前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 10 2010

Category: sax (第2期)  

Yun Kan12345 / Fredrik Ljungkvist

Yun Kan12345

Fredrik Ljungkvist (ts, as, bs, clarinet)
Klas Nevrin (p, zither)
Mattias Welin (b)
Jon Falt (ds)
Per-Ake Holmlander (tuba)
Recorded December 2003 CAP21690(CAPRICE)
 
Fredrik Ljungkvist(フレデリック・ユンクヴィスト B1969)は、スウェーデン出身。
彼の名前が知られるようになったのは、ノルウェーとスウェーデンの合同クインテット
"Atomic" のフロントとしての活動であろうか。

内容は、1曲のみKlas Nevrin(P)との共作がある以外は、全て彼の手による全10曲。
本作は、以前からYun Kan 3として活動してきたメンバーにKlas Nevrin(p)と
Per-Ake Holmlander (tuba)が加わったクインテットとなっている。

一聴してまず感ずるのは、いずれも複雑なコンポーズでよく練り込まれた楽曲だが、一方で
十分に自由度を持たせた展開も含ませ、クールで整然とした中にも無秩序が巧みに配置され、
それらが実によくバランスされており、彼の並々ならぬ能力を感じることができる。
それは、彼の楽器の使い方にも表れており、4種の楽器を適材適所で使い分け、さらに多様
な感性により実にバランスのとれた一枚のアルバムとしていることだ。
全くタイプは違うが、多種楽器を使い分けるRoland Kirkを思い出した。
いずれもかなりひねりの効いた楽曲とそのアレンジながら、難解さを感じさせず、さらりと
演ってしまうあたり、そしてフリーでもなくストレートアヘッドでもないというあたりが彼
の持ち味ということであろうか。
このブログでも既に紹介している同じスウェーデンのJonas Kullhammar(ts)と比べると、一
回り近く上の世代ということになり、彼の全ての盤をまだ聴けていないという現段階ではあり
ますが、Kullhammarのやんちゃでワイルドな奔放性に対し、内に凶暴性を秘めたクールな
知能犯(例えが悪くてスイマセン)といったところであろうか。なかなか一筋縄ではいかない
奴だ。

Jon Faltのシャープなドラミングも、このアルバムを魅力的なものとしている要因であろう。


Mikko Innanen & Innkvisitio - Attac
Mikko Innanen(as) Fredrik Ljungkvist(ts) Seppo Kantonen(key) Joonas Riippa(ds)
Helsinki, May 23 2007
最後にちょっとだけ出てくるSeppo Kantonen(key)は、要注目!


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Fredrik Ljungkvist

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Category: vocal  

My Ideal / Anna Callahan

My Ideal-1 My Ideal-2

Anna Callahan (voc, tp)
Karen Hammack (p)
Richard Shaw (b)
Jamey Tate (ds)
Barry Zweig (g)
Recorded 2002 (Angharad)

1.My Ideal
2.I've Never Been in Love Before
3.I Knew
4.Say It Isn't So
5.When Snow Falls
6.The Moon Looks Down and Laughs
7.O Woe Is Me
8.Triste
9.So Long Ago
10.My Romance
11.Adieu

Anna Callahanは、女性では非常に珍しいヴォーカリスト兼トランペッター、そして彼女の
HPによると現在は、エンジニアとしての職がメインとなっているらしい。多才な人である。

この盤と出会ったのは6~7年前だったろうか。
ヴォーカルの場合は、インストもの以上に最初の出会いの印象がキメ手になる場合が多い。
そして以外とそのポイントとなるのが唱い手のクセであったりということが多々ある。
このCallahan嬢の場合も、その声質とともに、その声質に実にマッチした舌足らず感が
たまに顔を出し、それがこの唱い手の大きな武器でもあり魅力ともなっている。
最も本人は、それを意識してやってるわけでもなく、持って生まれた才能ということで
これはもう天に感謝しなければいかんだろう。
ヴォーカルとトランペットということで、すぐChet Bakerを思い浮かべるが、他作も含め
彼女のとりあげている曲を見ると、Chet縁の曲も多く、彼女もChetをアイドルとしていた
であろうこともうかがえる。
唄は、うまいというよりなかなかの高レベルだ、ヴォーカルがメインと考えればトランペット
の力量も十分だろう。バラード良し、ミディアム良し、まさに捨て曲なしの本盤である。
エンジニアとしての仕事で忙しいようだが、新しいアルバムもぜひ聴いてみたいと思わせる
ヴォーカリストだ。新作の方も頼むよ!

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Anna Callahan


Category: oldies  

"I Got a Mind to Give Up Living" / The Paul Butterfield Blues Band

少年時代、Bluesにのめり込むきっかけとなったのは、皮肉にもホワイト・ブルースだった。
いきなり、黒人ブルース・マンとならなかったのも、外から見て、ある意味、その魅力をう
まく掴んでいたのが、ホワイト・ブルースだったということなのかもしれない。
アルバム "East West/Paul Butterfield Blues Band" 中の1曲、"I Got a Mind to Give
Up Living
" である。
Butterfieldの投げやりぎみに、吐き捨てるようにシャウトするvocal、ラフでダーティーな
Bloomfieldのギター、ワルそうなイメージのジャケット写真.....................全てが魅力的に
思えた少年時代だった。
ダーティー、ワルといった中にも、ある種の美があることを見出したのは、この頃であった
ろうか。
それにしても、この "I Got a Mind to Give Up Living" 、日本語題名が "絶望の人生" 、これ
で一つの道が拓けていったのだから皮肉な話だ。

しかし、Blues好きの少年は、学校では孤独だった。当然だろう、Bluesの好きな少年なんて
いるわけがない。共有できる関心事を持つこと、特に子供にとっては、それが幸せなのかも。


The Paul Butterfield Blues Band - I Got A Mind To Give Up Living,
from the album East-West (1966)


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Paul Betterfield

Category: oldies  

oldies 編プロローグ

本来ならこのカテゴリー "oldies" の最初の記事としなければならないものでしたが、なんと
なく始めてしまった後で、やはり説明が必要であることに気づき、順序が逆になってしまい
ましたが記事としてUPしておきます。

自分の音楽史を振り返った場合、特にその初期段階において、何かの節目、きっかけとなった
ような意味ある、あるいは重要なアルバムやら曲をカテゴリー "oldies" として、紹介してい
ますが、これはこのブログのサブタイトルにもある「感性の変遷の歴史」を説明する上で必要
不可欠、そして後ろを振り返ってみることも、先に進むには必要と考えた結果です。
これらは、あくまで私の中では、既に過去に通り過ぎてきたものであって、今現在、懐かしい
ものではあっても、もはや夢中になれる音ではないのかもしれません。
しかしながら、今現在があるのも、これら通り過ぎてきた音達との出会いがあったればこそと
いうことで、それぞれに重い意味を持っているものばかりです。日々、かつて出会ったことの
ない音を追い続け、それらによる感化、影響から自分の感性も変わってきましたが、それらの
かつて出会った音は、今再び夢中になれないまでも、懐かしい音として、生涯忘れないであろ
う音達ばかりです。
このカテゴリー "oldies" ではそんなかつて出会った音達を紹介していきます。

また、当ブログで既にカテゴライズされ紹介中のJazzを中心としたものは、ほぼ90年代以降
のものが中心となっておりますが、本カテゴリーでは、Jazz突入期以前のJazz以外のものの
ほか、Jazz突入初期段階のものなども含めて、本来は、50~60年代のポップスという使われ
方をする"oldies"ですが、勝手な私的解釈にて広範囲のカテゴリー "oldies" として紹介して
いきたいと思います。

oldies 2

Category: piano (第3期)  

First Light / Frank Harrison

First Light-1 First Light-2

Frank Harrison (p)
Aidan O'Donnell (b)
Stephen Keogh (ds)
Recorded November 2005 at Artesuono, Udine, Italy by Stefano Amerio.
SRCD 15-2 (BASHO RECORDS)

イギリス、オックスフォードをホーム・グラウンドとする若手ピアニストによる2006
年作。Harrison曲5、スタンダード曲4の全9曲という内容。
レーベルのBasho Recordsと言えばこのブログでも記事歴のある同じ英国の
"Gwilym Simcock" (別頁あり)あたりを思い浮かべてしまうが、Harrisonのピアノも
一聴したところSimcock同様、原点は Keith あたりにあることを思わせるピアノである。
特に多くの欧州系若手ピアニストに感じる Keith あるいは Evans の影、それだけこの
2人が大きな存在であったことの証でもあるのだが、それでもあまりの多さに、またか
の思いがしてしまう。今まで出会ったことのない音に出会いたいという思いで、開拓中
のJazz道楽者としては、大概はこれでだいぶ戦闘意欲をそがれてしまうのだが、
Harrisonのピアノには、私を振り向かせるだけの何かがあるようだ。

T1のSebesky曲 "You Can't Go Home Again" の音数を絞り凝縮した一音々々による
端正な表現は、このピアニストが、ある意味、自身のあるべき方向を示した一曲でも
あるのではないだろうか。冒頭にこれを持って来たことにも、その辺が表れているよう
に思える。
ただし、全体通して聴いての印象では、奇麗におさめようというような意識が働くのか、
結果として、おとなしくまとまってしまっているとも思えるのは惜しい。いくらBallad
といえども、過程では、攻めの姿勢を持って臨まなければ、好結果は期待できない。

まだまだ、これから独自のものが形成されていくという段階ではあると思うが、年齢的
には、もっとガンガン攻めて、自分の色を出すプレイを今しなければ、5年後、10年後
の彼をイメージできないのだ。一音を大事にするという、すばらしい才能を既に持って
いる彼に必要なのは、攻める姿勢であり、過程こそが最も大事であることに気づいて
ほしいと思うのだ。


First Light - Frank Harrison Trio


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Frank Harrison

Category: guitar (第2期)  

LastExit Sonny Sharrock, Bochum 1988

前回記事のギタリストNoel Akchoteのアルバムは、彼の敬愛するSonny Sharrock(B1940
~1992)をテーマとするものでしたが、今回は、その補足資料としてSharrockを取り上げて
みます。
Sharrockについては、以前、第一期ギター期といってもいい時期にアルバムも所有しており
そこそこ聴いては、おりましたが、90年代にLPを中心として音源の大処分を決行したことが
あり、彼のアルバムは、その時、全て処分してしまったようです。
今、考えればやらんでいいことをやってしまったと後悔することしきりでありますが、後の
祭りです。現在、巷で高値で取引されているような盤がゴロゴロありましたから買取業者も
さぞ満足したことでしょう。

彼のプレイスタイルである、あの破壊的芸風が出てきたのは、サン・ラとの出会いがきっか
けとなっているようだ。信じられないが、バークリーに在籍していた頃は、至極真っ当なビ
バップをやっていたらしい。
そんな彼であるが、60年代後半から70年代前半にかけ、ハービー・マンのバンドに在籍して
おり、当時のアルバムは私も所有歴がありますが、ハービー・マンのバンドの真っ当なサウン
ドの中で非常に違和感のある感性の持ち主であったことを記憶している。


破壊的芸風が彼の持ち味ということで、真っ当なJazzファンからは、お叱りを受けそうな
映像ですがが、悪しからず。
LastExit Sonny Sharrock, Bochum 1988


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Sonny Sharrock

Category: guitar (第2期)  

Sonny ? / Noel Akchote

Sonny 2

Noel Akchote (guitars)
Recorded at Chris Janka, Vienna, Austria
May 23rd, June 31st and July 3rd, 2003  910 108-2 (Winter & Winter)

Noel Akchote (ノエル・アクショテ B1968)は、フランスのギタリスト。これまでにも、
このブログで取り上げてきた同じフランスのギタリストMarc DucretやClaude Barthelemy
などと比べると50年代生まれの彼らより一回りほど若い世代ということになる。
またAkchote は、先鋭性という点においても彼らに負けない程の過激なものを持っている。
それにしても、アートな土地柄ということなのであろうか、フランスは、アートなギタリスト
がよく育つ国である。

さて、本作は、Akchoteが敬愛するSonny Sharrockに捧げる形になっており、内容も
Sharrockの曲がほとんどを占めており、その他、自作曲、ダニエル・ユメール曲、
ドノバン曲、スタンダードなどで全19曲となっている。

本作では、これまで彼がよく見せてきたノイジーなインプロなど、一般的な意味でいう
ところの過激な部分は、あまりなく、全編に渡り、ギター一本で淡々とソロをとると
いった姿勢で貫かれており、ギタリスト Akchote を知るには格好のアルバムかもしれない。
彼のジャンルを選ばない姿勢は、全編に出ており、垣根と垣根の間を飛び越えて、そして
ポップとアヴァンギャルドの間を自由に行き来する、フレキシブルな彼の感性とともに彼の
強い意志が感じられる作品だと思う。

同レーベルのMarc Ducrtのアルバムなどでも感じていたが、このWinter & Winterという
レーベルのアートワークは、その丁寧なモノづくりの姿勢が表れており気持ちがよい。
ダウンロードでは、味わえない、こんな魅力的なCDのアートワークが増えれば、CDの
価値観も変わるかもしれない。


Noel Akchote & Tonio Marinescu | Paris 28 nobembre 2008


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Noel Akchote

Category: guitar (第2期)  

Mordy Ferber Live at the Blue Note 2008

Mordy Ferber




  Mordy Ferber (g)
  Donny McCaslin (ts)
  Essiet Essiet (b)
  Ian Froman (ds)
 
 前回記事のDonny McCaslin(ts)が、イスラエル出身
 のギタリスト Mordy Ferber のトリオにゲスト参加
 する形でのBlue NoteにおけるLive。
 静かなスタートから、ディストーションも加え、しだ
 いにヒートしていく、ソリッド・ギターを愛用する
 Ferber のプレイが、なかなかの見物。


Mordy Ferber Live at the Blue Note 2008


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Mordy Ferber

Category: sax (第2期)  

In Pursuit / Donny McCaslin

In Pursuit

  Donny McCaslin (ts, fl, alto fl)
  David Binney (as)
  Ben Monder (g)
  Scott Colley (b)
  Antonio Sanchez (ds)
  Pernell Saturnino (perc)
  Recorded 2007?
  SSC 1169 (Sunnyside Records)
 

私がDonny McCaslin(B1966)と初めて出会ったのは、Gary Versace(org)のアルバム
"Outside In"(Rec.2007)、都会の空気感漂うクールでモーダルなプレイで要注意という
ような印象を抱いていた。
全9曲がMcCaslinのオリジナル、プロデューサーがDavid Binneyとなっている。

まず、若手から中堅という時代感覚も鋭敏な最も勢いのある世代の、あくまで甘さ控えめ
のきりっとした今日的サウンドに爽快感すら感じる。
McCaslinにとってDavid Binneyという同世代の同じsaxプレイヤーの参加は、リーダー
として大きな発奮材料となったようで、あたかも主役のように前に出て来るBinneyに対し、
総じてクールな展開ながらも、内に秘めた熱いエモーションをもって大いに攻めるプレイを
見せてくれる。わずかに線が細いというような印象も持っていたが、それは彼の持つデリカ
シーの表れであり、しっかりしたテクニックと何よりも評価されるべきは、このテナー奏者
の持つ独自性であろう。私が最もこだわる点でもあり、好みの分かれるところであるかもし
れない。

Colley - Sanchezのコンビにpercが加わり、多少のエキゾチック・テイストのリズムを熱源
に、Monder(g)により巧みにコントロールされた空間で展開される音世界は、今を感じる。
Monderの参加は、私のこの盤の購入に大きく貢献しているのだが、演奏面でもその献身的
プレイにより貢献度大である。


Donny McCaslin Trio Live at Moviemento Linz 2009
Donny McCaslin(ts), Scott Colley(b), Antonio Sanchez(ds)


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Donny McCaslin

Category: vocal  

Jazz Pictures / Rita Reys

Jazz Pictures

 
 
  Rita Reys (voc)
  Pim Jacobs(p)
  Wim Oberham (g)
  Ruud Jacobs (b)
  Kenny Clarke (ds)
  Recorded Oct. 1961 (Philips)

1.I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter
2.Autumn Leaves
3.Cherokee
4.Poor Butterfly
5.Can't We Be Friends
6.I Get a Kick Out of You
7.I Remember Clifford
8.Tangerine
9.Speak Low
10.What's New

私がvocalにちょいちょい手を出し始めたのは2000年頃からだったろうか。
それ以前は、例外を除き、ほとんど聴かなかった。その例外のうちの一枚が本作である。
出会ったその日から、お気に入りとなった、まさに相性抜群の盤だった。
とにかく理屈抜きに、スウィングして楽しめる、それが理由だ。そういう意味では、
Jazz聴き初めのころ、その楽しさを教えてもらった一枚と言えるのかもしれない。
このスウィング感の原動力となっているのが、Kenny Clarkeのドラムス。全編に渡り
そのブラッシュ・ワークが冴え渡っており、それを聴いているだけでも、楽しめてしまう
というほど、彼の存在が大きく作用した一枚でもある。
冒頭の "I'm Gonna Sit Right Down and Write Myself a Letter" からRitaのパンチの
効いたヴォーカルが快調に飛ばし、まさに捨て曲なしの本作だが、白眉は何と言っても
T8 "Tangerine" 。Clarkeの畳み掛けるように煽り立てるブラッシュ・ワークにのって
Jacobs(p)のシングル・トーンが冴え渡り、Ritaのヴォーカルもノリにノル、という展開は、
楽しいJazzの見本みたいなものだ。シリアスな現代感覚溢れるJazzもいいが、Jazzと
出会った頃の原点は忘れないでいたいとも思っている。


Autumn Leaves / Rita Reys


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Rita Reys

Category: Other Instrument  

Fitting Room / Vincent Courtois

Fitting Room-1

Vincent Courtois (cello)
Marc Ducret (6 & 12 string guitars)
Dominique Pifarely (violin)
Recorded December 2000  ENJ-9411 2(enja)

FR-2.jpg FR-3.jpg FR-4.jpg

何やら怪しい雰囲気になってしまいましたが........................。
Vincent Courtois(ヴィンセント・クルトワ B1968)は、フランスのチェロ奏者。
Marc Ducret(g)の参加も魅力となり購入となった一枚。
内容は、Courtois曲6、Courtois-Ducret曲1、Courtois-Ducret-Pifarely曲1、
Ducret曲1の全9曲。

まず、このアートなジャケットに惹かれる。作品の解説は一切なし、中には、ご婦人用
Fitting Room内の様子を克明に写したモノクロ写真のリーフレットが入っているだけと
いう代物。なぜこのタイトルなの? そして美的センス溢れたモノクロ写真だが、何か怪
しさが漂うという、まず、このジャケットを抱え込んでのトータルな演出がいい。
何か、やらかしてくれそうな期待感を持たせてくれること、これはお金を出して買って
くれた人に対するサービスとしては、当然のことなのだが、最近のCDは、ジャケットを
含めたトータルな魅力に欠けるものが多い。こんなところにもCD離れの一因が、少しだ
けあるのだろう。

さて弦楽三重奏とも言えるフォーマットの本作である。
Jazzに形を決めつけて臨むなら、拒否されてしまうような音楽であろう。しかし、まっ
さらになって臨むならば、それなりに応えてくれる音楽、なかなかの曲者のようだ。
ある程度の決めごとは、あるにせよ、基本的に3者のimprovisationによって展開されて
いるようである。
3者の絡みは、対等であり、互いの仕掛けに触発され、新たな展開が生まれるという中で、
その役割分担も3者の瞬時の判断によりめまぐるしく変わるという展開は、弦楽器による
3重奏という外見的には、表面温度が低く、静寂な中にも緊張感を伴った激しいやりとり
が見えてくる。
暗闇から次々と出ては消えていく音塊は、残光を残しながらも時に淡く、時に鮮烈な
限りなく無彩色に近い光を放ち迫って来る。
この展開で単に音楽として成立たせるばかりでなく、極めてハイ・クォリテイなものと
して、成立たせている彼らは、相当なハイ・クォリティに違いない。

Marc Ducretに関しては、下記別頁もありますので参考まで。
1.Liberte Surveillee / Daniel Humair
2.My Man in Sydney / Bobby Previte's Latin for Travelers
3.In the Grass / Marc Ducret & Bobby Previte
4.Live / Marc Ducret Trio
5.Marc Ducret ArteScienza 2009

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Vincent Courtois(cello) & Franck Vigroux(electronics) 2010


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Vincent Courtois

Category: organ (第2期)  

Outhipped / Barbara Dennerlein



1. Outhipped
2. Frog Dance
3. Odd Blues
4. Bloody Mary
5. Sweet Poison
6. Black and White
7. Mabuse
8. Strange Passion
9. Farewell to Old Friend
10. Satisfaction
11. In the Mud
12. Jammin'

Barbara Dennerlein(org)
Don Alias(perc) Ray Anderson(trb, tuba) Darren Barrett(tp) James Genus(bs)
Craig Handy(ts, bs) Antonio Hart(ss, as) Steve Nelson(marimba, vib)
Alex Sipiagin(fh) Steve Slaggle (fl) Mitch Watkins(g) Jeff 'Tain' Watts(ds)
Ada Dyer & Andre Smith(voc. on track 11)
Recorded and Mixed at Avatar Studio, NYC in February 1999

Verb 3作目となる最終作。前レーベル enja での最終作 "That's Me"(別頁あり) あたりから
彼女が考えてきたサウンドがほぼ完成されてきた感があり、一つの節目とも言える作品。
他の多くのOrganistが、左手でベースラインを刻むのに対し、フットペダルの使用が彼女の
スタイルとなっています。それがために彼女の初期のアルバムでは、ベースラインに粘りが
なく単調な印象を受けましたが、この頃になるとその辺もだいぶ改善の跡が見られます。
反面、ベースラインから解放された左手から生み出されるコードワークは、厚みとスケール
感を生み、他のPlayerには見られない彼女独特のOrgan Soundを創り出し、今の空気感を
漂わせた、クールでスタイリッシュなサウンドは、唯一無二のものと言えるでしょう。
T5「Sweet Poison」における孤独な都会の哀愁をイメージさせるような感性と漆黒の夜空
に星をちりばめていくかのようなスケール感のある華麗なコードワークは、彼女独自の世界
と言っていいでしょう。この彼女によって創られた独自のOrgan Worldは、もっと評価され
てしかるべきでしょう。
これだけのメンバーをきっちりまとめ上げる彼女は一オルガンプレイヤーだけではない才能
も感じさせてくれる。

才能に恵まれ努力家でもある彼女は、デビュー以来、一作ごとに確実にステップアップして
きていたという印象を持っていましたが、Verve以降自身のBEBABレーベルからの
"Love Letters"(別頁あり)を境に、以前のような輝きが薄れてきたように思えるのは、ちょっ
と心配なところです。

彼女関係のアルバムは、下記別頁もありますので参考まで。
1.Junkanoo / Barbara Dennerlein
2.Feelin' Dunk / Peter Autschbach Project




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Barbara Dennerlein


Category: piano (第3期)  

Max Klezmer Band

Max Kowalski (b)
Michael jones (violin, voc)
Stefan Orins (p)
Dominik Strychalski (fl)
Kuba Rutkowski (ds)

前回記事のStefan Orins(p)の補足です。
2~3年前に、同じピアニストのMichel Biscegliaと合同でのコンサートを開くなどの
情報は得ていましたが、現在のStefan Orinsのリーダーとしての活動状況に関しては、
時折、コンサートを開くなどの情報はあるものの、活動、アルバムリリースなどの詳
しい情報はありません。
しかしながら、自身のリーダー活動とは別に、Max Kowalski(b)をリーダーとする
Max Klezmer Bandの一員として活動もしているようです。
このグループは、ユニークな楽器編成で、詳しい内容は、わかりませんが、ある種の
民族音楽的匂いも漂い、独特のサウンドが、なかなか魅力的です。


Max Klezmer Band - Kazimierz 2010



JAZZ-piano 25

Category: piano (第3期)  

Bonheur Temporaire / Stefan Orins Trio

Stefan Orins

Stefan Orins (p)
Christophe Hache (b)
Peter Orins (ds)
Recorded January 30 & February 1, 2006  CID1601(CIRCUM)

フランスマイナーレーベルからのデビュー・アルバム "Natt Resa" に続くOrins2作目。
Stefan Orins はスウェーデン血筋のフランスにて活動のpianist、Peterは弟。

曲目内容は、全てフランス語によるクレジットで、調べるのが手間になってしまうので
雰囲気での推測ですが、全て彼のオリジナルと思われる全12曲です。

スウェーデン血筋ということで、根底に北欧特有のCoolな耽美派としてのロマンティシズム
を有しながらも、多様な音楽の要素を含み緩急あるハードでダイナミックなプレイで自由に
展開させていくのが彼のスタイルのようだ。
欧州に多い一般的な耽美派の美メロというタイプではなく、そこにはダーク、硬質、ドライ
といったような空気が絶えず漂う。

デリカシーに富んだクールな装いでありながらも、内に熱いエモーションを秘めたOrinsの
pianoは、私が求める方向性と一致する部分も多いということで、非常に魅力を感じるし、
またその高いqualityも感じることができるのだが、3者のトータルなサウンドになるとその
qualityを素直に実感できなくなってしまう。
デリカシーなピアノに何か邪魔が入ったような感覚とともにしっくりしないものを感じる
のは私だけであろうか?
推測の話ではあるが、dsの弟は、けっしてヘタなdsではないのだが、まだ若く経験不足なの
であろう。その辺の差がデリケートさが要求されるここぞの部分で出ているように思えてなら
ない。
dsによっては、大きく羽ばたける可能性を感じてしまうのは、残念なところである。

JAZZ-piano 24
Stefan Orins

1
3
5
7
8
10
11
13
15
17
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