前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 02 2012

Category: Other Instrument  

Tyshawn Sorey / Koan





  01. Awakening
  02. Only One Sky
  03. Correct Truth
  04. Nocturnal
  05. Two Guitars
  06. Embed

Todd Neufeld (electric and acoustic guitar)
Thomas Morgan (bass, acoustic guitar)
Tyshawn Sorey (drums and cymbals)
Recorded May 8, 2009 at Systems two Studio in Brooklyn, NY by Richard Lamb.
482-1069 (482 Music)

Steve Lehman(as)やVijay Iyer(p)周辺での活動で、注目されつつあるドラマーTyshawn
Soreyは、このブログでは、彼参加作の"Door / Fieldwork"(別頁あり)で記事歴があり、豊
かな才能を持ったドラマーとして、印象に残ってました。
本作はそのSoreyのリーダー作として、ギターにTodd Neufeldを加えたトリオ作という内
容に、大きな期待を持って手を出してみました。
このメンバーですので、過激なギター・トリオといった展開を期待していたのですが、終始、
間と空間の広がり、そしてその空間を浮遊する感覚を感じるような静の展開に、ものの見事
に肩すかしを食らった形になってしまいましたが、ある意味、過激という点では、イメージ
していたものとは違った形ですが、より以上のものがあるかもという内容です。

ドラマーがリーダーのアルバムですが、ドラムがほとんど入らないという展開にまず、やら
れたという感じです。楽曲は、一曲のみギターのNeufeldとの共作曲となってますが、他は
全てSoreyのオリジナルとなってます。
ドラマーであるSoreyが、ほとんどドラムの入らないコンポーズをして一枚のアルバムを押し
通す。相当強い意志の持ち主であるとともに、前述のアルバムでも強く感じていたとおり作
曲面でも非凡な才能を感じます。
思い切り余白を生かしたキャンバスに、必要最小限のタッチで描いた墨絵のごとくわずかな
濃淡の織り成す空間には、突き抜けるような広がりを感じる。
この緊張感漂う間を楽しむ音楽とでも言ったらいいのだろうか。

Sorey 自身としては、"受け"を意識しての音創りの必要は、全くないと思うが、結果として
は、そこに理解、受け入れられる部分が無いと全てが無意味になってしまうだろう。彼に欠
如している部分があるとすれば、その点での技なのだろうか。

JAZZ-Other Instrument 9

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Category: organ (第2期)  

Sketches / Jason Seizer





  01. The Henhouse
  02. Clara
  03. Sketches
  04. Cumi Cumi
  05. What Do You See ?
  06. Porter's House
  07. Body and Soul

Jason Seizer (ts)
Larry Goldings (org)
Peter Bernstein (g)
Bill Stewart (ds)
Recorded by Stephan van Wylick on 3/12/1999
ORGM 9710 (organic music)

Jason Seizer名義の本作ですが、購入ターゲットは、Larry Goldings(B1968)。内容は、
"Body and Soul"を除き全てSeizerのオリジナルという全7曲。
メンバーを見ると編成的には、Jason Seizer + Larry Goldings Trioといった感じになって
いる。

Seizerは、ドイツのSaxプレイヤーではありますが、現在は PIROUETレーベルでの録音エン
ジニアとしての顔も持っており、どちらかというとそちらの仕事の方がメインになっている
のかもしれない(ひょっとしたらオーナーかも?)。本作録音の99年というとGoldingsにとっ
ては、"Time is of The Essence / Michael Brecker"(別頁あり)と丁度同年となりますが、
その何か一発やらかしてやろうというような覇気と前を向いた内容と比べてしまうと本作は、
だいぶ落ち着いたものに感じてしまうが、Seizerのtsは、気をてらうこともなく、終始安定し
たプレイを見せており、感性面でも現代に生きるsaxプレイヤーとして、一応の評価をできる
内容になっているのではないでしょうか。
この2000年前後のGoldingsは、それまでの彼を考えると、最も進化が感じられた時期でも
あり、本作においても、全体の落ち着いた中にあって、随所にその新しい感性のほとばしり
を感じることができる内容となっている。
しかしながら、残念に感じるのは、Goldingsとともに、Bill Stewartにも言えることですが、
もう少しのきっかけと刺激を与えれば、その化学反応によりsomethingを生み出す能力を十
分持ちながら、爆発することなく終わってしまったのは、それができる時期にいたプレイヤ
ー達だけに、何とももったいないと思えてしまいます。

最近、他ブログの記事を見て思い出し、それがきっかけで、しばらく冬眠状態に入って深い
眠りについていた盤を引っ張り出し、聴いてみみたりすることがありますが、そこから再確
認やら再発見あるいはあらたな発見へと、つながる場合もあり、あらたな動きを得るために
も、この活動には外部からの刺激の重要性を再認識しております。
忘れかけていたDhafer Youssefの再確認にはki-maさんの"音楽という食べ物" そして本作
もGrass_hopperさんのブログ"ジャズに焦がれて気もそぞろ" での記事がきっかけで数年ぶ
りに触れる機会ができました。この刺激に感謝であります。フレッシュな刺激を期待して
おります。

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Jason Seizer





Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery 17

           
                          

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Gallery-Matchbox-17

Category: piano (第3期)  

Bugge Wesseltoft / Songs

 Songs-2.jpg

1. Darn that Dream
2. My Foolish Heart
3. How High the Moon
4. Moon River
5. Chicken Feathers
6. Lament
7. We'll be Together Again
8. Like Someone in Love
9. Giant Steps

Bugge Wesseltoft (piano solo)
Recorded in Bugge's Roo, April-September 2011
(JAZZLAND 279 173-3) 2011

かつて、この私にもピアノ・ソロのCDにもよく手を出していた時期はあったのだが、ここ何年
かピアノ・ソロCDの購入歴は無く、あまり聴く機会もなかった。あったとすれば、近年では、
わずかに生でG.ミラバッシ、A.ガラティ、ハクエイ・キム、守屋純子、西山瞳、佐藤允彦、秋
吉敏子........などの記憶がある程度で、それも何年に聴いたのかはっきりした記憶は無い。そ
れぐらいピアノ・ソロとは縁の無い日々を過ごしていたという私である。
ということで、久しぶりのピアノ・ソロである。このBugge Wesseltoftに関しては、エレク
トリックBuggeの部分では、お気に入りのミュージシャンとしてけっこうつき合いもあり、
かなりお世話になってきたのだが、アコースティックBuggeの部分に関しては、過去、
Samsa'raやTore Brunborgの盤で購入歴がある程度で私にとっては、いまだ未知の部分なの
である。今回、彼にしては、らしくないとも思えるスタンダードを並べたという内容のアルバ
ムということで、お気に入りのミュージシャンだけに、その結果によっては、お気に入りでな
くなってしまう場合もあり、ある意味フタを開けるのをためらうアルバムでもあったのです。

このブログでも、時々述べてきたことなのですが、近年、一般に必要以上の音数を使う傾向が
あることに、不満を感じていたのですが、表現上の必要があってのことなら納得できるもの
の、のべつ幕無しにこれをやられると、本当に必要な場面でのインパクトが弱くなってしまう
というようなことを感じていたのです。ことば少なくして多くを語るを理想と考える私は、こ
のBuggeのアルバムにも、ある意味そんなようなピアノ・ソロ・アルバムであってほしいとい
う漠然としたイメージを期待しての購入でもありました。

ということで、吉と出るのか凶と出るのか、場の空気は一瞬ピンっと張りつめた感じになりま
した。聴いてみると、一般的スタンダード集のイメージは無く、また饒舌に語るでもなく、ま
さに私がこうあってほしいというようなプレイにまずは、お気に入りのミュージシャンとして
今後もつきあっていけそうな気配にホッとしました。
通して聴いてみると、かなり音数も絞った、選び抜かれた音というよりは、余分な音を極力排
除したというようなイメージを私はするのですが、それにより音の無い間の部分も感じる音楽
になっており、それだけに彼の音楽(Jazz)に対する思い、考え、気持ちといったようなものが
ストレートに表れているとも思える音の並びです。しかも全曲1枚を、一貫してこの姿勢で押
し通してのプレイには、表現者としての強い意志を感じることもできます。まだ何度も聴きこ
んだという段階ではないのですが、私的にはSteve Kuhn曲のT5 "Chicken Feathers" がお気
に入りになりました。
自らを否定することにもなりかねないので、ブログの主が、こんなことを言うのも何ですが、
このシンプルで端正な音の並びに、これ以上の飾り言葉を並べて語ってはいけないとも思わせ
るような凛としたものがあります。このピュアな音に接する前に、こんな胡散臭くも怪しい
マイナーブログの余計な情報など、百害あって一利なしというもの、まずは、まっさらの状
態で素になってダイレクトに聴くべし、そう思わせるアルバムである。

ただリスナーとしての私には、独り言になってしまっていると思えるような部分も感じられ、
そこに表現の先にいる存在に何らかの思いを伝えたいというような意識がもう少しあった上で
のプレイであったなら、聴く私にももっと伝わる何かとともに、より楽しめる音楽になったと
思えるのは、ちょっと残念に思えるところでもある。暗さとともに怪しさ、ダーティーな質感
は好みの世界なのだが、暗さに清さが入ると話は別であり、私の指向とは別の世界になる。
内容的には、Buggeの極私的アルバムといった印象もある本作は、自身、レーベルのオーナー
だからこそできたいい意味で我を通せたアルバムとも言えるのだろうか。
総括すれれば、私が最もこだわる音創りの姿勢では、大いに共感できるものの、結果として
できた音楽には全面的に共感できるまでには至らなかった。しかしまずは、全ての基本と
なる過程を重視する私としては、彼の音創りの真摯な姿勢を確認できたことは、何よりの
収穫であり、今までお気に入りのミュージシャンとしてきたこともまちがいでなかったと
思えたことは、うれしいところです。
十人十色、きっとこの辺のところは、受け取り方にも違いの出るところなのでしょう。

いずれにしても、Buggeのいままであまりなじみの無い部分に出会えてよかったと思う。た
ぶん何も無ければ聴く機会があったかどうか、「聴くべし!」とすすめててくれた"秘密の部
屋"のおかみにまずは、感謝、感謝である。

JAZZ-piano 56

Category: organ (第2期)  

BFG / Here & Now !

Here  Now-1 Here  Now-2

01. Exprezu
02. When the Night Turns into Day
03. Zouzou
04. La Belle Vie Pour Maurice -
En Hommage a Maurice Cullaz
05. Ethnic
06. The Coaster
07. Sometimes I Feel Like a Motherless Child
08. The Inner Life
09. Purge

Emmanuel Bex (org)
Glenn Ferris (tb)
Simon Goubert (ds)
Enregistre les 26 et 27 novembre 2000
par Silvio Soave au studio Gam, Walmes, Belgique
Y226125 (Naive) 2001

3人の名前の頭文字をとったグループ BFG名義の本作ですが、購入ターゲットは、Emmanuel
Bex(B1959)。
トロンボーンを加えたオルガントリオということでめずらしい編成の本作ですが、丁度前回、
このめずらしい同編成の "Nostalgia Trio" を記事にしましたので、ついでに参考にもなるとい
うことでUPしておきます。
内容は、Bex曲3、Ferris曲4、他で全9曲。

本作リリースされた頃と比べ、organ周辺の状況もほんの少しだけ、気持ち変わったような
気もしますが、当時、丁度10年前頃は、リスナーもorganに求めるものも何がしかの黒っぽい
ものということで(でもこの辺は今でもあまり変わってないかもしれませんね)、本作も内容
としては、決して悪いものではないのですが、売れないアルバムの代表格として、中古市場で
も、かなり早い時期から安値で出ていたというのを記憶してます。
内容どうこうより売れるか否かで、売値が決まってしまうのも、ちょっと悲しいものがありま
すが、まあ世の中、すべからくこの理屈が通るというあたりに根本的な問題があるのでしょ
う。

さて、本作ですが、こういった編成ということでフロントでスポットを浴びるのは、自然、tb
のFerrisという形をとることになってしまいますが、Bexは、バッキングにソロに、らしいプ
レイを見せ、中心的存在としてトリオをまとめています。
このBexですが、私的には、高い能力を持ったorganistとして評価しており、昨年末の当ブロ
グ記事 "世紀末からのOrgan-この一枚"にて紹介させていただいてますが、傾向として、その
高い能力がコンスタントにアルバムに表れなく、時に爆発的プレイもするが、平均的プレイ(地
味という表現の方が適切かも)も多いということで、彼の高能力の部分に接したことのない人に
は、理解されることもなく、いまいち認知度も低く、人気もないというのは、そんなところに
も理由があるのでしょう。たぶんorganを聴かない人には、名前すら知らないという人も多い
のではないでしょうか。
そういう意味では、本作も好内容も地味で彼らしい不人気盤と言えるのでしょう。
この世紀変わり目前後という時期で見れば、米国の新世代organistとしておなじみのLarry
Goldings, Sam Yahel, Gary Versaceあたりと比べても先進性という点で上を行くものがあっ
たのではないでしょうか。
平均的に高能力を出すことよりも、最も高みに達した時、どれだけのプレイが飛び出すのか、
そこで評価したいというのが私の考えである。

その他のEmmanuel Bex関連記事は → こちらから

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Emmanuel Bex


Category: organ (第2期)  

Nils Wogram - Nostalgia / Sturm Und Drang

Sturm Und Drang
 01. Funky Neighbourhood
 02. Fundamentals
 03. Sturm Und Drang
 04. Country Rain
 05. Now
 06. Envelope
 07. Thick Air
 08. Copenhagen
 09. Friday the 13th
 10. Swing Em Home

Nils Wogram (tb)
Florian Ross (hammond organ)
Dejan Terzic (ds, perc)
Recorded by Wolfgang Stach at Maarweg Studio 2, Cologne. December 2010
(NWOG RECORDS 003) 2011

ドイツ出身で現在チューリッヒ在住のトロンボーン奏者 Nils Wogramのグループ Nostalgia
による"Daddy's Bones(2004)", "Affinity(2008)"に続く通算3作目。
レーベル名 "NWOG" から判断すると、おそらく自身のレーベルなのでしょう。
Wogramファンには、お叱りを受けるかもしれないが、現在Florian Ross(B1972)のオルガン
を耳にすることができるアルバムは少なく、Rossのオルガンに注目している私としては、貴
重なアルバムとして本作は、Ross目当ての購入であり、カテゴリー "organ" としての記事と
なります。単純にアルバム名義人の楽器によりカテゴリー振り分けをするのではなく、購入
目的をはっきりさせた主体性あるカテゴリー振り分けにしたいということで、Wogramを軽視
しているというわけではありません。
内容は、Wogram曲8、Ross曲1、Terzic曲1の全10曲。

時期的に見れば、Florian Rossは、本作録音のわずか3ヶ月後に自身初のオルガニストとして
のリーダー作 "Wheels & Wires / Florian Ross Elektrio"(別頁あり)を録音しているという時
期にあたる本作ですが、内容としては、このリーダー作よりも本作において、彼の持てる能力
が広く発揮されていると感じられるものがあり、リーダー作でのJesse Van Rullerトリオと言
ってもいいほどの自身抑えた展開の中で、彼の能力も十分に発揮されていないとの不満も感じ
ていたのも、本作でのRossに大きな可能性を感じていたからに他ならない。
この点では、多分にこのNils Wogramというトロンボーン奏者そしてコンポーザーのリーダ
ーとしての存在が大きく作用していると思える本作の内容である。

本作でのアナログ感もあるRossのハモンドは、このグループ名に込めた "Nostalgia"にも大き
く関わっていると思え、その役割も、メロディー、コード、ベース、ハモンドの特性を生かし
た重低音からシルキータッチの繊細な高音に至るフルスケールを駆使した多彩なカラー打ち出
し..............等々、キーパーソンとして動いているが、それを引き出したのもWogramの手腕
によるところも多分にあるのでしょう。
Wogramは、トロンボーンの他、鍵盤ハーモニカらしきものもプレイしており、Plunger Mute
を使った奏法他、そのバラエティーに富んだ技を繰り出すトロンボーンにより多彩な表現を見
せてくれるが、決してそれがテクニカルなものとして感じないのは、この人の持つ豊かな音楽
性によるものであろう。
Terzicの虚飾を排したタイトでストレートな攻めも、有効に機能しており、3者3様の高能力を
有したこのトリオの放つ音世界には、リアルな今現在を感じる。

オルガニスト Florian Rossは、その先進性ある感性の質、そして年令面を考慮すれば、欧州
では、今後最も注目していかなければならない存在になりそうだ。




JAZZ-organ 91


Category: Gallery > CD Jacket  

Original CD Jacket 11

        
        Filming_20120205172135.jpg

     
    注)このOriginal Jacketは、あくまで個人使用目的で作成したものです。
      商用への転用、転載等はご遠慮ください。
      ご理解のほど宜しくお願いいたします。

Gallery-CD Jacket-11
Category: Other Instrument  

Because of Bechet / Aldo Romano

Because of Becet-1   Because of Bechet-2

01. Dans les rues d' Antibes (extrait 1)
02. 50 years later
03. Les oignons
04. Fina
05. Petite fleur
06. Blossom
07. Giorgia
08. Crossbreed
09. Across
10. Dreams and Waters
11. Song for Bechet
12. Muskrat ramble
13. Dans les rues d' Antibes (extrait 2)

Aldo Romano (ds, drum-sampling, b, keyboards, g)
Emmanuel Bex (org)
Francesco Bearzatti (ss, ts, cl)
Emanuele Cisi (ss, ts)
Nico Morelli (p)
Olivier Sens (b)
Michel Benita (b)
Giorgia Fiorio (poem recitation)
Naab (drum-sampling)
Recorded August 31-September 4, 2001at studio Chateau, Paris.
017 275-2 (Universal)

アルバムタイトルからすると、Aldo Romanoが、ニューオリンズの伝説的クラリネット, ソ
プラノサックス奏者Sidney Bechet(1897-1959)に捧げたという一枚になるのだろうか。
私的には、フランスのorgan奏者Emmanuel Bex(B1959)の参加も魅力で購入したという
一枚で、Romano曲8の他、Bechetのオリジナル5曲を取り入れた内容となっている。
メンバーを見ると交流の多い、Romano, Bex, Bearzattiを含め伊-仏混合バンドといったとこ
ろでしょうか。

さて、今回このアルバムを取り上げてみたのも、前回Bugge Wesseltoftのアルバムを記事と
したこともあり、同じPCプログラミングという手法を利用しているということで、ちょっと比
べる意味もあり、久しぶりに聴いてみたことがきっかけでした。
全体としては、フランスとは、関わりの深いBechetの曲を21世紀にふさわしく、現代的タッ
チ溢れた感覚でスポットをあててやりたいというようなRomanoの思いも伝わってくるクール
でカッティングエッジな表情をみせながらも、温もりも感じられるという聴いて心地良い音楽
となっている。この辺は前回記事とした "Filming" にも通じるものがあるように思えます。
わずかに違いを感ずるのは、人肌を離れた音が気持ち混在するといった感覚ですが、これは
Buggeのシリーズ5作目と本作との経験値の差ということではないでしょうか。
この手法も、自分の手足のごとく自由に自分の感性を表現するのは、かなりの経験も必要で、
その辺は楽器と同じであり、Buggeのシリーズでも、初期作は、決して満足できるという状態
ではなかった。しかしながら、そういった若干の負の要素はありながらも、むしろ、本作にお
いてはこういった手法を取り入れたことにより、現代的感覚に溢れた理屈ぬきのカッコ良さも
引き出しているというプラスの面の方がより大きかったように思う。
何よりも、60にして、こういった新しい手法にもチャレンジして、未知の美を探し求めようと
いう前向きな音創りの姿勢をしっかり維持していること、そこが尊いのである。

Bexのオルガンもしっかりとしたバックアップを見せており、おなじみのT5 "Petite Fleur"
(小さな花)も原曲の甘い調べもそのままに、現代に蘇らせており、楽しめるアルバムになって
いるのではないだろうか。

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Aldo Romano

Category: Other Instrument  

Bugge Wesseltoft / FiLM ing


  01. SKoG
  02. hi iS ?
  03. oH Ye
  04. HoPE
  05. PIANo
  06. eL.
  07. frik
  08. FiLM iNG
  09. INDiE

Bugge Wesseltoft (p, key, prog)
Oyonn Groven (vo)
Ingebrgt Flaten (ac-b, el-b)
Anders Engen (ds)
Richard Gensollen (per, prog)
Jonas Lonna (prog, sound)
Vidar Johansen (bs)
Ole Jorn Myklebus (tp)
Joshua Redmam (ts, ss)
Marius Reksjo (ac-b)
Paolo Vinaccia (per)
Dhafer Youssef (vo)
Recorded December 2003
UCCM-1061 (JAZZLAND) 2004

正面から向き合って聴くもよし、BGMとしてもよし、心地良い音楽として、当時ずいぶんお
世話になったシリーズである。
JAZZLANDレーベルオーナーでもあるBugge WesseltoftのNew Conception of Jazzシリー
ズの5作目となる本作は、これまでのシリーズ作とは違い、あらかじめ用意したそれぞれの音
を言わば音のコラージュとして、後で組み合わせるというような手法を主にとっているようで
ある。
これだけ聞くと、非人間的で無機質なものをイメージして、拒否反応の出る方もいるかもしれ
ないが、私が実際に聴くかぎり、それは全くない。むしろ逆の印象すらあり、このシリーズに
共通していることだが、心地よい音楽として受け入れられるのである。
確かに、生身の人間から離れたPC打ち込みやらエレクトロニクスを駆使した機械仕掛けのよう
な音楽からは、感じるものはなく、それを先進性ある未来の音楽などと言うつもりもない。し
かしながら、こういったプログラミング、編集を使った手法も、全ては、血の通った人のやる
ことであり、要はいかにそれを使うかという人の問題ということになるだろう。そこに可能性
が少しでもあるならば否定は、したくないのである。
人の考え方が、いろいろあるように、音創りの過程もいろいろあっていい、根本の音創りの姿
勢こそが最も問われなければならない部分であろう。

さて、本作もシリーズ5作目ということで、手法的にも自由に操れるものとなっており、あく
まで全体としてクールタッチの音楽ではあるが、盛り上がりと高揚感、そして今回作で加わっ
たoud奏者としてもなじみのあるDhafer Youssefのvoiceが独特の哀愁とともに壮大なスケー
ル感もある感動をプラスしており、人肌の温もりも十分感じられる音楽となっているのは、
エレクトロニクスを駆使しながらも、そこに人の心が存在するからに他ならない。

ただ、求めるJazzに決まった形を求める人、Buggeの音楽に何を求めるかによっては、評価も
大きく変わるのでしょう。



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Bugge Wesseltoft

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