前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: organ (第2期)  

Back Home / Pat Bianchi

Back Home
  1.Fifth House
  2.Midnight Mood
  3.Litha
  4.Back Home
  5.Blues Connotation
  6.Portrait of Jenny
  7.Just in Time
  8.Hammer Head
  9.Fifth House


Group A)Pat Bianchi (Hammond C3)
     Terell Stafford (tp)
     Wayne Escoffery (ts)
     Ralph Peterson (ds)

Group B)Pat Bianchi (Hammond C3)
     Gilad Hekselman (g)
     Carmen Intorre (ds)
Recorded at Systems Two Studios in Brooklyn, New York on October 18, 2009

気になるMusicianに出会うと、最新盤は勿論、過去にさかのぼり、その全てを聴いてみな
いと治まらないという悪い虫が目覚めてしまいました。その間、他は全くノーガードにな
ってしまうという一極集中型というか単一指向型というか、その悪しき性癖を繰り返し今
に至っているというのが私なのですが、今回もその当たり前のように表れる悪癖にブレー
キをかけようとする脳の命令を無視して足の方はもう勝手にアクセルペダルを踏みちぎれ
んばかりに目一杯踏み込んでしまいました。そう、前回も登場したPat Bianchi(B1976)で
す。まず最新の彼をチェックしてみようということで、彼がリーダーとしては、最新の本
作を入手しました。
まず、曲目を見て期待感が一気に跳ね上がりました。Bianchi自身のアルバムタイトル曲
以外のものが、Coltrane曲、Zawinul曲、Shorter曲、Corea曲、そして注目すべきは
O.Coleman曲が入っているなど、一般的にorganにイメージされてしまう前時代的なもの
ではない真っ正面からJazzに取り組んだことが想像されるものであること、そして私的注
目のguitaristであるGilad Hekselmanが参加していること、期待感も一気にピークになろ
うと言うものです。

本作ではライナーを先輩格で交流もあるorganistのJoey Defrancesco(B1971)が担当して
ますが、Bianchiは、彼も認める存在ということなのでしょう。前回の記事でBianchiには
御大Smithの影響が見られるというようなことを書きましたが、もしかしたら初期段階で
DeFrancescoから多くを吸収したBianchiですから、Smithから直接というよりもSmith直
系のDeFrancescoを通してということなのかもしれません。その辺は今後 Biandhi の過去
盤を洗い出し検証することにより明らかになってくるでしょう。しかしながら、このかす
かなSmith の匂いも、あくまで初期段階ということで、現在のBianchiには、その影はほと
んど感じなくなっており、それは、しっかりした独自性が確立されてきたことの証でもあ
るでしょう。このDeFrancescoについては、年齢的にはBianchiと5才しか離れていません
が、彼は早熟の天才少年として10代でプロデビューしており、Bianchiにとっては、年齢差
以上に長年のキャリアを持つ大先輩という存在だったのではないのでしょうか。

冒頭1曲目のColtrane曲 "Fifth House" で、これは間違いないと確信が持てました。
モーダルにスピードにのったオルガンが突っ走ります。その容赦なく攻めまくるorganに
は、その昔Larry Youngに出会った時のような感覚も蘇ります。
今世紀に入り10年も過ぎてしまいましたが、やっと21世紀のメインストリートを進むに
ふさわしいorganistが出てきたというような更なる期待感も膨らみます。
Bianchiのソロに続くHekselmanのスピード感に溢れたキレキレのguitarもやたらカッコ
いいのです。そして最後に再び持って来て、またこれで締めているこの曲は、本作を象徴
するような1曲と言ってもいいかもしれません。

本作はメンバーにより2通りのユニットが組まれており、それぞれgroupAが4曲、groupB
が5曲という構成になっている。groupAの方は、2管が入り現代版ハードバップといった趣
きになっているが、こちらも今の感覚に溢れた魅力あるものになっており、全員がモーダル
に攻める様は爽快感すらある。が、organの入ったこういう傾向の流れは、この後イタリア
の方でも見られているという状況もありますが、この形式は、どんなにいいプレイをしても、
聴く私にとっては、新鮮味という点でどうしても不満が残ります。形へのこだわりを捨てた
ところで勝負してほしい、その中から独自の形を創り出してほしいというのが私の願いでも
あります。

ホーンが入ることにより主役はホーンにという展開になってしまうので、私的にはgroupBの
方が好みですが、内容的にもHekselmanとのコンビの方がより新しい感覚に溢れ、何かやら
かしてくれそうな期待感を持たせてくれます。目の離せない存在に成長してきた
Hekselman、できればこの可能性も感じる強力コンビで、ぜひまたお願いしたいものです。

前回記事の "Eeast Coast Roots" から、ほぼ4年半の時が過ぎた本作になるわけですが、こ
うして聴いてみると、そのさらに進化した姿は、小細工なしのJazzのど真ん中、しかも感性
面では先進性も備えた新主流派といったところ、彼の音創りの姿勢が変わらなければ今後は
完全フォロー態勢で臨まなければならないでしょう。レーダー照準に入り完全追尾態勢完了
です。
なかなかおもしろい展開にはなってきましたが、考えてみれば何十年と、こんな猪突猛進型
の無謀とも思える開拓を繰り返してきたわけですが.......................ふと立ち止まって考えて
みれば、やっぱり、やれやれです。

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Pat Bianchi
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Comments

Edit
こちらからもTBさせていただきます。
わたし的には本作とラルフ・ピーターソン盤の2連チャンだったのですが、ビアンキのカッコよさには完全にやられてしまいました。
本作では2管入りのユニットもあったので、その分ビアンキの出番は少なくなってしまいましたが、ヘクセルマン入りのトリオとはまた一味違った演奏で、どちらのユニットもノリノリで楽しむことができました。
私もビアンキのことは今後も注目していこうと思います。
EditRe: タイトルなし
naryさん コメントありがとうございました。

TBうまく入らないようですが、もしめんどうでなければ
またお手透きのときにでも、いつでも試してみてください。

数少ないオルガニストなので、Bianchiには、うまく伸びて
楽しませてほしいと願うばかりです。

またよろしく

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