前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: sax (第2期)  

Jon De Lucia Group / Face no Face

  Jon De Lucia (as, ss)
  Nir Felder (g)
  Leo Genovese (p)
  Garth Stevenson (b)
  Ziv Ravitz (ds, bells)
  Sumie Kaneko (koto & shamisen - track 5 only)

  JM 506-001 (Jonji Music) 2006

  1. The Glass Bead Game
  2. Emptiness
                     3. Really
                     4. Amir, The Brain Kid
                     5. Edo Komoriuta
                     6. Yugen
                     7. The Open Eye
                     8. I Wish I Knew

先日、Nir Felder のライブがあったこともあり、特に予習というわけでもないが、ちょっと耳ならしに彼の関連作などをいくつか聴いていたので、ついでに
1枚、記事としておきます。
本作も購入当時は、Nir Felder参加が購入のきっかけとなっているのだが、そのFelder以外は購入時点では、全員知らない面々、しかも若手らしいという
ことで、こういうパターンは、知らない感性との出会いを求める自分にとっては、何が飛び出すかわからないワクワク感もあり、望むパターンということで、
けっこうな期待感とともにゲットしたのを記憶している。その後ピアノのLeo Genoveseは、Esperanza Spalding関連作で、ドラムスのZiv Ravitzは、
生で聴く機会もあり、いずれも将来性ある才能との印象を持っている。

さて、このリーダーとなっている Jon De Lucia、英語圏ではないような名前とともに、曲名に日本をイメージさせるようなものが混入していたり、楽器編成
にも和の楽器がクレジットされていたりということで、購入時点では、そのキワモノ的イメージへの多少の不安もありましたが、聴いてみればコンテンポラリー
系のサックス奏者として極めて真っ当な音を出してます。しかも個性もしっかり備わってます。
Greg Osbyに指事した過去があるようで、なるほどそんな匂いも漂わせています。
FelderもOsbyとは共演も多いということで、本作へのFelder参加もそのOsbyつながりということで実現したんでしょうか?、あるいはこれがきっかけで
Osbyとつながったのか?、まあそんなところでしょう、たぶん。
特にアルトでは、速いフレーズを多用するという奏者も多く、その辺が、速射性に優れたアルトの一つの魅力とも言えますが、このLuciaは、そういったタイプ
ではなさそうです。決して極端ではないが、ややダーク寄りの屈折感と妖しさある感性は、なかなかいい塩梅、共演者としてNir Felderを選択しているのも
うなずけます。表舞台には、Jon De Luciaというな名は、ほとんど上がってきませんが、一般受けしないんでしょうね、たぶん。もったいないことです。
アルゼンチンのピアニストLeo Genoveseの生きのいいプレイも光る。

本作でのNir Felder、シーンにデビューして間もない頃ということもあるのか、勢いがあります。多少の荒さはものともしない個性の強いプレイぶりが、若さと
ともに可能性を感じさせる。この頃の尖ったラフさもあるギターワークを聴いていると、今現在の彼のプレイも多少丸くなったとの印象も持ちますが、それは
洗練された、あるいは進化したことによる結果なのか、その辺はまだちょっと判断しかねてます。
いずれにしても、自分の色が出やすいリーダー作が、一般ウケの悪かったデビュー作しかなく、参加作だけでは彼のギターを知る材料としては物足りないことも
あり、次のリーダー作が、待ち遠しいところでもある。

ということで、判断材料も少ない今現在の彼を知る上で、またとないチャンスでもあり無理もある状況でしたが、Nir Felder Trio ライブ 行ってきました。
メンバーは、Nir Felder(g) Orlando Le Fleming(b) Jimmy Macbride(ds)。
結論から言ってしまえば、目の前の現在の彼のギターには、共感できない部分が多々あったが、同時に今後の変化しだいで大きな可能性も感じられたという
のが率直な感想です。ある程度予想はしてましたが、らしいです。
嵐のようなフレーズがのべつ幕無し持続するという展開があまりにも多く、まだ耳慣れしてない最初の1〜2曲は、スゲーっ、てな感じで見てましたが、これが
全編これとなると、その単調な展開に正直飽きる。これは、極端ではないにしろ、現在のコンポラ系の他のギタリストにも少なからず見られる傾向で、時代の
流れとも言えるのかもしれないが、緩急の使い分けを、表現に取り入れることができれば、音楽もより豊かなものになるとも思える。緩があって急が生きる、
急があって緩が生きるというものだろう。いくら160kの球でも、そればかりで押したら、目も慣れて速さも感じなくなり打たれてしまう。世の中、他の多くの
ことにも共通してることだが、この出し入れをいかにコントロールできるかが、シゴトのクォリティに関わってくる。
音楽の質感としては、どこか西海岸も感じさせるカラっと明るめのテイストで、その辺は昨年リリースのデビュー盤にも通じるようなものもあるのだが、音楽
の方向性は、グループとしてトータルなサウンドで勝負といった感じでもなく、それはトリオという編成がそうさせたと見ることもできるが、常にFelderが先頭
に立って引っ張るワンマン性の強いものと感じた。

高いポテンシャルも感じるNir Felder、おそらく自身もこの現状を良しとは思っていないはず、私的にも、これを模索そして過程のものとして受け止めたい。
ここを突き抜けた先に、いったい何が出てくるのか、そんな期待も持たされる生でもあった。
自分の好みに大きく関わるという感性面では、参加作で時に見られる妖しい質感を感じるような場面はなく、明るいとまではいかなくとも、そこそこ明るい
イケイケのプレイぶり、全くの私的好みで言えば、アーティストとしては、ダークなアウトローであってほしいなどと思っていたのだが、実際の彼は、育ちの
良さとアタリの柔らかさも感じられるとてもイイ人、それはそれでいいんだけれど、ちょっとアーティストとしてのイメージ壊れたかなぁw
私的には、あまり時代の流れを意識した活動であってほしくないとも考えている。それを意識し過ぎれば、結局はそこを超えた突出したものは生まれない。
今回のLive、Nir Felderの今現在の状況には満足できないものもあったが、近年、生の体験をしてきた Kreisberg, Moreno, Lund, Hekselman.......
.............など、近いエリアで活動する若手のコンポラ系ギタリストの中でも、もしかしたら大きな成果を残すかもしれないという、こと可能性という点では
最も強いものを感じたのだが、そんなポテンシャルも感じられる才能だけに、可能性のまま終わらせないためにも、まずは思うがままに突っ走ってほしい
ものだ。

JAZZ-sax 67
Nir Felder

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Comments

Edit
いいの観ましたねぇ!
羨ましい。
しかし飽きると云う気持ち分かる気がします。
特にトリオだと…
よって今現在はこの人トリオよりカルテットやクインテットの方が良いかもしれんですね。

EditRe: タイトルなし
Gさん 
エエもん観させててもらいました。
ストラト使いで上体を前後に揺らしながら、ハードに攻めてましたが、
音楽は意外と明るくキレイめのテイスト。
ちょっとだけ邪悪なものも欲しかったんですがw
現在までのところ、参加作で見せる表情の方が好みです。
とは言ってもリーダー作が1枚だけなんで、
「本当のところ、いったいどうなん?」といった感じですね。
dsは、メガネで、いかにもひ弱そうな感じのおにいちゃんでしたが、
これがなかなかのやり手でした。

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