前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

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Category: piano (第3期)  

Uncommunicado / Evgeny Borets

Evgeny Borets
  1.Ambient Heart
  2.Rusty Walts
  3.About a Deer
  4.Siberia
  5.Uncommunicado
  6.Cohiba Dreams
  7.No Pop
  8.Moondrums
  9.Liza

Evgeny Borets (p)
Sergey Khutas (b)
Sergey Ostroumov (ds, perc, noises)
SZ01794 (自主制作) 2007

モスクワをホームグラウンドとするピアニストEvgeny Boretsのトリオによる本作は、
オスロ、Rainbow Studioに乗り込んで録音したという自主制作による意欲溢れる一枚
なのだが..............。
内容は、Borets曲6、Khutas曲1、Ostroumov曲1、他1の全9曲。

普段、キレイ系ピアノは、どちらかというと避けて通る私ですが、初ものに目がない私
はめずらしいロシア人ピアニストということもあり、普段あまり聴けない感性を期待して
手を出してみました。

一通り聴いてみると、哀愁漂う美メロ系のナンバーが多くを占め、そのピアノタッチも
折り目正しく、あくまでエレガントにといった全体の印象である。
冒頭にいきなりキレイ系は避けたいというようなことを書いたが、それはこういった哀愁、
美メロといったものが嫌いというわけではなく、むしろその部分は好きでもあり、おいし
い部分とも思っている。問題は、そういったイメージがどういった過程を経て生まれてき
たのか、それによって哀愁、美メロの質も大きく変わってしまうのだ。そして過程での音
創りの姿勢が、最終的に音になった時、驚くほど正直に表れてくるのが音楽というもので
ある。だから音創りの姿勢こそが私にとって、そのミュージシャンを好きになれるか否か
の分かれ道といっても過言ではない。
このBoretsの音楽を聴いていると、過程でのことさらキレイに創ろう、仕上げようという
ような姿勢が見えてくるようで、私にはこれを素直にキレイなものとして受け入れられな
いのだ。その点で私の感性が自然に反発してしまうようだ。
もちろん感性の反発があるのは、Boretsのピアノもそれなりのレベルにあるからこその私
の反応であり、そういうレベルにないピアノの場合は、拒否反応が出て、それ以上聴くこ
とさえ困難になってしまう。
どんな優美な美曲のBalladであろうとも、創造の過程においては、激しく、熱く攻めるもの
が無いと真に人の心を動かす美など生まれるわけがない。そこから生まれてくる美しいメロ
ディーそして哀愁漂う美もあくまでその結果であろう。
もっとも、熱く激しく攻めの姿勢で臨んでも、結果を残せるのは限られた者のみという厳し
い世界だが、音創りの姿勢こそが全ての基本、ここがしっかりしてないと何も生まれない。
Boretsの一見美しい音楽。そこには、人の心を動かすほどの力強さを見出すことはできない。
さらに、付け加えるなら、先人の残した成果の中で動くばかりでなく、それを土台として
そこから飛び出す勇気、自分独自のものを創り出す強い意志の見えないプレイから可能性は
見えてこない。
アルバムタイトル曲ともなっているBoretsのオリジナル "Uncommunicado" 、どこかで聴
いたような哀愁演出のためのありがちなメロディーライン、安易だ。

音は正直、だからこそ夢中にもなれるのだろう。

最近の北方領土問題でのロシアの対応もあって、厳しいReviewになってしまったのかって?
そんなことはない!

JAZZ-piano 35

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Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-4

                           

                           Seiyo-2.jpg

                Funky, Sometimeなどと同じく野口伊織氏プロデュースの店、Jazzの流れるダイニング・
                バーといった雰囲気の店だったが、今も変わらないのだろうか.................。

Gallery-Matchbox-4

Category: organ (第2期)  

GEMINI / Charlier - Sourisse

 Gemini-2.jpg

Benoit Sourisse (p, org)
Andre Charlier (ds)
Jerry Bergonzi (sax)
Stephane Guillaume (sax, fl)
Olivier Ker Ourio (harmonica)
Recorded July 2000 FDM 36621-2(DREYFUS)

1.Poups
2.Purple Turtle
3.L'esprit De L'eau
4.Entre Ciel Et Mer
5.Dolce Vita
6.Barala' Doum
7.Onn'y Pense Jamais
8.Bestiole
9.Les Etoiles De Lea

Benoit Sourisse (p, org)とAndre Charlier (ds)との双頭バンドによる一作目。
購入のターゲットは、フランスのオルガニストBenoit Sourisse(B1964)。といっても本作
ではピアノでのプレイが多いのだが、そこは絶対数の少ない貴重なオルガニストというこ
とで、オルガン聴きの宿命みたいなもので諦めてます。
フランスのオルガンシーンを見てみると、このブログでも度々登場してもらっている大先
輩のEddy Louiss(B1941)やEmmanuel Bex(B1959)がおり、彼はBexよりちょっと若い、
現在40代ということでJazz Musicianとしては、最もいい仕事を残せる時期にいるようだ。

両刀使いのSourisseだが、どちらも水準以上のうまさを見せており、T3 "L'esprit De L'eau"
のピアノでは、ドライヴ感に溢れたノリのいいプレイによりピアニストとしての存在感を見
せてくれる、お目当てのオルガンでも非常にうまいと実感できるプレイを披露してくれる。
そのモーダルなプレイスタイルは、魅力的でもあり、オルガンに専念してやれば、きっとお
もしろい存在になるとも思えるような充実の内容を持っている。
それにしても、人材不足のオルガン界にあって、こういった最も求められる先進性あるコン
テンポラリー系の感性を持った能力のあるオルガニストが、CDリリースも少なく、露出度
も極めて低いというのは、何とももったいない話である。

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Charlier - Sourisse

Category: sax (第2期)  

Andratx Live / Kullhammar - Osgood - Vagan

Andratx Live-1 Andratx Live-2

Jonas Kullhammar (sax)
Kresten Osgood (ds)
Ole Morten Vagan (b)
Recorded Live at Glenn Miller Cafe, May 19 & 20, 2008
MMPCD 064 (MOSEROBIE)

1.Snake City Rundown
2.The Two-Step
3.Morsan A Farsan
4.Opti
5.Farah
6.Attainment (Bonus Track)

前回に続きAndratxの今回はライブ盤である。
スウェーデンのsax奏者Jonas Kullhammar(B1978)他、連名によるワンホーントリオ作と
なる本盤のライブ会場は、北欧ではおなじみの"Glenn Miller Cafe"。
内容は、Kullhammar曲2(1,3)、Osgood曲2(2,4)他の全6曲。

このサックストリオというフォーマットでのKullhammar作は、このブログでも
"Gyldene Tider Vol.2 / Daniel Fredriksson"(別頁あり)、
"Andratx / Kullhammar - Osgood - Vagan"(別頁あり)に続き3作目の記事となる。

ライブである本作は、スタートからゴールまでハードドライブにそしてストレートアヘッド
にフルスロットルで熱くぶっちぎった感のある一枚である。
ハードバップの熱い魂を奥に宿し、荒々しく、アグレッシブに、豪快にといったそういう面
の彼の持ち味は、リズムセクションの熱いプレーとともにライブということもあり普段以上
に発揮されており、そのヒートアップ度もハンパないものがあるのだが、普段の彼のプレイ
に感じる伝統のハードバップを奥に潜ませながらもモード、フリーといったスタイルを吸収
している彼のテナーから放出される音は、現代感覚に溢れたという私が最も求めているその
部分で多少の物足りなさを感じるのだ。
そして持ち味である荒々しさが、ともすると単に荒っぽいとも思えるような部分もあるのは
ライブということでしょうがないことなのであろうか。
あえてハードバップ期のイメージを創出したいという意図があってのプレイなのか判断はし
かねるが、何をやろうとも最終的には、今を感じる音、そこに持ち込んでほしいというのが
私の願いでもあり、Kullhammarに私が求めている音もそこなのだ。これがないと
Kullhammarもただの人になってしまう。
21世紀の今、あえて半世紀さかのぼったイメージを創ることにどれだけの意味があるのであ
ろうか、彼の目指すところはそこではないとも思えるのである。

年齢的には、十分過ぎるほど進化の余地を残しているKullhammar、その可能性に期待して、
しばらくは、ちょっと距離をおいて見守ることにしよう。
4月の来日時は、ぜひ生Kullhammarをと意気込んでいたが、どうも雲行きが怪しくなってき
た。

JAZZ-sax 26

Category: sax (第2期)  

Andratx / Kullhammar - Osgood - Vagan



Jonas Kullhammar (sax)
Kresten Osgood (ds)
Ole Morten Vagan (b)
Recorded at Boo Folkets Hus in Orminge 12 & 13/9 2005
MMP CD051 (MOSEROBIE)

1.Salut
2.Days and Night Waiting
3.Ebony Queen
4.Kifi
5.Black Benny
6.Goodbye Lenin - Hello Stalin
7.Settled in the Saddle
8.Kid Dynamite
9.Ida Lupino

スウェーデンのsax奏者Jonas Kullhammar(B1978)他、連名によるワンホーントリオ作。
このフォーマットでのKullhammar作は、このブログでも
"Gyldene Tider Vol.2 / Daniel Fredriksson"(別頁あり)に続き2作目の記事となる。
クレジットなく、はっきりしませんが、本作においてKullhammarは、ts, ss, bsの3種を
使っているようです。内容は、彼ら3人のオリジナル4曲を含む全9曲

Kullhammarらしく終始エネルギッシュに武骨さと荒々しさで押し切った感のある一枚だが、
一方では繊細で鋭い面も点在しており、単なる武闘派ではなく知的武闘派とでも言ったらよ
い、そんなところが彼を要注意としている私の理由であろうか。
それぞれがJazzの世界では、若手といってもいい年令ではあるが、いずれもキャリア十分の
強者揃い、その存在感ある個のぶつかり合いから生まれるパワーが一点に集中した時の破壊
力は、凄まじいものがあるが、それぞれの個が際立ってしまいパワーが分散してしまうと思
えるような部分もあるのは、今後の課題でもあろうか。
ピアノレスのサックス・トリオという編成で、Kullhammarは、自然体で伸び伸びと個性を
ぶつけていくプレイをしており、やはりこのファーマットでの彼は要チェックというのが実
感だ。ただ内容としては、聴く側である私の方がいまいち盛り上がりに欠けると思えるよう
なところもあり、その辺は他盤でもチェックすることにして、スタジオ録音ということでの
影響もあるのであろうか、ライブ盤である前述の "Gyldene Tider Vol.2" と比べるとヒート
アップ度は低く、やはりスタジオにこもって何度もテイクを重ねるよりも、ライブという一
発勝負の環境下で最も生きたパフォーマンスをするタイプであることは間違いないようだ。

Kullhammar関連では上述の他、下記別頁もありますので参考まで。
1.Son of a Drummer / Jonas Kullhammar
2.Jupiter featuring Jonas Kullhammar

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Andratx

Category: piano (第3期)  

Seismo / Jurgen Friedrich

 Seismo-2.jpg

Jurgen Friedrich (p)
John Hebert (b)
Tony Moreno (ds)
Recorded January 24th 2005 PIT3017(PIROUET)

1.Resin
2.Coincidence
3.Versunkene Stadt
4.Whirlygig
5.Balsam
6.Fagus
7.Karussell
8.Velvet

ドイツの個性派と言ってよいであろうピアニストの2005年作。
Friedrich曲6、Hebert曲2の全8曲、作曲面でも光るものを感じる内容。

内省的リリシズムを基本としながらも、聴いた瞬間から暗い世界に引きずり込まれる
ような特異な感性に心が動く。欧州耽美系ピアニストの褒め言葉としてよく使われる
「硬質、透明感」というようなありふれた形容詞は当てはまらない。湿り気のある濡
れた音と重めのタッチとでも言ったらよいのであろうか、一音に密度を感じる。
ロマンの香り漂うBalladにおいても、流れてくる不穏な空気が甘さを押さえ込んでし
まう。
この明るさなど微塵も無い徹底したダークネスと抑制の効いたプレイは、多くの若手
ピアニストが陥る手クセ多用の速弾きという誘惑にも負けず、その一音には、このピ
アニストの意志の強さを感じとることができる。
オーソドックスな4ビートから自由即興度の高い展開まで剛柔・硬軟の振り幅も広く
その高い対応力と根底にダークなロマンティシズムが流れる妖しさを放つこのピアニ
ストは、ちょっと私的要注目だ。

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Jurgen Friedrich

Category: organ (第2期)  

Here & Now / Jake Langley

Jake Langley  Jake Langley (g)
  Sam Yahel (org)
  Ian Froman (ds)

  Recorded October 19th 2008 at One East NYC
  TPCD2012(Tone Poet Productions)

  01. Here and Now
  02. L-Trsin
  03. Singularity
  04. 2012
                      05. Goodbye Pork Pie Hat
                      06. The Ropers
                      07. If You Could Read My Mind
                      08. Blues on the Corner
                      09. You Must Believe in Spring

カナダ出身のギタリストJake Langleyをリーダーとする本作ですが、ここはオルガンのSam Yahelをターゲットとしての購入。内容は、Langley曲5、他4の
全9曲。

Langleyは、同じオルガンのJoey DeFrancescoとの活動歴がしばらくあり、アルバムも残しているが、他にDoug Rileyなどのオルガニストとのアルバムもあり、
どうやらオルガン入りというフォーマットが好みなのかもしれない。

さて、このJake Langleyですが、コンテストでの受賞歴もあるようで、なかなかテクニもしっかりしたものがあり、フレージングの端々まできちっとキメてい
るのは気持ち良いものがあります。感性面では、適度にブルージーなテイストを持ち、ジャズギターの伝統を踏まえた極めてオーソドックスな現在のジャズギ
タリストといった印象で、ややコンテンポラリーの匂いがするメインストリーム系といったところでしょうか。
ジャケ写に見るイメージだと、ちょっとロックテイストのラフプレイもありかと、その辺に期待してしまうと、優等生のプレイに見事に肩すかしを喰らってし
まいます。Sam Yahelのオルガンとギターの絡みでは、Jesse Van Rullerを思い出しますが、Jesseのギターに感じられるようなUp to Dateな感覚はちょと希薄
です。非常に裾野が広く、無名でもスゴいのがゴロゴロいるギター界で生き抜くには、もっと強い個性と独自性が必要かなというのが印象でもあり、個性派を
求める私としても物足りないものがありますが、キレが良く非常にうまさと歌心を備えたギタリストでもあり、何とかいい方向に伸びていってほしいという思い
です。私的好みから言えば、Yahelとは共演歴のあるPeter Bernsteinよりこちらをとります。

さて、ターゲットのYahelですが、録音も本作の1年以内ぐらい前と思われる前回の彼関連記事での "Impressions / The Larry Coryell Organ Trio"(別頁あり)
では、Coryellの後退したプレイもあり、本来の力が感じられないプレイでしたが、本作ではメインストリーム系で先進性という点では希薄ながらも覇気ある
プレイを見せるLangleyのギターが相手ということで、Yahelのオルガンの響きも彼本来の先進性という点では、やはり物足りないながら、そのフレーズの端々に
感じられるセンスには、納得できるものがあり、本作も今の空気感を持ったオーソドックスなギター - オルガントリオと見れば、ハイ・クォリティの一枚として
評価できる内容となっています。
最近は、ピアニストとしての露出が多いYahelに比べ、同質の感性を持つオルガニストとして後輩格とも言えるGary Versaceの勢いにはすごいものがあり、そん
な状況を見るにつけ、部外者としては、ピアニストはいくらでもいるんだから、Yahelもオルガンに専念してほしいなどと勝手に思ってしまいますが、人材不足
のオルガン界にあっては切実な問題でもあります。


               Jake Langley(g) Sam Yahel(org) Ian Froman(ds) - Here & Now
               

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Jake Langley

Category: Gallery > Matchbox  

Matchbox Art Gallery-3

                           
                           Royal Horse-1

                           Royal Horse-2

                           Royal Horse-3

                   Helen Merrill, Rolland Hanna, George Mrazの名前が何とも時代を感じます。

Gallery-Matchbox-3

Category: Other Instrument  

Sex Mob Does Bond / Sex Mob

Sex Mob

Steven Bernstein (slide tp, mellophone)
Briggan Krauss (as, bs)
Tony Scherr (b)
Kenny Wollesen (ds, tympani, perc)
special guests
John Medeski (org)
and the Sex Mob Soul Choir
Pierre Andre
Lygia Forrest
Freedom Bremner
Recorded April 2+3, mixed May 2001 93054-2(Ropeadope)

スライド・トランペッター Steven Bernstein を中心としたピアノレス・クァルテット
のジャム系バンド Sex Mob に MMWのJohn Medeski(org)がゲスト参加しての一枚。
内容は、初期007シリーズのサントラ曲のカバーのみで1枚のアルバムとしている。
ゲストとは言え、Medeskiは毎回のように彼らのアルバムに参加しており、準レギュラ
ーと言ってもいいような存在かもしれない。

Sex Mobの売りは、ハチャメチャで猥雑なBernsteinのスラトラを中心とした2管とリズ
ムの2人によるソウルフルなドライヴ感。
クセになるような麻薬的フレーズを持ったBernsteinのスラトラは、独特の緊張感を生み
出し、その破壊力も大である。
彼らに通ずる同様の質感を持つダーティーなMedeskiのオルガンが加わることにより、そ
の相乗効果で展開されるファンキーかつノイジーな狂熱のグルーヴは、創造性に溢れてお
り、彼らの創り上げた007は、極めて邪悪に満ちている。

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Sex Mob


Category: piano (第3期)  

Life Between / Angelica Sanchez

Life Between



  1. 514
  2. Federico
  3. Name Dreamer
  4. Black Helicopters
  5. SF 4
  6. Blue & Damson
  7. Life Between
  8. Corner Eye

Angelica Sanchez (p, wurlitzer, ep)
Marc Ducret (g)
Tony Malaby (ts)
Drew Gress (b)
Tom Rainey (ds)
Recorded o December 18, 2007 at Systems Two Studios in Brooklyn, NY.
CF128CD(Clean feed)

Tony Malaby夫人でもあるピアニストAngelica Sanchezをリーダーとする本作は、全8曲
彼女のオリジナルという内容。
Sanchezは、以前"Circle Down/Chad Taylor"(別頁あり)でピアノトリオとしての記事歴
もありますので、関心おありの向きはご参考まで。

まず、全体を支配する怪しくもダークな空気感、求めているものに出会えたゾクゾクする
ような高揚感とともに身の引き締まる思いであります。
一般にキレイと言われるような類いのものには素直に反応できず、通常の美の基準に反す
るようなものには無条件で反応してしまい、しかも血湧き肉踊ってしまうというそんなお
いらは病気なのかも。自分でもそういった己の感性には、つくづく手をやきながらも、こ
れも持って生まれた性癖、~は死ななきゃ治らないということで、一生つき合っていかな
ければならないようです。

本作でSanchezは、wurlizer, epを多用しており、それが本作でのクール、モダンなイメ
ージ創りに大いに役立っている。その辺もクリエイターとしての確かな彼女のセンスなの
であろう。
重く淀んだ空間に音の微粒子を散りばめていくSanchezのピアノは、空間に多様な表情を
与えてはベーシックなイメージを創り上げ、そこに唸りそして浮遊するMalabyのテナー
が大胆なタッチを加え、さらには淀んだ空気を切り裂くように切り込むDucretのギター、
あらゆるものを吸収しているここでのDucretのギターは、サウンドに奥行きを与えると
ともに流れの中で新たな視点を提示したりと重要な役回りをしているようだ。
同じギタリストでは、Malaby - Monderという絡みでもいい仕事を残していたが、この
Malaby - Ducretも凄い。圧倒的存在感のMalabyのテナーにキレるDucretのギターは超
ヘビー級バトルといったところか。
Sanchez, Malaby, Ducret, 彼らのソロは、理屈ぬきにカッコイイ、有無を言わせぬカッ
コ良さがある。何よりもそこがうれしい。そして彼らの提示したサウンドイメージは、極
めて魅力的であり、一つの厳しい美の形とも言えよう。

全体を支配する不穏な空気感の中、荒れ地に咲く一輪の可憐な花のごとく、アルバム中の
1曲、T2 "Federico"でのSanchezのピアノが美しすぎる。
そして本作全体を勢いと自制の絶妙なバランスをもって制御するSanchezのコンポーズも
見事!

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Angelica Sanchez

Category: Other Instrument  

Mikko Innanen & Innkvistio the TD Vancouver International Jazz Festival 2010


Mikko Innanen (as, bs)
Fredrik Ljungkvist (ts, cl)
Seppo Kantonen (keyboards)
Joonas Riippa (ds)

前回記事で話題としたピアノ、キーボード奏者の Seppo Kantonen、 資料としてなか
なか適当な材料がないのですが、フィンランドのサックス奏者 Mikko Innanen のグルー
プのキーボード奏者として、AtomicのフロントとしておなじみのFredrik Ljungkvistとと
もに2010年のthe TD Vancouver International Jazz Festivalに出演時のムービーをUPし
ておきます。








JAZZ-Other Instrument 2
Category: vocal  

Irie Butterflies / Emma Larsson

Emma Larsson






 Emma Larsson (voc)
 Seppo Kantonen (p)
 Ville Huolman (b)
 Tomi Salesvuo (ds)
 Recorded January 2006
 IGCD132 (Imogena)

Emma Larssonは、スウェーデン出身だが、現在はヘルシンキ在住らしい。内容は、彼女
のオリジナル中心の全10曲だが、アレンジ面では、ピアノのSeppo Kantonenも大きく関
わっている。

典型的北欧の感性を持った、そしてPOPなセンスも漂わせる彼女は、コンテンポラリー系
と言ってよさそうだ。
透明感ある素直な声質とちょっぴりダルなテイストも漂わせつつ北欧特有の叙情性を感じ
させるという一方でパンチ力あるところも見せてレンジの広さも感じさせるなど、彼女の
唄には力強さもあり、しっかりとした存在感と芯のあるヴォーカルだ。
オリジナル曲も、きれいなメロディーラインを持っており、作曲能力にも秀でたヴォーカ
リストである。

このアルバムは、ピアノ・トリオをバックに従えてのEmma Larssonの単なるヴォーカル
アルバムという見方はできない。その存在感あるバックのピアノ・トリオに耳を奪われて
しまうのだ。4人は、対等に曲に参加しており、ヴォーカル+唄伴Pトリオという図式では
ない。特にSeppo Kantonenのピアノのキレ味はすばらしく、このアルバムのアレンジ面
でも大きく関わっている彼は並々ならぬ能力の持ち主であることがわかる。
あくまでヴォーカル目的で購入したアルバムではありましたが独自性に富んだすばらしい
感性を持ったピアニストに出会えたこと、何よりの収穫でしょうか。
甘さ抑えめのキリっと引き締まったHigh Qualityのヴォーカル・アルバムとなっているの
も彼の貢献度大であろう。

ピアノのSeppo Kantonen(B1963)については、本作での出会いをきっかけに、彼のリーダ
ーアルバム、できればトリオでということで捜してみましたが、日本では入手できるものも
あまりなくやっと一枚のアルバムを入手できました。
また、調べてみると彼は、keyboardやhammond organなどのプレイも多く、そういう場合
は特に先鋭性の強いプレイを見せており、私にとっては特別要注意人物であることも判明し、
一枚のヴォーカル・アルバムから予期せぬ良い出会いに発展したことを喜んでいるしだいで
す。彼の記事は、本作より先にこのブログでも下記とりあげてますので参考まで。

1.Tokka / Seppo Kantonen (別頁あり)
2.Kahden miehen Galaxy (Seppo Kantonen & Joonas Riippa)-Jazz 123 (別頁あり)


Emma Larsson Quintet - Irie Butterflies(本作とバックのメンバーは違います。)
Benito Gonzalez(p), Joonatan Rautio(sax), Christian Spering(b), Jukkis Uotila(ds)


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Emma Larsson

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