前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 09 2016

Category: guitar (第2期)  

Tisziji Munoz / Songs of Soundlessness

 soundlessness-2.jpg

Tisziji Munoz (g)
Lam-Sobo John Medeski (p)
David Finck (b)
Ra-Kalam Bob Moses (ds)

Recording, editing, & mixing engineer - David J Sullivan
AM050 (Anami Music) 2014

1. Damned if You Do or Don’t
2. Good Bye Dear Sweet Mother
3. Venus
4. God-Fire
5. Gracious           All compositions by Tisziji Munoz

Medeski 集中聴きの中で聴いた近作。
近年の John Medeski(B1964) は、このベテランギタリスト Tisziji Munoz (ティシージ・ムニョス B1946)との活動も多く、この Munozのグループへ
参加した作品の数々は、彼のキャリアの中でも外して考えられない内容のものが多い。もちろん今も細胞分裂を繰り返している現在進行形のグループである。

Tisziji Munoz は、70年代に Pharoah Sandees のグループでしばらく活動していた時期もあり、その個性的なプレイは、注目されたのだが、その後、
消息のつかめない期間があったり、個性派らしく、変わった経歴を持つ。また、幼少時に事故で左手首の神経を損傷した過去が関係しているのか、その
シングルトーンのみのプレイスタイルは、彼の個性的な音楽にもつながっているようにも思える。
本作でも、冒頭曲から、歪んだシングルトーンで、押しまくるギターが凄まじい。
M2 “Good Bye Dear Sweet Mother”、アルコとピアノにより、やさしさと気品もある美旋律でスタート、静かな展開から後半に一転、Munozのフリーに
爆発するソロが圧巻。
M4 “God-Fire”、フリーに力技で攻めるMunozに圧倒される。インテンポになってからの Medeski のピアノがキレる。
現在のコンテンポラリーシーンのメインの流れともなっているクールで洗練されたテイストのギターとは、全く別経路から生まれてきた感性。もっとも、
年令から見れば、現在のギターシーンの中心となっている面々の遥か前からJazzに関わってきたわけで、違った経路というのも当然ということなのだが、
この年にしてこの前進意欲を維持しつつ爆発的なエネルギーを発散するというのが凄い。この個性は、あまり似た感性は見つからないのだが、音楽を聴いて
いて感じるのは、かつて McCoy が入っていた頃の John Coltrane Quartet、そのスピリチュアルな感覚がイメージされるのだ。強いてあげればギタリスト
としては、John McLaughlinあたりにプレイスタイルが通じるものも感じるが、むしろギタリストということではなく、音楽の心という部分で Coltrane と
の関わりが強く感じられる。
Saxと違い、減衰音の楽器であるギターに、音の伸びを意識した彼独特のエフェクト処理をした音というのも、うなずける。

様々なシーンで輝きを見せる Medeski だが、Munoz の音楽の中で見せるピアノにあらためて感心してしまう。感性のレンジの広い男である。
凝縮された気の詰まった一音、強い打鍵による左手のコード、緩急織りまぜてのダイナミズム、ヤワさを感じさせないゴツさ..................このMunoz が
求める音楽にフィットしており、Medeski のピアノを聴いていると、Munoz が好んで彼を起用するのもうなずけるのである。Munoz にとっても
このMedeskiとの出会いは大きな意味があったに違いない。

リリカル、洗練、透明感、オシャレ..................といった類いのテイストとは、遠いところにある土の匂いも感じられるような音楽だが、表面を覆う汚れ感
の奥にピュアなものが垣間見える思いもする。

あまり記事にしていなかったこともあり、夏から John Medeski 集中聴きということで、ついでに、いくつか記事として記録を残しておこうぐらいに考えて
いたのだが、いくつかだとすごく中途半端な状況にもなってきたし、かといって、このままのダラダラとしたペースで続けていったら、今年いっぱいかけて
も終わらない。キリの良いところで、一端切らんといかんとも思うのだが、優柔不断、意志薄弱、と現状の流れを変えるのがめんどい。さて、どうしたもん
かなあ...............

            
            The Tisziji Munoz Quintet featuring John Medeski (keyboards), Don Pate (bass),
            Tony Falco (drums), Adam Benham (drums) and Tisziji Munoz (guitar) performed
            at The Sanctuary for Independent Media in Troy NY on Friday, June 1, 2012.

JAZZ-guitar 166
Tisziji Munoz

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Category: Gallery > Photo  

201609-5

                 

                 親戚のネコ
                 まあ、よく寝るヤツ.....................気楽でいいやねえ!

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Category: Other Instrument  

Olivier Le Goas / Gravitations

  Olivier Le Goas (ds)
  John Abercrombie (g)
  Ralph Alessi (tp)
  Drew Gress (b)

  Recorded June 6-7, 2005 at Clinton Recording Studio, NY
  AS204 (Altrisuoni) 2007

  01. Gagliarda
  02. Radio-Chaise
  03. Dichterliebe
                     04. Il Est Ne Le Divin Enfant
                     05. Padouana
                     06. Interspace
                     07. Fragment
                     08. Cadre Gravitationnel
                     09. Gigue
                     10. Differents Ciels

フランスのベテランドラマー Olivier Le Goas(B1957) の新作 “Reciprocity(2016)” は、Nir Felder(g), Kevin Hays(p)などが参加していたこともあり、
早速入手して聴いてはみたのだが、決して内容悪しではないものの、いまいちとの印象だった。
そんなこともあり、特に比べるというわけでもないのだが、いい印象もあった2007年の旧作 “Gravitations” を引っぱり出してみた。
このタイミングを逃すと、また当分、聴く機会も.................ということで、ちょうど良い機会、久しぶりに聴いてみた。

内容は、リーダーでドラマーでもある Olivier Le Goas の全曲オリジナル。ドラマーだが、他作でも基本このスタンスで通しており、コンポジションを重視
するドラマーとの印象を持っている。
全体にゆったりめの曲が多く Abercrombie がソロにバッキングに、存在感を際立たせており、その描き出した静寂の空間を基本に音楽は展開されてゆく
イメージだ。
このヒンヤリした空気も流れる空間に Ralph Alessi(B1963) のクールでビターなテイストのペットの相性が良く、空間への自然な溶け込みを見せる。
ゆったりとした流れの中にも、時折、鋭い攻撃性も見せ、ややダークなテイストとともに緊張感をキープしている。

親指の腹で弾き出されるクールながらも温もりある Abercrombie のギターから放出される微量の哀愁が、クールで緊張感がキープされる展開に
温もりある一味をプラスし、独特な魅力を放つ一枚になっているように思う。

欧州の香りを色濃く感じるが、それはリーダーのコンポジションによるところ大ということなのだろう。


Reciprocity.jpg  Olivier Le Goas / Reciprocity

  Olivier Le Goas (ds) Nir Felder (g) Kevin Hays (p) Phil Donkin (b)
  NCD4139 (NEU KLANG) 2016

  
  いまいちとの印象は、プラスされた一味の違いなのか?
  Abercrombie と Felder との深さの差か?
  Alessi と Hays の持つ感性の質と Goas の音楽との相性の差か?


JAZZ-other instrumental 36
Olivier Le Goas

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201609-4

           

Gallery-photo-200

Category: piano (第3期)  

Medeski Martin & Wood / Tonic

  John Medeski (p, melodica)
  Chris Wood (b)
  Billy Martin (ds, perc, mbira)

  Recoded Live at Tonic. NYC, March 16 - 20 and 23 - 26, 1999.
  BlueNote 7243 5 25271 2 0 (2000)

  1. Invocation
  2. Afrique
  3. Seven Dead-Lies
  4. Your Lady
                     5. Rise Up
                     6. Buster Rides Again
                     7. Thaw
                     8. Hey Joe

Medeski 集中聴きの流れの中で聴いた一枚。Blue Noteでは、2作目になる。
アコースティックピアノによるトリオでの NYは “Tonic” におけるライブ作。

ピアノトリオで見せる顔は、あのエレクトリックセットで見せる、いろんな要素が混じり合ったゴッタ煮風サウンドとは違い、どこをどう切ってもJazzの
ビアノトリオとしての顔を見せる。Jazzはあまり好きではないが MMW は好きなどと言う人もいたぐらい、Jazz以外の人からも支持されたオルガントリオ
としてのサウンドだが、そんなジャムバンドブームの中にあっても、彼らの発する音の根っこのところでは、濃厚なJazzのスピリットが感じとれ、そんな
ところが惹かれたところでもあった。
本作を聴いた当時、そんな彼らの根っこのところにあるのは、やはりこれだったと、あらためて確認したという盤でもあったのだが、John Medeskiという
キーボーダーの、ピアノで見せる別の顔とともに、伝統の表現からフリーなアプローチまでピアノにおける表現そのものも、そのレンジの広さと柔軟な
感性に感心したものだった。
と同時に、「決めごと」というシバリの多い中での表現よりも、よりシバリの少ない自由な中に、より可能性、そして活路を見出してきたという側面も
あったJazzであったが、本作のライブという、まったなしの一発勝負という環境の中での、彼らの即興性の強い音楽を聴くにつけ、そんなJazzの原点に
触れた思いも抱くのである。

尚、この ”Tonic” には、特に本作と関連してリリースされたというわけではないのだが、エレクトリックバージョンとも言える、やはり同じTonicでの
ライブ作として “Electric Tonic(Rec.1998)” がある。
Jazz Organの歴史を振り返ってみても、フリーなアプローチでの全編インプロという内容は、オルガン史のなかでも意味のある一枚としてオルガンに関心
ある方には外せない内容だ。

Jazzの大きな流れの中で、常に本道から外れた、あるいはJazzがその生を維持するために必要となる細胞分裂のより激しい先端部で勝負してきた
John Medeski で、ともすると逸れ者扱いもされるというタイプだが、こういった開拓者がいて、はじめて全体が前に進める、そして生を維持することが
できるという側面があることも見逃してはいけないだろう。

その他の John Medeski 関連記事は → こちらから

JAZZ-piano 87
Medeski Martin & Wood

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201609-3

        201609-3-2.jpg
       
Gallery-photo-199

Category: guitar (第2期)  

Pierre Perchaud - Nicolas Moreaux - Jorge Rossy / Fox

  Pierre Perchaud (eg, ag and key - 1)
  Nicolas Moreaux (b)
  Jorge Rossy (ds)

  Recorded Feb. 17-18, 2015 at studio des Brueres, Poltiers
  JPCD816001 (Jazz&People) 2016

  01. Paloma
  02. And I Love Her
  03. Fox
  04. Vol de Nuit
                     05. Strange Animal
                     06. Moon Palace
                     07. Pour Henri
                     08. Whisperings
                     09. Ya-Ya
                     10. Paloma Sonando

若手から中堅といった世代(?)のフランス人ギタリスト Pierre Perchaud 参加の共同名義作。このギター・トリオという編成で彼を聴くのは初めてでも
あり、ちょっと楽しみにしていた一枚。
内容は、おなじみのビートルズ曲 M2以外は Perchaud曲6、 Rossy - Moreaux曲3とオリジナルで固めている。

曲は、あるコンセプトで統一したのかな? と思えるぐらい、比較的ゆったりめで、イメージ的にも近いものがあり、それぞれのテーマ部分のみ聴いていると
Jazz度は薄く、おそらくオーソドックスな形を好まれる方には、敬遠される要素が詰まったと、最初からで何だが、そんな印象すら抱く内容だ。
しかし、アドリブパートになると、速い展開から、NYコンテンポラリーを思わせるようなギターのキレキレのフレーズが飛び出してきたりの曲もあったりと
その表情の違いにはちょっと戸惑ってしまうようなところもある。
コード感覚のセンスや鮮やかなシングルトーンでのフレーズなど、またいたずらに無機的なフレーズに走ることもなく、豊かな歌心も備えているあたり、
このギタリストの長所じゃないだろうか。この歌わせ方などでは、フィンランドのギタリスト Teemu Viinikainen(テーム・ヴィーニカイネン?)を思い
出す。
ざっと、全体にそんな印象で、アドリブパートの速い展開に連動してつながるような、テーマ部分からガツンと決めてくれるようなまとめ方が、もっとあると
魅力も増したとも、聴く方としては勝手に思ったりもするのだが、アルバム全体で統一されたものも感じるし、何らかのコンセプト、考えもあったのでしょう。
そんな意味では、あんまり考えをめぐらし作り込んだ要素は少なく、感性の向くままの素のプレイも聴いてみたいギタリストだ。

M2など、決して悪くはないのだが、この解釈だったら、オリジナルのビートルズの方が心地良く聴けると思ってしまう。JazzギタリストPierre Perchaud
の演る “And I Love Her” を聴きたかった。
全体に Moreaux - Rossy の好サポートも光る。

             

JAZZ-guitar 165
Pierre Perchaud

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201619-2

                 
                                                     葛

Gallery-photo 198

Category: Gallery > Photo  

201609-1

           

           9月にはなったけど、日差しは、まだ夏のまんまだね!

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Category: organ (第2期)  

Medeski Martin & Wood / Uninvisible

  John Medeski (Hammond A100 organ, etc)
  Chris Wood (eb)
  Billy Martin (ds, etc)
  etc

  Recoded at Shacklyn Studios, Brooklyn, NY, and The Barn at Bearsville Studios, Bearsville, NY,
       and the Magic Shop, NYC, 2002.
  BlueNote 7243 5 35870 2 4 (2002)

  01. Uninvisible
  02. I Wanna Ride You
                     03. Your Name is Snake Anthony
                     04. Pappy Check
                     05. Take Me Nowwhere
                     06. Retirement Song
                     07. Ten Dollar High
                     08. Where Have You Been?
                     09. Reprise
                     10. Nocturnal Transmission
                     11. Smoke
                     12. First Time Long Time
                     13. The Edge of Night
                     14. Off The Table

夏の Medeski 集中聴きの流れの中で聴いた一枚。Blue Noteでは、4作目になるんでしょうか。
曲により入れ替わり立ち替わりゲストが入り、ブラスが入りサウンドに厚みを増すなどの曲もあったり、スクラッチが入ったり、オルガンもB3タイプ
ではなくA100を使うなど、これまでとは、サウンドに変化もといったところも見える。

冒頭のタイトル曲から、ダーティーなテイスト全開のMedeskiのオルガンが飛ばす。ワルい音がカッコいい。
基本的には、Blue Noteでのデビュー作 “Conbustication(1998)” そして後の “The Dropper(2000)” という流れの延長上にある音楽と
言えるのだが、曲によりいろいろ取り入れたサウンドは、よりパワーアップしたとの印象も受ける内容となっている。そしてそう受け取るのは、もしか
したら自分だけかもしれない微妙なところなのだが、同レーベル初期作と比べると、徐々にこのメジャーレーベルの色に染まりきれないような
どこか窮屈さも感じ取れるような音楽との印象も受ける。今回久しぶりに聴いてみて、よりそう感じる部分である。
一方では、内容的に3作中最も緻密に創り込まれた好内容の一枚という印象もあるのだが...........
そもそも彼らの音楽の魅力ともなっていたのが、形にこだららない自由なアプローチとそこから何が飛び出すかわからない予測不可能性、意外性
といったあたりの彼らの音づくりの作法、先に「窮屈さ」と書いたのは、実際のところはわからないが、そんな伝統の名門レーベル特有の見えない
シバリのようなものが、回を重ねるごとに徐々にきいてきたとの音楽の印象。
なので、よく計算されたつくり込まれた完成度の高い作との反面、予測不可能性という点では、レベルダウンしたという印象もある。

やはり、Blue Noteというレーベルの枠には、収まりきれない感性の質、そして音楽であったと、リリースから十数年経った現在、あらためて聴くと、
そんな風にも思えるのだ。
リリース当時は、そんなことも思わず聴いていたが、ある程度、間をおいて聴くことにより見える景色も違ってくるということなのかな。

             
JAZZ-organ 189
Medeski Martin & Wood

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