前向きに Jazz!

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Category: sax (第2期)  

Ellery Eskelin Trio Willisau Live

 WillisauLive-2.jpg

Ellery Eskelin (ts)
Gary Versace (Hammond B3 organ)
Gerry Hemingway (ds)

Recorded live at the Jazz Festival Willisau, Switzerland August 28, 2015.
hatOLOGY 741 (2016)

1. On (or about) ...
 My Melancholy Baby
 Blue and Sentimental
 East of the Sun
2. We See
3. I Don’t Stand a Ghost of a Chance with You

アバンギャルド、フリーシーンを主戦場として活動をしてきたテナー奏者 Ellery Eskelin ですが、近年コンテンポラリー系のオルガニスト Gary Versace を
加えたトリオでの活動もしており、それはフりー系エリアで活動するオルガン奏者が非常に稀だったこともあり、2011年の初作となる “Trio New York” から
ずっと、その経過観察をしながら追ってきているのだが、スタイルとしては、Eskelin のいつものオリジナル曲をメインとしたフリースタイルではなく、
スタンダードナンバーを題材として4ビート主体でリズムもきっちりとった中でのインプロということで、彼の活動の中でも特別のものと考えているのかも
しれない。
前にも書いたような気もするが、それは、彼の母親がJazzオルガニストだったこともあり、子供の頃から母親のオルガンを通してJazzのスタンダードナンバー
を耳にする機会も度々あったことも想像されるが、おそらくそんな彼の生い立ちも関係しているのではと思われる。
本作は、そんなこのトリオの3作目になるが、dsが Gerald Cleaver からフリーでは、おなじみのベテラン Gerry Hemingway に代わってのスイスにおける
Jazzフェスでのライブとなっており、これまでの2作の自主制作に変わり、Hat Hut Recordsからのメジャーリリースとなっている。

過去2作では、スタンダード中心で、本作もその基本路線に変わりはないのだが、冒頭メドレーの1曲目のみ彼ら3者の共作となっており、これが27分を超える
長尺の本作の目玉とも言っていい内容となっている。
過去2作同様に Eskelin のいつものスタイルとなっているフリーという形はとらず、伝統の匂いも強く感じられるオーソドックスな展開ではあるのだが、
十数分に及ぶ Eskelin のソロは、自由にそして縦横無尽に圧巻のブロウを見せる。 Eskelin の創り出す流れに繊細にフレキシブルに対応する Versace と
Hemingway も好調だ。
Versace のオルガンも音色の選択やら音量のコントロールなどデリカシーに富んだタッチを聴いていると、一昔前のオルガンと言えば、黒っぽい、ブルージー、
ジャージー....................などと決めつけられた見方をされた楽器の時代も、やっと過ぎ、少しは正常な方向に向かいつつあるのかとも思えるのだが、
他楽器同様に変に決めつけた見方をされることもなく、あらゆる方向にその可能性を追える楽器としての地位を確立してもらいたいものである。
オルガン好きとしては、普段は、別世界にいるVersaceが、こうしてフリー系の手練れ2人に挟まれてというシチュエーションは、それだけでも一大関心事と
なるのだが、形としてはオーソドックスながら他プロジェクトでは得られないような何かを感じ取ったであろうことは、間違いない。その何かを今後のオルガン
界にもぜひ生かしてほしいものである。

ここ数年のこのトリオの状況を振り返れば、もしかしたら本作はライブということも関係したかもしれないが、やや Eskelin のワンマン性が増したようにも
感じられるのだが、形としては、3者同格とまではいかなくても、互いの自由で緊密なやりとりとその刺激から、新たな刺激と展開にといった形が出てくれば、
もっと可能性という広がりも見えてくるようにも思えるのだが....................、そういう意味では、このトリオとしての活動も5年程、そろそろけじめをつける
時期にさしかかっているようにも思える。

            

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JAZZ-sax 77
Ellery Eskelin
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