前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Hammondarium(Zsolt Kaltenecker) / Dirty

 01. Silly Walks
 02. Berroa
 03. I Me Mine
 04. Billie Jean
 05. Dirty Man
 06. Song for Bilbao
 07. Come Together
 08. Misirlou
 09. Grey
 10. Rezzo
 11. North Highland

Zsolt Kaltenecker (hammond organ)
Balint Gyemant (g)
Gyorgy Martonosi (perc, ds)
HRCD 1010 (Hunnia Records) 2010

今まで記事のタイトル表記を "アルバムタイトル/ミュージシャン名" としてきましたが、
今年から "ミュージシャン名/アルバムタイトル" といたします。

ハンガリーのマルチ・キーボード奏者 Zsolt Kaltenecker(B1970)のオルガン・トリオ
Hammondariumによるファースト・アルバム。
内容は、Kaltenecker曲4、3者共作曲2、他5曲の全11曲だが、POP Tuneを4曲とり入れた
内容となっている。

さて、これまでピアニストとしての活動の他、シンセサイザーなどのキーボードでの活動も
多くこなしてきたKalteneckerですが、アナログ感もあるHammond Organでの初めてのト
リオ作ということで、このテクニシャンがHammondをやったらいったいどうなるのかと大
きな期待を持って、リリース時に即買いしたのですが、持ち前のテクニックでたたみかける
ようなフレーズが飛び出し、非常に心惹かれる部分がある反面、ポップチューンの捌きがあ
まりにもチープで鼻につき、聴く機会もしばらくなかったというアルバムでしたが、間を置
いてから気に入らない曲は、なるべく避け、あらためて聴いてみると随所に光るものが感じ
られ、やはり要注意の存在であることを確認するに至りました。しかしながら一方で納得し
がたい感性が同居しているのも事実で、特にその昔レコードも持っていたことのあるサーフ
ミュージック時代の Dick Dale & DeltonesのT8"Misirlou"でのチープなプレイには、ちょっ
とガッカリしてしまいます。オリジナルそのままに、ギターのトレモロからテケテケ音まで
ハモンドでやってますが、これはMedeskiと共演時にScofieldがあえて見せるチープ感とは、
根本的に違う、正真正銘のチープさで、その点でのセンスに疑問を感じますが、一方では、
George Harrison曲T3 "I Me Mine" などは、非常に巧みな処理を見せ、魅力あるJazzナン
バーに仕立て上げるセンスを見せるなど安定しないチグハグ感があります。
また、"K.L.B. Trio/Just Like Jazz"(別頁あり)でもそうでしたが、どこかで聴いたような、
ありがちなフレーズといった平凡を感じるギターです。主従の関係がはっきり出てしまい、
化学反応により何かが生まれるといった部分で期待薄といった印象もあり、これは共演者の
選択という点で、つまるところKalteneckerのセンスでもあるのでしょう。

こういった感じで、強い負の要素と正の要素が同居しているという、自分の中でもその評価
にとまどってしまうという内容ですが、ハモンドでの経験がまだ浅いと思われることも考慮
すれば、本作もまだまだ途上の作、このプラスの部分に目を向け、期待してみたいという気
にさせられてしまいます。それだけ、魅力となっている部分も大きなものがあるということ
でしょう。Kaltenecker自身としては、そんな考えは全くないと思いますが、もしオルガン
に専念すれぱ、おそらくすばらしいオルガニストになるだろうと思えるものがあり、全面的
に納得、評価できるという今現在の状態ではありませんが、その可能性に期待してみたいと
いう気持ちにさせられてしまいます。
次回作がもしあるのであれば、その進化に期待してみたい。

本作のアルバムタイトル "Dirty" は、まさに私がorganに求める要素の一つであったこともあ
り、初めての出会いでは、思わずハッとするところもあったのですが、まだはっきりしたもの
は、見えてきませんが、私の求めているものは、Dirtyそのものというよりも このDirty の先
にある何かといったものでしょうか。このKaltenecker自身がアルバムタイトルとした"Dirty"
にも、もしかしたら同じような思いがあったのかもしれません。このジャケットのように今現
在の混沌としたDirtyな渦の中から、その先にある新たな世界を切り拓く光を見つけてほしい。
期待してるよ!

JAZZ-organ 90 
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