前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 03 2017

Category: sax (第2期)  

Jon Irabagon John Hegre & Nils Are Drønen / Axis



  Jon Irabagon (sax)
  Jon Hegre (g)
  Nils Are Drønen (ds)

  Recorded at N.K. Berlin 11th June 2013 and at New Combo Fukuoka 14th January 2015
  RAC2190 (Rune Grammofon) 2017

  1. Berlin
  2. Fukuoka


2008年モンク・コンペのウィナーでもあるフィリピン系米国人 Jon Irabagon(B1978) の新作。といっても録音は、2013年のベルリンそして2015年
の福岡でのライブという内容になっている。
Irabagonを初めて知ったのは、彼の初期作 “Forty Fort” なるアルバムのジャケットだったのだが、これが自分のJazz歴では、初期の頃の大のお気に
入り盤だった“Roy Haynes / Out of The Afternoon” のジャケットを模したものだったこともあり強い印象として残る結果となり、他にも調べて
みたら御大 Rollins の “Way Out West” のジャケットをビキニのおネエちゃんを入れて、おふざけでつくったようなものなどもあり、Irabagon の
初期印象として、自分の中では、すっかり際物的イメージがつくられてしまったのは、まずい出会いだったとも言える。

ストレートアヘッドからフリー、そしてその中間的なエリアなど幅広いところでの活動もしてきた Irabagon だが、それは元来持っている多様・多面性
の結果なのか、あるいは自身進むべき方向模索の結果なのか、自分でも彼の全てを聴いてきたわけでもなく、掴めないところだが、漠然と陰と陽の顔を
持ったミュージシャンとの印象も持っている。
そんな Irabagon だが、本作は、フリーインプロビゼーションというスタイルをとりながら、陰の面が色濃くあらわれた一作。
本作と似た編成では、いずれもギターの Jostein Gulbrandsen 絡みで、ベース入りクァルテット編成の参加作、コンポラテイストのものは聴いているのだ
が、ベースレス、ギター入りトリオという編成では、初めてのリリースになるんじゃないだろうか?これも本作の、フリーな展開を求めた結果なのだろう。
ノイズ系ギターの使い手とも言われる Jon Hegre(B1967)は今回聴くのは初めて、そしてドラムスの Nils Are Drønen は、Hegre とはユニットを組む
など周知の仲らしい。
1曲18分前後といったものが2曲、Irabagon のサックスが起点となり、それに Hegre, Drønenが反応していくといったフリーな展開が多いのだが、
どちらかというとノイズ系ギターを苦手としている自分としては、フリーな作としてまずまずとする一方、3者のあり方を見直せば、もっと何かが生まれ
たかもといった印象もあり、トータルに見て、さらによくなる余地を残す作として、満足の内容というわけにはいかなかった。
ただ、Irabagon のプレイには、いずれ何かヤラかすんじゃないかといった得体の知れない大きなポテンシャルを感じることができたという点で、そこに
出会う機会を得たことは何よりの収穫だった。

全くの自分勝手な見方だが、これは彼にとって、言わば開発・試作の場といった位置づけのもの、ここで得た成果を彼が求める方向性での表現に生かし
たいと考えるのが自然。これほどの才能、これとは別に多くの人にインパクトを与えられる形でその表現の場をぜひ設けてもらいたいという思いである。
Jon Hegre のギターは、ここではノイジーというより空間系を感じさせるプレイが目につくが、Drønen のドラムスとともに、あくまで起点となっている
のは Irabagon であり、それに反応していくといったプレイからもう一歩踏み出して、対等に関わっていく形がとれれば、その刺激により Irabagonから、
さらなるものも引き出せたかもといった思いもある。私的好みで言わせてもらえば、どフリーではなく。ある程度の秩序を持たせた中での自由度という
ことで、メインストリームとフリーの中間エリアでのシゴトにいいイメージができ、Irabagon の感性は、そのあたりにフィットするとも思えるのだが......、
共演者を含めた活動フィールドによっては、爆発の予感もさせる才能だ。


Jon Irabagon Organ Trio
Jon Irabagon(sax) Pat Bianchi(org) Rudy Rotston(ds)

Irabagonが、オルガンにPat Bianchiを迎えたトリオだが、
以前は、追った時期もあったBianchi は、近年の自身作、参加作では、コンテンポラリー系オルガニストとして、すっかり輝きを失ってしまった感もあった
のだが、Jon Irabagon そして Rudy Royston という感性(触媒)の効果か、全く質の違うオルガンを見せていいる。
当ブログでも Bianchi には、自身をステップアップさせるためにも、自身の先を行く感性との共演を積極的に求めていってほしいと度々書いてきたのだが、
コンポラ系オルガニストとして、新しい道を切り開いていく気があるならば、険しい道を選択していく覚悟が必要だ

            

            

JAZZ-sax 84
Jon Irabagon

スポンサーサイト
1
3
4
5
7
8
9
11
12
14
17
19
20
21
22
24
26
27
28
29
30
> < 03