に
残るようなストロングポイントが無く、後でどんなビアノだったかと考えた時に、イメージしにくい、そんな個性面の物足りなさは、多少残る。
気になっていたオルガンは、2曲で効果音的に使うのみということで、ちょっと残念。

Gilad Hekselman については、リーダーの音楽の質感に合わせてということもあるのかもしれないが、まずまずの出来という印象ではあるものの、これ
までの米国でメジャーデビューしてから10年程というキャリアを考えると、もうちょっといけるんじゃないかというような感覚も残る。
同じイスラエル出身のギタリストでは、方向性の違うOz Noyなどは、別にして正統派としては、Rotem Sivan や最近、コンポラ寄りにシフトしてきた、
Yotam Silberstein などの中でも、若手コンポラ系ギタリストとして、最も早くから注目されてきた存在だったはずなのだが...............
巧さは感じるのだが、それがそのまま音楽の魅力につながっていないような感覚があり、それがどこかコギレイにソツなくといった負のイメージにつな
がってしまうようなところも感じている。M3やM8などオルガンを使用して、ちょっとラフなタッチも欲しい曲では、エフェクトの効果も加え、ワイルド
に攻める姿勢は見せるのだが、どこかハメを外しきれない、優等生といった印象も残る。
キャリアを考えれば、そろそろ次のステップの形も見せてほしい Hekselman 、好結果を期待したい。

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Dan Kaufman

Category: sax (第2期)  

Archie Shepp / Ballads for Trane

BalladsForT.jpg  Archie Shepp (ts, ss)
  Albert Dalley (p)
  Reggie Workman (b)
  Charlie Persip (ds)

  Recorded at Long View Farm Recording Studio, May 7, 1977, North Brookfield, Massachusetts.
  DC-8570 (Denon)

  1. Soul Eyes
  2. You Don’t Know What Love is
  3. Wise One
  4. Where Are You?
                      5. Darn That Dream
                      6. Theme for Ernie

Archie Shepp(B1937)が、師匠 Coltrane没後10年という節目の年に吹き込んだ Trane縁の曲により、彼に捧げたBallad集、Shepp ちょうど
40才時の作。
Shepp は、初期に “Four For Trane (1964 Impulse)” そしてTrane死後わずか3ヶ月という時期のドイツ Donaueschingenでのライブ盤
“Live at The Donaueschingen Music Festival (1967 SABA)” という、やはり本作同様に Coltrane に捧げる意もあるアルパムを出しており、
SheppにとってColtrane がいかに大きな存在であったかも伺い知れる。

そんな意味もある本作だけに、Shepp のメンタル面もいつにない充実を見せており、何かを確かめるかのように丹念にラインを辿りつつ、歌い込ま
れるTrane縁の一曲、一曲には、濃密に詰まったSheppのほとばしる思いも感じられる。
特にBalladで見せるSheppの豊かな感情注入力には際立ったものもあり、静の中にも時折、抑えきれなくなった激しいエモーションの吐出も見せ、
静かにそして激しく、緊張感を保ちつつも、奔放に紡ぎ出される起伏に富んだラインは、極めて味わい深い、Ballad集としている。
リラクゼーションに満ちたBalladではなく、張りつめた空気が漂う心地良さであるところが、40才時のSheppのBallad集らしい。
同じBallad集では、約20年後の Venus における4部作中の一枚 “True Ballads” とともに、私的には常に一軍帯同を認めてきた2枚である。

小細工なし、テナー一本で勝負するといったあたりも魅力な Tenor Ballad だが、この “You Don’t Know What Love is” も、間にピアノソロを
挟むこともなく、甘さを押し殺して一気に吹ききるリラックスや癒しといった世界とは無縁の Ballad は、厳しくも美しい。

            

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Archie Shepp / Ballads For Trane

Category: Gallery > Photo  

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Category: guitar (第2期)  

Jacopo Ferrazza / Rebirth

  Jacopo Ferrazza (b)
  Stefano Carbonelli (g)
  Valerlo Vantaggio (ds)

  Recorded and mixed in Cavalicco (UD) on 4,5,6 April 2016 at Artesuono Recording Studio
  CAMJ3318-2 (CamJazz) 2017

  1. Indigo Generation
  2. Blind Painter
  3. Living The Bridge
  4. After Wien
                       5. Notturno
                       6. Pirandello Madness
                       7. Lovers in the Gravity
                       8. Il Teatro Del Rami
                       9. Rebirth        
                       All music composed by Jacopo Ferrazza except track 6(by Stefano Carbonelli)

イタリア出身の若手ベーシスト Jacopo Ferrazza(B1989)のリーダー作だが、2016年デビュー作”Ravens Like Desks”で記事歴のある同じイタリア
の物理学の博士号を持つという異色のギタリスト Stefano Carbonelli(B1991)の参加もあり、その後の彼の状況も知りたく手を出してみた。
ということでカテゴリー “guitar” の記事としておきます。

そのデビュー作では、それほど強く感じなかったクラシックのテイスト(感性面というよりも技術面で)が、Carbonelli のギターからは感じられる。
基礎としてクラシックギターをみっちりやってきた過去も伺え、私的にJazzを不味くする要素としてクラシックやフォーク、カントリーの匂いを好み外と
している当方には負の要素にもなるのだが、年令的には録音時で25才という若さ、この辺は、今後のいろいろな出会いや活動を通して変化していくのだろう。
このぐらいの年令のギタリストには、こちらも完成度などは求めていない。基本に魅力ある感性を持っていることは、もちろんだが、要は強い前進意欲と
その先に可能性がどれだけ感じられるかといったあたり。
デビュー作では、この世界では少数派のFender ストラトを使って多少のラフさも気にしないのびのびしたプレイもしていたが、本作では、曲によりアコギ
も使い、アルペジオもあったりのしっとりした場面もあったりと、音楽のテイストは、イメージしていたものとは、だいぶ違うものになっているのだが、
このあたりは、本人の意志というよりは、参加作でもあり、リーダーの音楽に合わせたということなのかもしれない。
そんな感じで、音楽としては、自分がJazzに求めるテイストとは、ちょっと違った世界観もあるもので、いまいちテンションも上がらないのだが、フラット
な目で見るならば、めまぐるしい流れの変化の中で、リーダーの Ferrazza のベースそして Vantaggio のドラムスの多彩なワザも飛び出し、なかなか
高品質の音楽となっているのではないだろうか。
が、道楽でつき合ってる自分としては、己の好みこそがすべての判断基準になってしまうのは、いたしかたない。
やはり、参加作ではなく、自身作のその音楽の中であらためて聴いてみたいギタリストと感じた。本作は参考作と考えておくことにしよう。

ラストのタイトル曲 M9”Rebirth” のエンディングでは、クレジットにないピアノも入るが、音大ではベースとともにピアノも専攻していたというリーダー
Ferrazza がやっているのか?

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Jacopo Ferrazza

Category: Gallery > Photo  

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Category: sax (第2期) > Tenor Sax Ballads  

Tenor Sax Ballads

Harry Allen (B1966)
 Maybe September (Day Dream 1998)

John Coltrane(B1926)
 Violets for Your Furs (Coltrane 1957)

Stan Getz (B1927)
 But Beautiful (Stan Getz & Bill Evans 1964)
 Close Enough for Love (The Dolphin 1981)
 Dear Old Stockholm (Line for Lyons 1983)
 First Song (People Time 1991)

Dexter Gordon (B1923)
 Don’t Explain (A Swingin’ Affair 1962)
 I’m a Fool to Want You (Clubhouse 1965)
 The Christmas Song (The Panther 1970)
 The Shadow of Your Smile (The Shadow of Your Smile 1971)
 album “Nights at the Keystone 1978-1979”

David Murray (B1955)
 album “Lovers 1988”
 album “Ballads 1988”
 For Cynthia (Shakill's II 1993)

Spike Robinson (B1930)
 The Shadow of Your Smile (Spring Can Really Hang You Up The Most 1985)

Sonny Rollins (B1930)
 My Reverie (Tenor Madness 1956)
 You Don’t Know What Love Is (Saxophone Colossus 1956)
 I‘ve Grown Accustomed to Your Face (Rollins Plays for Bird 1956)
 I Can't Get Started (A Night at the Village Vanguard 1957)
 
Archie Shepp (B1937)
 album “Ballads For Trane 1977”
 In a Sentimental Mood (Live in Tokyo 1978)
 Go Down Moses (I Didn’t Know about You 1990)
 album “Black Ballads 1992”
 album ”Blue Ballads 1995”
 album “True Ballads 1996”
 album “True Blue 1998”

Zoot Sims(B1925)
 Violets for Your Furs (Jutta Hipp with Zoot Sims 1956)

武田和命(B1939)
 album “Gentle November 1979”

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