前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 11 2010

Category: oldies  

"死春記" / 浅川マキ

Jazzは、明るくハッピーなものよりダークなものに強く惹かれる。
そんな指向性は、少年時代に出会った、この一曲あたりが始まりなのかもしれない。
今年、年明けまもない頃、す~っと逝ってしまったマキさんが曲の紹介で
「死にゆく春の記と書いて死春記」とはっきりしない口調でボソボソ言っていたのを
思い出す。

この曲と出会った頃、ちょうど、つげ義春、水木しげる(ゲゲゲじゃないよ!彼は、
こばなし、風刺物などにいい味を出す作家だった。)などが好きだったが、そんな
世界観と妙にオーバーラップするものがあった。
その同じ類いの匂いに、引きずり込まれるように聴いた一曲。
ひたすら暗い、が、何か懐かしさを感じる日本の原風景がイメージできる世界。




oldies 4 amazon quick link
浅川マキ


スポンサーサイト
Category: organ (第2期)  

Mago / Billy Martin & John Medeski



John Medeski (org)
Billy Martin (ds)
Recorded July 17th and 18th, 2006 amt026(AMULET)

普段グループとして活動している "Medeski, Martin & Wood" からベースのChris Wood
が抜けたDuoでの本作は、Medeski-Martin共作曲10、Medeski曲1の全11曲という内容。

普段、MMWでの活動では、organ入りの小編成コンボでは、めずらしいベーシストを入れ
てのトリオというフォーマットが特徴となっており、これは、organist が刻むベースライ
ンの負担を無くし、それによるグループとしての他のプラスのものを求めた結果と思われま
す。通常 organist には、自らがベースラインも刻んで一丁前という考えというかプライド
みたいなものがあるようで、その辺もこういったベーシストを使わないといった状況を生み
出している一因となっているのでしょう。
MMWのように、結果重視で、ベーシスト入りという考え方が、出てくるのもよく理解でき
ます。しかし、自らがベースも担当することで、好結果を生むというorganist も多く、その
辺は、一概にどちらが良いと言えるものではありませんが、いずれにしても最終的に創り出
される音楽という結果を重視しての判断が最も求められるのではないでしょうか。

さて、そのベーシストを使わずDuoという本作は、より自由度の高いプレイを求め、そこか
ら生まれる普段の3人とは違う何かに期待したというところなのでしょうか。
実際に聴いてみると、思っていたより自由度の高さを求めてのDuoという部分よりも、しっ
かり創り込んだと思われる内容が目立ち、本作の目的がどの辺にあったのか疑問が湧いてき
ます。この John Medeski という男は、自由且つ予測不能の展開の中で最も輝きを見せるタ
イプで、こういった予測可能な楽曲の多い中では、その魅力も半減してしまうということで、
内容としては、決して悪くはないのですが、何か物足りなさをおぼえる一枚であります。
もっとも本作は、Billy Martin プロデュースの彼のアルバムと言ってもいいアルバムなので、
Medeskiは、全面的にやりたいようにやれなかったのかもしれません。
私的感性面から言えば、このBilly Martin というドラマーは、私が求めるそれではなく、従
ってMedeski の organ も MMW でのものより、他のプロジェクトでの方が私としては、お
気に入りが多いというのが実際のところです。

このブログでの下記 Medeski 紹介作もありますので参考まで(別頁あり)。
1."Electric Tonic / Medeski Martin & Wood"
2."Altitude / Groundtruther"


John Medeski plays Clavinet.


JAZZ-organ 42 amazon quick link
Billy Martin


Category: sax (第2期)  

Codebook / Rudresh Mahanthappa



Rudresh Mahanthappa (as)
Vijay Iyer (p)
Francois Moutin (b)
Dan Weiss (ds)
Recorded April 21, 2006 PI 21 (PI RECORDINGS)

1.The Decider
2.Refresh
3.Enhanced Performance
4.Further and In Between
5.Play It Again Sam
6.Frontburner
7.D(Dee-Dee)
8.Wait It Through
9.My Sweetest

Rudresh Mahanthappa(B1971)は、イタリアで生まれてアメリカはコロラドで育ったとい
うインド系アメリカ人。Vijay Iyerとは、同じ'71年生まれの同じ年令ということになる。

Mahanthappaも前回記事としたVijay Iyerと同じく出会いは、数年前になる。強烈な個性
に惹かれつつ、やはりVijay と同じく自分の中で何となく視界の開けてこない部分が残り、
ブログの記事とするには、時期尚早と都合のいい理由をつけては先延ばしにしてきたアー
ティストである。しかし、迂闊にもVijayを記事としてしまったこともあり、Vijayとは共に
行動することも多く、重要関連人物として記事にしないわけにもいかなくなってしまい、
急遽本作を本日の記事としてみました。

元来、アルトよりテナーに指向がある私ですが、Mahanthappaのアルトは、彼独特のエネ
ルギーに満ちあふれた力強さがあり、テナーだのアルトだのと思うことが、どうでもいい
ことと思えるような、手段である楽器を超越したところにある音楽というイメージを抱かさ
れます。このアルトであるにもかかわらず、あたかも民族楽器のような響きに聴こえてくる
のは、彼の感性によるところでもあり、自分の声としている証でもあるのでしょう。
また、Vijayと同じく決してハッピーになることなく、ひたすらダークで怪しい質感を持った
彼の感性から生まれる音楽も私にとっては、まさにストライク・ゾーンと言えるものです。
唸るようにウネウネと這い回るアルトは、真剣て切り込んでくるような殺気に満ち、場は緊
張感を充満させた空間と化してしまいます。何を思ったか、こういう相手には、こちらも真
剣で臨まないとと身構えてしまいますが.........................、そんな感じを抱かせる限られた
Musicianと言えるでしょう。
決してリラックスして、くつろいで聴くことを許してくれない相手、極めてヤバいです。

Mahanthappaは、このブログでも以前紹介したことのあるパキスタン出身のギタリスト
Rez Abbasi(別頁あり)らを加え Indo-Pak Coalision(インド-パキスタン連合)というグルー
プも結成し意欲的活動をしていますが、彼らの演っている音楽を単なるルーツ回帰とみるの
は適切ではないでしょう。インド~パキスタンを中心とした南アジアの音楽を消化して未来
に向かった新しいJazzと見るのが適切に思います。

私にとっては2~3枚聴いて終わりというアルト奏者ではなく、なにがしかの決着を見るまで
しばらくは、おつき合いしなければならない相手のようです。もちろん真剣での勝負!


Vijay Iyer & Rudfesh Mahanthappa Live at Jazz & Wine of Peace 2009
こういった美曲を演ってもエッジの立った硬質な彼らのプレイは、見事というしかない!


JAZZ-sax 18 amazon quick link
Rudresh Mahanthappa

Category: piano (第3期)  

Historicity / Vijay Iyer Trio



Vijay Iyer (p)
Stephan Crump (b)
Marcus Gilmore (ds)
Recorded November 3, 2008 and March 31, 2009 ACT9489(ACT MUSIC)

1.Historicity
2.Somewhere
3.Galang
4.Helix
5.Smoke Stack
6.Big Brother
7.Dogon A.D.
8.Mystic Brew
9.Trident: 2010
10. Segment for Sentiment #2

Vijay Iyer(B1971)は、インド系移民を両親に持ち、名門エール大学にて物理と数学を専
攻したという異色の経歴を持つピアニスト兼コンポーザー。内容は、彼のオリジナル4曲
を含む全10曲。
本作は、VijayにとってメジャーなACTレーベルからの第一弾となるのだが、私の持つ
Vijayのイメージとこのレーベルのそのメジャーなカラーに多少の違和感を感じる。

Vijayのピアノと出会ったのは、数年前なのだが、未だに視界が開けてこない部分もあり、
ブログの記事とするのは、次の機会にでもと、繰り返し避けてきたのだが、そんなことを
しているうちに、どんどん存在感を増し、もはや避けては通れないという存在になってし
まいました。
ダークな匂いに吸い寄せられるという癖を持つ私にとっては、まさにその部分において、
お誂え向きのピアニストと言えるのですが、他のピアニストにおいても言えるように、も
ちろんその感性の全ての部分を全面的に受け入れられるというわけでもなく、反発する部
分も当然持っているのですが、彼のピアノは、他のピアニストにはない、強い反応を私に
もたらしてくれるのです。そういう意味では、私にとっては、非常に貴重な感性の持ち主
と言えます。
私は、ミュージシャンの判断において独自性という部分に重きを置いています。先人の創
り出した成果の上で楽しくやっているだけのものでは楽しくなれませんし、ましてのめり
込める音楽てもありません。そこに自らが創り出そうという姿勢があって初めて音に言わ
ば魂が入り生きた音楽となり、自分の感性が反応するものとなります。この独自性という
部分において、彼のピアノは、非常に高いレベルにあると私的には受取っているのですが、
その独自性の内容もしくは質といったらいいのでしょうか、その辺に関しては、今、私の
感性が求めている指向と必ずしも一致しない部分もあり、その辺が前述した全面的に受け
入れられないと言ったところなのでしょう。

理系出身ということが特に関係しているわけでもないでしょうが、曲構成あるいは彼の場合
は曲設計という表現ががぴったりかもしれませんが、構成する基本軸が何方向にも走り立体
感を感じるようなイメージになっているものが多く、またリズムを重視する彼の音楽は、変
拍子を多用しつつカメレオンのように自在に表情を変化させたり、あるいは反復するリズム
を基調としつつそこからさらに複雑な構造を生み出すといった展開など、その起伏に富んだ
多彩な音楽性は彼が限られたピアニストであることを十分感じさせるものでしょう。
また、これは彼がその部分をことさら押し出そうとしているわけでもないのですが、自然発
生的に出て来る、インドにルーツを持つという彼の独特なメロディーセンスは、彼の複雑な
曲構成にさらに微妙な陰影を加え、曲という立体により深みを与えているようでもある。

名手Roy Haynesの孫にあたるというドラムスのMarcus Gilmoreは、Vijay とはRudresh
Mahanthappa(as)の入ったQuartetで、数年前から一緒にやってますが、2008年にKevin
Hays(p)トリオのメンバーとしての彼の生を見る機会がありましたが、その時は本作のプレ
イとは全く違い、生での印象は非常に薄かったのですが、共演者によって全く質の違うプ
レイが引き出されるというのがJazzという音楽であることをつくづく感じます。その生で
見た彼と比べると本作では、別人の彼がいます。
Andrew Hillの影響大と言われるVijay ですが、本作にもHillが60年代にBlue Noteに残した
アルバム・タイトル曲 "Smoke Stack"が入っており、そのアルバムでdsを担当していたの
は、何と本作のds担当Marcus Gilmoreの祖父にあたるRoy Haynesであったというのも、
単なる偶然とは思えないものがあります。Vijayが、好んで彼を起用する理由なのかもしれ
ません。


Vijay Iyer Trio:about "Historicity"


JAZZ-piano 29 amazon quick link
Vijay Iyer

Category: piano (第3期)  

Alan Pasqua - "Bulgaria"

前回記事では、珍しくHammond OrganをプレイするAlan Pasquaをターゲットと
しましたが、彼はNew LifetimeやHoldsworth(g)絡みのプロジェクトでのkeyboard
プレイで見せる感性、近いところではPeter Erskine(ds)などが絡んだpianoプレイで
のEvans~Keithに通じる感性、その他ポップス系、映画音楽など、その多様な側面を
見せてくれます。
こういった多面性は、素直に多才として受取られない場合も多く、逆に一本スジが通
っていない、どっちつかず、自分がない、器用貧乏.................等々マイナスイメージ
として受取られることも多いのは非常に残念なことです。
Jazzはこんな形でなければ、と決めつけてしまったところに、進化は望めません。
そもそもJazzとは、自由な音楽であったはずです。

Alan Pasqua関連でアルバム "Tracy Todd" (別頁あり)もありますので参考まで。


Bulgaria-Alan Pasqua(p) Peter Erskine(ds) etc.


JAZZ-piano 28 amazon quick link
Alan Pasqua

Category: organ (第2期)  

Expectation / Los Angeles Jazz Ensemble



Darek "Oles" Oleszkiewicz (b)
Janis Siegel (voc)
Alan Pasqua (hammond b3)
Bob Sheppard (ts)
Larry Koonse (g)
Peter Erskine (ds)
Recorded January 2007 at Umbrella Studio, Los Angeles.
KOB 10021(kind of blue)

Alan Pasqua (hammond b3)をターゲットとしての購入。まあ、これを目当てにこの盤を
買う人もいないいないと思うけど、そこが私の私的お仕事だからしょうがない。Erskineが
バックに控えているというあたりも購入につながった一因でしょうか。

さて本作では、クレジット順が一番最初になっているので、Darek "Oles" Oleszkiewicz (b)
(ダレク・オレシュケヴィッチ? B1963 ポーランド人)がリーダー格ということなのでしょう。
内容は、Oleszkiewiczのオリジナルとなるタイトル曲の他は、ジャズメンのオリジナル、ス
タンダードなどで全12曲となっているが、アレンジは全てOleszkiewiczによるようだ。

いかにも西海岸といったカラっと爽やかなサウンド、私がどちらかというと普段は避けるカラ
ーである。が、生々しい存在感のある録音に、神経が集中し音楽に引き込まれるような感覚を
覚える。ところところで顔を出すマントラでおなじみのJanis嬢などは、特に好みのvocalでは
なかったのですが、その艶のある声に、こんなにいいvocalだったのと思うほどである。
そして何よりもベースとドラムがいい仕事をしており、全体のサウンドがカチっと締まって、
一段も二段もクォリティの高いものとなっていることだ。

さて、Pasquaだが、彼は New Lifetimeや Holdsworth絡みで、ディストーションのかかった
Keyboard類は多用していたが、hammond organ経験はどうなのだろう?しかし、本作のよ
うにちゃんとベーシストが控えているという編成なので大きな問題はないのだろう。
本作のコンセプトとして、アンサンブルを大事にしており、hammondもベーシックな環境づ
くりという使われ方が多く、ソロをたっぷりというわけにもいかないが、さすがPasqua、全体
にきっちりとした仕事を見せ、本作を高品質にするのに大いに貢献している。
普段聴いているピアノでも、ある程度想像できるが、hammond organで見せてくれる彼の
感性は、コンテンポラリー系のクールなタッチで、今現在organに私の求めている指向も合う
ということで、こういうプレイを聴くと、一度トリオぐらいの編成でストレートアヘッドに
hammondをプレイする彼を聴いてみたいとも思わせるが..................、まあ、たぶんそんな
ことはないのでしょう。

本作には、オマケに30分強のDVDが付いていますが、これのQualityもなかなかのもんです。

Filmed in Los Angeles in January 2007 at Umbrella Rec. Studio, Pasadena, Ca.
while recording the "Expectation" album.


JAZZ-organ 41 amazonquick link
L. A. Jazz Ensemble

Category: sax (第2期)  

Live in Tokyo / Archie Shepp

Live in Tokyo  Archie Shepp (ts)
  Mickey Tucker (p)
  Buster Williams (b)
  Horace Arnold (ds)

  Recorded June 6, 1978 at Nakano Sun Plaza Hall, Tokyo, Japan
  COCY 80753(Denon)

  1. Caravan
  2. In a Sentimental Mood
                    3. Steam
                    4. Straight Street

Tenor Ballad 追っかけ時代に出会ったお気に入りテナーマンSheppの一曲は、70年代来日時のライブ盤から、おなじみエリントン・ナンバーの
"In a Sentimental Mood"。

60年代の先鋭的な Impulse 時代から Shepp は、時々エリントンのバラード・ナンバーに手を出しては、現在のSheppをイメージさせるような
プレイを見せていた。それは彼自身のルーツを確認していたかのようでもあり、そこから発展的展開を試行していたかのようでもあった。
そして現在、かつて伝統を破壊するかのようなプレイをみせていた Shepp は、今、伝統を再創造するかのようなプレイを見せている。
そんな60年代の生々しいJazzの歴史の影も残す Shepp のテナーには、とても簡単に言葉では、言い表せないような、いろんなものが詰まって
おり、やはり私にとっては、特別な存在と言っていいだろう。Sheppもあと何年現役でいてくれるのだろうか、そんなことを考えると、ちょっと
寂しくなってしまうが、いつまでも演ってもらいたい愛すべきテナーおやじである。
 
               Archie Shepp Group - In a Sentimental Mood | 1978 Warsaw
               

告)本記事については、これを無断コピーして、不正に使用しているサイトが存在します。
                           → http://toppe2.web.fc2.com/Archie_Shepp/Live_In_Tokyo.html

JAZZ-sax 17

Category: sax (第2期)  

Organic-Lee / Lee Konitz & Gary Versace

Organic Lee

Lee Konitz (as)
Gary Versace (Hammond B3 organ)
Recorded January 2006
SCCD 31599 (SteepleChase)
 
録音時80才になろうかという巨匠 Lee Konitz (B1927) と若手オルガン奏者 Gary Versace
のデュオというまことに興味深いフォーマットの本作。
Versaceは、同じアルト・サックスで10代からこのKonitzの指導を受けていたという天才肌
のLoren Stillmanと共演した "Winter Fruits" (別頁あり)もあるので参考まで。

内容は、1曲のみKonitzのオリジナルで、8曲がスタンダード他という全9曲。

Konitz は、過去organ奏者との共演は記憶がない(不確か)のですが、ここにきて、しかもデュ
オという形での録音によく合意したものかと思います。Versaceを他とは違う特別のorganist
と見たということなのでしょうか?

全体としては、Konitzがリードし、それにVersaceが応えていくというような展開が基本とな
っていますが、乾いたトーンで丹念にフレーズを紡いでいく Konitz のアルトには、やはりこ
れだけの年を重ねてきた者しか出し得ない何かを含んでおり、こんな時の表現としてよく使わ
れる単純に渋いというような言葉ではとても表現しきれない深いものがあります。
シンプルなデュオというフォーマットの中で、大先輩であるKonitz の問いかけにデリケート
に応えていくVersace も時に挑戦的な姿勢を見せるなど、表面上の静かなやりとりからは、計
り知れないほどの水面下での激しいやりとりも想像されます。
Duoという言わば隠れ場所のないフォーマットでの巨匠Konitzとの1対1の対話は、若い
Versace にとって、かけがえの無い経験でもあり、得るものも大きなものがあったのではない
だろうか。

JAZZ-sax 16 amazon quick link
Lee Konitz

Category: organ (第2期)  

Kahden miehen Galaxy(Seppo Kantonen & Joonas Riippa)-Jazz 123

前回記事のフインランドのピアニスト Seppo Kantonen(B1963) は、keyboardでの
プレイも多く、そういった場合は、より強い先鋭性が出て、Jazz道楽者としては、目の
離せない存在ですが、彼は、hammond duo "Kahden miehen Galaxy" というユ
ニットで hammond organ もプレイしており、これまた、フリーな展開の中で、興味
深いプレイを見せてくれます。
organ というと、今だに黒っぽい、ファンク、グルーヴ感............といったような固定
観念のイメージが先行してしまい、他楽器と違った特殊なものとして、楽器別分類でも
その他という範疇に入れられてしまうというマイナーな扱いをされることの多い楽器で
すが、このフリーという展開の中でorganをプレイする人も少なく、John Medeski など
が、時折演ってはいますが、やはり人材不足は否めません。
ということで、Kantonenもこういった感性を持ってhammond organをプレイする貴重
な存在ということになるのですが、CDでのリリースもぜひお願いしたいところです。


The 28th international Tampere Jazz Happening at Telakka 30. 10. 2009.
Seppo Kantonen(hammond B3 organ) Joonas Rippa(ds)


JAZZ - organ 40

Category: piano (第3期)  

Tokka / Kantonen-Herrala-Hassinen

Tokka-2.jpg

Seppo Kantonen (p)
Ville Herrala (b)
Mikko Hassinen (ds)
2009 Impala Records (IMPALA 017)

1.Hillcape
2.Hell Boy
3.Tokka
4.8.1.
5.Rumputus
6.Ota-ota
7.Hall of Puritans
8.La Barca

Seppo Kantonen(セッポ・カントネン B1963)は、フィンランドのピアニスト、各種キ
ーボードでの先鋭性に富んだプレイも多く、私的要注目の存在。NAXOSレーベルなどに
もリーダー作を残している。本作は、フィンランドの俊英3人が結集しての意欲作である。

私が初めて彼のピアノに出会ったのは、スウェーデン出身で現在ヘルシンキ在住という
ヴォーカリスト Emma Larssonのアルバム "Irie Butterfles" (Rec.2006)。
その滅多に出会えるとも思えないピアノが非常に気になり、機会があれば是非リーダー
アルバムを、そしてできればトリオぐらいの編成のものを聴いてみたいと思っていたの
ですが、念願叶ってやっと出会うことができたのが今回の本作です。

結論から言えば、Larssonの歌伴から期待していたイメージ、それを裏切らない期待以上
のピアノに、驚きとともに、ある種、一時の達成感を覚えました。
すべては、こういう出会いを求めての旅だったわけですから。

よく北欧系のピアニストに使われる「硬質」そして「透明感」といった形容詞、この
Kantonenのピアノにも、もろに当てはまります。しかしながらこのピアニストに限って
は、その硬質、透明感といった感覚も、他では感じ得ないような尋常でないものがあり、
その2つの形容詞の前にさらに「究極の」といった形容詞を付けてみたくなります。
また、よく「叙情性」といった表現が使われますが、その辺になると、だんだんこのピア
ニストのイメージからは、遊離したものになっていってしまいます。彼のピアノには、情
に流されることなく、冷たいとも思えるが、ブレの無い意志の強さが感じられ、そんなと
ころも惹かれるところでしょうか。
微塵の甘さもない機動性に富んだこのピアノは、温度感の無い青白い炎とともに、終始
緊張感を持続させながらも、あくまでクールにそして激しく燃え上がり、そこに展開され
たJazzは、3者の絡みも緊密で、非常に高密度である。
鋭いキレ味を見せる氷の刃を持ちながらも、その技を完全に感性のコントロール下におい
ているpianist、なかなか出会えない存在です。

JAZZ-piano 27

Category: Gallery > CD Jacket  

Original CD Jacket 4

        G-3.jpg


    )この Original Jacketは、あくまで個人使用目的で作成したものです。
      商用への転用、転載等はご遠慮ください。
      ご理解のほど宜しくお願いいたします。

Gellery-CD Jacket-4

Category: organ (第2期)  

A Tribute to Wes Montgomery / Fabio Zeppetella



Fabio Zeppetella (g)
Emmanuel Bex (org)
Roberto Gatto (ds)
Recorded August 1998 at Stemma Studios - Rome W138.2(PHILOLOGY)
Zeppetella-2.jpg Zeppetella-3.jpg Zeppetella-4.jpg

Fabio Zeppetella(g)をリーダーとするアルバムでは、ありますがEmmanuel Bex(org)を
ターゲットとしての購入。
リーダーのZeppetella(B1961)とGatto(B1958)はイタリア出身、Bex(B1959)がフランス
出身の伊仏混合トリオということだが、あの辺は陸続きでもあり、こういった交流はごく
日常的なことということで、羨ましいところでもあります。
内容は、Wesのトリビュート盤ということで、Wes曲4の他、Wes縁の曲など全9曲。

アルバム名義人となるZeppetellaは、この盤で出会ったのが初めてのギタリスト。
この盤に限ったことなのかもしれないが、リバーブのかかったギターが印象的で、典型的
なコンテンポラリー系の感性と言えそうだ。ただ感性としては、あくまで米国系とは異質
の欧州特有のものを持っているようだ。テクニックもしっかりしたものを持っており、全
曲鮮やかに、そしてそつなくこなしているが、本盤を聴く限りにおいては、特別強い独自
性というものは、感じられず、特にギター界は、裾野が広く、時に無名でもとんでもない
強者がゴロゴロいるという世界、生半可な個性では、苦労するであろう。
技術面、センスともにいいものは感じられるギタリストだけに、今後の奮起に期待したい
ところです。
本作には、かつて私がWes曲でも非常に好きだった "4 on 6" が入っており、Wesのドライ
ヴ感に溢れたプレイと比べてしまうと、ちょっと物足りなく感じてしまいますが、全く違う
感性とスタイルの持ち主、これはこれ、あえて比べる必要もないでしょう。


さて、本盤購入のターゲットとなったBexですが、高い能力を持ったorganistとして私は評
価してるのですが、たぶんに一発屋的傾向があり、おもしろいアルバム、おもしろくないア
ルバムが、顕著に表れるという傾向があります。
本作の印象は、ちょっと微妙なところです。購入は今世紀に入り、まもない頃だったと思い
ますが、その最初の出会いの微妙な感じが後を引き、時々引っ張り出して聴いてはいました
が、のめり込めるようなものを感じず、Zeppetellaの足を引っ張ってしまっているとも思え
る印象を持ったものでした。
Bexのオルガンの音に、あたかも通常のキーボードを使ったようなチープ感とともに、Bex
のソロに入ると微妙に調子がズレるようなヘンな感覚があり、その辺が遠ざけていた原因で
しょうか。もちろんジャケット写真を見れば、ちゃんとhammondが写ってるし、よく聴け
ば別にズレた音を出しているわけでもなく、それなりのプレイはしてるし、左手のベースラ
インなどでは、Bexらしい粘りのあるラインも刻んでいるのですが、自分の感性が受取る感
覚では、微妙にBex本来のものではないのです。非常に個性的な独自の音とスタイルを持って
いるだけに、共演するプレイヤーとの相性というのもあるのでしょう。Bexは、相手に合わせ
るタイプではなく、あくまで自分のスタイルを通してしまうタイプなので、比較的素直、ノー
マルな感性のZeppetellaに対して違和感を感じる原因となっているのかもしれません。
長年のBexファンとしては、彼の最も高みに達した時を記憶しているだけに、やはり一発屋
Bexの一発にならなかった盤という位置づけになってしまうのでしょうか。でもビミョーな
ところです。

Emmanuel Bex に関しては、下記別頁もありますので、ご参考まで。
1.3 Bex
2.At Duc Des Lombards / Christian Escoude
3.Open Gate
4.Jazz(z)


Ven. 08. 05. 2009 il moro-Gatto, Bex, Zeppetella
Fabio Zeppetella(g) Emmanuel Bex(org) Roberto Gatto(ds)
guest: Daniele Scannapieco (ts)


JAZZ-organ 39 amazon quick link
Fzbio Zeppetella

1
3
6
7
9
11
12
14
15
16
19
21
22
24
25
27
28
30
> < 11