前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Out of Line / Jared Gold

Out of Line

Jared Gold (org)
Chris Cheek (ts)
Dave Stryker (g)
Mark Ferber (ds)
Recorded February 6, 2009 at Acoustic Recording Brooklyn.
PR8067 (posi-tone)

若手オルガニスト Jared Gold のリーダー作となる本作には、彼がプロとして初期の頃、
サイド参加作のリーダーでもあるベテランギタリスト Dave Stryker がサイド参加してい
る。Jared は、プロとしてデビュー間もない頃、おそらくこの先輩格 Dave からいろいろ
学んだのではないだろうか。

こうして Jared を聴いてみると、彼の楽器であるオルガンにおいては、比較的大きめの枠
でとらえるならば、Larry Goldiings, Sam Yahel, Gary Versace, Pat Bianchiあたりが同
じ方向を向いた同業者として浮かんでくるのだが、モーダル臭のあるクールな部分も見せつ
つも、根っこのところで彼らよりアーシー、ブルージーといったJimmy Smith からずっと
続く従来型のオルガンらしいホットな響きをかすかに残す Jared のオルガンは、この点で
Joey DeFrancescoあたりのDNAも紛れ込んでいるのかとも思わせるものがあり、現時点で
感性面で若干の違いをみることができる。
しかしながら、このあたりの感性の質は、若い(?)Jaredにとっては、接するミュージシャン、
本人の考え方などによっても大きく変化するところでもあり、現時点で今後の進化の予測は
つけにくい。また、共演者の人選には、その辺の考え方も強く表れてくるところなので注意
深く見守りたいとも思っている。本作と同年録音のPat Bianchiの "Back Home"(別頁あり)
でBianchiは、新進気鋭のGilad Hekselman(g)を起用しているが、これに対し本作でのGold
はDave Stryker(g)、そしてまもなくリリース予定の新作"All Wrapped Up"での王道路線を
思わせるメンバーなど、この辺の違いが、現在のオルガンの質にもそのまま表れているのは
納得するところである。

さて、本作ですが、一聴して、オルガン入りのこういった編成のものは、前時代的なオルガ
ンのイメージを引きずったものも多く見受けられるのですが、まず内容的にストレートにJazz
に取り組んでおり、印象としてもオルガン入りのサウンドとしては、現時点でのJazzのメイン
ストリームとも言える内容で、今の空気感も感じられ好感が持てます。
Jaredのオルガンは、技術面でもフレージングなどの感性面でもしっかりしたものがあり、多
くの面で水準以上のものを持っていることは感じられるのだが、逆に際立った長所、短所もな
くボンヤリ聴いているといつのまにか終わってしまい、印象に残らないというようなところが
あり、強いて言えばこのガツンと来るような強烈な個性に欠けるといったあたりが本作時点で
の弱点であろうか。ただでさえオルガン奏者の数は少なく、ましてこういったレベルにある
オルガン奏者も少ないだけに、うまく育ってくれることを願いたい。

ベテランらしくうまさとともに渋さも見せるStrykerも好演しており、また以前ギタリスト
Jonathan Kreisbergトリオのライブで生体験したMark Ferberはその堅実なドラミングが
印象的だったが、本作においても同様、しっかり支えるプレイを見せているのは好印象であ
る。Chris Cheekも持ち前のオールラウンダーぶりを発揮し好演。
これが今現在のJazz Organのメインストリームと言っていいスタイルであろう。
しかしながら、若いJaredには、この王道路線から一歩飛び出すチャレンジもしてほしいとい
うのが私の願いでもある。

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Jared Gold
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