前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Category: guitar (第2期)  

Phil Robson / The Cutt Off Point

 CutOffP-2.jpg

Phil Robson (g)
Ross Stanley (Hammond org)
Gene Calderazzo (ds)

Recorded at Eastcote Studio, Llondon, on the 30th September, 2014.
WR4672 (Whirlwind) 2015

1. Thief
2. Second Thoughts
3. Dimd and The Blue Men 4. Vintage Vista
5. Astral
6. The Cutt Off Point
7. Berlin
8. Ming The Merciless

Mark Turner を迎えての作、その他で名前だけは記憶していた英国のギタリスト Phil Robson(B1970)ですが、聴くのは今回初めて。
オルガンのRoss Stanley(B1982) は、以前、元イエスの Steve Howe のJazzアルバム “Travelling” に参加した時の記事歴はあるのだが、オルガニスト
としての印象に残るようなプレイは、ほとんど記憶していない。
また、メンバーの仮面を付けたジャケットがMMW(Medeski Martin & Wood)をイメージしてしまい、パロディーとしてならともかく、そのパクリ感も
あるジャケ写に、初対面の印象は極めて悪い。

外身から判断すれば、音楽の方もMMWを意識して、Jazzの本道を外れたようなところで勝負しているのかと思いきや、至極真っ当な音を出しているのに
はおどろいた。感性としては、コンテンポラリー系、アルバムタイトル曲 M6のちょっとだけ冒険したようなもの、あるいはファンク調などもあるが、基本、
ストレートな展開のものが多くを占めている。

内容は、D.Liebman曲のM3を除き、全て Robson のオリジナルとなっているが、ギターの Robson をはじめオルガンの Stanley、ドラムスのCalderazzo
にしても巧い。平均レベル以上の感性とそれを支える技を備えており、特にオルガンの Stanley は、前述作の20代半ば当時の状況を考えると、全く別人
と言ってもいいようなコンポラ系オルガニストとしての姿には、驚いてしまう。変われば変わるものだ。本作録音時の32才という年令を考えれば、まだまだ
発展途上、しかもまだその初期段階ということで、今後のいい出会いの中から、自身の感性を少しでも前に進めていってもらいたいものだ。英国で、こんな
若手オルガニストが、育っていたのを確認できたことは、収穫だった。

ギターの Robson は、年令的には中堅からそろそろベテランの域へといったところだが、若いフレッシュな感性を維持しているようだし、ストレートな展開
でのフレーズの刻み方などを聴いていると Pat Martino を思い出すようなところもあり、音数を多く使うタイプだね。
曲により、クリヤートーン、エフェクト処理といろいろ使い分けてのプレイにも、典型的なコンテンポラリー系ギタリストの感性が見える。

アルバム全体の印象として、個性という部分にも大きく関わってくるところだとは思うが、全ての面で平均点をクリヤーしたレベルで、質の高さも感じさせ
る彼らのプレイだが、たとえ弱点はあっても、どこかに突出したストロングポイントでもあれば、それが個性として音楽もより魅力を増すとも思え、その辺
は、今後の課題として残るが、まずまずの好内容に満足できるものだった。

ただ、この内容で、こんなMMWもどきの面をかぶったジャケットにする必要がどこにあるのか、彼らの音楽のイメージが、歪められてしまうと思えるのが
極めて残念。

             
             The Phil Robson Organ Trio. Performing at The Crypt with Gene Calderazzo on Drums,
             Ross Stanley on Hammond Organ and Phil Robson on Guitar. 01.08.14


追記
年末恒例となっている「今年出会った極私的この1枚」のコーナーですが、残念ながら、今年は該当作なしということにしたいと思います。
楽しめた盤ということでは、けっこうヒットしたものはあったんですが、ノリノリで楽しめるというだけでは、本コーナーに選出する意味がなく、
そこに+α、つまりその出会いにより自分の指向の流れが多少なりとも変わり、その後の感性、好みの方向性に変化が生じたというような出会い、
何よりもそこを求めての活動でもあるので、そこまでの出会いが今年は無かったということで、いたしかたありません。
こういった出会いも、漫然とやっていても、あるはずもなく、求める当方としても積極的な動きも必要になりますが、来年は「流れを変える盤」
との出会いから、まだ見ぬ、あらたな世界をぜひ覗いてみたい。期待しましょう。
ということで、本年も、ご訪問いただきありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。

JAZZ-guitar 174
Phil Robson
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