前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 08 2015

Category: guitar (第2期)  

Liberty Ellman / Radiate

  Liberty Ellman (g)
  Steve Lehman (as)
  Jonathan Finlayson (tp)
  Jose Davila (tuba, trombone)
  Stephan Crump (b)
  Damion Reid (ds)

  Recorded November 3-4 2014 by Mike Marciano at Systems Two Studios, Brooklyn NY
  PI60 (PI RECORDINGS) 2015

  1. Supercell
                      2. Furthermore
                      3. Rhinocerisms
                      4. Moment Twice
                      5. A Motive
                      6. Skeletope
                      7. Vibrograph
                      8. Enigmatic Runner     All compositions by Liberty Ellman, Substance Theory(SESAC)

ちょっと前の記事 “Liberty Ellman / Tactiles” で、もう9年も新作を出してないので、そろそろ自分の色を全面的に出したリーダー作をぜひ出してもらい
たいなどと書いていたのだが、そんな記事を出したら、間髪入れずに彼の新作リリースの情報が飛び込んできた。
なんという恐ろしい程のタイミング、まるで何か見えない力でも働いたとでも言いたくなるぐらいだが、その流れにのっかって早速ゲット。

セクステットとしたメンバー編成などには、彼が参加する Henry Threadgill のグループ “ZOOID” にもつながるようなものも感じられるが、
内容は、全てEllmanの手による全8曲。

冒頭曲から期待通り、ダークな質感の中に、触れただけでも切れるほどのシャープエッジの尖り感が飛び交うような、癒し、和む................といったものとは、
ほど遠い緊迫感溢れた音楽が展開される。Ellmanのギターは、ヘビーゲージでも使ってるのか、太くてパワーを感じる音ながら、動きは俊敏そのもの、ヘビー
級だがミドル級の機動性を発揮している。そして繰り出してくるフレージングもカッティングエッジ感に溢れたものなのだが、そうして出来上がった文章も、
今をときめく多くのコンポラ系ギタリストが使う言語とは違ったもので成り立っているといったような感覚を覚える。その辺が惹かれるところでもあるのだが。
そんなシャープなテイストをより加速させるように Lehman のアルトが突き抜ける。フィルター処理もしてないような生の尖鋭性が、時折、肌を突いてくる
ような質感の音楽となっているが、その先進の中に散りばめられた先鋭が、あくまで適量であり、そのあたりの天性のバランス感覚が彼の感性でもあり、
センスなのだろうか。今の自分には、フィット感の良さも感じられるスポットだ
終始、糸を引くような粘っこい Damion Reid のドラミングがスタイリッシュなテイストを加味しているが、全体としていい意味でのマイルド、音楽のザラ
ついた角を処理したような効果を生み出しているとも感じられるのがおもしろい。

内容的には、年に何度も出会うことのないような密度の濃さも感じられる作品ともなっており、私的評価も高いのだが、先にも書いたが、Henry Threadgillの
グループでの音楽の流れも感じられるようなテイストもあり、欲を言えば、次作では、そのThreadgillの引力圏から外れたところで独自の世界をより進化させて
もらいたいという気持ちもわずかに残る。
9年ぶりともなった本作なので、次がいつになるかわからないが、このエリアでは重要なギタリストとして、単にスタッフとして他作に参加するだけでなく、
自身の音楽世界をより鮮明に打ち出すためにも、リーダー作でそれを表現してもらいたい。せめて1〜2年に1枚ぐらいはアルバムリリースしてもらいたい
ものだ。

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Liberty Ellman

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201508-7

        

        秋も、すぐそこまで来てるようだね!

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Category: organ (第2期)  

Guillermo Bazzola / Hora Libre

  Guillermo Bazzola (g)
  Ernesto Jodos (Hammond organ)
  Rodrigo Dominguez (ts, as, ss)
  Juanma Barroso (ds)

  Grabado en Buenos Aires, el 1 de mayo de 2005 en estudio El Zoologico.
  BARCD-163 (BlueArt) 2014

  01. More Changes Needed
  02. Even
  03. Sonderhen
                      04. Extrana Mente
                      05. Street People
                      06. One Thousand Waltzes
                      07. Hora Libre
                      08. Facil De Usar
                      09. Batman
                      10. My Last Seven Bars for Tonight

アルゼンチンのギタリスト Guillermo Bazzola(ギジェルモ・バソーラ?)は、今回初めてとなるのだが、同じアルゼンチンの Ernesto Jodos(エルネスト・
ホドス)は、魅力あるピアニストとして既聴であったこともあり、そんなJodosがオルガンを担当しているということで、内容も王道系にはならず、コンテンポラ
リー系のものとの予想のもとに手を出してみた。ということでErnesto Jodosのオルガンをターゲットとしたゲットでカテゴリー "オルガン"の記事とします。

ジャケット表記は、英語ではなくはっきりしないのだが、1〜2曲を除いてBazzolaの手によるものらしい。
一通り聴いて、一様に巧さと安定感とともに、根底にラテン系特有のホットな部分が微妙に感じられるが、全体的印象で時代の感覚も備えた典型的コンポラ
系ギタリストといったところ。
技術面では、特に気になるようなところはないのだが、ストレートアヘッドなものからちょっとポップテイストなものまで、曲の表情にバラツキがあり、それに
伴いギターの音や表情が変わるあたりが、多彩とは受け取れず、アルバムとしてのまとまりという点でマイナスと感じられるのは、巧いギタリストだけに
もったいない気もする。

そんなリーダーの音楽の表情に対応すべく、Jodosのオルガンもいろんな表情も見せるのだが、それが決して散漫な印象にならず多彩と受け取れるあたりは、
やはりこの人のセンスなのだろう。音楽の表情を変え、スタイルを変え、音を変え..................ても、そこに一貫した彼の感性が感じられる。
ピアニストのやる片手間感はなく専門職のオルガニストと言ってもいいような手慣れたプレイは、これまでにもおそらくそれなりの経験もしてきたのだろうか。
メロディックに歌うアドリブの歌わせ方、そして音のチューニングなどには、影響されたわけでもないと思うが、どこかドイツのBarbara Dennerleinに
通じるものもある。そしてやはり南米アルゼンチンなのか、欧米系とは異質の感性が、このJodosの魅力の根っこのところにあるようだ。

ギタリストGuillermo Bazzolaのリーダー作ではあったが、ソロにバッキングに、このグループのサウンドメイキングに大きく関わっていたのがオルガンの
Ernesto Jodos、オルガニストとしてこの魅力的感性は、ぜひ伸ばしてもらいたいし、できれば自身のリーダー作で、思いっきり自身のオルガニストとしての
表現をしてもらいたい。ということで、いい出会いができたことに感謝。

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201508-6

               

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Category: Other Instrument  

Hironori Momoi / Liquid Knots

  Hironori Momoi (ds)
  Chad Lefkowitz-Brown (ts)
  Nir Felder (g)
  Julian Shore (p)
  Sam Minaie (b)
  Alexa Barchini (voc)

  Recorded at Bunker Studio, Brooklyn, NY
  OCM-001 (ONAKA CUBE MUSIC) 2013

                     1. Impending Launch
                     2. Showers
                     3. Defining You
                     4. Twice
                     5. Waiting
                     6. Not Lemonade
                     7. Wormhole
                     8. This Magnet
                     9. Strangers            All compositions written by Hironori Momoi

上智大学在学中にジャズと出会い、卒業後に渡米し、The City Colledge of New Yorkに入学、2013年までの6年間、NYで活動、2014年より帰国し、
山中千尋トリオなどで活動するドラマー、コンポーザー 桃井 裕範(B1984)のデビュー作。
私的には、リーダー作も少なく、参加作でしかチェックできないというNir Felder(B1982)の参加が後押しとなりゲットしたもの。

内容は全曲、桃井自身の手によるもの。
一通り聴いてみて、ドラマー桃井をリーダーとしたといった感じでもなく、コンポーザー桃井として自身のドラムスを含めグループとしての音で勝負したとも
思える印象の一枚となっている。
若手主体と思われるメンバーで、そこに私的に求め期待していたのは、少々の荒さはどうでも、言ってみれば、表面の仕上げ処理などしないままの素材の肌が
そのまま感じられるような野心溢れた音楽だったが、意外と細部までキレイにまとめられているといった印象も持つ音楽となっており、その丁寧、しっかり
したつくりに喜んでいいのか、あるいは、期待していたものとは違ったテイストにガッカリするのか、何とも微妙なところだ。
自身の リーダー作だからということも多分にあるのかもしれないが、しっかりしたコンポジションを持って、全体を見渡しつつ音楽の創れるドラマーなん
だね。

というわけで、求めた味ではないものの、いろんな面で平均点をクリアーした、それなりのレベルを感じ取れる音楽となっているのだが、反面、強いインパクト
を受けるような場面に乏しいとも感じている。もちろんこれは、あくまで私的感性の受け取り方で、聴く人によっては、全く違った受け取りをするのだろう。
期待していたNir Felderですが、そんな流れの中で、こギレイにまとめたプレイといったイメージ。巧さは十分感じるのだが、そこは音楽の魅力とは別であり、
ガツンとしたインパクトにやや欠けるといった印象も残るものとなっている。彼は、少年時代に Stevie Ray Vaughan に憧れて、現在も使っているストラト
キャスターを手に入れたらしいが、特に本作あたりのブレイを聴くと、Jazzギタリストとしての出発点は、 Kurt Rosenwinkel あたりにあったことも強く感じ
られる。

私的感想では、「概ね良好」、そんな言い方がもっとも適切と思える内容だ。

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桃井 裕範

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   ふしぎなスポットに出会った
   他とは、明らかに異なる淀んだ空気
   まるで一点透視の消失点にでも吸い込まれていきそうな
   このまま進むと、本能的にまずいと思い、やめたが.......

   あれは、いったい何なんだったのか..................................................

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Category: organ (第2期)  

Brian Charette / Alphabet City

  Brian Charette (organ)
  Will Bernard (g)
  Rudy Royston (ds)

  Recorded September 23, 2014 Acoustic Recording Brooklyn, NY
  PR8140 (Positone) 2015

  01. East Village
  02. They Left Fred Out
  03. West Village
                     04. Not A Purist
                     05. Sharpie Moustache
                     06. Disco Nap
                     07. Hungarian Major
                     08. Avenue A
                     09. Detours
                     10. Split Black
                     11. White Lies
                     12. The Vague Reply     All songs by Brian Charette

近年は、いいペースでアルバムリリースしている感もある Brian Charette ですが、オルガン・ギタートリオでは、ちょっと前に記事とした “SquareOne
の10ヶ月程後の録音になるという本作、その前トリオ作での Yotam Silberstein(g) - Mark Ferber(ds) という共演者に対して本作での
Will Bernard(g) - RudyRoyston(ds) といった違いが、彼の音楽にどんな違いが出てくるのか非常に興味のつきないところです。

全体通し聴きしての印象では、Charetteのオルガンは、コンテンポラリー系のオルガニストとして、安定感とともに巧さも感じられ、共演のWill Bernardと
Rudy Roystonにしても、個々のプレイを見れば、前トリオ作のYotam Silberstein - Mark Ferber のコンビよりも質の高いプレーとも感じるのだが、
全体として見れば、音楽に何となく軽さを感じてしまい、面と向かって聴くには、ちょっと物足りなさも残るといった印象。
考えられるところを、あげてみれば、前トリオ作では、感じられた作曲面でのセンスが感じられない。曲はベタな感じも残るチープな印象のものが多いのだが、
このチープ感は、いい意味での軽さを持つWill Bernardの持ち味を引き出すために、あえてそうしたととれなくもないのだが、その手のものも好きでよく耳に
してきた自分には、その狙った方向性も、どうもリアルな方向にやや片寄ってしまったと思える。この辺のさじ加減は非常にむずかしく、紙一重でどちらにでも
転ぶといったところもあり、John Medeski - John Scofieldなどのその分野で経験豊富な曲者でさえ、ちょっとなあと感じる時もあり、まして、どちらかと
言えばストレート寄りのテイストのものを持ち味とするCharetteにとっては、ちょっと冒険だったかもしれない。
Charetteの考え、狙ったところは、どの辺なのか読めないところもあるのだが、ファンキー、グルーヴィー系といったものも得意とし、結構何でもこなせる器用
さ、巧さもあるというWill Bernard、そんないい意味での軽い味わいもあるBernardそしてRoystonを迎え、いろんな要素も詰まった音楽にしようと考えた
のかもしれないが、すべてが中途半端で軽さばかりがが目立つ音楽になってしまったようだ。折角のメンバー、どうせやるなら、思い切って、ハズしてほしかった。
この辺の受け取りは、微妙なところだが、その微妙な感覚の違いが、結果として正直に現れてきてしまうのが音楽というものだろう。
そんな全体の印象もある本作だが、あまり小細工しないでストレートに攻めた曲の方が、好結果につながっているように思う。
前トリオ作の記事では、「Goldingsをはじめ先行するコンポラ系オルガニストと比べても遜色ないレベルになってきた」などと書いていたが、本作を聴いて、
そう言うのも、まだちょっと時期尚早かという気にもなった。

その他のBrian Charette関連記事は → こちらから

JAZZ-organ 174
Brian Charette

Category: organ (第2期)  

Sam Yahel / Truth and Beauty

 TruthandBeauty-2.jpg

Sam Yahel (Hammond B3 organ)
Joshua Redman (ts)
Brian Blade (ds)

Recorded at LoHo Studios, New York City, September 2005.
EWCD2016 (East Works Entertainment) 2006

1. Truth and Beauty
2. Man O' War
3. Check Up
4. Bend the Leaves
5. Saba
6. Night Game
7. Child Watching
8. A Paz
9. Festinhas

オルガニストとしてのリーダー作は、長年リリース無しという状態にある Sam Yahel(B1971)。
たまに、思い出したようにYahelのオルガンをチェックしてみようと思っても、こうして旧作を引っぱり出してみるしかない。
そんなことで本作、記事としてなかったので、ついでと言っちゃあ何だが、記事としておきます。

メンバーは、Joshua Redmanをリーダーとしていた "Elastic Band" と同じで2002年作の"Yaya3"(ヤヤ・キューブ)と同じようにSam Yahelがリーダ
ーとなっての本作である。内容は、Yahel曲6、Ornette Coleman曲のT3"Check Up" 他で全9曲。

1971年ジョージア州アトランタ出身のSam Yahelは、似た方向性を持った先輩格のオルガニストLarry Goldings(B1968)、そしてちょっとだけデビュー
の遅かったGary Versace(B1968)の3歳年下という関係になるのだが、前世紀に君臨したJimmy Smithに代わり21世紀のオルガン・シーンでは、共に
正当派として、甲乙つけがたい重要な働きをしてきたと言ってもよい3人である。
近年、彼ら3人以外にも、ぽつぽつと新しい才能は出始めてはいるものの、大きくジャズ・オルガンの流れを変えてしまうほどの決定的イノヴェイターの出現
はなく、年齢的にも若手から中堅世代になった彼らには、まだまだジャズ・オルガンの進化に貢献してもらいたいものである。

さて、オルガニストとしてのリーダー作としては、通算5作目となる本作ですが、リーダーとしての統率力、コンポーズ面での能力、クールにコントロール
を利かせながらも奥のところではエモーショナルな面も見せるスリリングなオルガンワークなど、彼の持ち味もよく出た1枚となっているのではないでしょ
うか。
ただ、私的には、編成面での不満が残り、これが違った形であればとも思えるのはちょっと残念なところです。Redmanは、けっして悪いプレイをしている
わけではないのですが、サックスなのでソロがない時は、常にオルガン - ドラムスのデュオという形を強いられてしまい、それはそれでおもしろさはありま
すが、これが対等の立場をとれるギターであったなら、別のものも生まれたろうとも思ってしまいます。
Yahelにとっては、逆に刺激を貰えるような先進性に富んだギタリストとの共演が、彼自身の進化にもつながり、ぜひ実現してもらいたいものである。

近年は、ピアニストとしての露出が多く、Smith後の新世紀にふさわしい新しい感性を持ったオルガニストとしてシーンに登場してきた世紀末の頃を
知らない若いJazzファンなどは、ピアノが本職の人といったイメージを持つ人も多いのかもしれない。
Jazz界現状では、あくまでその他の楽器という位置づけでしかない、いまひとつ盛り上がりに欠けるオルガン界を前に進めるためにも、欠かせない人材で
あることは間違いない。

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JAZZ-organ 173
Sam Yahel




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