前向きに Jazz!

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Category: sax (第2期)  

Archie Shepp / I Didn't Know about You

  Archie Shepp (ts, as, vo)
  Horace Parlan(p)
  Wayne Dockery (b)
  George Brown (ds)

  Recorded November 6, 1990, Munchen, Germany
  CDSJP370 (Timeless) 1991

  1.Go Down Moses (Let My People Go)
  2.I Didn't Know about You
  3.Billie's Bossa
                      4.Hot House
                      5.The Good Life
                      6.Now's The Time
                      7.Ask Me Now
                      8.Party Time

ドス黒く深い哀感がうず巻く

時の流れとともに、それぞれの時代の新しい空気に触れ、また、それまで出会うことのなかった新種の感性との出会いなどを通し、自分の感性の変化、
そして好みの変化もあり、聴く音楽の方向性も徐々に変わってきてはいるのだが、そんな変化の流れの中にあっても、変わることなく、時々は聴かないと
どうにもおさまりがつかないという Archie Shepp。その音楽には、時代の流れに左右されない普遍性と根っこのところにはトラディショナルな響き、
そしてさらに突き詰めていった先には、消し去ることのできない濃厚な Blues の血も感じられる。
あのドギツくペイントしたシャレコウベのジャケットでも、おなじみのインパルス時代からのつき合いだから、もう長い。特に腐れ縁というわけでもないが、
何か心に響くものもあり、その特異な呪術的響きには、常習性もあるからなのだが、今回もなぜか無性に聴きたくなっちまった1曲があり、久しぶりの
蔵出しとなった。

"Go Down Moses (Let My People Go)"

ピアノでもなく、ギターでもなく、トランペット、いやアルトでもなく、なぜかテナーの Ballad に心惹かれていた時代に出会った Archie Shepp
の一曲は、スピリチュアル色も濃厚な "Go Down Moses"。
この曲、Balladという範疇に入れていいものなのか、迷うところだが、もしBalladの定義を「心に温もりの灯がともるような」とするならば、
それはもうりっぱなBalladだろう。

このアルバムに出会った頃というのは、楽器ごとに聴くものが集中してしまう悪癖があった時代で、しばらくSaxから遠ざかっていた時期、
Stan Getz のラストアルバム"People Time"(別頁あり)との出会いをきっかけに、再びSaxを聴くようになった頃だったと記憶している。
それ以前、第一期Sax期と言える時代にフリージャズに手を染めていた Shepp が好きだった自分には、久しぶりの再会となった。
この頃のSheppには、かつて破壊してきた伝統の再創造とも思えるような今のSheppに繋がっていく下地がすでに出来上がっていた。
そして特に魅せられた冒頭の1曲 "Go Down Moses" だが、むせかえるような体臭もほとばしる濃厚なShepp節が炸裂する。
特にイン・テンポになったあたりからの泣く子も黙るドスの利いた凄みすら感じるテナー。そしてその背後に渦を巻くように流れるドス黒く
深い哀感、これはもうSheppだからこその世界で、この味を出せるテナーは、他にはいない。自分がSheppのテナーに惹かれるのも、多分に
この部分が関わっているのは間違いないだろう。

             

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JAZZ-sax 80
Archie Shepp

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