前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 06 2013

Category: guitar (第2期)  

Brad Shepik Quartet / Across the Way

Across the Way-1  Brad Shepik (g)
  Tom Beckham (vib)
  Jorge Roeder (b)
  Mark Guiliana (ds)

  Rec. ?
  SCL 1586-2 (SONGLINES) 2011

  01. Across the Way
  02. Down the Hill
  03. Xylo
                     04. Garden
                     05. German Taco
                     06. Marburg
                     07. Transfer
                     08. Pfaffenhofen
                     09. Mambo Terni
                     10. Your Egg Roll
                     11. Train Home        All compositions by Brad Shepik

米国ワシントン出身のギタリスト Brad Shepik(B1966)は、Paul Motian のElectric Bebop Bandでの活動あたりから一般にも名が知られるようになった
感もあり、その後も地味めの活動とそのプレイスタイルから、大きな話題となるようなこともなく現在に至っているのだが、ハデ、キャッチーといった華や
かな要素は、ないものの、個性的でどこか心惹かれる感性の持ち主で、時々チェックしてきたというギタリストです。

ヴィブラフォンを入れてのこのクァルテット編成となる本作は、Shepikとしては、初めての試みでもあり、全てオリジナルで固めた全11曲という内容ととも
に意気込みも感じられるものとなっている。メンバーでは、Donny McCaslinの近作でもタイトでシャープなドラミングを見せていたMark Guilianaが目を
引く。

一聴して、それぞれの曲もよく聴けばもちろん多少の違いはあるのだが、全体にカラっと乾いた空気感と明るい日差し、それも真夏ではなく、あくまで春の
クールさも感じられるような爽やかなサウンドカラーで統一されているといった感じだ。Shepikのギターも、いつになく音数も多く、決して手数は少なくな
いのだが、音楽にクドさは無く、ヴィブラフォンの響きも巧みに取り入れたサウンドは、一言で表現するなら、クール・スタイリッシュといったところか。

そんな見通しの良い明るさに満ちた心地良いサウンドといった見方もできる本作なのだが、反面、他作でのコンポーズ面で見せる魅力というよりも、Shepik
は、いつになく音数を使い、ギタリストという部分を押し出した感もあるが、その一音にどれだけ意味があるのか、といった割り切れない感覚も残り、私的
には、今後のShepikというギタリストの見方も、変わるのは避けられないといった印象も植え付けられた1枚ともなった。
内容としては決して悪くない、爽やかな心地良さを求める派には、好まれると思うが、ドラキュラ体質でダーク指向の私にとっては、ちょっとその爽やかな
空気感に多少の息苦しさを覚える1枚でもある。

そういう明るく爽やかなものを良しとしない己のバチあたりな体質には、自分でも甚だ手を焼いておりますが、これも持って生まれた性分、いたしかたあり
ません。悪しからず。

その他のBrad Shepik関連記事は → こちらから

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Brad Shepik

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Category: Gallery > Photo  

201306-2

     
     

Gallery-photo-15

Category: organ (第2期)  

Wojciech Karolak / Moving South

Moving South  Wojciech Karolak (Hammond and Farfisa organ)
  Michal Urbaniak (violin, barcus, Violectra, ss)
  Czreslaw Bartkowski (ds)

  Recorded May 29, 1973, Poland
  AN 314 (ANEX)

  01. Suita o siedmiu zbojach Seven brigands story
    a) Czesc pierwsza Part one
    b) Mollowe koty Minor Cats
                        c) Czesc trzecia Part three
                      02. Bozena
                      03. Drottninggatan 49
                      04. Piasek Sand
                      05. O siedmiu zbojach - post scriptum
                        Seven Brigants Story - P.S.

Wojciech Karolak(B1939)は、ポーランドのオルガニスト。このブログでは "Time Killers" (別頁あり)で記事歴がありますが、そこではシンセサイザーを
大胆に取り入れた斬新な音楽として、80年代ポーランドJazzにおける重い意味もある1枚としての評価も定まっているようですが、それに先立つことおよそ
10年前となる本作も、エレクトロニクスを駆使した大胆なサウンドは、当時としては、かなり新しいものもあったと思われます。

録音時30代前半といった時期のKarolakですが、上記10年後の "Time Killers" では独自の新鮮なフレーズの中にもほんのわずかながらキメのフレーズの中に
御大Smithの匂いも感じられ、興ざめといった残念なところもありましたが、本作においては、まだそういった毒されたと思わせるようなところは見えず、
独自のフレッシュな感性で溌剌としたプレイを見せているのは、うれしいところです。
その考え方によっては、どういう方向に伸びるのかわからない可能性もあるこういったフレッシュな感性が、当時、蔓延していたいわゆる「オルガンらしさ」
といった概念に影響されていくというのは、残念なことでもあるのですが、それだけにJimmy Smithという存在が、20世紀後半のほぼ半世紀という長い期間
に渡りいかに大きな存在であったかということになりますが、絶対数の少ないオルガン界において、次代の人材を阻む大きな壁となってしまったのも事実で
しょう。

共演のMichal Urbaniakのヴァイオリン、Czreslaw Bartkowskiのドラムスを聴くにつけ、あらためてポーランドミャージシャンのレベルの高さを感じる
1枚でもある。

JAZZ-organ 130

Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-28

                 
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                                            Tokyo Nakano

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Category: guitar (第2期)  

Mario Delgado / Filactera

  Mario Delgado (g)
  Andrej Olejniczak (ts, ss)
  Claus Nymark (tb)
  Carlos Barretto (b)
  Alexander Frazao (ds)

  Recorded by Nuno Pimentel at Vangrila Studios, January 27 and 28th, 2002, Lisbon.
  CF004CD (clean feed)

  01. I'm a Poor Lonesome Cowboy
                     02. Armadilha Diabolica
                     03. Sete Bolas de Cristal
                     04. Corto Maltese
                     05. Gatos e Corvos
                     06. Blues dos Freak Brothers
                     07. A Mulher Armadilha
                     08. March das Mumias Loucas / Gelati Blues
                     09. A Tensao U=RI
                     10. I'm a Poor Lonesome Cowboy (reprise)

初めての購入となったMario Delgado(B1962)のリーダー作。Delgadoは、調べたかぎりでは他にリーダー作が無く、本作は、彼が40才の時の作となりま
すが、20代から30代あたりの情報が無く、もしかしたらこれが初めてのリーダー作ということになるのでしょうか?
これまでCarlos Barretto のグループでの参加作(Lokomotiv, Radio Song, Labirintos)を記事としてきましたが、今回は自身名義作ということで、それ
ら参加作よりも時期的には若干先にはなりますが、本来の彼の音楽的方向性やらカラーも出やすいはずということで、その辺、非常に興味のあった本作です。

一聴してみると、前述の参加作と比べるとポストハードバップ的曲調のものも含まれたり、音楽のニュアンスとしては、だいぶ違ったものとなっており、
エフェクターでの音処理、加工もほどほどに、ギターも比較的ストレートに弾いているといった印象があります。
他作では、あまり聴かれないこういったクリアートーンを使用し、ストレートな展開でのギターを聴くと、上手さとともに、やはり基本はしっかりした上で
の現在の変則形であること、あらためて確認できました。
彼のこういったギターを聴くと、コンポラ系のギタリストに多く見られるクールな質感も同様に見られますが、あくまで極端にならず、程々のクールさと、
奥にホットなものも感じられるというあたりが特徴であり、それはたぶんにラテンの血も関係しているように思える。

本作でのストレートなギターから近年の彼のスタイルまで、あらためてその激しく変化してきていることを感じますが、それは音創りに対して前向きな姿勢
を持っていることの証でもあり、納得です。

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Mario Delgado

Category: Gallery > Photo  

201306-1

         

Gellery-photo-14

Category: sax (第2期)  

坂田 明 / Fisherman's.com

  Akira Sakata (as, vocal)
  Bill Laswell (b)
  Pete Cosey (g)
  Hamid Drake (ds)

  Recorded October 2000 NYC
  EOCD0002 (81 Records)

  01. Kaigara - bushi(貝殻節)鳥取県民謡
  02. Ondo No Funauta(音戸の舟歌)広島県民謡
  03. Saitaro - bushi(斉太郎節)宮城県民謡
                     04. Wakare No Ipponsugi(別れの一本杉)作詞 / 高野公男 作曲 / 船村 徹

坂田 明(B1945)は、広島県呉市の出身、地元の広島大学水畜産学部水産学科卒業という異色のアルト・サックス奏者。ミジンコ研究家としても知
られているが、田中角栄のモノマネをやらせても一流、多芸多才な人である。

Bill Laswell, Pete Cosey, Hamid Drakeという3人のイカレたキケンな輩を従え、坂田が挑んだのは、日本の民謡/演歌と西洋音楽との融合。
Laswellのダーティーなベース・ビートとCoseyのラフなギターとが織りなす歪みきった空間に響く坂田の技術を超越した生々しい唄が染みる。
このエレクトロニクスで汚れたファンク・サウンドの中を突き抜けてくるような坂田のアルトがスピリチュアルで清い。妙な説得力を発揮している。
日本を強く感じるとともに雑多なものが入り混じった無国籍感も同時に存在する異空間に展開されるのは、まぎれもないドJazz。
この自由さこそがJazzなのだとも思える。


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坂田 明

Category: guitar (第2期)  

Jordi Matas Organic Trio / Landscape

  Jordi Matas (g)
  Albert Sanz (Hammond B3 organ)
  David Xirgu (ds)

  Recorded live at Jamboree (Barcelona), February 1 & 2, 2007
  ( FSNT 304 ) 2007

  01. Landscape
  02. Geminis
  03. Seguint La Pista a La Vida
                    04. Nuvol
                    05. Malson a La Coba
                    06. Raco
                    07. Time's Up
                    08. Belleza Oculta      All compositions by Jordi Matas

River Side Houseさんのところで見た記事がきっかけでゲットしたDavid Doruzka / Wandering Song(別頁あり)、そこで参加していたオルガニスト
Albert Sanz(B1978 Spain)目当てで、同時にゲットした本作ですが、目的の半分は、今回が初となるスペインのギタリスト Jordi Matas(B1976)のチェ
ック。
上記Doruzka盤は、本作とは、同年録音ですが9ヶ月ほど後ということでリリースも翌々年にずれ込んだものとなってましたが、そこでのSanzの印象として
は、オルガニストとして未開発の部分を残した分、可能性も感じるといったものでしたが、それより前の時期、ライブという条件の中でどんなプレイを見せ
ているのか、興味のつきないところです。

さて、ギターのMatasですが、大雑把な括りで見れば、典型的なコンテンポラリー系と言え、かすかに、ほんの少し上の世代のKurt Rosenwinkel(B1970)
あたりをかすめてきたような匂いも感じなくもないのですが、本作を聴くかぎりでは、はっきり誰の影響がといったそれほど強いものはなく、多くから広く
吸収してきたものと思われ、コンポラ系に多く見られる音楽のクールな質感は表面に残すものの、ジャケットのアートワークにも見られるような、やはりス
ペイン出身という血の部分は感性面にも残しており、特にバラード系の曲においては、そういった匂いも漂わせます。
また、技術面では、ピッキング時のアタック音を完全ではなく、やや感じさせないといったプレイにより、ホーンライクな音使いを見せるなど、なかなかお
もしろい効果も出していると思います。
ギター・オルガントリオというフォーマットながら、やはりそこはスペイン産ということで、従来ありがちなブルージーに、ファンキーにといった質感はな
く、かといって米国コンテンポラリー系のような強いクール感もないといった質感は、前述のDoruzka盤にも通ずるものがあるのですが、この辺は、両方に
参加しているSanzの感性も大きく関わっているところなのでしょう。
Sanzのオルガンは、年齢的にも、またこれまでピアノに関わっていた時間も多かったということで、おそらくこれから変化も見せていくのではと思われます
が、いずれにしても2つを同等に扱う完全二刀流は厳しく、どちらも中途半端になる危険性もあり、やはりどちらかに軸足を置きそちらを極めるという方向
が良いと思いますが、何分その辺は、本人のことなので..........................オルガニストとしては、革命家になるというタイプではないものの、従来あまり
いなかった貴重な感性の持ち主でもあり、ぜひ良い選択をしてほしいところです。

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                                                    Oil on canvas:J. Sarriera

             
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Category: Gallery > 和菓子  

松嶋屋の豆大福(港区高輪)

wagashi 5-1 wagashi 5-2
 
 東京の豆大福を語る時、かならず出てくるのがこの松嶋屋。
 大正7年創業の餅菓子屋さんだが、この店をこれほどの有名店にしたのは、この豆大福。
 茶会で使う生菓子など高級和菓子と違い、こういった庶民の菓子にふさわしい店構えも、らしくていい感じ。
 ここは、すぐ近くに高松宮邸があり、そこに住まわれていた当時の皇太子だった昭和天皇
 が甘党だったこともあり、侍従がここの豆大福を度々買いにきたということです。
 甘さ控えめの粒餡、豆の程よい固さの食感、ほのかな餅の塩味には、年季の入った職人の技がしのばれます。

 松嶋屋)住所:東京都港区高輪1-5-25(泉岳寺駅より徒歩10分)地図
        Tel. 02-3441-0539
     営業時間:8:30〜18:00
     定休日:日曜日、月2回月曜不定休
     ねだん:豆大福一ヶ ¥160(2013年6月現在)
                             予約:予約可

              草大福、きび大福もなかなかの一品。
              wagashi 5-3 wagashi 5-4


            周囲の裏道に入ると、港区高輪というイメージからは遠い、昔の路地風景も残っている。
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            wagashi 5-7 wagashi 5-8

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Category: sax (第2期)  

Francesco Bearzatti Bizart Trio / Virus

  Francesco Bearzatti (ts, ss, cl)
  Emmanuel Bex (org, vocoder, electronics)
  Aldo Romano (ds)

  guests:
  U.T. gandhi (perc - 4, 6)
  Stefano Senni (double bass - 6)
  Enrico Terragnoli (g - 4, 10)
  Mauro Ottolini (tb - 4, 7, 8)

                     Recorded at Artesuono Recording Studio on December 16-18, 2002
                     Eng. Stefano Amerio
                     AU9002 (auand) 2003

                     01. Zouzou
                     02. Hey !
                     03. Going to the ...
                     04. Casbah
                     05. Bear's Mood
                     06. Friuri Friura
                     07. H. C..
                     08. Cattivik
                     09. Buk's Blues
                     10. Virus
                     11. Inner Smile

イタリアのマルチ・リード楽器奏者 Francesco Bearzatti(B1966) は、当ブログでは、本作と同じEmmanuel Bexとのコンビで逆に彼のアルバムに参加し
た"Open Gate"(別頁あり)で記事歴がありますが、そこでは手抜きでジャケットのみの紹介でしたので、あらためて記事としておきます。
また他に、"Aldo Romano/Because of Bechet"(別頁あり)、"Walter Beltrami / Paroxysmal Postural Vertigo"(別頁あり)などの参加作で記事歴あり。

Bearzatti の初期作となる本作だが、Bex の参加も魅力で当時、購入したもの。
内容は、Bearzatti曲9の他、BexとRomanoがそれぞれ1曲ずつ提供しての全11曲。
幅広い音楽性が持ち味のBearzattiだが、本作もテナー、ソプラノ、クラリネットと持ちかえてのその多彩ぶりがよく出て、バラエティー豊かな1枚となって
いるが、その辺は多分に共演の個性派Bexのカラーの影響もあると思われ、vocoderの使用や各種エレクトロニクスに関わる処理など、加えてBex自身の多
彩な感性により表情豊かな音楽としている。
Bexは、個性が強く且つそれを通すタイプなので、アルバムによってはそれが裏目に出たかなと思えるようなこともあるのだが、本作のRomanoとは、共演
も多く、またリーダーであるBearzattiとは、感性面での相性も悪くなく、他にあまりない個性あるトリオとして魅力ある存在になっており、この後、同メン
パーで "Hope(Rec.2004)"を残しており、ドラムスがRomanoからSimon GoubertになってのBexをリーダーとするトリオでは、現在も活動が続いている。

本作でのBearzattiは30代半ば、若手から中堅へといったキャリアになりますが、広い音楽性とともに繊細と大胆を併せ持ち、基本に歌う心も備えたこの
サックスは、なかなか楽しみな存在です。

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Francesco Bearzatti

Category: guitar (第2期)  

Carlos Barretto / Labirintos

  Carlos Barretto (b, musical direction)
  Mario Delgado (g)
  Jose Salgueiro (ds, perc)

  Recorded by Luis Delgado at Lisboa Studios, Lisbon on November 30th and December 1st and 2nd 2009,
  except 09 recorded at CAE Portalegre on February 19th 2010
  CF179CD (clean feed) 2010

  01. Salada 2
  02. Ponto E Virgula 2
                    03. Triklo Five
                    04. Nao Sei Porque (Cancao Para Susette)
                    05. Labirintos
                    06. Asterion 5
                    07. Tutti Per Capita
                    08. Makambira
                    09. Terra De Ninguem   All compositions by Carlos Barretto except 02 by Barretto/Delgado/Salgueiro

Mario Delgado目当ての本作ですが、Carlos Barrettoのグループでの通算3作目。前作は2003年作の "Lokomotiv" ですから、間が無くて7年の時を経ての
本作ということで、どんな変化が見られるのか、楽しみです。

冒頭1曲目は、BarrettoのアルコからDelgadoのギターへと耳にこびり付くような哀愁のライン、意外でした。この種のグループによくある音楽のテイストと
してダーク、クール、ダーティーといったような質感がありますが、たしかにこのグループにも一様にそういった質感は備えては、いるのですが、とことん
そういった色になりきらないのは、やはりラテン系という血の成せる技なのでしょうか?

ゲストとしてリード楽器がそれぞれ加わっていた前2作に対して本作はトリオのみということで、その分Delgadoの出番も増え、彼のギターもたっぷり聴ける
ものと期待していましたが、一通り聴いた印象では、あまりギターの印象も残らず、その辺、考えてみると、以前に比べグループとしてのまとまり、一体感が
増したぶん、3者の個を際立たせるというよりは、トータルでのサウンドに重きを置いたともとれる展開が関係しているのかもしれない。
と同時に、Delgadoのギターがこんな展開の中で、以前にも増してエフェクターを多用する傾向にあり、ストレートにギターを弾くという部分が減ってきて
いることも大いに関係しているのではないだろうか。
こういった傾向が、このグループ、そしてDelgadoにとっていい方向なのか、もう少し他作も聴いてみないと判断に苦しむところだが、このギタリストは、
小細工なしでストレートに弾いても魅力ある存在なので、少なくともそういった部分での魅力が薄れてきた感があるのは、私的にはマイナスと考えている。
このユニットでの前2作には、全くの私的好みだが、1曲だけで納得できるほどの目玉となるギター曲がそれぞれ含まれていたのが大きな魅力となっていたの
だが、それに相当する曲が無いのも、私にとっては大きなマイナスポイントだ。
これでCarlos Barrettoのユニットでの3作を聴いてきたわけだが、最新の本作でDelgadoの良い部分が薄れてきてしまっているのは、非常に気になるところ
でもあり残念だが、今一度、原点に戻り、ギターを弾くことを思い出し、悪い流れを断ち切ってもらいたい、このままではダメだ。
が、いぜん謎も多くその全貌がつかみきれないギタリストであり、さらなる検証が必要。

その他のMario Delgado参加作 → "Lokomotiv" "Radio Song"


             "Labirintos" - Carlos Barretto Lokomotiv no Jazz Além Tejo 2011
             
             Carlos Barretto Lokomotiv, a 28 de Outubro de 2011, no Jazz Além Tejo - Lagoa de Stº André
             Carlos Barretto - Contrabaixo
             José Salgueiro - Bateria e percussão
             Mário Delgado - Guitarra eléctrica 

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Carlos Barretto

Category: guitar (第2期)  

Mike Moreno Quartet Live!

Mike Moreno (g)
John Cowherd (p)
Mat Brewer (b)
Ari Hoenig (ds)

今やコンテンポラリー・ジャズ・ギター・シーンの重要な位置を占める存在になってきた感もあるMike Moreno(B1978)ですが、先日、そのJapan Tourの
一日、念願だったMorenoの生をやっと聴くことができた。
今回のツァーでは当初、ドラムスはGregory Hutchinsonの予定だったが、都合によりAri Hoenig(B1973)に変更、過去に生体験はしているが、私的には
むしろ歓迎である。こうして記事にするのも、だいぶ日が経ってしまい、CDとは違い、リピートのきかない瞬間の記憶だけが頼りとなるため、目の前の瞬間
に集中したい私は、メモなどは一切とっていないこともあり、また、Live Reportもしばらくサボリ癖がついてしまい、その流れでUPするか迷ったのだが、
今回の内容もあり、一応後々の自分の備忘録とするためにも記憶があやしくなる前に記事として残しておきます。

Morenoがピックを使わず、まず第一音、実にふくよかで柔らかい音である。CDでイメージしていた印象より、ずっと力強く、しかし繊細さはそのままに。
音そのものがクリヤーできれいという印象、基本的なことだが特にそこを大事にしてしている感がひしひしと伝わってくるのはうれしい。
あまり動きのない独特のプレイスタイルながら、音楽の方はめまぐるしい変化と動きを見せ流れていく。無駄のない動きがいい。うつむき加減の静の状態か
ら、おもむろに飛び出す稲妻のような速いパッセージ、鮮やかである。かなりの技を使っているにもかかわらず、音楽表現の中に溶け込んでしまい、そこに
技の存在を感じさせないというあたりに普通の人でないものを感じる。
私的に収穫だったのは、あらためてよく歌うギターであることを確認できたこと。スローから速いフレーズに至るまで血の通った音となっていたこと、これ
を確認できたのは大きい。この辺の微妙なところは、生で表情やら場の空気感などを感じないと、なかなか伝わらないかもしれない。生身の人間のやるとい
う特にデリケートな部分だけに、その全てをCDという媒体を通じ伝えることにも限界があるだろう。だから、普段我々は、CDでは伝わらない微妙な、そし
て最も大事な部分を頭の中でそれぞれが、良くも悪くも都合いいように創作してしまっているのかもしれない。もっとも、そのリスナーの創作イマジネーシ
ョンを喚起させる部分を含めてミュージシャンの能力、才能と言ってしまえばそれまでだが....................。そんなことも考えさせられたライブでもあった。

メンバーで目立っていたのが、やはりHoenig、Morenoとともに流れの中で起点となり機能していた。ポイント、ポイントでこれだけ効果的な刺激を繰り出
されたら音楽は上昇気流に乗るというものだろう。ノッてくると猫背ぎみで鬼の形相のせむし男みたいになって叩く超変則的ドラミングは、決して美しい
プレイスタイルではないのだが、繰り出されるリズムは、まさに超一流。前回見た時も良かったが、今回はMorenoという相手を得て、さらに良いものが引
き出されたようだ。
堅実なBrewerのベース、Cowherdのピアノも良い。このしなやかなキレを見せるピアノは、Morenoとの相性もすこぶる良かった。

同じコンポラ系ギタリストでは、若手のLage Lund, Gilad Hekselmanの生を昨年聴く機会がありましたが、いずれも技術面では申し分のないものを感じな
がら心に響く音という点で、何かもの足りないスッキリしないものを感じつつ帰路についたのを記憶している。数年前には Jonathan Kreisbergにも同じよ
うな印象を持ちましたが、数年前ということで今回は、比較するには適切でなく、当時の印象のみにとどめておきます。
さて、今を生きる、同じ若手ギタリストとして今回聴いたこのMorenoですが、心に響く音という点で、私の耳には明らかに彼らの音とは違う上のレベルの
ものを感じました。もちろん、その辺は人の受け取り方も様々ということで、全く逆の場合もあるでしょう。
ギターに限らず他楽器にも言えることですが、多かれ少なかれ、体が覚えている指の動きが入ってしまう、つまり極言すれば、心を介在しない音とでも言っ
たらよいのでしょうか。やがてこの手クセのフレーズが心の中のフレーズとしてストックされ、時に応じて顔を出すといったことになるわけですが、この点
でMorenoの発する音は、それらに左右されることも少なく、高純度のインプロつまり心の通った音、心の歌う音になっていたということでしょうか。
コンポラ系のギタリストの質感として、時に無機質な表現もあったりしますが、それはクール、現代的、都会的といった質感につながりそれが魅力になるこ
とも多々ありますが、この無機質感も心を介在しないがための無機質感と無機質に歌う心の通った音とは、やはり似て非なるものです。
こうしたライブも特に即興性の強いJazzにおいては、その時のいろいろな要素が絡んでのコンディションなどもあり、満足、納得できるという内容のものは
私的には、10回行って2〜3回あればといったところでしょうか。
CDからの情報とこうしたライブで得た情報を比べれば、私的には、実際に生で見聴きした情報の方が自然、信頼性が高くなりますが、従ってライブの結果
しだいでは、その後のミュージシャンとのつき合いにも大きく関わることになり、それがきっかけで疎遠になったミュージシャンも数多い。
そういう意味では、今回のMike Moreno、その2〜3割の確率に出会えたことで、私の中では、ますます目のはなせない存在になったようです。

JAZZ-guitar 68


                           祝 W杯出場!
Category: sax (第2期)  

Jon Gordon / Within Worlds

Within Worlds  Jon Gordon (as)
  Ben Monder (g)
  Billy Drummond (ds)
  Kevin Hays (p)
  Joe Martin (b)
  Bill Stewart (ds)
  Nill Campbell (ds)
  Gary Versace (org)
  Mark Ferber (ds)

                     01, 02, 07, 09 recorded 7/10/05
                     06 recorded 2/06/05
                     05 recorded 10/01/07
                     03, 04, 08 recorded 5/21/02

                     AS0074 (artistShare) 2008

                     01. Joe Said So
                     02. Visit
                     03. Havens
                     04. Within Worlds
                     05. Sicily
                     06. Twilight Soul (Outsider)

                     Suite-Notes on Freedom
                     07. Notes on Fascism
                     08. Witness
                     09. New Eyes

1枚のアルバムの中にも、編成の違ったものを入れるといったスタイルの多いJon Gordonですが、本作も録音日により違うユニットを組んで、バリエーシ
ョンに変化を付けた1枚としています。こういった手法もヘタをすると散漫な印象を生みかねませんが、Gordon自身のブレない一貫した姿勢もあり、アル
バム全体として、メンバーの違いが適度な味のバリエーションを生み、好結果につながっているのではないでしょうか。

私的には、Ben Monder, Gary Versaceの参加が魅力の本作ですが、両名とも期待に違わず実にクールなシゴトぶりを見せています。
05 "Sicily" 唯一のVersace参加曲でsax−organトリオ編成、現代organ Jazzの見本とも言えるようなカッティングエッジな感覚溢れた一曲。
06 "Twilight Soul" saxトリオ編成、Gordonの甘さの無いBalladに今を感じる。
07 "Notes of Fascism" Monderの低音の唸るギターがつくり出す嵐のような空間にGordonのハイトーンのブローが暴れる。

本作でMonderは、曲によりバラエティーに富んだ表情を見せており、クリアートーンでの淀みなく流れるようなライン、センシティブなコード表現での浮
遊感、歪みきった音での邪悪な顔....................等々
場の空気を一変させてしまうMonderの存在感を感じる1枚でもある。

JAZZ-sax 51

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