前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Dr. Lonnie Smith / The Healer

The Healer  Dr. Lonnie Smith (Hammond B3, voc, keyboards, electric percussion)
  Jonathan Kreisberg (g)
  Jamire Williams (ds)
  
  Recorded June 22, 2011 at the Lamantin Jazz Festival. (1, 2, 6)
  Recorded Jan 14, 2012 at the Jazz Standard, NYC. (3, 4, 5)
  PIL001CD (PILGRIMAGE) 2012

  01. Backtrack
  02. Mellow Mood
                     03. Dapper Dan
                     04. Chelsea Bridge
                     05. Beehive
                     06. Pilgrimage

Lonnie Smith が70才の誕生日を記念して作ったという自身のレーベル "PILGRIMAGE"からの記念すべき第一弾は、ホットな内容も予想されるライブ・アルバムとなっている。Smithにとっては、このスタッフでのアルバムは "Spiral" に続き2作目となるのだが、70にして、この旬な感性も備えた2人の若手を起用してアルバム作りをしようという前向きな姿勢を維持していることに、結果は別としてまずは納得である。

内容は、L. Smith曲3、B. Strayhorn曲1の他、前作 "Spiral" の冒頭にも入っていたJ. Smith曲の"Mellow Mood"とH. Maebern曲の"Beehive"が入って全6曲となっている。

一聴して、小難しい要素の一切ない、ジャズ、フュージョン、ヒップホップ、ファンク、ブルース、ワールドミュージック.................等々あらゆるフレーバーが入り混じり、全体として今現在の空気感も感じられる、無になって楽しめる音楽となっているのではないだろうか。
以前Peter Bernstein(g)を起用していた頃と比べ、前作から起用の、よりコンテンポラリー感も強いこの若手2人の起用が功を奏し、音楽は現在進行形のものへとなっているのである。この辺は、勿論 Smith自身も狙っていたところであろうが、多くのミュージシャンを見ればわかる通り、70にして、さらに自身の音楽を前に進めようという意欲は、なかなか保てないものである。これも一つの才能と言えるのだろうか。
サウンド面においても、新しいものに挑んでいる様子もうかがえ、今のハイテクニックが当たり前とも言えるような旬の若手オルガニストと比べると、年齢的なこともあり、技術面では見劣りするようなところもないこともないのだが、そこは、特別比較する必要もないだろう。それを補う多くの経験が、その分、豊かな音楽にしていると思えるのである。

本作購入の大きな魅力ともなっていたKreisbergですが、普段の彼自身の作では、あまり見せないような面も出て、興味深いところですが、元々がロック出身ということもあり、Kreisberg自身、こういう流れは楽しいものがあるようで、いくべきところでは、テクニカルにガンガン攻めています。ただ、パターン化された同じフレーズの繰り返しという展開が目立った点でもう少しアイデアがほしかった気もするのは、今後の課題でしょうか。
同じ若手コンテンポラリー系ギタリストで、先日、生を確認してきたGilad HekselmanLage Lundらと比べると私がギタリストに求めるワイルド感では、上をゆくものがあり、それだけに可能性も感じるのだが、アイデアの質、それを構築していく緻密さなどの点では、彼らに分があるとも思えるのである。
こういう方向性のものは、これから将来に向かってかならずしも彼自身が目指しているものではないのかもしれないが、この前向きな超ベテラン Smithとのプロジェクトでの経験は、後に大きく生きてくるとも思えるのである。

小難しい理屈抜きで楽しめるという音楽の原点をあらためて感じさせてくれる、心地良い温もりもあるものとなっているのは、偏にSmithの豊富な経験とそれを生かす前向きな姿勢なのであろろうか。


                
                南部臭漂うギターは、Scofieldを感じさせるものもある。

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Lonnie Smith

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Comments

Edit
こちらからもTBさせていただきます。
"PILGRIMAGE"はスミス本人のレーベルでしたか。
最初は2ヶ所のライブを1枚のアルバムに収めるのはどうかなとも思ったのですが、実際に聴いてみたら録音のバランスがそれなりにとれているので納得しました。
そして演奏自体もいかにもライブらしい遊び心もあったりして、終始ノリノリで楽しめました。
70歳にしてここまでカッコいいことをやってしまうスミス恐るべしですね。
本作を聴いてスミスのことがますます好きになったと同時に、クライスバーグとウィリアムスの才能の豊かさにも改めて感心しました。
EditRe: タイトルなし
nary さん コメントありがとうございました。

今後のKreisbergが楽しみな存在になってきました。
そんな思いにさせられる盤でもありました。
70にして自身のレーベルを立ち上げるSmithの姿勢にも
感心してしまいます。

どうもTBの相性がよくないようですが、
また、よろしく。

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