前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

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Category: organ (第2期)  

Young - Powell - Vespestad / Anthem

 Anthem-2.jpg

01. Time Changes
02. Wayward
03. Body of Memory
04. Advance with Caution
05. So in Love
06. Anthem(...for Our Troubled Kind)
07. Aqual
08. Elegy
09. When Time is All

Jacob Young (g)
Roy Powell (Hammond B3 organ)
Jarlle Vespestad (ds)
Recorded May 2010 at Pettersens Kolonial, Honefoss Norway.
PVY Records 2011

我が国では、全くのピアニストとして認識されているRoy Powelは、国内市場でも過去リ
リースされた数枚のアルバムによりピアニストとしての能力は、知られているところです
が、当初からその他のキーボードそして近年ではオルガンも扱っているという情報は、得
ていましたので、私としては、オルガニストとしての彼を知りたいという思いを持ち続け
ていました。
普段はピアニストとしての活動をメインとしているRoy Powellは、
"Joel Harrison / Holy Abyss"(別頁あり)、"Roy Powell / Napoli"(別頁あり)にて記事
歴があり、この "Holy Abyss" では、その先進性あるピアノが強く印象に残ったのですが、
オルガンの方は、環境づくりに使われるのみでソロは無く、何とかこういった先進感もあ
る感性の持ち主のオルガンも聴いてみたいと捜していたのですが、見っけました。
しかも、ギターを担当するのがJacob Youngでトリオ編成、Powellのオルガンをチェッ
クするには、おあつらえ向きのフォーマットになっています。
内容は、Powell曲4、Young曲3、3者共作曲1そしてCole Porterの"So in Love"の全9曲。

Jacob Young(B1970)は、ノルウェー出身のギタリストだが、母親がノルウェー人、父
親がアメリカ人という出自、そしてアメリカへの留学によりJim Hall、
John Abercrombieに師事しているなどもあり、そのギターからは、米国的要素もかなり
感じられる。ECMにアルバムを残しており、我が国では、まさにECMのイメージの強い
ギタリストとして認識されている感のあるYoungだが、基本は、ソフトで温かみもあるオ
ーソドックスなといった感性の持ち主ではないだろうか。
昨今の若手ギタリストに多い、正確無比なピッキングで高速フレーズも難なくこなすとい
ったテクニカルな面を前面に押し出してくるといったタイプでもなく、歌心をもって丹念
にフレーズを紡いでくるプレイぶりには好感が持てるところである。
オルガンとの絡みでは、米国留学から戻ってまもない頃の初リーダー作 "This is You"
(1995)にてLarry Goldingsと共演暦がある。

さて、お目当てのRoy Powellですが、彼は英国出身だが、現在はノルウェー在住というこ
とで、本作も特にリーダーは無いようで、ノルウェー・コネクションでできたグループの
ようである。ドラムスのJarlle Vespestadも旧知の仲である。
通常、ピアノを本業としている者がオルガンをやる場合は、やはり左手の粘りあるベース
ラインは、一朝一夕にできるものではなく、別にベース奏者も加えることも多いのだが、
ここでのPowellは、本職のオルガニスト同様、自らがベースを担当しており、そのプレイ
ぶりにも片手間感はなく、オルガニストになりきっている。
元々ピアニストとしても、テクニシャンを感じさせるものがあり、また当初から各種キー
ボードも扱ってきた彼にとっては、ハモンドも自分の楽器であるのだろう。
しかし、所詮、技術は手段であり目的とするところではなく、肝心なのは、その技術をも
って、いかなる感性を見せてくれるのか、そこにつきるのである。
予想していた通り、彼のオルガンには、前世紀に一世を風靡したSmith型の流れは見られ
なく、その点では、21世紀の今現在私が求めるオルガンのエリアに入るものなのだが、
上述のアルバム "Holy Abyss" でのピアノで見せてくれた先進性に溢れた感性ではないと
いうのがちょっと残念でもあるのだが、一歩引いて冷静に本作を見るならば、今の感覚も
備えた欧州産ギター・オルガントリオとしてまずまずの内容といってもいいのだろう。
ただPowellに関しては、本来持っている感性の違った部分を出していないと思えるのであ
り、結局、その辺は共演者によるところも大きいのだろうか。
本作でのYoungは、ノーマル過ぎるくらいノーマルである。それがPowellの普通でない部
分を封じ込めてしまったのではないだろうか。もし、Powell本人が最初からここを目指し
てきたのであれば、いかんともしがたいことではあるのだが.......
外野の私としては、折角のイイ部分を出し切れていないこと、もったいないと感じてしま
うのである。
そしてJazzにおいては、共演者の存在は大きい。スイッチがONになるのもOFFになるの
も共演者が大きく関わる、それがJazzなのである。
私が、彼を評価しているのも、その先進性ある感性、その部分であり、彼自身にとっても
それこそがMusicianとしての最大の武器になりうると考える。

他の2人には申し訳ないが、本作購入の目的であるRoy Powell中心に考えさせてもらうな
らば、本作でのPowellには、秘めたる高能力を感じられる部分もあり、彼自身としては、
その良い部分を引き出せる感性の質を持った共演者を選んでほしい。
共演者との対話の中から、その互いの刺激により新たなsomethingを生み出そうとする
Jazzにおいては、その共演者の持つ意味は極めて大きく、それがために彼の最も可能性を
感じる部分が隠れたままになっているとするならば、非常に残念なことであろう。



Young - Powell - Vespestad  Røyken Jazzklubb 15.jan 2011

JAZZ-organ 105 

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Category: oldies  

Grant Green / Talkin' About!

Talkin about-1 Talkin about-2

01. Talkin' about J.C.
02. People
03. Luny Tune
04. You Don't Know What Love Is
05. I'm an Old Cowhand

Grant Green (g)
Larry Young (org)
Elvin Jones (ds)
Recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ on September 11, 1964
Blue Note 21958

現在、organに関しては、90年代後半頃から出会ったアルバムを中心にorgan(第2期)と
いうカテゴリーにて記事としていますが、それ以前のJazz聴き始めのころの第1期と呼べ
る時期に聴いた盤ということでカテゴリー "oldies" からの記事となります。
この第1期と呼べる時期では、Blues, Rock系からJazzに流れてきたこともあり、当然の
ようにorganには、黒っぽいものを求めていったわけですが、そんなある日、出会った
Larry Youngのそれまで出会ったことのない異質のorganは、かなり衝撃的なものでした。
すぐに夢中になったのは言うまでもありませんが、Youngは、このorgan のColtraneと
呼ばれた時代から一気に駆け抜けるようにLifetimeの時期を経て、最後は新しい音を求め
ながら混迷の中、30代の若さでこの世を去りました。
Youngを思い出す時、いつも思うことですが、彼が生きていたら、今のorgan界の状況も
違ったものになっていたかもしれないと..................、残念です。

当時、私を夢中にさせたYoungの盤としては何枚かあるのですが、organ-guitarトリオ
としてGrant Green名義のアルバムですが本作を取り上げてみました。
内容的には、Youngが裏リーダーと言ってもいいほどソロにバッキングに存在感を出して
おり、なんといっても、64年という時期のElvinが入ったOrgan-Guitar トリオという
このメンバーの濃さは、Jazz Organの歴史的にも価値ある一枚と言えるのではないでしょ
うか。
YoungのOrganは、半世紀ほど経た今聴いても、経年変化を感じさせないものがある。
それだけ彼のOrganが先進性に富んだ斬新なものであったかということなのですが、逆に
見ればこのOrgan界も、長年目立った進化の見られない世界とも言えるのですが、それに
は、他楽器の世界とは違った特殊な状況も絡んで、常にその他の楽器としての位置づけも
あり、プレーヤーの数も他楽器と比べると、極端に少ないといった事情も大きく影響して
いると言えるでしょう。
現在、Youngのイディオムを吸収したと思われるような、Organistは、それなりにいる
のですが、それをステップとして大きくそこを飛び越え、まったく新しいJazz Organの
世界を創ったと認められるような革命家は、残念ながらまだいません。
現在の私のこういった活動も、ピアニストで言えば、昔、リアルタイムで出会った
Bill EvansやKeith Jarrettのように、全ては、そういった存在にリアルタイムで出会いた
いがための終わりのない旅でもあるのです。
リアルタイムで出会うことの意味は大きい。だからこそ日々変化している生き物である
今現在のJazzとの接点は、常に持っていたい、そして新しい才能との出会いの機会として
初物、新人には、無関心ではいたくないと思っている。

JAZZ-oldies 13

Category: guitar (第2期)  

Samuel Blaser Quartet @ Vilnius Jazz '10, 2010-10-14

前回、記事とした Samuel Blaser Quartet、場所も変わったことでDucretのソロも
ガラッと変わっており、彼らを知る良い材料ともなるのでUPしておきます。
Ducretのソロは、相変わらず独創的かつ奔放に飛ばしており、その高品質の
インプロには、ヤラれます。

ウォッチキャップに指先を切った手袋、赤いマフラー巻いてのプレイ、カッコ良すぎ!
今年の冬は、おいらもこれでキメてみよう(爆)!





Samuel Blaser Quartet's performance @ Vilnius Jazz 23th international festival.
Russian drama theater, 2010-10-14, Vilnius, Lithuania.

Samuel Blaser (tb) Marc Ducret (g) Baenz Oester (b) Gerald Cleaver (dr)


本日の妄想
オルガンを加えたMarc Ducretトリオ、これが夢だ。
が、現時点ではDucretの先進レベルに対抗できるオルガニストはいない。
Ducretの奔放なプレイに、さらに刺激を与える豊かなアイデアと柔軟な感性を持った
ドラマーの人選、これも難しい。
しかし、これが実現すれば Lifetime をはるかに超えた、超モダンユニットになるに違い
ない。
有り余るお金と時間があったら、こんなのをプロデュースしてみたい。
しかし、コワいDucretとの交渉は難航必至だ。英語のできないおいらは、その前に英会
話学校にも行かないと、いやいや、Ducretは、フランス語でないとダメかも,,,,,,
あはははっ → ははっ(苦笑) → ふはっ(タメ息)


過去の Marc Ducret 関連記事は → こちらから

JAZZ-guitar 38

Category: guitar (第2期)  

Samuel Blaser / Boundless

  01. Boundless Suite, Part 1 (15:12)
  02. Boundless Suite, Part 2 (17:48)
  03. Boundless Suite, Part 3 (16:11)
  04. Boundless Suite, Part 4 (13:23)

  Samuel Blaser (tb)
  Marc Ducret (g)
  Banz Oester (b)
  Gerald Cleaver (ds)
  Recorded live in Switzerland in October 2010
                     hatOLOGY 706 (HAT HUT Records) 2011

隠れDucretファンを自認する私としては、本作も当然、目当てはMarc Ducret(1957)である。が、一聴して驚いたのは、このリーダーであるトロンポーン奏者
のクォリティの高さ、購入にあたっては、Ducret目当てとは言え、今回が初めてとなるこのSamuel Blaserには、当然ある程度の期待は、していたものの、それ
は予想を遥かに超えたものだったのである。さらに、喜ぶべきは、このリーダーのハイクォリティの相乗効果と言うべきか、目当てとしていたDucretのギター
は、尋常ならぬキレを見せているのである。

Samuel Blaserは、スイス生まれ、現在は活動拠点をドイツは、ベルリンとしているようである。写真で判断する限りでは、若手と言ってよさそうだ。
全てBlaserのコンポーズによる全4曲は、曲名そして全て十数分に及ぶ長尺、またこのクセ者揃いのスタッフとを考え合わせれば、フリーキーな爆音、絶叫乱れ
飛ぶ、延々ととりとめの無い展開にもなると思いきや、4者の絡みも緊密かつナイーブに、ディテールのさらに隅々まで神経の行き届いたような精緻なつくり、
もちろん出るべきは出る、引くべきは引くのメリハリも巧みに、空間の広がりとアンビエント感も漂うそれぞれの曲は、繋がりも感じられるものとなっているが、
その辺は意図したものだろうか。
Blaserのトロンボーンは、豪快でありながらも、楽器特性を生かしたグリッサンドのピッチコントロールによる繊細な表現他、随所にその高い技術により微細な
ニュアンスの表現も見られトロンボーン奏者として高いレベルにあることを実感させられる。
同じトロンボーン奏者として、以前、今回のBlaserとは逆のパターンでドイツ生まれでチューリッヒ在住というNils Wogram(別頁あり)を記事としたことがあっ
たが、いずれも大きな可能性も感じる若手のトロンボーン奏者が欧州の近いところを拠点として活動していることに不思議な縁も感じる。

さて、お目当てのDucretだが、スゴい。彼をあまり聴かれない方、あるいは一部しか聴かれた事がない方は、外見も手伝い単なる乱暴者の爆音ギタリストといっ
たイメージしかないかもしれないが、さにあらず、高い技術レベルを繊細な神経をもって緩急、豪柔、強弱.............あらゆる表現の幅をフルに使い分ける強い意
思を感じることができる数少ないギタリストだと思う。高い技術を持つほどに、当然のことではあるが、ワザを単なる手段として、それを制御できるさらに強い
意思を持たなければならない。テクニシャンほどワザに溺れやすいものである。
ここでのDucretは、ワザの縛りを感じさせないほどに見事に自分をコントロールしており、その知的かつ繊細な変態プレイも一段と冴え渡っている。何よりもこ
れほど想定外の音を連発し、圧倒的独創性を持ったギタリストも稀な存在であろう。
50代半ばになるDucretだが、ここにきて、より質の高いパフォーマンスとも感じ取れるものがあり、ますます目のはなせない存在、完全追尾モードでいくしか
あるまい。

"Farmers by Nature / Out of This World's Distortions"(別頁あり)で感じていたCleaverの細やかな感性、特にシンバル絡みの金属音関係のシゴトでの繊細な
感性は、本作においても冴えを見せている。


               

               Samuel Blaser (tb) Marc Ducret (g) Banz Oester (b) Gerald Cleaver (ds)
               Recorded live at Moods Jazzclub Zurich, October 7, 2010

               Ducret、キケン過ぎます! 目が完全にイッてます!
               ただならぬスゴみを発散するDucretを前に、コワモテのCleaverでさえ、イイ人に見え
               てしまうのが笑える。


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Samuel Blaser

Category: Gallery > 和菓子  

一真庵(国立)

このブログも100%硬派のJazzブログという高い志をもってスタートしたつもりだったが、
気がついて見れば、邪悪なものも混じり極めて不純なブログへとその様相を変えてしまっ
ているようだ。この辺で、当初の純粋な志を今一度思い出し、固い決意を持って軌道修正
しなければズルズルとあらぬ方向へとの危機感も抱いてはいるのだが.........
どうやら今回も軟弱にもズルズルと邪悪なネタでお茶を濁すことになりそうだ。

ということで、今回も邪悪な心が芽生え、向かった先は、Jazzブロガーの聖地、東京は、
西部に位置する小さな町、国立です。この辺は、隠れブロガーも多く、周辺地域を含め、
なぜかJazzブロガー激戦区となっている危険地帯、敵陣の真っただ中に降り立ち緊張が走
ります。
ここは、数年前、ハクエイ・キムのLiveに来て以来になりますが、中央線の高架化もあり、
駅の様子もだいぶ変わってしまいましたね。まだ工事中のようですが、以前の古い駅舎は
跡形もありません。この国立を含め、中央線各駅の状況を見るにつけ、はたしてこの開発
計画は、正解であったのか疑問が残ります。
駅のすぐ横には、たしかウニオンもあったはずですが...........................時の流れを感じ
ますねぇ。
さて、それはさておき目指すは、異種格闘試聴会の現場?、はたまたCD聴きの会現場?
いやいや、それが.......何でこんなもんでわざわざこんなところまでと誠にお恥ずかしい話
ではありますが.......ここに以前からちょっと気になっていた和菓子屋が(あはははっ、)...
........で、その調査にやってきたというのが、今回の私に課せられたミッションなのです。

そんなわけで、遠路はるばるやってきた私にとっては限られた時間です。早速シゴトに
入らせてもらいます。場所は、駅から徒歩15分ぐらの裏通りということで、ちょっと見
つけるのに苦労しましたが、見っけました!手作り基本の和菓子が目的の私にとっては、
このぐらいの規模がベストでしょう。



こういった個人商店規模で、菓子職人としての志を持って店を出しているというのも、数
多くは無く、貴重な存在と言えるでしょう。立地のハンデもあり、菓子自体の魅力で勝負
しなければならないという環境で成り立たせていること、そこに菓子職人としての前向き
な姿勢も見てとれるような気もします。菓子に作り手のこころが感じられること、大事な
ポイントです。

issinan-2-1.jpg  issinan-2-2.jpg

issinan-3.jpg issinan-4.jpg

早速、試しの生菓子他を仕入れて、翌日、試してみましたが、なかなかの一品、やはり
生菓子の方は抹茶に合わせてやりたい、そんな上質も感じられる菓子でした。

issinan-5-1.jpg

issinan-5-2.jpg







  一真庵)
  東京都国立市西2-9-75 (地図)
  Tel. 042-580-2215
  HP.http://issinnan.com/access.html


さて、ブツも入手し、危険なミッションも無事完了したということで、市内散策、上記現
場など軽~く偵察も済ませ、ぶらぶらしていると "まっちゃん" にも遭遇。なんだかんだで
日も落ち、ちょうど時間もいい塩梅になってきましたので、帰り際に、以前、ハクエイ・
キムのソロの現場ともなったJazz Bar "Hprbor Light"で軽く飲って帰ることにしました。
しかし、まあ甘い和菓子を買い込んだその足で一杯飲っていくというのも、考えてみれば
いや何とも節操の無い話、お恥ずかしいことで。(苦笑)
実直なマスターも以前と変わりありません。てなことで一息ついて、時計を見れば、もう
出ないと帰れなくなります。
んじゃ、撤退!(すっかり、毒されちまったようだ...........爆!)

Harbor Light-1 Harbor Light-2
                                 Harbor Light HP

Gallery-和菓子-2

Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery - 19

                           The Man Hall-1

                           The Man Hall-2

                           The Man Hall-3
                                           Kyoto

Gallery-Match Box-19

Category: vocal  

Sinne, Sinne, Sinne,

前回、Live情報として話題にしたSinne Eegですが、
ついでに今回もSinne, Sinne, Sinne, の3連発!


珍しいGeorge ColliganとのDuoムービーを見っけました。
Colliganクラスのピアニストを相手にして、Sinneのノリもイイようです。





スキャットもイケてるw!






最後はビッグバンドをバックにしっとりとSinneの哀愁漂うオリジナル "Silence"、イイよ!





Duoで、ビッグバンドで多彩な表情を見せてくれるSinneですが、デビュー当時から
振り返ってみれば、ここ数年、一段と成長したようで、よかった、よかった。

Jazz-vocal 28
Category: vocal  

Diana Krall / Love Scenes

Love Scenes





  Diana Krall (vo, p)
  Russell Malone (g)
  Christian McBride (b)
  IMPD-233 (IMPULSE) 1997

01. All or Nothing at All
02. Peel Me a Grape
03. I Don't Know Enough about You
04. I Miss You So
05. They Can't Take That Away from Me
06. Lost Mind
07. I Don't Stand a Ghost of a Chance with You
08. You're Getting to be a Habit with Me
09. Gentle Rain
10. How Deep is the Ocean (How High is the Sky)
11. My Love Is
12. Garden in the Rain

Diana Krallは、お気に入りのvocalistとして、このブログのVocal編の最初で
"The Look of Love"(別頁あり)の記事歴もあり、以前は、全てのアルバムを聴いて
いたのですが、エルヴィス・コステロとの結婚後初めてのアルバムとなった
"The Girl in the Other Room" で、それまでとは何かが変わってしまい、歌に魅力
を感じなくなってしまった私は、それ以後、彼女のアルバムに手がのびません。
しかしながら、かつてよく聴いていた頃のアルバムは、今でも時々聴くこともあり
ますが、やはりその類いまれな天性の歌のうまさには魅せられてしまいます。
しばらく間があきましたが、そろそろ彼女の新作もチェックしてみたいと思える状
況になってきた今日この頃です。

さて、本作は、かつてよく聴いていた頃の中でも、お気に入りの一枚と言っていい
でしょう。特に捨て曲なし、粒ぞろいのナンバーが揃っているという本作ですが、
Dianaのアルバムでは、たいていその中に1~2曲、非常に高頻度で聴いたという、
特別お気に入りの曲が入っていましたが、本作中の "How Deep is theOcean"
がまさにそれです。この曲、多くの人がやってますが、その中でも私的には、上位
にランクしているという程、Dianaのこの一曲には、特別のものがあります。
ドラムレスというフォーマットが、Dianaのヴォーカルのきめ細かなニュアンスの
表現にも、プラスに作用していると思え、このフォーマットを好む彼女の考えもよ
く理解できるという本作です。


さて、この "How Deep is the Ocean" ですが、Dianaバージョンに負けず劣らず、
私的お気に入りとなっているのがデンマークの歌姫 Sinne Eeg(別ページあり)の
バージョン、このデビュー盤以降も順調に伸びて、アルバムリリースもコンスタン
ト、いずれも好内容という彼女ですが、先日その彼女の最新の状態を知るべくLive
に行ってきました。今回初めてとなる場所でSinneとご対面です。ズバリ、エエで
す!
生Sinneは、あまり飾りをつけない素直なフレージングで歌唱も安定し、巧みなス
キャットには、ヴォーカルでは希薄になりがちなJazzの魅力でもある即興性も備わ
っており、Jazzの伝統を踏まえつつ、今を生きる現代のヴォーカリストとしての旬
な感性を見せてくれました。
惜しむらくは、支えるバック陣の感性に若干の古さがあり、彼女の現代的感性との
相性面での問題も感じましたが、共演者によってはさらなる彼女の魅力も引き出せ
たと思えたのがちょっと残念なところでしょうか。
外見に似合わず、勝ち気な性格で姉御肌、キッチリ仕切ってました。
女優並みのルックスは、◎!

Sinne Live

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Diana Krall
Sinne Eeg

Category: piano (第3期)  

Oliver Friedli / Inside Outside

Inside Outside-1

Inside Outside-2




  Oliver Friedli (p)
  Andreas Hoerni (b)
  Fernando Fontanilles (ds)
  Recorded July 10-13, 2001
  自主制作

  01. Outside. On Green Dolphin Street
  02. Stepping Forward
  03. Square
  04. Rat Race
  05. The Change
  06. Ask Something Else
  07. Playground
  08. The Child Within Me
  09. Decisions
  10. Timeless
  11. Inside

スイス出身のピアニストOliver Friedli(B1977)のセルフプロデュースによるデビュー盤。

ミディアムからアップテンポの曲を並べ、全編に渡りエネルギッシュに躍動感溢れるプレ
イで押し切ったといった感のある一枚である。
録音時24才という若さが良くも悪くもよく出た内容だと思うが、その多少の荒さも、自主
制作にかける意欲と若いパワーにより、吹き飛ばしてしまうほどの勢いを見せており、こ
の小細工なしのストレートな攻めこそが彼の持ち味なのかとも思えるのだが、もう少しの
余裕と緩急の出し入れを覚えたら、その表現の質も格段にレベルアップするのではとも思
えるのである。その辺はきっと今後の経験によりクリアーされるのでしょう。
技術面では、非常に高いものがあり、指もよくまわるといったいった印象の彼だが、その
影の無い明るく見通しの良い質感は、仄暗い質感を好む私にとっては、ちょっと眩しすぎ
てしまうようだ。それに全て直球で勝負してくるので、アルバム通して聴くと単調になっ
てしまうのは、もったいない。アルバムをトータルに見た場合、抑揚をつけるなど、そこ
にワザがほしかったとも思えるのである。

そんな正負両面で、若さを感じるピアノだが、それだけに本作録音時点では可能性もある
ピアニストと一応の評価は、していたのですが、その後、目立った情報もなくどうしてい
るのだろうか。
感性としては、既成の枠内で勝負するタイプのようである。その枠内か否か、そこは私に
とっては、音創りの姿勢として最も重要なところでもあり、この若い勢いを枠を飛び出す
方向に持っていってくれたらとも思えるのだ。

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Oliver Friedli

Category: organ (第2期)  

New for Now / Jonathan Kreisberg

New for Now

  01. Gone with the Wind
  02. New for Now
  03. Stardust
  04. Peru
  05. Five Bucks Bungalow
  06. From the Ashes
  07. Ask Me Now
  08. All or Nothing at All

Jonathan Kreisberg (g)
Gary Versace (org)
Mark Ferber (ds)
Recorded October 13, 2004
CRISS1266CD (CRISS CROSS)

Jonathan Kreisberg(B1972)のCriss Cross 2作目となるリーダーアルバムですが、当
時はVersaceを追いかけていた時期でもあり、もちろんVersace目当ての購入でしたが、
お初となるKreisbergのチェックも兼ねてといったところでした。
内容は、Kreisberg曲4、他スタンダード等で全8曲。

当時、初めてこのKreisbergを聴いた時は、昨今のテクニシャンがゴロゴロいるギター界
にあっても、そのしっかりした鮮やかなテクニックに歌心も備えたギターには、楽しみな
ギタリストが出てきたとも思えたもので、ちょうどタイミングよく、ほどなくして彼が
Matt Penman(b), Mark Ferber(ds)を従えたトリオでの来日時には、生を確認しに行き
ました。生で見る彼の印象は、CDで聴いていた通りの技と歌心を確認できましたが、わ
ずかに彼の持つ感性の質という点で自分の求める指向とはズレを感じたものでした。
ストレートで素直という表現が適切でないかもしれませんが、私的好みからダーク、ミス
テリアスでちょっと屈折した質感が入ったものを好む傾向にある私は、このオープンで影
の無い質感に全面的に共感できるというレベルには至りませんでした。
しかしながら当時の彼のキャリアを考えれば当然のことなのかもしれません。この辺のと
ころは、キャリアを積むことによる変化を期待すべきでしょう。
その後の状況なども踏まえて、現時点で可能性を感じるギタリストの一人であることに違
いはありません。若手と思っていた彼も今年40、もう中堅になるんですねぇ。

さてVersace(B1968)ですが、同じ時代に生きる同世代、同系列オルガニストとして
Larry Goldings, Sam Yahelあたりとは、ついつい比較してしまいますが、能力的には、
3人は、いずれも一長一短あり、甲乙つけがたいといったところですが、Goldingsはア
ルバムにより波があり、Yahelは、オルガニストとしてのリーダー作がしばらく無いなど
不安要素がある中でVersaceは、数多くの異種プロジェクトへの積極的参加により少しず
つではありますが順調な伸びを見せているのはホッとするところです。
しかしながら、いずれも現在のオルガンシーンのベースとも言えるLarry Youngを大きく
飛び越えて、全く新しいオルガンのかたちを創り出すような革命家タイプではないので、
私としては、そういった新しいオルガンの時代を切り拓いていくような感性の出現をひた
すら待ち望んでいるところです。
御託が多くなってしまいましたが、本作のVersaceですが、これから多くを吸収し伸びて
いくところでもあり、多少の不満も残りますが、随所に光るものがあり、コンテンポラリ
ーオルガンシーンの中心に入っていくであろうといったものを予感させられる1枚といっ
たところでしょうか。
本作も、ベースをしっかり支えて好アルバムにしているのも、彼の働き大でしょう。


今回、Jonathan Kreisbergのアルバムを記事としましたが、先日ちょうど同じコンテン
ポラリー系のギタリトLage Lundのライブがあり、生を確認してきました。今を生きる
同じ若手ギタリストとして、Kreisbergとは、比較検討の対象となる存在でもあるので、
ついでにちょっと書いておきますが、場所、日時はいろいろ差し障りもありますので伏せ
ておきます。あの時のあいつかなどと面が割れてしまうと、今後の自由な行動に支障をき
たしてしまいますので悪しからず(笑)。ということで今までにも"Live Report"というよう
なカテゴリーは、特別に設けてこなかったのですが、Musicianを知る上で生の様子は貴
重な情報でもありますので、必要に応じ機会を見て記事に含められればと思っております。
Live好きの皆さんのことですから、今までにもきっと、どこかでお会いしている方もたく
さんいるでしょう(笑)。
Lundは、私の中では、信頼度あまり高くありません。とは言ってもコンテンポラリー系
ギタリストの中では、平均レベルを軽く超えた少ない存在と認める中での話ではあるので
すが、そういったレベルの中で好みを分けるのは、やはり感性の質です。
今回は、その相性があまり良くないと感じていたLage Lundを生であらためて確認する
というのがミッションです。もちろんそれまでLundに抱いていたイメージを覆すような
生Lundを大いに期待しての参戦です。
正味1時間半ぐらいの生のプレイを聴いていると、いいとこ、悪いとこ、はたまたクセま
で見えてきたりします。で、その小さなクセまでもが好みに影響したりもするわけですが、
結論から言えばCDから受けていた印象とあまり変わらないタイプのようで、技術面でも
何度もテイクを繰り返すプレイのクォリティと変わりなく、プロとしては、当たり前のこ
とでこうして書くまでもないですが、非常にしっかりしたものを持っていること再確認し
ました。しかし、重要な感性面で最後まで、思わず身を乗り出して見入ってしまうような
場面を作ってくれなかったこと残念でした。その点、共演者のAaron Parksの感性には、
尋常ではないものが感じられソロの度に目が釘付け状態となり、Parksを生体験できたこ
と何よりの収穫であったと感じています。

このLundのギター、技術面では申し分ないほどのものを十分見せてくれました。しかし
それが最終的に音楽的魅力につながっているのかというと、私にとっては否なのです。
感性の質、この点での性格的相性といったことなのでしょう。個性面でもいまいちガツン
とくるものがなく物足りなさを感じます。繊細なプレイが彼の長所でもあり、あまりハー
ドなものを求めてはいけないのかもしれませんが、ソロが終わる度にしゃがみ込んで、神
経質にチューニングしている様子に彼の性格とプレイの質が表れているとも感じられまし
た。大胆、ワイルドといった要素が、もう少し備われば無敵のギタリストに.........とも思
えるのですが、いずれにしても全ての面で高いレベルにあるギタリストであることは間違
いなく、わずかに感じる不満もあくまでその中での話ということではあるのですが、その
わずかな部分こそがJazz道楽者としての好みに大きく関わってくるのがこの世界、理屈抜
きで己の感性が瞬時に受け止める感覚こそが頼りであり、その感覚を大事にしたいとも思
っています。周囲の評価がどうあろうとも、ひたすら己の楽しみを求める道楽においては、
自分の感性での好き嫌いが全てであり、そのわずかな部分にこだわらないと道楽にはなら
ないということでしょうか。
やはり、自分が求め、追いかける感性ではないと、現時点では感じていますが、これだけ
の好素材、今後のLundの進化による変化にも期待したいところです。

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Jonathan Kreisberg

Category: Gallery > 和菓子  

美鈴(鎌倉)

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JR鎌倉駅から鶴岡八幡宮へと向かう途中、表通りを避けるように右手の住宅街の中に
きりりと清々しいたたずまいの「美鈴」がある。

店内にはショーケースはなく、何があるかたずねると、その日に買うことができる
上生菓子など、店のおかみがにこやかな説明とともに応対してくれるといった塩梅
だが、何しろすべては職人の手作業のため、数には限りがあり、予約が基本とのこ
と。

植物系自然素材を基本とした、伝統ある和菓子は、歴史ある菓子づくりのこころと
技術を維持する努力の一方では、菓子職人の独創性や創意工夫など前向きな菓子づ
くりの姿勢も要求される。
創り出すことへの要求される姿勢はどこの世界も同じようである。


肉・洋菓子派だった私も、気がつけば極右の魚・和菓子派になっていたのです(笑)。

ちなみに、予約なしの飛び込みで来た私だったが
「おかみ今日は何がある?」
「こんなん、どうですぅ?」
「おう、それもらっとこか。」
と、めでたくゲットできたのです。

たまには、菓子のほのかな甘みを楽しみつつ抹茶でもすすりながら、
心静かに過ごすひと時も必要かと.......................

さあ、心落ち着いたところでド変態ギターでも聴くべ ~

美鈴:鎌倉市小町三丁目三の十三(地図
   tel. 0467-25-0364

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Gallery-和菓子-1

Category: piano (第3期)  

Yelena Eckemoff / Cold Sun

Cold Sun-1 Cold Sun-2

01. Cold Sun
02. After Blizzard
03. Scents of Christmas
04. Silence
05. Stubborn
06. Freezing Point
07. Romance by the Fireplace
08. White Magic
09. Snow Bliss
10. Winter

Yelena Eckemoff (p)
Mads Vinding (b)
Peter Erskine (ds)
Recorded April-November 2009
cd806151-12(Yelena N. Eckemoff) 2009

今まで出会ったことのない感性との出会いを強く求める私は、自然、初物に手を出すこと
が多い。ピアノにおいては、特にその傾向も強い。そう、初物ハンターなのである。
今回のYelena Eckemoffも本作が初めてとなる。こんな名前のロシア出身のピアニストが
いるということは、風の便りにそれとなく知ってはいたのですが、手を出すというきっか
けもなく現在に至ったといったところでしょうか。
そんなYelenaですが、本作あたりから以前のマイナー感も漂うジャケットが一新され、メ
ンバーも強者が加わり、勝負の姿勢も見えるということで、まずはチェック必要ありとい
うことでのお買い上げです。
ただ、私にとっては、このロシア出身のピアニスト、未知の感性という点で、普段なじみ
の薄い英語圏外の感性という魅力もあり、過去に度々手を出してはきたのですが、いずれ
も技術面ではしっかりしているものの心動かされるような魅力あるピアニストに出会った
ことはなく、その点でのひっかかりはありました。
数年前に生で聴いたVladimir Shafranovのピアノには、ガッカリしたこともあります。所
詮、好みと言ってしまえばそれまでですが、音創りの姿勢に共感できるものがあるか否か、
そこは基本と考えます。

内容は全て彼女の手による全10曲。Erskine, Vindingを起用し、ジャケットデザインも自
らがという勝負の1枚ということらしい。

さて、Yelenaのピアノですが、極力余分な音は使わず丹念に音を紡いでいく、しかもそこ
には、迷いやためらいといったものは見受けられず、信念と意思の通った音の並びと感じ
られるものがあることにまず好印象を持ちます。
繊細なつくりによる彼女の楽曲、それを表現する彼女のピアノもけっして繊細だけではな
い、ベースに骨太の強さ、そして時には大胆なタッチも感じられます。
それを支えるErskineのデリカシーに富んだシンバルワーク、ブラッシュワークも光ります
が、なるほどこれを求めてのErskineの起用だったかと妙に納得してしまいます。シンバル
とピアノ高音部のきらめくような表現からは、粉雪が風に舞い、光を反射させながらきら
めく情景がイメージされます。
眼前に彼女が描き出してくれるイメージは、あくまでモノクロームに近い抑えたトーン、
そこに彼女の感性の質が表れているように思う。
彼女のピアノは、硬質、クール、そして多少の爽やかさもあるのですが、それは明るいだ
けの爽やかさではなく、そこにダークなもの、時には妖しい響きもかすかに入っており、
多く存在する単にクール、爽やか系のピアニストとは、全く異質のものを感じます。しか
もその感性の質は、周りの流れとは隔てたところで熟成されててきた、ある意味、純粋培
養の中で生まれてきた感性とも感じられるものがあり、こうしてメジャーなシーンに足を
踏み入れたことにより、今後の外部の諸々のものとの接触がどういう方向に影響を及ぼす
ことになるのか、気になるところでもあります。過去出会ってきた、ロシアン・ピアニス
トの道は辿ってほしくないと願うばかりである。

詳しい彼女の経歴などわかりませんが、どういう過程を経て、今があるのか興味のあると
ころです。また、本作のみでは、当然彼女の音楽の全てがわかるわけもないのだが、本作
時点で、独自性ある極めて魅力的な部分を持ったピアノであることは確かなようである。

Cold Sun-3





Yelena Eckemoff Trio at Carrboro Music Festival Sep. 28, 2008. Original composition by Yelena Eckemoff (piano). Pat Lawrence on Double-bass, Michael Bolejack on drums.

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