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Category: piano (第3期)  

From Sun To Sun / Sam Yahel

From Sun to Sun

  Sam Yahel (p, hammond B3)
  Matt Penman (b)
  Jochen Rueckert (ds)

  Recorded by Michael Brorby
  at Acoustic Recording, Brooklyn, NY
  May 23rd & 24th, 2010
  ORIGIN 85296 (Origin Records) 2011

 01. 2 Pilgrims
 02. After the Storm
 03. Saba
 04. A Beautiful Friendship
 05. One False Move
 06. From sun to Sun
 07. Blink and Move On
 08. Toy Balloon
 09. By hook or by Crook
 10. Git It
 11. So in Love
 12. Prelude
 13. Taking a Chance on Love

ここしばらくピアニストとしての露出が多く、オルガニストとしてのリーダー作から、遠ざ
かっているSam Yahel(B1971)、久しぶりにオルガンも入ったリーダー作ということで、そ
れなりに期待はしていたのですが、どうもこのメンバー、そしてこの編成、ピアノ・トリオ
がメインとなっていそうないやな予感、ということで、まずは聴いてみよう。
メンバーは、2009年のピアノトリオ作 "Hometown"(Posi-Tone)と同一となっています。
内容は、Yahel曲10、他スタンダード曲3の全13曲。

一聴してみると、やはりOrganは、効果としてというような使われ方で、ほとんどPiano Trio
としての作品となっている。Organist Sam Yahelに期待していた私としては、その点、肩す
かしを食らった感じで、残念ではあるのですが、気持ちを切換えてPiano Trio盤として聴けば
なかなか好内容の本盤である。
このPianistとしてのYahelは、数年前に生でも体験しており、その時も光ったプレイで、
Pianistとしても、おもしろい存在といった印象を抱いていたのですが、本作でもそのフレージ
ングなどには、なかなか個性が感じられるし、左手の力強さがもう少し加わればといった印象
はあるものの、その繊細でかつ勢いも感じられるモーダルなプレイぶりは、独自性とともにセ
ンスも感じられ、3者のフレキシブルで一体感ある緊密なやりとりは、Piano Trioとしてもハイ
・レベルを実感できる内容となっている。
YahelのコンテンポラリーなOrganistとしての才能は、Pianistとしても同様に十分感じられる
ものとなっており、本作全体として見た場合、欲を言えばもう少しガツンとくるインパクトが
欲しいと思える部分もあるが、現代感覚溢れたPiano Trio盤として高評価できる内容だ。

Organist としては、先進性も備えた新主流派といった感性のYahelですが、Organist の絶対
数も少なく、ましてこういった時代を切り拓いていくタイプの感性を持ったOrganistもなおさ
ら少なく、世界的に見ても、このエリアで期待できるのは、現在10人もいないでしょう。
そういった状況を見ると、ピアノに手を出すことは、それはそれで大いに結構、しかし、それ
がためにOrganをおろそかにしないでほしいと願わずにはいられない。
左手のベースラインがちょっと厳しそうと思えるような場面もあったYahel、Organに限界を
感じてしまったわけでもないと思うが、そんな数少ないOrganistの中でも、光るセンスを感じ
ていた彼だけに、しばらくご無沙汰しているOrganistとしてのリーダー作もぜひ期待したい。
頼むよ!

オルガニスト Sam Yahelに期待して購入した本作で、カテゴリー organとしての記事を予定
してましたが、内容によりカテゴリー pianoの記事といたします。

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Comments

Edit
こちらからもTBさせていただきます。
今回はクレジットにオルガンもあったので、久しぶりに聴けると期待していたのですが、ちょっとしか使っていなくて、完全にアコピ・アルバムだったですね。
とはいえ内容的にはオリジナリティもあってなかなか良かったです。
同じメンバーで3枚続けてのピアノ・トリオ作品ということはないと思うので、次回作はオルガン・アルバムが期待できそうですね。
EditRe: タイトルなし
naryさん  TBありがとうございました。

Yahelは、Hekselman(g)などとも演ったことがあるらしいという
不確かな情報も入っているのですが、次回は、しばらくご無沙汰
しているオルガニストとしてのリーダー盤をお願いしたいところです。

オルガンのPat Bianchi参加作の
"Brent Canter/Urgency of Now"、Bianchiは、
3曲のみ参加ということで、現在naryさんのreview待ち状態
です。よろしく。

Edit
J worksさん、こんにちは。ご無沙汰しております。

オルガンをもっと聴きたかった気もしますが、個人的にはまあ本盤はピアニストとしてのヤエルを楽しめました。メルドーっぽい色が感じられるのも興味深かったです。前作「Hometown」のように黒っぽく(?)派手ではないですが、やや地味めでありながらよさが味わえる感じでした。ただ今後はピアニストとしてやっていこう、ということなのでしょうかね? 気になります。トラバ、お送りしました。よろしくお願い致します。
EditRe: タイトルなし
松岡さん こんばんは お久しぶりです。

TB、コメントありがとうございます。

Yahelのピアノ中に「メルドーっぽい色」を見たというのは、
メルドー愛の強い松岡さんらしいご意見ですね。
メルドーの影響は、若手を中心に多くのピアノに及んでいる
状況でもあり、Yahelも直接的というよりは間接的な影響も
あったかと想像してます。
こうして、いとも簡単に楽しめるピアノトリオアルバムを出してしまう
Yahelは、確かにピアニストとしても十分イケる能力は、私も感じて
ます。が、ピアノ界にとっては、Yahelが一人加わったところで
体制に影響なしですが、Yahelが抜けたオルガン界の影響は、甚大です。
絶対数が少なく人材不足が深刻なオルガン界にあっては、
こういった次代のオルガンのベースを創るべき感性の流出は誠に痛い。
オルガニストとしてよりピアニストとして評価されることに
魅力を感じたのか?...........真意のほどはわかりません。
私としては、一時の気の迷いであってほしいと思ってるんですが..........。

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