前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 08 2013

Category: guitar (第2期)  

Tom Guarna / Get Together

Get Together  Tom Guarna (g)
  Gary Versace (organ)
  Mark Ferber (ds)

  Recorded August & September 2003
  SCCD 31577 (SteepleChase) 2005

  1. Segment
  2. Get Out of Town
  3. We Used to Be
                    4. Hit or Miss
                    5. Alaska Basn
                    6. My Old Frame
                    7. Swedish Pastry
                    8. Get Together

米国の中堅ギタリストTom Guarna(B1967) のSteepleChaseにおける初期作。当時は、オルガンにVersaceの参加も魅力でゲットした本作でしたが、久し
ぶりに聴いてみました。

オリジナルとそうでないものとちょうど半々という構成の全8曲ですが、冒頭1曲目のParker曲 "Segment"、Guarnaのキビキビしたプレイも気持ち良く、
快調な滑り出しでツカみはバッチリです。現在のコンポラ系ギターの主流ともなっているクールで高速フレーズも随所に飛び出すといったスタイルに慣らさ
れた耳には、この定型の枠の中でストレートにそしてシンプルに歌ってくるギターには、逆に新鮮で、ある意味ホッとするような心地良さも感じます。

ブログ仲間のGさんが、このギタリストを評して言っておられたが、そのプレイは、"端正で無個性という個性がある" と、まさに彼のギターを的確にとらえ
た表現、そして愛の感じられる表現だ。
アクという余分な要素を取り除いて、シンプルに歌うことに徹したギターは、現在のギター・シーンでは、ともすると地味な印象も受けるが、しっかりとし
たワザと手堅いシゴトぶりからは、昔気質で頑固な腕のいい職人を思わせ、そのギターの響きには血の通った温もりも感じられる。
そんなジャズ・ギターの伝統を受け継ぐ正統派とも言えるGuarnaですが、コンポラ系ミュージシャンとの交流も多く、新しいものを取り入れる意欲も持ち
合わせており、近年では、そのスタイルも本作当時とは、微妙な変化を見せているのは、何よりも音創りに前向きな姿勢を持っていることの証でもあり、う
れしいところです。

そんなGuarnaのギターに呼応するかのようにVersaceのオルガンも、よく歌っている。2000年代前半のオルガニストとして初期とも言えるこの頃は、瞬時
のメロディーメーカーとしてのセンスを生かし、シンプルによく歌うというのが元々の彼のスタイルでもあり原点でもあった。
この時期、Versaceは、他にJay AzzolinaやSheryl Baileyあるいは、John Abercrombie, Jonathan Kreisbergといったコンポラ色の強いギタリストと共
演しているが、本作の正統派Guarnaの元でのオルガンには、それらとはまた微妙に違ったニュアンスの色合いを見せているのが興味深いところである。

伝統のギター・オルガン・トリオとして、外見は極めて普通の装いを感じさせる本作だが、地味ながらも前世紀のそれとは明らかに違う今世紀のギター・オ
ルガン・トリオの空気感を持った1枚である。


            
            George Colligan & Tom Guarna on Bright Moments! 4-6-12

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Tom Guarna

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Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-30

                          

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                                     Tokyo Kunitachi

               Jazzは、たまにという真っ黒の内装が印象的だった国立大学通りのライブスポット。
               時々、大井貴司(vib)さんなどが出演されていたが、"異邦人" で大ヒット中の久保田早紀さんが
               出演した店としても知られている。
               この辺も当時は、低層の建物ばかりで木々の緑とともに独特の爽やかな雰囲気もあったが、
               昨年、所用で久しぶりに国立駅に降りる機会があったのだが、以前のノスタルジックな駅の面影はなく、
               ここの大学通りには、不釣り合いな背の高いマンションが目に入り、興ざめしたのを覚えている。
               未来に向け、いい形で変化をしてほしい町だ。

Gallery-Match Box-30

Category: organ (第2期)  

Lorenzo Minguzzi New Organ Trio / N.O.T. for Me

NOT for Me  Lorenzo Minguzzi (g)
  Bruno Erminero (Hammond organ A100)
  Maurizio Cuccuini (ds)

  Recorded live on 21 and 23 August 2004, at Synergy Studio, Sebastiano Po, Turin, Italy
  CDH950.2 (Splasc(H) Records) 2005

  01. II Viaggiatore
  02. BruMa
  03. Never See Your Face Again
                    04. Lunch at the Fast Food
                    05. Que Linda Flor
                    06. Shut Up !
                    07. Argonauta
                    08. Adriano
                    09. Thank You John !
                    10. Simenon e Paasilinna
                    11. Dark & Grey
                    12. When Everything is Over

イタリアのギタリスト Lorenzo Minguzzi をリーダーとするギター・オルガン・トリオだが、購入のターゲットは、やはり同じくイタリアのオルガニスト
Bruno Erminero。

全12曲、リーダーであるギターのMinguzzi のオリジナルとなっているという内容だが、一聴して、プレイの方は、あまり積極的に切り込んでくるといった
ような攻めの姿勢は見られず、おとなしめの印象だ。
この点では、オルガンのErmineroの方に積極性は見られるのだが、それにしてもちょっともの足りない感が残る。Ermineroのオルガンは、前世紀に主流だ
った黒っぽさはなく、その点では、現代的と言って良いのかもしれないが、あくまで今の空気感を漂わせるといった程度で、コンテンポラリーシーンの中で
先を行くといった先進性はなく、部分的にはむしろ保守的とも思えるといった印象も残る。
このあたりの印象は、リーダーのMinguzzi のギターにも同様に見られ、トリオとしての音楽は、メンバーとしての感性面での相性も悪くなく、まとまって
いるとも言えるのだが、そのソツのないプレイぶりは、全体として個性を抑えたスタジオ・ミュージシャンの演奏を聴いているような印象も残る。

情報があまりなく、彼らの年令など詳しいことはわからないのですが、写真で見る限り、若手であることは間違いなさそうだし、これがこのトリオとして
のデビュー作であることを考えれば、音創りの姿勢として、いろんな面でもっと攻める気持ちがほしいところである。そうでないと生まれるものはない。
まずは、音を創ることに向かう姿勢、それが基本だと思う。

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Lorenzo Minguzzi

Category: guitar (第2期)  

Per-Oscar Nilsson Group / Now !

  Per-Oscar Nilsson (g)
  Marcus Strickland (ts, ss)
  Fredrik Kronkvist (as)
  Carl Winther (p)
  Jonny Aman (b)
  Daniel Fredriksson (ds)

  Recorded 8 & 9 March 2009 at Gula Stadion, Malmo, Sweden
  CTV 36521 (CONNECTIVE) 2010

                    1. The Trigger
                    2. Wood on Spin
                    3. Thin Eyes
                    4. ack High
                    5. Now !
                    6. D.U.M.B.O
                    7. Loose Fit
                    8. Cremasteric
                    9. Pure X        All Compositions by Per-Oscar Nilsson

Now-2.jpg

Tony Malaby参加の "Johnny Aman / 9 Stygn"(別頁あり)で、Malaby相手に、ちょっと妖しさもあるギタープレイとともに非凡な作曲センスも見せていた
スウェーデンの謎のギタリストPer-Oscar Nilsson、その気になっていた彼のデビュー盤が、前述の "9 Stygn" にちょっと遅れて、国内に入ってきていたの
を記憶していたので、手を出してみました。
その "9 Stygn"と同じくベースにJonny Aman、そしてMarcus Strickland(ts)の参加が目を引きますが、Jonas Kullhammar関連作などで度々聴いてきた
Daniel Fredriksson(ds)など、なかなか力ある面々が顔を揃えています。

ポストハードバップといった曲調で全編に渡り小細工なしにストレートに押す展開は、なかなか爽快なものもありますが、前述作でも感じていたように、全
曲オリジナルで、セクステットとなるグループの音楽をトータルにコントロールする力量は確かなものがあるようです。
このテナーのMarcus Stricklandを最前面に配し、自らはやや引きぎみの位置で全体を制御しグループの音楽をまとめ上げる力量は、やはり単なるギタリス
トにとどまらないスケールも感じますが、詳しい情報なく年令などもわかりませんが、ジャケ写で見る限り、若手であることは確かなようなので、楽しみな
存在です。ギタリストとしても、前述作では Malabyに合わせ、音数を抑えた空間を意識させるようなプレイがあったりしましたが、本作では、表情をガラリ
と変えて、ストレートに押すブレイからは、Rosenwinkelに通じる旬の流れも感じられるなど、柔軟な対応力も見られます。

全編を通じStricklandのテナーが光を放っていますが、それを生かして本作をまとめたリーダーの影のプレイの鈍い光を感じる1枚でもある。

             
             このムービーのトリオでのプレイでは、上記CDにおけるようなコンボーズワークから解き放たれ、ギタ
             リストPer-Oscar Nilssonとして、また違った表情を見せており、その間口の広さを感じさせる感性は、
             ちょっと気になる存在になってきそうな気配。


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Per-Oscar Nilsson


Category: Gallery > Photo  

201308-3

           

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Category: guitar (第2期)  

John Abercrombie, Marc Johnson, Peter Erskin

  John Abercrombie (g,g synth)
  Marc Johnson (b)
  Peter Erskin (ds)

  Recorded April 1988
  ECM 1390

  01. Furs on Ice
  02. Stella by Starlight
  03. Alice in Wonderland
  04. Beautiful Love
                     05. Innerplay
                     06. Light Beam
                     07. Drum Solo
                     08. Four on One
                     09. Samurai Hee-Haw
                     10. Haunted Heart

前回 John Abercrombie参加のトリオ作 "Mark Egan / As We Speak" を記事としましたが、同じトリオ作であれば外せない1枚ということで本作も、
記事としておきます。当ブログの流れとして話題盤、人気盤あるいは既に他プログなどで多く記事となっているものなどは、当ブログの駄文記事を後から出
す意味もなく、原則として記事化しないという流れになってしまっておりますが、確固たる方針があるわけわけでもなく、その辺は、必要に応じ柔軟にとも
思っています。
本作も、ある程度評価の定まった名盤といってもいいような内容でもあり、既にあちこちのプログでも記事がUPされているという状況に、当然のことなが
ら、記事とはしてこなかったのですが、Abercrombie トリオ作を考えた場合、無くてはならない一作でもあり、とりあげてみました。

彼ら3人のオリジナル以外の曲では、Evansでもおなじみの曲目が目につくのだが、ベースがMarc Johnsonというあたりと合わさると、思い出すのは
Bill Evans Trio、だからといって彼らの音楽を短絡的にEvansと結びつけるわけでもないのだが、デリカシーに富んだ音使いと3人の緊密な絡みを見せる内
省的な音楽などには両者の共通点も数多く見い出せる。

ライブという環境の中で、消え入るようなピアニッシモの表現からシャープでダイナミックな表現まで繊細と大胆というレンジの広さを感じさせられるが、
それはギターシンセを使った表現にも強く感じられ、本作でのAbercrombieには、ギターシンセという楽器の可能性を求める厳しい姿勢も感じられ、
ギターシンセにおける表現において、一つの成果を残したアルバムといった見方もできるのではないでしょうか。
また、スタンダードの解釈には、彼の斬新なセンスも見られ、音楽の根底には、創ることへのボジティブな姿勢と飽くなき探究心も見てとれる。
本作でギターシンセの表現をある程度やりきった感があるのか、以降、次作の "Animato" を除き、あまりギターシンセは、使わなくなってきている。

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John Abercrombie

Category: Gallery > Photo  

201308-02

               

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Category: guitar (第2期)  

Mark Egan / As We Speak

As We Speak  Mark Egan (eb)
  John Abercrombie (g)
  Dannny Gottlieb (ds)

  Rec. ?   WT8640 (Wavetone) 2007

  Disc 1)
  01. Spirals
  02. As We Speak
  03. Vanishing Point
                     04. Mississippi Nights
                     05. Alone Together
                     06. Your Sweet Way
                     07. Three-Way Mirror
                     08. Tone Poem for My Father

                     Disc 2)
                     01. Shade and Shadows
                     02. Next Left
                     03. Dream Sequence
                     04. Depraw
                     05. Stiletto
                     06. Plane to the Trane
                     07. Time Out
                     08. Summer Sand

Mark Egan(B1951)名義の本作ですが、目当てはJohn Abercrombie(B1944)、アバクロ好きとしては、トリオというフォーマットも魅力で当時購入した
もの。アルバム名義人のMark Eganは、Dannny Gottliebとともに初期PMGのメンバーとしてもおなじみですが、PMG以降もElementsでの活動など、2人
の共演歴は多く、そんな2人がJohn Abercrombieを迎えてのギター・トリオによる本作である。
内容も、"Alone Together"以外はEgan曲11、3者共作曲4の気合いの感じられる2枚組全16曲という大作となっている。

ベースがリーダーの本作だけに、さすがにその出番も多くAbercrombieのギターに執拗に絡みながらの展開が目立つのだが、それは、決してイヤミなカラミ
ではなく、ウッドベースと違ってある意味小回りのきくフレットレスのエレベが、時にはギターと同等の機動性を発揮して相互に刺激し合いながらの流れは、
スリリングでもあり、ウッド・ベースでのトリオとは、また違った魅力を引き出しているのではないだろうか。正統派Jazzファンには、エレベを極端に嫌う
人も多いが、これはこれでありだと思う。Abercrombie独特のあたかもフレットレスであるかのようにスラーをかけたような指の運び、音使いが、このEgan
のフレットレスレスベースとの相性に表裏一体のなかなかおもしろい効果を出していると思う。

クールで繊細なしなやかさを見せながらも奥に鋭く強くそしてホットな歌心を秘めたAbercrombieのギター・ワークが深い。淀みなく繰り出されるライン
の端々に、多くの年月を重ねてきた者のみが到達できる領域、若手ギタリストには決して到達することができない領域が感じられる。Jim Hallから脈々と続
くJazz ギターの伝統を滲ませながらも、絶えず今現在の空気を取り込み続けてきたその感性には、まさに「生」を感じるのである。
そして、それこそが私にとっては音楽の生死に関わる部分でもあり、それを分けるのはミュージシャンの音創りに対する姿勢に他ならないのだろう。
キャリア後半を、こうして攻めの姿勢を維持しつつ迎えられるミュージシャンも限られてくる。最も大事な部分なのだが............................。

データ・クレジットが無くわからないが、録音にバラツキがあるのは、収録日の違いによるものだろうか? また、フェイドアウトして終わる曲などもあり、
内容が良いだけに、その辺がちょっと残念。

            
            Mark Egan & John Abercrombie on Bratislava Jazz Days 2007

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Mark Egan

Category: oldies  

Samba Triste from the CD "Stan Getz & Charlie Byrd / Jazz Samba"

Rock → Blues を経て Jazz に流れてきた私は、当初、特に選んだわけではなかったが、
気がつけば、聴くものは、ほとんど黒人ミュージシャンのものばかりだった。
音の根っこのところで何か反応するものがあったからなのだろう。感性の隅々まで染みついていたBluesの感覚、当然のことだったのかもしれない。
逆に白人ミュージシャン、とりわけEvansなどの音には、違和感をおぼえ、自然に拒否反応が出ていたのもこの頃だったと思う。
そんな白人ミュージシャンの音に対する違和感が薄れていくきっかけが、このあたりだったのかもしれない。
今頃になると、妙な懐かしさとともに蘇ってくる1曲..........懐かしい..........けれど、もう昔のように夢中になることはないんだろうな.........きっと..........


       



jazz samba
  Stan Getz - sax tenore
  Charlie Byrd - chitarra
  Gene Byrd - chitarra, contrabbasso
  Keter Betts - contrabbasso
  Buddy Deppenschimidt - batteria
  Bill Reichenbach - batteria

  Recorded ay Pierce Hall, All Sound Unitarian Church, Washington DC, USA on February 13, 1962.


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Jazz Samba

Category: guitar (第2期)  

TGB / Evil Things

Evil Things  Sergio Carolino (tuba)
  Mario Delgado (eg, ag, dobro-4. fretless g-9)
  Alexandre Frazao (ds)
  special guest
  Paulo Ramos (voice-10)

  Recorded by Nelson Carvalho, September 2009 at Valentim de Carvalho Studios, Paco d'Arcos
  CF181CD (clean feed) 2010

  01. The Weird Clown (part 1)
  02. Planet Caravan
                     03. The Weird Clown (part 2)
                     04. Bozzetto's Song
                     05. Nameloc
                     06. The Mule
                     07. Nao Obstante
                     08. Close Your Eyes
                     09. George Harrison
                     10. Aleister Crowley
                     11. Tangram
                     12. Interplay
                     13. De Onde Sopram Os Ventos ?

Tuba(チューバ)、Guitarra(ギター)、Bateria(ドラムス)の頭文字をとったグループ "TGB"としてのデビュー作(2004)から6年を経た2作目であり、目下、
TGBの最新作となる本作だが、目当てはギターのMario Delgado(B1962)。

内容は、Delgado曲6、Frazao曲1、3者共作曲1他で全13曲。
前作では、方向性が定まっていない感もあり魅力ある音楽にはなっていないとの印象もありましたが、あれから6年経過しての本作ということで、そこにど
んな変化が見られるのか興味はその一点につきるのである。
一聴して、残念ながら印象はよくない。その辺は繰り返しても変わることはなかった。演奏がヘタとかマズイとか、そういった問題ではない。いや、むしろ
技術面では、高いレベルを感じる面々である。
要は、彼らの語る内容が、単に私の関心事では無かったということなのかもしれない。また、関心を持たない私に関心を持たせる、目を向けさせるといった
強い吸引力が彼らの音楽に欠けていたという見方もできるでしょう。

変則的とも言えるこのTGBの楽器編成ですが、あえてこうしたことでのメリットや好結果が見えてこない。もちろんこれを始めた彼らも最初は手探り状態で
そこに今までとは違う何かが生まれるのを期待してのことだったのでしょう。その姿勢は大いに買うのだが..........................
この変則編成の中心人物ともなっているtubaのSergio Carolinoは、ポルトガルでは、通常、クラシック方面での活動がほとんどらしい。したがって、この
ダーティーなエキスも十分に吸って来たと思われるDelgadoのギターとの相性面においても、結果を見れば、グループTGBとしての音楽的方向性に曖昧さを
残したままになっていると思えるのである。
ある方向に音楽が進もうとしてハズす、クズすといった兆候が見られても、とことんそうなりきれない何らかの歯止めがかかるといったような..................

目当てとしたギターのDelgadoに話を変えますが、最初に出会った "Lokomotiv(2003年作)" そしてその直後の "Radio Song(2002年作)" 以来、彼関連作
をかき集め通算6枚のアルバムを聴いてきたわけですが、結果を見れば、この最初の2枚の一種の刺激臭を放ち危うさも漂わせるギターの魅力を超えるアルバ
ムに出会うことはできなかった。本作にも、このジャケットのような得体の知れないダークさを発揮してくれるものと期待したのだが叶わなかった。残念だ
が、これがMario Delgadoの現状と受け止めなければならないのだろう。
しかし、極めて部分的ではあるのかもしれないが、私的には、そうそう出会うことのない感性面で波長の合う部分を持っているのは、まぎれもない事実。
こういった結果が共演者の持つ感性によるものなのか、あるいは彼自身のパフォーマンスの低下によるものなのか、何とも判断に迷うところでもあるのだが、
上記2枚のアルバムには、ゲストとしてFrancois CorneloupやLouis Sclavisといった刺激剤として誠に魅力的な感性が共演者として参加していたことを考え
れば、その刺激が作用しDelgadoの感性のある部分を引き出したとの推測もできよう。
6回に渡り、集中的にMalio Delgado関連作を記事としてきましたが、今回のこういった結果を考えれば、今後、Delgado関連作の全てをチェックしていく
のは到底無理、今後は共演者の感性の質なども十分考慮した上で見守っていくこととして、とりあえずは、ここで一区切りつけることにしよう。


Mario Delgado関連記事一覧 → こちちらから

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TGB

Category: Gallery > Photo  

201308-1

             

Gallery-photo-18

Category: vocal  

Patricia Barber / Companion

  Patricia Barber (p, voc, Hammond B3)
  Michael Arnopol (b)
  John McLean (g)
  Eric Montzka (ds, perc)
  Ruben P. Alvarez (perc)
  Jason Narducy (voc - 5)

  Recorded live at The Green Mill, Uptown Chicago July 17-19, 1999
  (Premonition 22963)

  1. The Beat Goes On
                     2. Use Me
                     3. Like JT
                     4. Let It Rain
                     5. Touch of Trash
                     6. If This Isn't Jazz
                     7. Black Magic Woman
                     8. You are My Sunshne

89年、アルバム "Split" でデビユーしたシカゴを本拠地として活動するPatricia Barberの5作目は、地元シカゴのGreen Millでのライブ作。
低域に特徴のある声質と囁くような歌い方で特異なムードを醸し出す彼女の音楽は、本作でも色濃く見られる。
そんな彼女の特異性は、選曲にも強く現れており、自身の4曲以外にJazzでは、ほとんどとりあげる人もいないSonny Bonoの "The Beat Goes On" や
Santanaで大ヒットした Fleetwood MacのPeter Green曲 "Black Magic Woman" など、ロックあるいはブルースとのつながりも感じられる選曲は、彼女
の個性でもある。
本作では、ピアノ以外にもハモンドも扱っており、全編にわたり彼女の色でもある、ダーク、ミステリアスな霧が立ちこめ視界が悪く薄暗い世界を創り出し
ているその音楽には、彼女の強い意志と姿勢が強く感じられる。
吐き捨てるように軽くシャウトする t1 "The Beat Goes On" などの表現には、ブルースと縁の深いシカゴで生まれ育った彼女が自然に身につけた感覚なの
かもしれない。
t3 "Like JT" には、Jacky Terrasnのピアノが見え隠れする。

ピアノが本職でハモンドは、十分使いこなせていない感もあるが、この感性を持った彼女であれば、ハモンドの場数を踏めば、おそらくいい味を出せるハモ
ンド奏者になることは間違いないだろう。


             
             PATRICIA BARBER - "The Beat Goes On" y "Black Magic Woman".

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Patricia Barber

Category: guitar (第2期)  

Tom Cohen / The Guitar Trio Project

Tom Cohen  01. Caravan − Jef Lee Johnson(g), Stevee LaSpina(b)
  02. Cherokee − Bruce Saunders(g), Conrad Korsch(b)
  03. Airegin − Kurt Rosenwinkel(g), Mike Richmond(b)
  04. You Don't Know What Love is − Rez Abbasi(g), John Hebert(b)
  05. All The Things You are − Ben Monder(g), Seve LaSpina(b)
  06. Passion Dance − Paul Bollenbeck(g), Eric Revis(b)
  07. I'll Remember April − Ben Monder(g), Seve LaSpina(b)
  08. Lazy Bird − Kurt Rosenwinkel(g), Mike Richmond(b)
  09. You and the Night and the Music − Rez Abbasi(g), John Hebert(b)
  10. All Blues − Jef Lee Johnson(g), Stevee LaSpina(b)
  11. Inside Out − Bruce Saunders(g), Conrad Korsch(b)
                     12. All or Nothing at All − Ben Monder(g), Seve LaSpina(b)
                     13. Third Stone from the Sun − Jef Lee Johnson(g), Chico Huff(b)

                     Tom Cohen (drums)

                     Recorded 1999-2001 at The Studio, NYC, NY
                     Engineered by Yoshiaki Masuo and Katsuhiko Naito
                     DMJ-1092 (Dreambox Media) 2006

ドラマー Tom Cohen が異なるギタリストとベーシストを招いて、ギタートリオのみで1枚のアルバムをというコンセプトでできたアルバムだが、それぞれ
Jef Lee Johnson(B1958) 3曲
Bruce Saunders(b1958) 2曲
Kurt Rosenwinkel(B1970) 2曲
Rez Abbasi(B1965) 2曲
Ben Monder(B1962) 3曲
Paul Bollenbeck(B1959) 1曲
と、既存のものを寄せ集めてつくったオムニバスアルバムとは違い、それぞれがこのアルバムのために録音したものばかりで、1枚のアルバムの中でバラエ
ティーに富んだギタリストのプレイをダマしのきかないトリオというフォーマットで聴けるという企画は、なかなかおもしろい。
但し、2006年リリースなので、録音もその近辺のものと思って購入したのだが、クレジットを見ると、99〜2001年の録音だったのは、ちょっと計算違い
だった。まあ、それでもちょうど世紀の変わる前後、特にこれから上り坂へ、そして現在コンポラギターシーンの重要な存在ともなっているRosenwinkel,
Abbasi, Monderなどの当時の 状態をチェックできるということで、気を取り直して聴いてみることにしよう。
エンジニアとして増尾好秋の名前がクレジットされているので、当時NYでスタジオ経営をしていた彼のところでレコーディングされたものと思われる。

さて、内容の方ですが Rez Abbasi のプレイが目を引いた。この後しばらくAbbasiは楽器編成などとともに南アジア色の強い音楽が続くのだが、高い能力
を感じさせながらも、それは一般Jazzファンを遠ざけ、認知度を抑える結果につながったのかもしれない。本作のいずれもスタンダード2曲では、ストレー
トにコンテンポラリーな質感に溢れた鮮やかなプレイを見せている。高速フレーズでもギリギリ感のない余裕を持ったブレイは、音楽する上では不可欠だ。
アップアップしながら必死のプレイでは音楽にはならない。Abbasi再確認!

Kurt Rosenwinkelは、これ以前にも"East Coast Love Affair(1996)" でトリオでのハイパフォーマンスを見せていますが、本作の2曲でも、やや荒さは感
じるものの、持ってる人の可能性を感じさせるプレイに納得するものがあります。

Ben Monderは、ちょうど私が "Excavation(1999)" で出会って間もないころになるんでしょうか。その独特のスタイルは出来つつあり、本作の3曲でも、
スペイシーな表現を交えてMonderらしい個性を発揮しています。

その他、気になったのが Bruce Saunders、名前のベタなイメージが先行し、今までタッチしてこなかったのですが、なかなか上手いですね。要チェック
です。

ということで、こういった企画もそれぞれの状態を比較検討しながらチェックできるので、なかなかおもしろい。うまく企画すれば、ミュージシャン同士の
対抗意識も出て、少ない曲数で集中力も増し、いいプレイにつながる可能性もある。機会あれば、ぜひまたお願いしたいものである。

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Tom Cohen

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