前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 12 2012

Category: sax (第2期)  

2012年 極私的この1枚

昨年に続いて2回目となるこの企画ですが、当ブログの方針にそって相変わらずのマイナー盤からの選出である。
世に話題盤、人気盤以外にも見どころのある盤は数多く存在する。そんな盤の多くは一度も華やかなスポットを浴びることなく、忘れ去られてゆくというのが
世の常というものである。
まあ、超マイナーの極小ブログの当欄のスポットをあてたところで、何の力にもなれないのかもしれないが、そんな人知れず忘れ去られる盤にスポットをあ
て、たとえ一人でも知っていただける機会ともなれば、このブログの存在価値も多少はあるというものだろう。


Ellery Eskelin / Trio New York (Prime Source Recordings CD 6010)

Trio New York 2


  Ellery Eskelin (ts)
  Gary Versace (Hammond B3 organ)
  Gerald Cleaver (ds)

  Recorded by Jon Rosenberg at System Two Studios in Brooklyn,NY on February 10th, 2011.


本作は、2011年リリースになりますが、国内では取扱店が無かったこともあり、存在に気づくのが遅くなってしまい、購入は2012年にずれ込んだという
盤ですが、あくまで2012年内の私的購入盤ということで本欄の有資格盤として独断で判断しました。
そんな市場での状況もあり、入手は本国から直にということになってしまいましたが、おかげでEskelin氏本人からの直筆郵送便という、ありがたいものと
なりました。

Larry Young以降、オルガン界も、革命家の出現もなく、あくまでもその他の楽器という位置づけの中で、黒っぽさを演出するための道具といった役回りに
甘んじてきたところも多分にあり、世紀末頃は重い停滞感も感じておりましたが、Jimmy Smith没後、徐々にではありますが、それに変わる流れも感じら
れるようになってきました。
ある分野が、進化をしていくためには、先端の部分で開拓するという役回りの存在が必要で、それは直接ではなくても、そこで得られた成果が他で利用、発
展するという流れも必要になります。そういった意味では、このオルガンというエリア、他楽器と比べるとそれに関わるプレイヤーも極端に少なく、慢性的
な人材不足といった背景もあり、この細胞分裂の最も激しい先端部分で掘削機として開拓していくといった人材がなかなか表れてきません。
他楽器分野と比べると、まずこの辺の状況の違いもあり、進化のテンポが遅いといった状況ともなっているのでしょう。

過去、そういったエリアにオルガンが入った例は極めて少なく、本欄に本作を選んだのも、結果は別として、そこに大きな意味を感じたからでしょうか。
願わくば、これをきっかけとして、こういったエリアにチャレンジする、そして革命家の出現を期待したいものである。そういった期待を込めての本欄選出
でもあります。

本作記事は → こちらから

JAZZ-sax 47
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Category: sax (第2期)  

Archie Shepp / I Know about The Life

I know about the life   Archie Shepp (ts)
   Ken Werner (p)
   Santie Debriano (b)
   john Betsch (ds)

   Recorded at McClear Place Studios, Toronto on Februaryy 11, 1981
   hatOlogy 598 (HAT HUT Records) 2003

   01. Well You Needn't
   02. I Know about the Life
   03. Giant Steps
   04. Round Midnight


フリー・ジャズの闘士として先鋭的な活動をしていた頃からの長いつき合いとなるSheppだが、ある時期からは、かつての伝統を破壊するかのような激しい
プレイから、あたかも伝統を再創造するかのようなプレイを見せている。
そういった兆候は、前衛の真っただ中にいた時から、なんとなく匂わせており、それは彼自身のルーツを確認していたかのようでもあり、そこから発展的展
開を試行していたかのようでもあった。
そんな流れの中で、特にTenorのBalladには特別の思いを持つ私の心に響いてきたのが後期SheppのBalladプレイである。
SheppのBalladの魅力を簡単に言えば、彼独特のドスの利いた凄みすら感じるテナーでありながらも、その背後に流れる黒い哀感とでも言ったらよいのでし
ょうか、そこに強く惹かれるものがあるようで、これを感じさせるテナーは、他にいません。一音で彼とわかるほどの強烈な個性とアク、まさにワン・アン
ド・オンリーの世界を持ったテナーマンであり、私が長年つき合ってきたのも、そこに特別なものを感じていたからに他ならない。

Sheppは、非常に多作家であり、自身名義のアルバムの他、参加作も含めると膨大な量となり、これまでお目にかかったこともなく知らないという盤は、数
知れず、それらを全て聴くことなど到底無理なことですが、たまに気になるものが出てくると手を出すというパターンが長年続いているといった具合です。
本作は、かつてカナダのSACKVILLEに吹き込まれたようですが、あらためてhatOlogyから出たもので、出会った時のジャケットの印象が、当時、私がShepp
に抱いていたイメージと重なり思わず手にとったという盤ですが、内容の方は、フリーあるいは難解な要素が入ったりするようなこともなく、全編、極オー
ソドックスに通してます。タイトル曲ともなっている自身のオリジナル "I Know about the Life" そして "Round Midnight" がBalladとなっていいますが、
出来としては、Sheppとして極平均的レベルといったところでしょう。それでも、他の誰でもない強烈な個性とともに粘るようなアクを発散するテナーは、
それだけで納得してしまう存在感があります。
そんなSheppの普通の盤ではありますが、Sheppをイメージした時、なぜかこのジャケットがダブるという、私にとっては、普通とは違った不思議な魅力を
秘めた盤と言えるのかもしれません。

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I Know about the Life


Category: sax (第2期)  

Bill McHenry / Roses

 Roses-2.jpg

Bill McHenry (ts)
Ben Monder (g)
Reid Anderson (b)
Paul Motian (ds)

Recorded at Avatar Studio B, December 20 & 21, 2006
SSC 1167 (Sunnyside Com.) 2007

01. Roses
02. African Song
03. The Abyss Opens Up
04. The City
05. The New One
06. The Lizard
07. Keys of C
08. Symphony
09. Photo-Synthetic

内容は、McHenry曲7、4者共作曲2の全9曲

ダークな中にも音楽の流れを自在に操るMotianの世界が色濃く出た内容となっている。
そんな出し入れ、押し引きのある非定型の流れの背後で、Monderのギターがスペイシーな表現で、広がりある空間をつくったり、時には威嚇的とも思える
攻撃性を発揮してきたりと、音楽の表情は激しい変化を見せるが、そのうねりあるペース上をたどるようにMcHenryのテナーがウネウネとした絡みを見せ
る。と、まあ本作の印象をまんま伝えようとすれば、こんな表現になってしまうのだが、決まった形を持たず刻一刻とアメーバのように形を変化させていく、
この音楽を捉えるには、フリーとは、また違った一筋縄ではいかないものがある。
その辺を楽しく感じるのか否かは、わかるとかわからないではなく、受け手の感性の質、好みしだいということになるのだろうか。


Ghost of The Sun  尚、昨年(2011年)のMotianの逝去を受けて、本作とは同時に録音され未発表となっていた分が
  "Ghost of the Sun / Bill McHenry (SSC 1422)" としてリリースされている。






  

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Bill McHenry


Category: guitar (第2期)  

Walter Beltrami / Piccoli Numeri

     Piccoli Numeri-1 Piccoli Numeri-2

     Walter Beltrami (g)
     Roberto Bordiga (b)
     Emanuele Maniscalco (ds)

     Rcorded in Cavalicco (Udine) on 30, 31 October 2006 at Artesuono Recording Studio
     Recording & mixing engineer Stefano Amerio
     CAMJ 3302-2 (CamJazz) 2007

     01. Blind Dancers
     02. Tormento
     03. Preghiera
     04. Ordet
     05. You See
     06. Verbal Realities
     07. Table Lamp
     08. Ingmar
     09. I Knew We Would Meet
     10. Piccoli Numeri
     11. The Letter

イタリアのギタリスト兼コンポーザー Walter Beltrami(B1974)は、2011年作 "Paroxysmal Postural Vertigo"(別頁あり)で記事歴がありますが、そのア
ルバムでは、自身名義のアルバムにもかかわらず、ソロが少なめで、コンポーズ面での仕事ぶりの方が目立つといった内容に、惹かれる部分はありながらも、
いまいちギタリスト Beltramiの正体が掴めず、ならば過去にさかのぼり、逃げ隠れのできないトリオもので、チェックとなったしだい。
内容は、T07 "Table Lamp"の3者共作曲を除き、全てBeltramiの手による全11曲。

さて、ギター・トリオというフォーマット、これでリーダーであるBeltramiが前に出なかったら始まらないということで正体を暴く形はきっちり整いました。
一聴してみると、前述アルバムの Jim Black の乾いたドラムスが小気味良くリズムを刻むといった展開とは、大きく印象が変わって全体的にアルペジオまが
いの奏法も加わった、スローでダークというよりは、沈んだ曲調のものが多く、コンテンポラリー・ティストのイキのいいギター・トリオといったところを
期待して、そうあってほしいと強く思っていた私としては、肩すかしを食らった感じです。しかも特に冒頭の数曲など、同じ曲かと思う程、曲調が似ており、
もしかしたら全体にイメージを統一させたストーリー性みたいなものも狙ったのかとも考えましたが、曲名にそんな流れも感じられず、そんな中にちょうど
まん中の6曲目は、前述アルバムにも入っていたT06 "Verbal Realities" のみは、他曲と全く異質のエフェクトを利かした動きの激しい曲調となっており、
どうも意図がよくわからないといった展開に分析作業も思うようにはかどりません。妙に惹かれる部分は、ありながらも全体像はボヤけてはっきりしません。
ナゾの多いギタリストです。

あくまでJazzは、道楽。仕事で聴いてるわけでもないということで、とりあえず Pending!
後日、分析が進み、内容がもう少しクリアーになったら追記ということで対処することにしよう。

         
            WALTER BELTRAMI TIMOKA QUARTET
            
         WALTER BELTRAMI(g) FRANCESCO BEARZATTI(ts,cl)  ROBERTO BORDIGA(b) MARKKU OUNASKARI(ds)

      
            Walter Beltrami Quintet @ re:think jazz festival, Italy 2009
            
      Walter Beltrami(g) Fausto Beccalossi(accordion) Salvatore Maiore(cello) Roberto Bordiga(b) Markku Ounaskari(ds)


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Walter Beltrami


Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-23


                   Top Gate-1 Top Gate-2 Top Gate-3
                                                   Hakodate

Gallery-Matchbox-23

Category: sax (第2期)  

Scott McLemore / Found Music

Found Music  Scott McLemore (ds)
  Tony Malaby (ts)
  Ben Monder (g)
  Ben Street (b)

  Recorded by Jon Rosenberg at Maggie's Farm on March 3, 2000
  (FSNT 248)2006

  01. Hopeful Instead
  02. Hold Up
  03. Safe from the World
                     04. Matins
                     05. If You Wish
                     06. At No Cost to You
                     07. Eg Veit Ekki
                     08. Ambiguity
                     09. Worldly Possessions     All Compositions by Scott McLemore

Scott McLemore名義の本作ですが、MalabyとMonderが揃って参加というあたりが魅力でゲットしたもの。
本作、2000年録音ですが、FSNTよりリリースされたのは2006年ということで、実に6年という時を経て世に出てきたわけですが、今でこそ超強力なこの
メンバー、録音当時の状況を考えれば、MalabyやMonderなど一部のファンにしか知られていないということで、時期尚早と判断されたということなので
しょうか?
リーダーのScott McLemoreは、米国出身だが、Jazz ミュージシャンとしてはめずらしく、現在はアイスランドのレイキャビックに居住しているようで、
ドラマー以外にもコンポーザーとしての活動も多く、本作も全て彼の手によるものである。また分野はわからないがデザイナーとしての活動もあるようで、
多才な人である。

およそ12年程前の録音となるMalabyのテナーは、若さも感じられるが、そんな中にもスケール感とともに高いポテンシャルを秘めた爆発力も感じられ、豪
放でありながらも一方では、知的で繊細な協調性を見せるなど、今後の躍進も十分予感できるプレイぶりである。

ここでのMonderは、得意のアルペジオを使ったスペイシーな表現は封印し、シングルトーンでストレートに徹してますが、フレージングにも独自性ととも
にセンスが感じられ、常に全体を見渡す視野の広さも感じられるバッキングはさすがの感あり。

今年は、生で見る機会もあったBen Street、その時の印象では、堅実で地味だが存在感のあるというものだったが、本作でもしかり、骨太のしっかりした
土台を作っている。

Malaby−Monderということでダークなものも予想、そして期待していましたが、ジャケットのように音楽は明るく明快なものとなっており、その点では
ちょっと外した感もありましたが、その音楽の端々に現在のNYダウンタウンシーンのJazzにつながっていくような細胞分裂の始まりも感じられるところ、
感慨深いものがあります。

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Scott McLemore


Category: organ (第2期)  

Medeski Martin & Wood / Radiolarians III

  John Medeski (keyboards)
  Billy Martin (ds, perc)
  Chris Wood (basses)

  Recorded at Shackston Studio, NY, December 1-3, 2008
  Recorded & Mixed by David Kent
  IR07 (Indirecto) 2009

  01. Chantes Des Femmes
  02. Satan Your Kingdom must Come Down
  03. Kota
                      04. Undone
                      05. Wonton
                      06. Walk Back
                      07. Jean's Scene
                      08. Broken Mirror
                      09. Gwyra Mi

彼らのアルバムらしく、得体の知れない有機体らしきイラストが、なんとも気色悪いというおなじみのRadiolariansシリーズの第3弾。内容はT02, 09を除
く7曲が彼ら3人のオリジナルとなっている全9曲。

他のコンテンポラリー系オルガニストとは違い、ジャムバンドシーンから登場したJohn Medeski(B1964)は、アヴァンギャルドシーンとの関わりも深く、
オルガン以外にもピアノからキーボード系全般を扱うことも多く、ジャンルやスタイルにとらわれない遊び心とポップなセンスを持ちながらも先鋭性も持つ
というその感性は、独特の立ち位置にいるオルガニストと言えるのではないでしょうか。

本作も、全編に渡り彼ららしいノンジャンルの多彩でとんだサウンドが展開され、この一貫して垣根を作らないという姿勢を長年通してきている彼らの強い
意志とそれを支える広い音楽性は評価されるべきであろう。
一見ラフなイメージも抱かれる彼らだが、本作もいろんな要素が入り込みゴッタ煮風の表面に反して、ディテールまで神経の行き届いたつくりの繊細な仕事
ぶりで、種々雑多で時には、猥雑な要素などがありながらも、全体としてまとまり感と物語性のようなものも感じ取れるのは、コンポーズ面での彼らの確か
な能力なのだろう。

T05. Medeskiならではのダーティーでヒールな匂いを振りまくオルガン。この味を出せるのは彼しかいないだろう。
T08. 映画音楽を思わせるようなキャッチーな美旋律から始まるこの曲は、スケール感とともに、眼前にいろんなイメージを投影してくれる。

その他のJohn Medeski関連記事は → こちらから

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Medeski Martin & Wood


Category: vocal  

You Are So Beautiful / Katrine Madsen

  Katrine Madsen (voc)
  Svante Thuresson (voc - 3, 7)
  Carsten Dahl (p)
  Jesper Bodilsen (b)
  Ed Thigpen (ds)

  Recorded Dec. 14 - 17, 1998 at Sun Studios, Copenhagen.
  (MUSIC MECCA CD 2088-2)

  01.Early In Autumn
                     02.You Are So Beautiful To Me
                     03.When Nightbirds Sing
                     04.You Must Believe In Spring
                     05.They Cant Take That Away From Me
                     06.I Lost Myself To You
                     07.Let There Be Love
                     08.Shadow Woman
                     09.Isnt It A Pity
                     10.Let Me Love You
                     11.Speak Low
                     12.Everything Must Change

デンマークの歌手 Katrine Madsenの通算3作目(?)となるアルバム。
Jazzに関しては、ずっとインスト物を中心に聴いてきた私がVocalに手を出すようになったのは遅く、たしか世紀の変わり目ぐらいであったろうか。なので
キャリアは、10年余りと浅い。えっ、なぜ、それまで聴かなかったのかって、、、、、、話がめんどうになるので省略しますが、硬派Jazzファンにとって、
ある意味、敷居の高いエリアだったということにしておきましょう。

このアルバムとの出会いも、Vocalに手を出すようになって間もないころでしたが、それまでインスト物に関して購入のキメ手としていたのは、基本的に試
聴はせず、過去の経験と勘によるもので、その博打買いを無上の楽しみとしてきたわけですが、Vocalにおいてもしかり、本作においても、バックメンバー
は、いずれもよく知っているメンバーながら、主役のMadsenは、全く知らない人ということで、キメ手としたのは、モノクロのジャケットのイメージ、そ
こにシットリとしたカゲのあるVocalをイメージしてのお買い上げとなったしだいです。

第一印象がその後の関係に大きく関わるという私にとって、入手時の一発目の音出しで、中に入ってたデュエットがどうも馴染めず、そこんところが強く負
の印象として残ってしまい、結果的にその後、長期に渡り放置することになってしまったのは、誠に不運な出会いだったと言えるでしょうか。
結局その後おそらく2〜3年は、全く手にとることもなかったというよりは、あることすら忘れていたというこの盤でしたが、何かのきっかけでその存在に
気づき、久しぶりに聴くその声は、なんと魅力に溢れているのでしょうか。その間わずか2〜3年、Vocal物に対する己の受け取り方の変化とともに、その感
性も確実に変化してきたことを実感したのです。
初聴きで負の要素と感じていた独特のクセは、逆にプラスの要素と感じられ、ハスキーぎみでねっとりするようなコク旨系の歌いっぷりは、なるほど、出会
った頃のVocal初心者であった私には、甚だ不向きな盤だったのかもしれない。
そんな不運とも言える出会いを経てきたこの盤ですが、現在はお気に入りの1枚となっているのは、言うまでもありません。

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Katrine Madsen

Category: guitar (第2期)  

David Dorůžka / Wandering Song

Wandering Song  David Dorůžka (g)
  Albert Sanz (Hammond B-3 organ)
  Jorge Rossy (ds)

  Recorded November 9 & 10, 2007
  (FSNT 352) 2009

  01. Els Gats
  02. Agnessong
  03. House Party Starting
  04. Wandering Song
                     05. Una Muy Bonita
                     06. Liebeslied
                     07. In a Deserted Land
                     08. The Gig

River Side House さんのところで見かけた記事がきっかけで、出会った本作ですが、メンバーとしてオルガンのAlbert Sanzが入っており、知らないオルガ
ンは、すべからく聴くべしを基本路線としている当方としては、間髪入れず発注となったしだいです。
このスペイン出身のAlbert Sanz(B1978)に関しては、ピアニストとしてアルバムを残していることは記憶していたのですが、オルガニストとしても活動し
ていたことは、迂闊にも見落としてました。上記記事のおかげで出会え感謝です。
そんな本作ですが、リーダーは、チェコ出身のギタリストDavid Dorůžka(B1980)、今まで出会ったことのない感性を強く求める当方としては、この若手の
初物ギタリストというのも魅力で、ドラムスに初期メルドー・トリオでおなじみのJorge Rossyがしっかり支えるという布陣。
Dorůžka曲4、Herbie Nichols曲2、Kurt Weill曲1の他、Ornette Coleman曲が1曲入るというあたりもちょっと気になるところ。

さて、この3人のつながりですが、DorůžkaとSanzは、同時期をバークリーで過ごしたという間柄、メルドー・トリオ後、故郷スペインに戻っていたRossy
は、同じスペイン出身のSanzとは、何かと接点もあったといったところなのでしょう。

一聴してみると、DorůžkaにしてもSanzにしても、欧州でも特にチェコやスペイン出身ということで、なるほど米国系ミュージシャンの感性とはだいぶ異質
のものがあり、まずその点で新鮮に耳に入ってきます。
Dorůžkaのギター、ベースとしてしっかりしたテクニックがあるので、まず安心して聴いてられます。質感としてややクール、ややダーク、やや湿度感あり..
.....................と、いずれもこの極端ではなく、ややそっち寄りというあたりが本作での彼の印象ですが、特にBallad系の曲においてその感性の質がよく表れて
いるようにも感じます。ノリにまかせてテクニカルに弾き倒すといった感じでもなく、思索的とも思えるような部分もあったり、またアルバムを通しての一
貫した強いコンセプトみたいなものは、あまり感じないので、どういった方向性を持っているのか本作のみで、判断しかねますが、本作録音時27才という年
令を考えれば、今後、非常に楽しみな存在となる気配。

Sanzのオルガンについては、過去のデータとしてインプットされていない感性でもあり、大いなる関心を持って聴きましたが、一般的によくイメージされる
ような従来型のギター・オルガン・トリオにおけるオルガンの役割であるグルーヴィー、ファンキー、ブルージーといったようなものはなく、その点では、
他のコンテンポラリー系オルガニストに通ずる部分も多いのですが、出自が大きく関わっていると思われる、独自性ある感性、そして他と比べると比較的
フレーズを細かく刻むまず、オルガンの特徴でもある持続音を生かしたフレージングなどが特徴として感じます。しかし、これらもこれまでの経歴から、あ
くまでピアノをメインとしての活動により、オルガンでの経験は浅く、まだ未開発の部分を多く残しているとも感じられ、それだけに彼の考え方しだいです
が、感じる可能性も大きいというのが本作録音時点での彼の印象です。
夢と理想は、一流のピアニストでもあり、なおかつ一流のオルガニストでもあること......................永遠のテーマですね。
可能性あるSanzには、ぜひいい選択をしてほしいものです。

Rossyのドラムスは、全体をきっちりシメており、その辺も本作の見逃せないポイントでしょうか。

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Dvid Doruzka


Category: Gallery > Photo  

201211

                

                           散策中に見つけた秋の終わり.....................!

Gallery-photo-6

Category: guitar (第2期)  

John Scofield / A Moment's Peace

Moments P-1


  John Scofield (g)
  Larry Goldings (p,org)
  Scott Colley (b)
  Brian Blade (ds)

  Recorded January 2011 at Sear Sound, NY
  (Emarcy BOO15590002) 2011

Moments P-2  01. Simply Put
  02. I Will
  03. Lawns
  04. Throw It Away
  05. I Want To Talk About You
  06. Gee Baby Ain't I Good To You
  07. Johan
  08. Mood Returns
  09. Already September
  10. You Don't Know What Love Is
  11. Plain Song
  12. I Loves You Porgy

本作は、昨年のリリース当時は、多くのブログで既に記事にもなっていたということで、既に記事としての存在価値も薄れた感があり、また、そんな中で私
ごときの駄文記事を後から出す必要もなかろうということでUPはしてなかったのですが、前々回、久しぶりに聴いた彼の初期作がきっかけでBallad弾きとし
てのScofieldの話題を記事としたこともあり、自分の中のケジメ、備忘録として、本作は記事としておくべきと判断したしだい、遅ればせながらですが、こっ
そりUPしておきます。

前々回記事でも書いたのですが、私は、Ballad弾きとしてのScofield(B1951)に特別の思いを持っている。もちろん疾走感あるスリリングな展開で見せる彼の
ギター、これも好きだ。しかし、それは別として、やはり私にとって彼のBalladは特別なのである。
楽器で言えば、お気に入りとなっているBalladは、意外とサックス系に多く、これは持続音で人の声に近いといったことも関係しているように思えるのだが、
このギターとなると過去、あまり魅力的なBalladとの出会いはなく、むしろJazzに入る以前のRock, Bluse時代での出会いが多かったように思う。
ScofieldのBalladが私にとって魅力的に写ったのも、もしかしたらこの辺のところも多少関係しているのかもしれない。Scofield以前の正当派のギターの場合、
減衰音という楽器特性も関係し、ともすると私にとっては、Balladは単調になりがちだが、Scofieldのギターは、各種エフェクトによる持続音に近い音使いや、
Blues ギタリストで多用されるチョーキングなども加え、あたかも人が歌うがごときギターは、それまでにない表現により、GuitarのBalladの表現を大きく変
え、新たな魅力を創り出したのではないだろうか。もちろんこれは、そういった技術面の部分も関係してはいるのだろうが、Scofield自身にBallad歌いとして
の希有な才能があったからに他ならないのだが。
とにもかくにもJazz突入以来、Scofieldは、心に温もりの灯がともるようなBalladを聴いた初めてのギタリストなのである。

さて、ということで本作ですが、今までScofieldをあまり聴いてこなかった方が、初めてこれを聴いたら、もしかしたらベテランギタリストのユルイBallad集
というような受け取り方をされる方も多いかもしれません。人の感性もいろいろ、過去の経験もいろいろということで、その受け取り方もいろいろ出てくるの
が当然であり、まあそれが正常な反応ということなのでしょう。
私的には、本作録音となった2011年はScofieldが、ちょうど還暦を迎えるという年でもあり、まさに円熟の境地を迎えたScofieldの、やはり彼ならではの
Ballad集となっていることに満足の出来と受け取っており、特にT03からT06へとつながる4曲は、お気に入りとして昨年から頻繁にお世話になりました。
A. Lincolnの曲だがポーランドの歌手Aga Zaryanでも馴染みのあったT04 "Throw It Away" での泣きのギター、Peggy Leeで馴染みのあったT06 "Gee Baby
Ain't I Good to You" でのブルーな味など、歌ものでのギターの歌いっぷりは、絶品の感あり。
年の離れた兄貴分的存在のScofieldを、しっかり支えようという姿勢も明確なGoldingsのプレイもその意志がはっきりしていて気持ちの良いものがある。曲
の雰囲気によりor, p使い分けているGoldingsだが、オルガニストGoldingsをずっと追ってきた私としては、欲を言えば、オルガンのみて弾き分ける彼を聴い
てみたかった気もするのだが、それは贅沢というものか。

こうして還暦を迎えてのScofieldのBalladを聴いてみると、特にライブ環境などにおける緊張感もある中での表現など、濃密度という点では、過去作の方によ
り惹かれるものを感じるのだが、本作でのやや密度が薄くなったとも思えるその差の部分に、経験ということばが適切かわからないが、ことばにできないよう
な何らかのものが入り込み、若い頃とはまた違った魅力あるBalladと感じるのである。そして、その差の部分こそが単なるイージーリスニングと本作とをはっ
きり分けているところとも思えるのである。
ことば少なくして多くを語るを理想とする私にとって、空間を全て音符で埋め尽くしてしまうようなスタイルは、求めるものではない。この間を自在に操るが
ごときギター、やはり私にとって、彼はBallad弾きとして極めて限られた存在であるようだ。


          

          "Someone to Watch over Me" Recorded live at Forum Leverkusen, November 2010
          John Scofield - Guitar
          Steve Swallow - Bass
          Bill Stewart - Drums       思いの全てを詰め込んだ熱い一音に泣ける!

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John Scofield

Category: guitar (第2期)  

John Scofield Trio featuring Chris Potter / Georgia on My Mind

               

               

               Jazzclub Train:Aarhus, Denmark 9.7.2005

               John Scofield (g)
               Chris Potter (ts)
               Dennis Erwin (b)
               Bill Stewart (ds)

          極めてオーソドックスなBalladプレイの中に、彼らのピュアなJazzのスピリットが感じられるのがうれしい!

JAZZ-guitar 48
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