前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Medeski Martin & Wood / Friday Afternoon in The Universe

  Medeski Martin & Wood / Friday Afternoon in The Universe

  John Medeski (organ, p, ep, Wurlitzer, Clavinet)
  Chris Wood (ab, harmonica, flute)
  Billy Martin (ds, perc)
  Danny Blume (g - 6)
  Tonino Benson (performer, voc - 6)
  Carl Green (fl - 15)

  Recorded at Sears Sound, NYC, July 24-26, 1994
  GCD 79503 (Gramavision) 1995

                     01. The Lover
                     02. Paper Bass
                     03. House Mop
                     04. Last Chance to Dance Trance (Perhaps)
                     05. Baby Clams
                     06. We’re So Happy
                     07. Shack
                     08. Tea
                     09. Chinoiserie
                     10. Between Two Limbs
                     11. Sequel
                     12. Friday Afternoon in The Universe
                     13. Billy’s Tool Box
                     14. Chubb Sub
                     15. Knob Khun Krub

John Medeski(B1964)は、好きなオルガニスト(キーボード奏者)として、初期からコンスタントに聴いてきてはいるのだが、初期のものを中心に
当ブログ開始以前に関わっていたもののほとんど記事としていない。それは他の盤についても同じなのだが、記事とするか否かは、新旧盤を問わず、
たまたま聴く機会があったもの、そして記事としての存在価値という観点から、その中でも、あまり他でとりあげられないものといった盤が中心になって
しまう。まあ後発ブログとして、言わばスキマ商品を並べて、細々と、そして、かろうじて食いつないているという超マイナーブログである。
また、記事にするために聴くという流れは負担になってしまうこともあり、原則として、しないというのがスタンスであり、今後もそんな自然の流れの中
で続けることになるのかと、現在のところは思ってはいるのだが、気が多く、気まぐれ、優柔不断、意志薄弱..............と、基本が計画性なしの出たとこ勝負
の人生、先のことはあまり読めない。
そんな中で、近年あまり接してなかった Medeski の初期、あらためて確認したく聴いてみたくなったので、まあ全部というのも負担になるし、
気が向いたら、いくつか記事にしておきたいなどと思ったりしてはいるのだが................。

さて本作、MMWとしては “Note from the Underground(1992)”でデビューしてから “It’s a Jungle in Here(1993)”を経て3作目となる作。
久しぶりに聴いてみて、なかなか新鮮に耳に入ってくる。MMWが先駆となり、その後、こういったスタイルのバンドのちょっとしたブームもあり、
同じようなスタイルの出現で、ちょっと食傷気味の時期もあったのだが、ちょっと離れた時期も挟んで、あらためて聴いてみると、これがなかなか良い。
MMW出現以降の当時をオルガンのブームと見る向きもあるが、これはこういったジャムバンドスタイルのブームもあり、その音楽的性格上たまたま
オルガンが加わっていたことが多く、あたかもオルガンがメジャーな存在になってきたかのように錯覚するような状況もあったのだが、ずっと接してきた
自分の感覚では、Jazzの世界の中では、あくまでその他の楽器という位置づけから抜け出せないマイナーな存在という感覚で受け取っており、ブームと
呼べるほどの大きな動きは無かった。

Medeski は、広くコンテンポラリー系と言える感性だが、Larry Goldings(B1968), Sam Yahel(B1971), Gary Versace(B1968)など他の
オルガニストが本道近辺を行く感性であるのに対し、垣根を超えてあらゆる要素を取り入れ、本道を外れたあたりで勝負をしていく感性は、オーソドックス
な形を好む向きには最も敬遠されるタイプとも言えるのかもしれない。それまで無かった新しいものを生み出そうとすれば、それまで一般的あるいは、
常識となっていた枠を超えなければならないのだが、ひとたびその枠を超える者が出てくれば、逸れ者扱いする者がでてくるのが常であり、先進の感性
を持った者の宿命と言えるのかもしれない。そんな多少の逆風もある中だが、その何が飛び出してくるかわからない意外性、そしてフリーなアプローチも
こなす強い即興性は、音楽に緊張感を生み、その独特の怪しさ、ダーティーなテイストとともに独特の音楽を生み出している。
外見とそのダーティーな味わいもある音楽からラフなものをイメージしてしまうが、この男の創る音楽は極めて繊細な感性から成り立っている。
基本となるハモンドのチューニング、各種キーボードの使い分けによる多彩な音楽の表情、そして各種エフェクトの使い方に至るまで、細かな気遣いも
見えてくる。
また、他の多くのオルガニストと違う点として、専任のベーシストを使うことだろうか。結果重視で考えるなら、当然この形も出てくるのだが、ベースも
こなして一丁前といったヘンなこだわりがあるのかわからないが、なかなかこれをやるオルガニストがいない中で、一般的な考えにこだわらない、そんな
ところが彼独自の音楽となって現れているようにも思う。本作も3者の緊密な絡みからアイデアを得て発展という形も見え、Wood のベースが入って
いることにより音楽は、より豊かなものになっており、もちろん全てのオルガニストにとってこれがベストの形とは言わないが、専任ベーシストを入れる
ことでのプラスとなる部分にも眼を向けてもらいたいものだ。
2000年代にコンテンポラリー系オルガンの中心として活動してきた Goldings, Yahel, Versace といった次の時代につながる感性が、近年、その
オルガニストとしてのリーダー作がめっきり減ってしまっているという現状を考えると、開拓者として彼らコンポラ系オルガニストにアイデア、刺激を
与える存在として John Medeski というオルガニストが貴重な存在に見えてくるのだ。そんな思いもあっての、Medeski 聴きである。

Ellington曲のM9 “Chinoiserie” で飛び出すモダンなフレーズなど、当時のオルガンシーンでは、新鮮な感性として、よく聴いた思い入れのある曲
だった。
この形にこだわらない自由さこそが、移り行く時代の流れの中で、Jazzの生を維持していくための基本とも思える。

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JAZZ-organ 186
Medeski Martin & Wood
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