前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: guitar (第2期)  

Rale Micic / 3

  Rale Micic (g)
  Scott Colley (b)
  Gregory Hutchinson (ds)

  Recorded February 23, 2009, NY
  CTA008 (CTA Records) 2010

  01. Dealin’
  02. The World Doesn’t End
  03. I Love You
  04. Serbology
  05. Pannonia
                      06. Naive Art
                      07. Three of aKind
                      08. Thirty Three
                      09. Night Has a Thousand Eyes
                      10. Gybanitza

セルビア出身のギタリスト Rale Micic(レイル・ミシック B1975)の2010年作、入手当時は、未聴のギタリストながら強力なサポートメンバーを
迎えてのギタートリオ作ということで、かなり期待しての入手だったように記憶している。
そんな期待が大きかったこともあり、その反動ということもあったのか、感性面で微妙に反応するところや、引っ掛かるところもあったのだが、その
地味めのサウンドにリピートを繰り返すには至らず、倉庫暮らしの扱いを余儀なくされていたという盤である。
先日、聴いた Micic の新作 “Night Music” において、そのネックにもなっていた「地味」という部分に関して、逆にそこが好印象につながっていた
こともあり、要再チェックということで、久しぶりに表舞台に引っぱり出してみた。

初っ端の冒頭1曲目、ソロに入ってからの Micic の感性にやられた。米国系ミュージシャンには、あまり見られないどこか素朴、憂いを含んだような
響きは、独自性もあり惹き付られるものがある。今現在の自分の感性には、どストライク! 当時、聴いた時は、いったい何を聴いとんじゃと、後悔する
ことしきりである。ミスった!
他曲についても、セルビア出身というあたりも多分に関係していると思われる、この独自性ある感性がアルバム通して一貫して、感じられ、統一感も
ある上質の一枚に仕上がっている。Micicのギターには、先日、聴いた新作同様、強い先進性はないものの、程よく漂わせる今の空気感と虚飾の無い
抑えたプレイには、繊細な感性がうかがえる。
地味というよりもハデな太刀回りを嫌うとでもいったらいいのか、そんなプレイだけに、1回サラっと聴いただけでは、見逃すこともあるのかもしれ
ない。何度かリピートしているうちに、少しずつ視界が開けてくるという感じで、それだけに人並み以上の繊細な感性と言えるのかもしれない。
技術面では並ながら感性面では、好相性という評価。普段から技術はあくまで手段、肝心なのは感性などと言っておきながら、その大事な感性面で
見過ごしてしまったのは、我ながら何とも情けない。初めての出会いで、この感性を受け止められなかったことは、痛恨のミスだが、こうして良い再会
ができたことは、何よりである。

陽の当たらない不遇の盤、能力に見合った正当な評価を受けていない不遇のミュージシャンにスポットを当ててやりたいという当ブログの方針にも
誠にふさわしい盤でありながら、初見で見落としていたという、あってはならないミスを犯し、長きに渡る暗い倉庫暮らしを強いてしまったという罪は
重い。反省!
しかし、言い訳でもないが、そこにはもう一つの理由も考えられる。こうした自分とJazzとの関わりも、常に出会ったことのない新しい感性との出会い
を求める中で、自分の感性の変化を求める活動でもある。そんな中で自分の感性の変化から、受取り方やら好みも変化してきており、5年、10年前と
今現在の感性とは、明らかに違う。かつて反応しなかった音に反応したり、逆に反応した音に反応しなくなったりといったことがおこり、これは、新しい
ものを求める者にとっては、正常な変化であり、これがないと、この活動自体が意味の無いものになってしまう。
かつて夢中になった音と再会しても、懐かしいという感情はあっても、昔と同じように夢中にはなれないものだ。自分も変化してきてるし、夢中になった
ものに、いつまでもしがみついていたら前には進めない、Jazzとは、常に細胞分裂を続けることで生を維持している生き物だ(あくまで私的価値観であ
り他を否定するものではない)。
そんなことで、本作と出会った5〜6年前には、反応しなかったが、その後の自分の感性やら好みの変化により反応が変わったとの見方もできるのだ。
言い訳がましくなってしまったが、特にその時代の音、あるいはさらにその先の音を追うタイプのミュージシャンそしてリスナーは、変化(進化)を求める
ものであり、時代の流れとともに生きるJazzも、最も輝きを放つその時代時代の瞬間、その旬の時に受け止めてやりたいという思いでいるのだが.........

             
             Rale Micic - guitar, Mimi Jones - bass, Greg Hutchinson - drums
             live at Cornelia Street Cafe, New York January 14, 2009

JAZZ-guitar 173
Rale Micic
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