前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: oldies  

本田竹曠 / This is Honda

This is Honda  本田 竹曠 (p)
  鈴木 良雄 (b)
  渡辺 文男 (ds)
  Recorded March 14th, 1972, Tokyo, Japan
  TKCZ - 79075 (Venus)

  1.You Don't Know What Love Is
  2.Bye Bye Blackbird
  3.Round about Midnight
  4.Softly as in a Morning Sunrise
  5.When Sunny Gets Blue
                    6.Secret Love

その昔、出会ったアルバムということでカテゴリー "oldies" からの記事です。
本田竹曠(B1945)は、岩手県出身、国立音大卒というピアニスト。一度は脳内出血で倒れ、その後遺症から左半身麻痺というピアニストとしては絶望的状況から
強靭な精神力をもってリハビリにより立ち直ったが、急性心不全により2006年1月帰らぬ人となった。享年60才。

私が、彼のピアノに初めて出会ったのは、渡辺貞夫クァルテット時代。一音に気を入れるという点で並外れたものがあり、その類いまれなる感情注入力をもって
強い打鍵から発せられる音には凄みすら感じるものがあった。すぐさまレコード屋に走ったのは言うまでもない。
本作は、そのちょっと前、自身のトリオにより録音技師として菅野沖彦によりレコーディングされたものである。
ここでの本田は、とにかく濃い。うめき声とともにほとばしるような情念から叩き出される一音一音は神懸かり的ですらある。まあ、そう感じるか否か、それは
人それぞれ、少なくとも私はそう受取ったのである。
そして、その奥から感じ取れるsoulは、海外アーティストからは、感じ取ることができない日本人特有のものであったのかもしれない。奥に濃いブルースフィー
リングを潜ませているがそれは黒人のそれとは異質のものなのだ。
ここで奏される曲はおなじみのスタンダードなものばかり、小難しいことも一切なしという内容だが、ただひたすら、これ以上ないというぐらい目一杯の気を
入れて歌うピアノに心動かされるのだ。スタイルなど関係なし、音楽の基本をここに見た思いである。
泥臭さ、汚れ感と時に清々しいと感じるほどのピュアな感性そして大胆な中に見える繊細さ、そんな両極を備えたピアノであったとも思う。
冒頭の一曲 "You Don't Know What Love is" に全てが詰まっている。

このアルバムとの出会いは、私にとっては大きな意味があったように思う。うまくことばとして説明ができないが、そのことばにすることが不可の部分として、
言ってみればJazzの魂のようなものを感じとれたアルバムでもあった。そういう意味で得たものは、その後の私にとって極めて大きかったと思えるのだ。

              
                   「Peace」本田竹曠(pf) 峰厚介(Sax) 村上寛(ds)  井野信義(b)

oldies 9 amazon quick link
本田竹曠
スポンサーサイト

Newer EntryThe Sublime and. Sciencefrictionlive / Tim Berne

Older EntryMatchbox Art Gallery-9

 

Comments

Leave a comment







1
3
4
5
6
7
8
10
11
12
13
14
15
17
18
19
20
21
23
24
25
26
27
28
29
30
> < 09