前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: guitar (第2期)  

Romain Pilon / NY3

  Romain Pilon (guitar, composition)
  Matt Brewer (acoustic bass)
  Colin Stranahan (drums)

  Recorded by Micheal Perez Cisneros at Peter Karl Studio, New York, Sept 14-15, 2011.
  PJU008 (paris jazz underground) 2012

  1. Then She Blinked
  2. Cycles
  3. Last Sip
                      4. Blue (Bass Intro)
                      5. Blue
                      6. Those Three Days
                      7. 1m61
                      8. Low Key Lightly

フランス人ギタリスト Romain Pilon によるリーダー2作目。
Pilonは、これが初めてとなるのだが、前作 "David Prez-Romain Pilon Group(2007)" そして最新作 "Colorfield(2013)" といずれもテナー入りの
クァルテット編成となっているのに対し、本作がトリオとなっている魅力と、お初となる彼を知るためにも逃げ隠れのできないこのフォーマットで試して
みたいということで、本作を選択してみました。

一聴して、この熱くなることのないクールな無機質感、ハーモニーなどは、HekselmanやLundなどにも通じる今の時代の感性を備えた典型的なコンテン
ポラリー系ギタリストと言える。
このPilonに関する情報はほとんど持っておらず、知っているのは2000年代にバークリーを出ているということぐらいなのだが、プレイを聴くかぎりでは、
基本となる音出しが極めてきれいで、技術面での気になるようなところもなく、かなり巧い。ハイレベルだ。加えてコンポーズワークも同様にレベルは高く、
おそらくバークリーもトップクラスで卒業したのではと思わせる優等生ぶりを発揮している。

ひねた見方かもしれないが、この全てにおいて品良く平均レベル以上のソツない上手さが、個性を抑えてしまっているのかなぁ、などとも思えてしまうの
だが。何か一点でも突出したところ、あるいは弱点があることによって、そのデコボコ感がいい味となったり、あるいは個性につながったりといったことも
あるのだが....................。
とは、言っても上手いことは欠点ではなく、やはり長所である。ベーシックな部分では、すばらしいものを持ち、高いポテンシャルも感じられるギタリスト
だと思う。情報なく、30代半ばぐらいと推測しますが、このぐらいの年代だと私的判断基準として、完成度は全く求めず、可能性を感ずるか否かというあ
たりを重視してますが、その点では十分なものが感じられ、そんなに多くいるという存在ではないとも感じている。何よりも、可能性も感じられる若い感性
との出会いは、私の目的の一つとしているところでもあり、何よりなことなのである。何とかうまく伸びてほしいが、後は彼自身の考えと、この豊かな才能
を自身で伸ばしていくという才能あたりにかかってくるのだろうか。

本作での率直な印象だが、とにかく音楽に濁りが無くキレイ、良く言えばピュア、否定的な見方をすれば味気ない、この辺の受け取り方の差は、もう好みの
世界で、受け手の感性しだいで、どちらにでも転がるといった微妙なところだと思うのだが、最初に書いた、この音楽に表れたクールな無機質感というテイ
ストも結果的にそうなってしまった無機質感と無機質を強い意志をもって表現した無機質感とでは、似て非なるものだが、どれだけ意志の通った音を出せる
か、そのあたりなのだろうか。私的には、今後のあらゆる経験により、このピュアな感性にいろいろなものが付着してきた時に、それが味となって、より
魅力的な音を出すのではと思える。精製塩と不純物の混じった塩との違いみたいなものかもしれない。期待したいギタリストだ。

             
             
             Without a song, Romain Pilon trio
             Romain Pilon on guitar
             Ben Lecourt on drums
             Matyas Szandai on acoutic bass.

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Romain Pilon
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Comments

Edit
LageとかGiladが出てくると、彼のようなフォロワー的存在が出てくるのは当然の事だと思いますが、スタイルが似てくると後は良い曲が書けるかどうかに帰結してきますよね。

僕も彼を初めて聴いた時は、J worksさんのように濁りの無いクリアなサウンドにとても惹かれました!

あと10年、20年くらいしたら、またKurt Rosenwinkelのような衝撃を与えるギタリストが出てくるんでしょうか。
EditRe: タイトルなし
secoさん コメントありがとうございます。

昔、Jazzを聴き始めたころと比べ、
今の若手ギタリストは、一様に巧さを持っていると感ずる
ものがありますが、後々成否を分けるのは、やはりComposition面での
能力が大きいのでしょうねぇ。
独創性、独自性、アイデア...............など、そこに豊かなものが
あるかといったあたりなんでしょうか。
そして、どんなに高いものでも技術は、それに従うものでしかない
ということでしょう。

先人の創り出したものに、アイデアを加え新たなものを創り出してゆく
という流れは、変わりません。
いずれ、Kurtなど今の時代の先の方を行く存在を踏み越えてゆく
新たな存在が出てくるのは必至だと思います。
そういう場面にリアルタイムで、出会いたいとの思いで、
出会ったことのない未知の感性を追っているのが今の自分ということに
なるのでしょうかねえ。
Edit
この男カッコいい曲書きますよね。
僕としては急に変に個性を出そうとしないで、ゆっくりと前進してくれればいいと思います。
焦らずゆっくりと。
EditRe: タイトルなし
これ、Gさんのところで "Colorfield" の記事を見て
思い出し、速攻でゲットしました。
きっかけを作ってもらい感謝です。

私としては、何よりもこういった可能性もある若い感性との
出会いは、求めているものであり、うれしいところです。
うまく育って花開いてほしいですね。
「がんばってけろ!」と言ってやりたい。

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