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前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 11 2017

Category: guitar (第2期)  

Richard Bonnet / Warrior

Warrior2.jpg  Richard Bonnet (g)
  Tony Malaby (ts, ss)
  Antonin Rayon (Hammond organ)
  Tom Rainey (ds)

  Recorded on October 13th 2013  MARGE53 (2014)

  1. Quelque chose d’etrange
  2. Warrior
  3. Kala
  4. Coney Island Line
  5. Bonne resolution
  6. Word of Signs


先日聴いた “Claude Barthelemy/Roxinelle” をきっかけとして Antonin Rayon の過去参加作を引っぱり出しては、聴いているが、自分の変化も
あり、以前出会った時とはまた違った受取り、新たな発見などもあり、こうして時々、自分の通り過ぎてきた道の再チェックも必要ありなどとも感じている。
さて本作、フリー系のフランスのギタリスト Richard Bonnet のリーダー作だが、私的には、高関心度のメンバーばかりということで、重い意味もある作
だった。リーダーの Bonnet と Malaby については、本作以前にも共演歴はあり、アルバムとしてもデュオ作(Haptein 2012)を残しており、その辺の
流れが本作に繋がったというところでしょうか。
この Malaby とは、過去度々共演もあり旧知の仲とも言える Tom Rainey がds担当。
そしてオルガンには、フリー系との共演も多いフランスの Antonin Rayon という曲者ぞろいの布陣、平穏無事におさまるわけがないという米仏混合、
異色・異能の面々になっている。

冒頭1曲目、オルガンが静かに滑り出し、その不穏感もある響きをバックにts、そしてgも入りテーマらしきものが、ぼんやりと見えてきたところで次に
ts → g → org とソロになっていくのだが、いずれもその自由度の高い中でのプレイは、それぞれの持ち味も引き出されており魅力十分、Malabyの
しなやかな柔らかさと強さを併せ持つ木質のテナー、危険なエキスを振りまき、場の空気感にテンションをもたらす Bonnet のギター、多彩なイメージ
を噴き出しては、瞬間の場面をつくり出していく Rayon のオルガン、シーンのキープとともに、息をのむタイミングでのアタックにより、それぞれの
アイデアのきっかけをつくる Rainey のドラムス。
特に前半3曲は、息もつけない程の張りつめた緊迫感溢れた展開が続く。

リーダーの Bonnet には、プレイスタイル、音使い、そして感性の質など、Marc Ducret 直系と言ってもいいほど、その濃い影も見える。同じフランス
ということで何らかの接点もあったことは間違いないだろう。
技術面、アイデア、瞬時の対応力.........など、Malaby 相手に対等にやれるハイスペックのギタリストとも感じてはいるのだが、今後は、この Ducret の
引力圏からどれだけ外れて、独自の世界を創り出せるのか、そういうステップにいると思う。
リーダー作も少なく、本作のような通常編成のものも少ないということで、その点ではモロ好みのギタリストながら、なかなかつき合うのにも難しさが
あるギタリストだが、底知れぬポテンシャルも感じているのも事実で、今後が非常に楽しみなギタリストだ。

リーダー作が無く、参加作でしか聴いたことがないというオルガンの Antonin Rayonだが、バックでの環境づくり、そしてソロにと本作での貢献度は
高いものがある。特にイメージを創り出すという部分で、オルガンの機能を巧みに利用した多彩なプレイは、本作に豊かな場面を提供しており、オルガン
の新しい可能性も感じさせてくれる。こういったエリアで活きる、そして次代の感性を持った数少ないオルガニストだけに、自身のさらなる開発のためにも、
その活動範囲を欧州に限ることなく、米国系の先端の感性とどんどん絡んでほしい。あらためて聴き、こうした独創性に富んだ貴重な感性が、広く知られて
いないという現状が実にもったいないとつくづく感じている。

過去にもBen MonderやらMarc Ducretなどとの共演を通し、Malabyの自分の好みとする部分が出やすいという点で、ギターという楽器との相性
の良さも感じていたところもあるのだが、本作もしかり、音楽の質感は妖しさとともに不穏な空気も流れ、いい感じに仕上がっている。加えてオルガンが
加わったことで、そのコードプレイによる場の空気感、シーンのイメージなどもより明確に打ち出され、Malaby サイドに立ってみても、何か今までと
は違ったものも期待させられる編成だし、Rayon のオルガンは、Malaby の音楽感ともフィットしている。

            Richard Bonnet quartet "Warrior" at Reims Jazz Festival 14/11/14
            Richard (the legs) Bonnet / guitar
            Régis Huby / violin
            Antonin Rayon / Hammond organ
            Sylvain Darrifourcq / Drums

            

            

            ラフ、ダーティーで荒々しさもあるが、同時にデリケートに空間を創り出すキメ細やかな感性も持つこのギターは、
            Ducret の血を引いてるね!

JAZZ-guitar 190
Richard Bonnet
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Category: Other Instrument  

Nicole Mitchell / Awakening

  Nicole Mitchell (flute)
  Jeff Parker (g)
  Harrison Bankhead (b)
  Avreeayl Ra (ds, perc)

  Recorded March 2 & 3, 2011
  DE599 (Delmark) 2011

  1. Curly Top
  2. Journey on a Thread
  3. Center of the Earth
  4. Snowflakes
                      5. Momentum
                      6. More Than I Can Say
                      7. There
                      8. F.O.C.
                      9. Awakening All compositions by Nicole Mitchell

先日聴いた Jeff Parker(B1967)のトリオでの “Bright Light in Winter” だが、ギタリストとしての実体もはっきり見えてこないモヤモヤ感もあった
ことで、適当な他作も聴いてみたいと思いチェックしていたら、参加作ながら、おもしろそうなものがあったので、早速ゲットしてみた。
フリー系のフルーティスト Nicole Mitchell のクァルテットによるリーダー作である。
全て Nicole の手による全9曲という内容ながら、クァルテットという小編成参加作での Parker の役目も、バッキングにソロにと、ギタリストとしての姿も
何か見えてくるものもあるだろう、そして私的に好きな楽器フルートが絡んだ作ということで、期待するものもある。
先日の Parker作とは、同録音年になるが、自身のリーダー作と、こうした参加作で、プレイの違いはどうなのか?その辺にも興味がある。

さて、フリー系のフルートということで、ノンリズムで、どフリーなものも、ちょっとだけイメージはしていたのだが、意外とリズムもしっかりと、比較的ノーマ
ルな展開のものが多い。これは、冒頭曲にストレートに4ビートで快調に飛ばす曲を配したこともアルバム全体のイメージに関わったような気もする。
Nicole のフルートは、技量面でも高いものがあり、その多彩な技から繰り出される音の色にも表情豊なものがある。フルートの魅力は、リードの振動を利用
する楽器とはまた違い、人の吐息、そして時には声そのものが音に含まれてくることもあり、そういったものが混然一体となった生身の人の息づかいも伝わ
るような音の表情といったところに魅力があるが、必要に応じて、技を使い分ける Nicole のフルートには、巧みなものがあり、色、艶、そして時には香りさえ
感じるような音の動きは、生に溢れている。

音楽は、ノーマルなテイストのもの主体ではあるのだが、アドリブパートでは、かなり自由な動きも見せており、元来フリー系の感性も持っているというメン
バーだけに、ノーマルなテイストの中で見せるそういった感性の混入が普通ながら微妙に普通でないという状況をつくり出しており、その一見普通ながら
一味違った部分を含んだ仕上がりが今の自分には、なかなか心地良い。

本作での Jeff Parker のギターからは、元来、彼がベースに持っているものなのか、プリミティブ、アーシーといったものが感じられるのだが、この辺は
Parker自身を含め、シカゴベースのメンバーになっているということも大いに関係しているのかもしれない。
先日聴いた前述のリーダー作とは、参加作ということもあり全く違ったプレイをしており、違った面を見る事ができたのも収穫だった。印象では、こちらが
素なのかな?
先日の盤では、Parker のギターにたどたどしく感じられる場面もあったのだが、本作でもやはり同じようなところがあった。これは多分に、今時のハイテ
クギタリストに耳が慣れてしまっているのも一因として考えられる。ミュージシャンは、表現上必要ないことまでやらんでいいのだ。その技術を見せるために、
やらんでいいことまでやってしまい、そのムダな動きにより、音楽のクォリティを落としてしまっていると感じることも度々ある。
とは言え、この Parker にも、ややヘタウマ的傾向があるとも言えるかもしれない。が、2作を聴いてみて感じたことは、そういった技術面での小さなマイナ
ス面を大きくカバーできる独創性もある豊かな感性を持っており、実際、彼のギターは、ヘタな今時のハイテクギタリストの音と比べれば、人間味もある音
として自分の耳には入ってくる。
時々、華麗な技に見とれてしまい、ついつい己を見失ってしまうこともあるが、音楽は、やはり感性、技は単なる手段にすぎないこと、時々思い出したい。

M3 “Center of the Earth” での、Nicole の生き物のようにあちこちに自由に飛び、跳ね回る生命感に溢れたフルート、そして独創的な Parker の
ギター、捨て曲なしだが、これがベストかな。
全編に渡り、Nicole のcompositionも光る。

JAZZ-other instrument 44
Nicole Mitchell

Category: Gallery > Photo  

201711-1

               

               親戚のねこ 秋の一日の巻

               以前、こたつに下半身を突っ込んでは、グダグダとしていたヤツである。
               吊るした干し柿の中で、すっかりくつろいじまってる!
               毎日が好きな時に 食う → あそび → 寝る、これをフリーな流れでやりつつ、
               適宜アクセントも入れては、生活のリズムにも変化もつけているらしい。
               脱力しまくりのノンストレス、人生もこうありたいものだね!

Gallery-photo-235

Category: sax (第2期)  

Tobias Meinhart / Silent Dreamer

  Tobias Meinhart (ts, EWI)
  Ingrid Jensen (tp, Effects - 1,5,6,7,8,9)
  Charles Altura (g - 2,3,4)
  Yago Vazquez (p, Rhodes)
  Phil Donkin (b, eb - 1,5,6,,8,9)
  Orlando LeFleming (b - 2,3,4)
  Jesse Simpson (ds)
  Justin Carroll (syynth - 1,7)

  Recorded at H2 Studios, Berlin and Bunker Studios, Brooklyn, NY
  ENJ-9754-2 (enja) 2017

                       1. Fighting Your Fears
                       2. Letter of Intent
                       3. Silent Dreamer
                       4. Mariana’s Dream
                       5. Can’t Say Enough
                       6. Equality
                       7. Ghost Gardens
                       8. Purple Spsce
                       9. Simply Beauty

今回初となるドイツのsax奏者 Tobias Meinhart(B1983) の新作。ちょっと気になるメンバーも参加していたので手を出してみた。
一聴して、典型的な今時のスタンダードなコンテンポラリーサウンドといった印象。
メンバーは、リーダーの Meinhart の他は、tpの Ingrid Jensen が入った2管編成のグループで6曲、gの Charles Altura が入ったグループで3曲
というつくりになっている。

まずは、ながらで一回、通し聴きしてみたのだが、リーダーの Tobias のテナーが引っ掛かからなかった。はて、どんなテナーだったかと思い出そうとして
もイメージがわいてこない。それが初顔合わせの印象だったが、その後も何度か繰り返すが、やはりその印象はあまり変わらない。
決してヘタなテナーというわけでもないのだが、単純に自分の好みのフィルターには、引っ掛からない感性ということなのだと思う。
リーダーのテナーが、好みでなく引っ掛からないというのも困ったものだが、グループとしての音楽は、コンテンポラリーテイストで、そこそこのまとまり
も見せており、今時のJazzとしては、特別に良くもなく、また特別に悪くもなく極スタンダードな仕上がりとなっていると思う。と、ここまで書いてきて、
何だかこんなんだったら記事にすることもなかったのかとも思ってしまうが、気になるメンバーも入っていたということで、そこには、ちょっと触れておこう。

このサウンドの中にあっては、Vazquez のピアノ、そしてAltura のギターあたりに、ついつい耳が向いてしまう。
Jensen や Altura の出入りとは別に全編参加の Vazquez のピアノは、このグループを支える意味で、大いに貢献しており、時に見せるソロでも
輝きを放っている。
ちょっと気にしていた Altura のギターだが、やはり非常に巧さを感じるプレイだし、本作中にあっては、光っているとも感じられるのだが、現在の若手の
コンポラ系ギタリストは、高能力者も多く、普段からそういったプレイに接していると、何かマヒしてしまっているのか、特別の驚きもなく、他者と区別でき
る強い個性という点でも、物足りなさも感じている。人材豊富で裾野も広いギター界にあっては、それだけ高レベルにある才能も多く、それは、うれしいこ
とでもあるのだが、そんな中で生き抜く大変さも痛い程伝わってくる。生半可な個性では、頭一つも抜け出せない。これからが、自分独自のものを身につけ
本当の意味での個性が備わっていく段階となるのかもしれない、そして残された時間も年々少なくなっていくが、可能性も感じるギターだけに、いいステップ
を踏んでいってほしい。また、参加作ばかりで、本来の姿がいまいち見えてこないとも感じている Charles Altura の現状だが、自分の色を全面に出した
リーダー作が待たれる。その勝負作を聴いてみないと何ともはじまらない。

JAZZ-sax 92

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