前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

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Category: trumpet  

Taylor Haskins / Recombination



Taylor Haskins (tp, melodica-12, g-1, 2, Korg Mono Poly Bass-1, 3, 7, 9, Laptop comp.-2, 4, 5, 7, 9)
Ben Monder (g)
Henry Hey (p-2, 6, 8, 12, Rhodes-3, 4, 7, 10, 12, Virus Ti-3, 5, 7, 10, Laptop comp.-4, 5, 9, 10)
Todo Sickafoose (ab-2, 4, 5, 6, 8, 11, 12, eb-10)
Nate Smith (ds)
Samuel Torres (shakers, maracas-3, woodblocks, caxixi-4, kalimba-9)

Recorded February 26 & 27th 2009 at 58 N6th Street Media Labs Brooklyn, NY.
19/8 1017 (CHRYSALIS MUSIC) 2009

01. Morning Chorale
02. Here is the Big Sky
03. Clouds from Below Us
04. Upward Mobility
05. The Shifting Twilight
06. A Lazy Afternoon
07. Lurking Shadows
08. Passing Through
09. Riverstone
10. Mobius
11. Alberto Balsalm
12. Forgotten Memory of Something True

ビッグバンドでの活動や映画音楽、コマーシャルなど幅広い分野でキャリア豊富なTaylor Haskinsですが、自身の小編成コンボによる活動などでは本作にも
参加しているギターのBen Monderとは共演も多く、Monderは、Haskinsの音楽の良き理解者と言える存在なのかもしれない。

本作、各種エレクトロニクスやエフェクト、プログラミングなど多用されてはいるものの、サラッと聴いていると耳馴染みも良く聴きやすいといったことも
あり、イージーリスニング的な印象も受けてしまうようなところもあるのだが、繰り返せば、音楽はかなり創り込まれ隅々までHaskinsの意思の通った緻密
なつくりを見せている。
Nate Smithのタイトなドラミングによる推進力がつくり出す流れの中で音楽は、エレクトロニクスを駆使した各種楽器の多彩な音が絡み合い独特の世界が
広がる。そんな中でMonderもアンサンブルのワンピースとしてそこにに溶け込むプレイに徹しており、多くのソロはとらないのだが、全体のサウンドメイ
キングへの貢献度は、高いものも感じられる。時折見せるクリアトーンでのソロもやはりモンダーと思えるものもある。
エフェクトを通したtp以外にも他楽器により多才ぶりを発揮しているHaskinsだが、こうして一通り聴いてみると、一トランペッターというよりも、やはり
コンポーズ面で勝負するタイプといった印象を受ける。
こういった創り込まれた音楽は、丁々発止のインプロのやりとりのようなスリル感といったものを求めてしまうともの足りなくも感ずるが、そもそも
本作において、Haskinsの目指す美は、そういっったものとは異質のものなのだろう。
適材適所にメンバーを配し、緻密に計算されて創られた世界は、一種のアンビエント感とともに構成美も感じられる。


             
             Taylor Haskins, tpt
             Ben Monder, gtr
             Ben Street, bass
             Jeff Hirshfield, drums

JAZZ-trumpet 8
Taylor Haskins


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Category: guitar (第2期)  

Jacob Young / This is You

this is you  Jacob Young (g)
  Larry Goldings (p, org)
  Per Oddvar Johansen (ds except on #8)
  Terje Gewelt (b - 1, 3, 4, 6, 7)
  Bendik Hofseth (ss - 1, 2, 6)
  Nils Petter Mollver (tp - 1, 5)

  Recorded at Rainbow Studios, Oslo 1994
  NOR-CD9513 (1995)

                    1. Wake-Up Call
                    2. This is You
                    3. Print
                    4. Zingaro (retrato em branco e preto)
                    5. The Juggler
                    6. Flatpoint Avenue
                    7. A Day in May
                    8. Where are You
                    9. Why Do You Ask Me That?

近年、グループ "Interstatic" でのJacob Youngを聴くことも多かったが、どうもその方向性にしっくりこないものも感じていたこともあり、もう10年以上
は聴いてなかった彼のデビュー作、原点を確かめるといった大げさなことでもないのだが、あらためてその初期の状況を知りたく、久しぶりに引っ張り出し
てみた。

1970年ノルウェー リレハンメル生まれの彼がJazzと出会ったのは、米国人の父親を通じてらしい。オスロ大学で音楽を学んだのち、奨学金を得て
ニューヨークへ渡り、Jim Hall, John Abercrombieなどの指導を受けている。
本作は、そんな彼が米国から帰国間もない頃の録音で、NY時代の仲間 Larry Goldings が全面参加している。
9曲中7曲がYoungのオリジナル、そしてデビュー盤としてはなかなか豪華なメンバーが揃っている。

当時聴いた印象は、そのまま蘇ってきた感じだ。サウンドとしては、もちろん今のコンテンポラリーとは違い、当時としてのコンテンポラリーということだが、
Nils Petter Mollverのミュートをかけたtpの響きなど、その全体のサウンドには当時の空気感が漂う。
そして、何よりも本作で相性の良さを見せ存在感を出しているのがGoldings、繊細で温かいタッチで丹念にメロディーを紡いでいくYoungの感性をよく知り、
それを引き出すべく寄り添うGoldingsの柔らかいタッチが光る。
M4のジョビン曲、軽いBosaのリズムに乗って哀愁漂う柔らかく温かいYoungのギターが歌い、続くGoldingsのピアノが絶妙のタッチを見せる。
M7、Youngがテーマを丹念に歌い、続くGeweltが哀感たっぷりのベースで盛り上げるだけ盛り上げてピークで出てくるGoldingsのオルガンがハイライト
をつくり..............とこのあたりが本作の核とも言える曲なのだが、Youngは、いずれも曲のハイライトとも言える部分でリーダーである自分ではなくGoldings
にハイライトを当てている。こんなところにも一ギタリストというよりも、全体を見てのコンポーズ面を重視する姿勢が見えるように思う。

本作後、今世紀に入ってからのECMにおける諸作、近年のInterstaticのオルガントリオでの諸作など全く違った顔を見せているYoungだが、年令的にも
前に進む意欲を持つならば、まだまだ変われるはず、そこに期待したい。

JAZZ-guitar 127
Jacob Young

Category: Gallery > Photo  

201411-1

                  

Gallery-photo-85

Category: oldies  

POPSの中に見るJazz

昔、POPSの中にあるJazz的表現に出会っては、心惹かれるという場面が度々あった。
今考えれば、まだ自分の心がまだ完全にJazzに移行しきれていないという中途半端な状況の中で、さらにPOPSの中だからこそ、そのJazzの部分がより
際立って感じられたということなのかもしれない。
もしかしたら演じている彼らの思いの中にも同じような心の動きがあったという見方もできるだろう。
しかし、こういった出会いが、自分がよりJazzの方に向く一つのきっかけをつくったのは間違いないだろう。
こういった音楽はPOPSという広いエリアの中でも、ほんの一部のものにすぎないのだが、耳に触れると今でも鮮明に当時の状況が蘇ってくる。
今現在、自分が求めている音ではなく、通り過ぎてきた、もはや過去の音でしかないものではあるのだが、
やはり、自分の大事な音楽史の一部と言ってもいいのかもしれない。
こうしてあらためて聴いてみるとカレンのボーカルには、ジャンルを超えた天性の巧さを感じる、惜しい。

                  

                  


最後に上の同曲 "This Masquerade" をバリバリのJazz Menが演ったものを....................................
2003年の映像だが、今は亡きBrecker、Svenssonの姿が曲調とともに、やけに染みる。
全員、魂の入った素のプレイに泣ける。

                  
          Nils Landgren , Pat Metheny , Esbjörn Svensson , Michael Brecker , Lars danielsson , Wolfgang haffner.

          JazzBaltica In Salzau 2003

JAZZ-oldies 17

Category: organ (第2期)  

Matthieu Marthouret / Upbeats

  Matthieu Marthouret (Hammond org)
  Manuel Franchi (ds)
  David Prez (ts - 11, 2)
  Sandro Zerafa (g - 1, 2)
  Maxime Fougeres (g - 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9)
  Nicolas Kummert (ts & voice - 3, 4, 6, 7, 8, 9)
  David Fettmann (as - guest on 6)

  Recorded May 2011 by Vincent Bruley, Paris, France
  DMCHR71104 (DoubleMoon) 2012

                     1. Spring Bossa
                     2. 564
                     3. Kairos
                     4. Bends
                     5. Prelude
                     6. Upbeats
                     7. The Teen in the Backyard
                     8. The weird Monk
                     9. Inconstant Loop        All compositions by Matthieu Marthouret

フランスの若手オルガニスト Matthieu Marthouret(マシュー・マルスール?)の デビュー作 "Playground(2009)" に続く2作目。
Manuel Franchi (ds)、David Prez (ts)、Sandro Zerafa (g) は、前作から続くメンバー。

全曲 Marthouret のオリジナルとなっており、冒頭1曲目の曲名からもイメージできるかもしれないが、カラっと明かるめのテイストのものが多い。
その点では、私の求める音楽の世界観ではないのだが、けっして内容的にまずいというものでもなく、技術面でもメンバー揃って一様に巧く、グループとして
のまとまりも良い。
ターゲットとしていたMarthouretのオルガンも、前世紀のあのオルガン臭は皆無で、今の時代のオルガニストといった感性は備えており、今現在、私が
求めている方向性は、一応外してはいないのだが、音楽的深度とでも言ったらよいのか、軽く聞き流している分にはよいのだが、さぁて、面と向かって
じっくり聴いてやろうとなると、何かもの足りなく感じてしまう。それに耐えるだけの音楽的奥行きといったことなのだろうか。
全曲彼のオリジナルとなる楽曲自体のまずさといったものも無い。巧さも手伝ってサラっとプレイしている印象で、BGMとして聴く分には良いのだが、ま
さかそれを狙ってのプレイでもないだろう。プレイヤーの気が伝わってこないというか、極めて微妙な気持ちの有り様だが、そのわずかな差が最終的な音と
なって現われるというのが音楽というもの、いま一歩突っ込んだところでの勝負が欲しい。
音楽する上では、最も大事な部分とも言えるのだが、そこに気づくか否か、彼の未来に大きく関わってくる。
まだまだ若手、どこかできっかけをつかんで大きく伸びてほしい。

             
             Live@Jacques Pelzer Jazz-Club/ Belgium 28 mars 2012
             Matthieu Marthouret: Organ
             Nicolas Kummert: Sax
             Max Fougères: Guitar
             Manu Franchi: Drums

JAZZ-organ 164
Mattieu Marthouret

Category: Gallery > 和菓子  

内田の酒まんじゅう(北八王子)

 Uchida-2.jpg Uchida-3.jpg

今回のネタは、酒まん。
この酒まん、その辺の和菓子屋、どこでもあるじゃあねえかと思われるかもしれませんが、昔ながらの製法と味を守っている酒まんは、意外と少ないんです。
元々、小麦の産地の各家庭レベルで作られていたという酒まんには、茶会等で使われる高級和菓子とは全く違う素朴な味の魅力があります。
製法の特徴として米麹発酵による酒種(どぶろく酒)に地粉(小麦粉)を混ぜ、自然発酵して膨らんだ生地を使いますが、この工程を省いて安易に膨張剤を使い
酒まんじゅうと称して売っているものも多く、これは酒まん独特の麹の香りも無く、皮の食感も全く異質のもので酒まんではありません。

店は、北八王子からほど近い閑静な住宅街の中、なかなか雰囲気のある店構えですねぇ。一歩店に入ると、麹の香りが漂ってきますが、これ酒まん屋の
基本で、しっかり麹を使って自然の流れの中でちゃんと本来の作り方をしているからこそなんですねぇ。
ここの商品は酒まんのみ、これ一本で勝負というのが極めて清いです。多種の商品の中の一つとして酒まんも置いているという他の多くの一般和菓子店とは、
酒まんづくりの姿勢として根本的な違いがその辺に見えるように思います。
ここの酒まんの特徴は、ご覧のとおり、形が微妙に不揃いなこと。他の酒まん専門店の多くは丸くきれいに膨らんだというあたりにこだわったものがほと
んどで、それはそれでまた魅力はありますが、その一般的な価値観にこだわることのない手作り感に溢れた不揃い感が、酒まん本来の素朴感をより
イメージさせてくれるといったことなんでしょうかねぇ。この微妙に乱れた形けっこう好きです。

酒まんは、蒸篭で蒸して作られますが、食べ時もこの蒸した温かさがまだ残っているあたりが、もちもちした柔らかい食感と独特の麹の香りがあり、ベスト
のタイミングですが、本来のつくり方をしている酒まんは、冷めるとかたくなります。通常こうした店で買った酒まんも家に持ち帰った頃には、食べる
タイミングを逸っした状態になりますが、これを電子レンジ、トースターなどで温める、あるいは揚げるといったことをすることも多いようですが、
これは、経験上おすすめできません。酒まん本来の食感、味、香りいずれも壊してしまいます。
やはり蒸すこと、これがベストです。食べきれない数を買った場合は冷凍、これを蒸すことにより本来の姿が蘇ります。
てなわけで、恥ずかしながら我が家の冷凍庫には、各地の酒まんが常に入っている状態です(笑)。

内田酒まんじゅう)営業時間:9:30頃〜売り切れ次第(おおよそ15:00頃)
         定休日:毎週月曜日、第一第三日曜日
         住所:八王子市石川町2966-16 (地図)
            八高線北八王子駅より徒歩5分
         電話:042-642-0389
         酒まんじゅう:一ヶ120円(2014.11月現在)
        
Gallery-和菓子-8  

Category: piano (第3期)  

Stephan Oliva, Francois Raulin / Sept Variations Sur Lennie Tristano

  Stephan Oliva(p)
  Francois Raulin(p)
  Marc Ducret(g)
  Laurent Dehors(cl)
  Christophe Monniot(sax)
  Paul Rogers(b)
  Bruno Chevilon(b)

  Recorded 2002
  SKE 333024 (SKETCH) 2003

                     01. Tautology
                     02. Avant April
                     03. April
                     04. Combined Lines Paintings
                     05. Gaspation
                     06. Requiem
                     07. Turkish Mambo/Lennie's Pennies
                     08. East Ogan
                     09. 317 East 32nd
                     10. Victory

Stephane Oliva(ステファン・オリヴァ) と Francois Raulin(フランソワ・ローラン)、2人のピアニストによる Lennie Tristanoトリビュート作。
私的にはMarc Ducretの参加も魅力となっている。

ドラムレスでピアノx2、ベースx2を含むという編成は、Jazzとしては、 かなり変則的となっているが、内容の方は、現代音楽、室内楽といった要素と
ともに、フランスらしさも感じられるものとなっている。
Tristanoトリビュートらしく、ユニゾンでの一糸乱れぬ複雑なテーマなど、いずれも技量面でのハイレベル、そして現代フランスの先端を感じさせる面々。
楽曲はTristano曲4、Lee Konitz曲1、Oliva曲1、Raulin曲3、Oliva - Raulin共作曲1で全10曲という構成となっているが、いずれもかなりつくり込ま
れた感もある楽曲揃い。
そんな緻密につくり込まれた秩序とその間に挟まれた、時には凶暴性も見せるDucretのギターやら2人のピアニストのクールな音列などの自由な瞬時の
パッションが絶妙にブレンドされ、そしてバランスを見せており、音楽はフランスのエスプリも感じられるクールな現代性に溢れたJazzとなっている。

ベーシックな部分に疑問を感じるというフリー系ギタリストも多々見かけるという昨今、この展開でクールにシゴトをこなすDucretに、あらためて
本物を感じる。

JAZZ-piano 82
Stephan Oliva

Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-38

                          
                                       Yurakucho

Gallery-Matchbox-38

Category: organ (第2期)  

Alberto Marsico / Sounds Ville

  Alberto Marsico (DLQ Key B organ)
  Lars Kutschke (g)
  Gio Rossi (ds)

  organic music 9749 (2008)

  01. Welcome Back
  02. Second Bossa
  03. J Smooth
  04. Blues for Alice in Wonderle
                     05. Upstairs
                     06. Jealous Guy
                     07. Tom Thumb
                     08. Soft Pedal Blues
                     09. Hello Stranger
                     10. I Want to Tell You
                     11.Live at Six

Alberto Marsicoは、イタリア出身のオルガニスト、90年代半ばぐらいにシーンに登場して以来、アルバムリリースも参加作も含めれば、全てカバーしきれ
ないほどコンスタントにしており、当プログでも "trio '03 / Marsico Pocorny Zboril" で記事としたことがある。

これまでのMarsicoのオルガンの印象として、新しいスタイルを切開いていくといった革新性あるタイプではなく、ブルージーなものを常に漂わせながらも
Smithに通じる程の強烈な黒さはなく、逆に米国コンポラ系オルガンの主流ともなっているクールな質感もないといった、あくまで程よいところの中道を
行くそのスタイルは、安定した技術面とともにどこかそれが地味な印象を持ってしまうというオルガニストだった。

そんなMarsicoですが、感性面で光ると思える部分もあると感じていたこともあり、時々チェックはしていたのですが、基本となるその音づくりの姿勢として
強い前進意欲を持っているというタイブでもなく、その音楽は初期からあまり変化を見せていない。
本作でも、ブルースバンド?とも思えるような曲もいくつか含まれており、オルガン、ギターから聴かれるフレージングも遠い昔に聴いたようなベタな部分
も目立つということで、サウンドは、進化が感じられない分、むしろ後退しているとも思えてしまうのは残念だ。

基本的なセンスあり、技術ありということで、要は考え方と音づくりの姿勢あたりが転換できれば音楽は良い方向へ向かうとも思えるのだが、そこが一番
むずかしいところでもあり、それもセンスと言えるのかもしれない。

             

JAZZ-organ 163
Alberto Marsico

Category: sax (第2期)  

Jerome Sabbagh / The Turn

The Turn  Jerome Sabbagh (ts)
  Ben Monder (g)
  Joe Martin (b)
  Ted Poor (ds)

  Recorded by James Farber at Sear Sound, New York City, live to two track analog tape, June 6, 2013
  SSC1385 (Sunnyside) 2014

  1. The Turn
  2. Long Gone
  3. Banshee
                      4. Ascent
                      5. The Rodeo
                      6. Cult
                      7. Once Around The Park
                      8. Electric Sun         
                      All music by Jerome Sabaaagh except "Once Around The Park" by Paul Motian

これまでにFSNT や BEE JAZZなどに渋辛な作を残してきているフランスのサックス奏者 Jerome(ジェローム・サバ)のSunnyside移籍初作。
メンバーもこれまで活動を共にすることも多かったおなじみの面々。
内容は、師匠とも言えるMotianのM7 "Once Around The Park" を除き全て Sabbagh のオリジナルとなる全8曲。

初っ端からいきなり怪しい何かの登場でも思わせるような不穏な音で始まるアルバムタイトル曲、テーマからアドリブへ、Poorの小気味良いプッシュに
反応するようにゴリゴリ感の無い木質の柔らかさもあるトーンでしなやかにフレーズをつないでいくSabbaghのテナー、続くMonderのディストーション
の利いたギターがキレ、音楽の表情は一変するといった展開だが、いやはや、冒頭に配置してきたこの曲で不意をつかれて一本とられてしまった格好だ。
スローな展開では、リリカルにそして繊細な面も見せるSabbaghのテナーに、一瞬、遠い昔に聴いたGetzを思い出した。
この人、キャッチーな曲づくりのセンスも感じるが、M3 "Banshee" などは、M1と並んで本作の核とも言えるような曲になっている。期を逃さず、的確
な煽りを見せ、強い推進力となっているPoorのドラミングに乗っかるように、ブロウするSabbaghのテナーには、柔らかいのだが、その奥には鋭角的な
感性が見え隠れし、今現在というよりは少し先のものも感じられる。続くMonderも激しく爆発している。

このMonderは、アルバムによりそして共演者により、良い悪いというよりは、おもしろい時おもしろくない時といった方が適切かもしれないが、その差
がはっきり出るタイプと私的には受け取っているが、本作などは、彼の良さがよく出た方の一枚と言えるのではないだろうか。良い時のMonderはやはり
スゴい。M5 "The Rodeo" あたりの軽いノリのバッキングもいい味を出しているなど、リーダー作、参加作を含めて近作では、私的好みの一枚となった。

また、これまでMonderとは活動を共にすることも多いTed Poorのシャープなドラミングも見逃せない内容。

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Jerome Sabbagh

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