前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Wheels & Wires / Florian Ross Elektrio

Wheels  Wires-1  Florian Ross (Hammond B3)
  Jesse Van Ruller (g)
  Martijn Vink (ds)

  Recorded March 8-10, 2011. Mixed & Mastered by Florian Ross.
  FNCJ-5549 (55 Records)
  
  01. Dropshot
  02. Okay
  03. Heather Deep
  04. Sarinah
                     05. Swing By
                     06. Scratch
                     07. Biscuit
                     08. West Babylon, NJ
                     09. Kat & Penny
                     10. Tremor

初めてドイツのFlorian Ross(B1972)に出会ったのはピアニストとしての彼でしたが、これまでにもピアニストとしては、好盤を残しており、日本でも知ら
れた存在ともなっていますが、過去、オルガニストとしては、Nils Worgram Nostalgia Trioでのサイドメンとしての参加歴がありますが、オルガニストと
してのリーダーアルバムは、今回が初めて、しかも脇を固めるのはJesse Van Ruller(g)とMartijn Vink(ds)ということで期待しないわけにはいかないメンバ
ーです。
Jesse Van Rullerにとっても、このOrgan-Guitarトリオという編成でのアルバムは、私の記憶に間違いなければ、初めてとなるのではないでしょうか。
そのあたりも非常に楽しみです。

ライナーによると、Florian RossがOrganに手を出すきっかけとなったのが、'94年、彼が22才の時、NYのクラブで聴いたLarry GoldingsのOrganだった
らしい。その時の印象が強烈に残っていたようで、ピアニストとして活動しながらも、Organへの熱き炎は、心の奥にずっと残っていたようで、後に今世紀
に入り前述のNils Worgramの誘いもあり、Organに手を出すきっかけとなっているようである。
GoldingsのOrganに惹かれたということもあり、彼のOrganも、やはり非常にクールな印象を受ける。ジャージーな面も見せながらも、米国系黒人Organist
に見られるような黒っぽさ、ベタつきのないサラっとしたさばきが、今のOrganを感じさせてくれる。
よく言われる、従来型の固定した決めつけの「Organらしさ」というものを求めてしまうと、このサッパリ感が物足りなく感じてしまうのかもしれないが、
Organも前に進むためには、そろそろこの楽器としての特性からというよりも、音楽そのもののイメージを決めつけてしまうような前時代的観念である
「Organらしさ」という色メガネを通して見ることの悪癖に気づかなければならないだろう。

さて、Jesseのギターですが、これまでコンテンポラリーな中での正当派として、極めてストレートな印象も強かった彼ですが、本作においては、共演者と
の化学反応もあり、これまで彼の奥に潜んでいた面も表面化して、違った味わいを見せているのは興味深いところです。
エフェクトにより、Scofieldにも通じるような多少のdirty感も加わり、持ち前のキレ味も冴えたギターは、新たな可能性も感じさせてくれます。
モンク・コンペ優勝という勲章を手にし、順風満帆でギター街道を歩んできた、どちらかというと優等生のイメージと、テクニック面でも完成された感があ
先の見通しの悪い部分も若干感じていた彼のギターでしたが、新たな刺激により奥に潜んでいたワルの部分も、見せ始め、なかなかおもしろいことになり
そうな期待もさせてくれます。
このFlorian Rossという共演者の刺激により、Jesseの別の面も引き出されていることを考えると、Jazzにおいては、共演者の持つ意味の大きいこと、あら
ためて感じます。JesseのOrganとの共演作では、他にSam Yahel参加の "Views"や "Circles"(別頁あり)がありますが、これらはSemus Blakeも加わった
クァルテット編成で、直球でグイグイ押すといった印象でしたが、本作では同じストレートでも手元で微妙に変化するくせダマも交え攻めてきますが、これ
を覚えたのは大きい。音楽の幅も広がるでしょう。

これまでJesseとは、共演も多いMartijn Vinkですが、幅広い対応力も感じさせてくれる彼のdsも今後注目していきたいところです。
全体としては、このメンバーでのデビュー作ということもあるのでしょうか、うまくまとめた感もある本作ですが、特にリーダーのRossに関しては、その
光る感性を感じるものがありながらも、オルガニストとしては、まだ途上という感もあり、また、Jesse Van Ruller Trioと言ってもいいぐらいの抑えた内容
になっているのは残念なところです。
自分の名を冠したグループなのだから、リーダーとしてもっと前面に出て、リスクを恐れずにもっと大胆に攻める姿勢があれば、何か生まれたかもと思える
ところもあり、2作目がもしあるならば、そんなところにぜひ期待したいものです。
いずれにしても楽しみなトリオの出現、うれしい限りです。

                Wheels  Wires-2

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Florian Ross
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Comments

Edit
こちらからもTBさせていただきます。
(前回のときは何度試しても入らなかったので、今回もちゃんと入るかどうか心配です)

本作は確かにJesse Van Ruller Trioといえるほどに、Rullerがよく目立ってましたね。
アドリブの長さもFlorian Rossの方が短いような気がしました。
これからオルガンも本格的にやっていくのかどうかは分かりませんが、アコピであれだけ聴かせてくれる人なので、できればそっちの路線でいってほしいです。
とはいえアルバムとしては、RullerとMartijn Vinkがビッグバンドではなくコンボで一緒にやっているのは久々だったので、もうそれだけでも嬉しかったです。

EditRe: タイトルなし
naryさん おはようございます。

TBの方、うまく入らないみたいで、すいません。
TB設定の方も、いろいろチェックしてみましたが
特に問題がなく、原因がつかめません。
他ブログから、TBテスト送信してもらいましたが、
そちらは問題なく入りましたので、
もしかしたら相性みたいなものがあるのかもしれません?
いずれにしても、お手数かけて申し訳ありません。
引き続き、原因をさがしてみます。
これに懲りず、次回またよろしくお願いいたします。

このトリオですが、楽しみな部分もあり、次作もあることを
期待してます。
また、よろしく。

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