前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: vocal  

My Lullaby / Agnieszka Skrzypek

Agnieszka Skrzypek
  1.Two See a World
  2.Waltz for Debby
  3.I've Got the World on a String
  4.My Lullaby
  5. You and the Night and the Music
  6.I Put a Spell on You
  7.Never Said (Chab's Song) / Trust Me
  8,Still We Dream (Ugly Beauty)
  9.I Hear Music
  10. Polka Dots and Moonbeams

Agnieszka Skrzypek (voc)
Tomasz Szukalski (ts)
Michal Tokaj (p)
Darek Oleszkiewicz (b)
Lukasz Zyta (ds)
Recorded at M1 Studio, Warsaw, September 2-4, 2001
MW 737-2 (NOT TWO RECORDS)

前回、ポーランドのJazzをとりあげてみましたが、関連したものは続けた方が、記事とし
てわかりやすいだろうということで、急遽予定変更、今回もPolish Jazzでいってみます。
Agnieszka Skrzypek(B1976)はポーランドのヴォーカリスト。現在は、芸名であるAga
Zaryanという名前で活動しており、リリース当時購入した彼女のデビューアルバムである
本作もこの新しい名前でBlue Noteより最近再発されているようです。新名での新作
"Looking, Walking, Being" も本国ポーランドBlue Noteから2010年リリース済みです。
あまり情報の無いポーランドのVocalistというと、日本ではハデなジャケ写もあり、どう
してもAnna Maria Yopekあたりが真っ先に思い浮かぶという方が多いかと想像しますが、
本国ポーランドでは、人気、実力共にYopek以上という評価も多いようです。

さて、本作購入にあたっては、前回記事にてとりあげたTomasz Szukalski (ts)が参加と
いうことで、普段はこういったColtrane派のテナーが入ったヴォーカルアルバムに手を出
すことは、無いのですが、Szukalskiということで特別扱いの一枚です。

Darek Oleszkiewiczは、記事歴のある "Expectation / Los Angeles Jazz Ensemble"
(別頁あり)では、リーダー格としてすばらしいベースワークを見せてくれましたね。
近年は、同じくPeter Erskine, Alan Pasqua絡みのアルバムなどにも参加していますが、
本作の主人公Agnieszka嬢のライバルとも言えるYopek嬢のアルバムにも参加歴がある
など引く手数多の才能あるポーランドのベーシストです。

彼女のVocalは、一言で言うならハッタリの無い素直な印象とでも言ったらよいのでしょう
か。セミハスキーな声質でハデさはないのですが、ジワーッと染み込んでくるような旨さ
を持っています。感性の質としては、やはり東欧という風土もあるのでしょう明るくカラ
ッとしたテイストではなく、あくまで多少のダークな質感を含んだ叙情性といったものが
ベースとなっているようです。その辺もダーク指向の私にはマルです。
T10 "Polka Dots and Moonbeams"では、ヴォーカリストとしての力が、あからさまに
なってしまうベースとのデュオで、その能力の高さを見せてくれます。

先に、こういったタイプのテナーが入ったヴォーカル盤は避けるというようなことを書き
ましたが、それはテナーの存在感が強く出てしまい、ヴォーカルを殺してしまうというこ
とで、インスト物と違い、ヴォーカルにはノーマルなものを求めるという単に私の好みに
よるものなのですが、本作でも手抜きを知らないSzukalskiのテナーは、ソロになると俄然
前に出てその濃いプレイで光り輝き、その存在感を大いに見せてくれます。まあ、そこを
期待しての本盤購入でもあったわけですから、私としては満足といったところです。
Michal Tokaj(ミハウ・トカイ) のピアノも高いセンスを感じます。
そんな中ですが、全体としてヴォーカルアルバムとしてのバランスは、全く崩れておりま
せん。Agnieszkaのヴォーカルは、それに負けないだけの存在感を持っているということ
でしょう。

Aga Zaryan

 
 Aga Zaryan名での再発のジャケットはオシャレに模
 様替えした感があり、本作の内容を表しているもの
 ではなく、そのイメージに強い違和感を覚えます。
 この売り出し方を見るにつけ、彼女にとって良い方向
 に向かっているのか甚だ疑問です。
 Blue Noteのこのメジャーなカラーが裏目に出ないこ
 とを祈るばかりです。


"Throw it away" - Aga Zaryan live - 2010
Aga Zaryan(voc) Michal Tokaj(p) Michal Baranski(b) Lukasz Zyta(ds)
アルバム "Picking Up The Pieces" からのこの曲はAbbey Lincolnの手によるものですが、
Zaryanは、切々とした哀感溢れる彼女流の魅力的なナンバーとしています。中盤で見せる
本作にも参加のミハウ・トカイのソロは、もう涙ものです。


JAZZ-vocal 15
Aga Zaryan

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Comments

Edit
J Worksさん、こんばんは

Michal Tokaj、おっしゃる通り涙物ですね。
この数年、ピアノ・コーナーをスキップしているのですが、
要注意ですね。

トリオ作があるようですが、もう遅いかな?
EditRe: タイトルなし
tam.raさん おはようございます

> トリオ作があるようですが、もう遅いかな?
遅いと思います!
このMichal Tokajのトリオ盤 "Bird Alone" はだいぶ前、店頭に新品を安く
出していたことがあります。その時は、他にも買わなければならないものがあり
まあ、いつでもまた買えるだろうと、取りあえず保留しておいたのですが
それ以来お目にかかったことがありません。
またと無いチャンスを逃してしまったこと、大後悔です。
漁盤の鉄則、「明日あると思うな!」忘れてました。
この盤は確か「廃盤ジャズCD倶楽部」さんのところで記事を出していた
記憶があります。
Edit
J.worksさん、今晩は。

Aga Zaryan の My Lallaby を聴きなおしていました。この方の少しハスキーな声は好きな部類です。でもずっと聴いていると単調に感じられるような気もします。Picking Up the Pieces よりもこちらの方がいいかなって思いますが。2010年の Looking, Walking, Being が聴いた3枚の中では一番すきかもしれません。バックの演奏もかなりいい感じでそちらの方に気が取られてしまいます。

Agaさんは、女性ヴォーカル大好きの方に教えてもらったのですが、最近はデンマークやホーランドだけでなくポーランドも目が離せないですね。私はただ教えてもらっただけの盤しか聴いていないのですが、ヴォーカルも底なし沼なので、なかなか入り込めませんわ。他に聴きたいものがありすぎ!

EditRe: タイトルなし
まん丸さん こんばんわ

確かに、このデビュー盤、彼女がまだ20代半ば、全てがこれからという時期でもあり、
私も同じようにいろんな面で物足りなさ、単調さも感じます。
と同時にそんな中に、これから飛び出そうとする彼女の初々しさも感じられるのが、
ちょっぴり魅力としてプラスされるようです。
彼女は、この道に入る前、テニスプレイヤーを目指していたようで、なかなか
おもしろい経歴の持ち主です。

今回ブログにUPした "Throw it away" の動画には、これとは別にCD用のPVが
ありますが、私としては、こうなってほしくないというイメージに変身した姿に
ガッカリでした。

Blue Noteからの新作では、変化、進化も感じられる内容のようですね。まだ
入手してませんが、いずれ入手予定です。
今後の変わり方を気長に見守っていこうといったところです。

ホーランドってオランダのことですね。
日本で通常使われてるカタカナことばは、英語圏の人から見ると、
きっと発音的におかしなものがいっぱいあるんでしょうね。
この辺のことは、特にブログを初めてから、非常に気になって
いたところで、全てカタカナで置き換えて表現するのは、人によって
表現が変わり、よけいに混乱する元ともなるので、
特に人名など、ブログではオリジナルのアルファベットでの表現を
基本としています。
今回ブログでもその表現に非常に迷ったのがピアニスト名の
「Michal Tokaj」。これってポーランド名なので、日本では全く
わかりませんが、無理にカタカナで表現して「ミハウ・トカイ」、
これもヘンだし、今後も悩むところです。

英文での発音でわからない時は、まん丸先生頼りにしてます。よろしく。

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