前向きに Jazz!

日々進化し続けるJazzとともに歩んできた終わりのない旅

Sort by 02 2010

Category: vocal  

Sinne Eeg

Sinne Eeg


  01. How Deep Is the Ocean
  02. Night Has a Thousand Eyes
  03. You Don't Know What Love Is
  04. Everybody's Song But My Own
  05. Comes Love
  06. Silence
  07. Month of May
  08. Close Your Eyes

Sinne Eeg (voc)
Martin Schack (p)
Kasper Vadsholt (b)
Jukkis Uotila (ds)
Recorded 2003 COPECD 072(cope records)

デンマーク生まれの彼女のデビュー作。
コンテンポラリーなテイストをちょっぴり漂わせながらも、基本はオーソドックスな
ジャズという本盤の内容です。
ハスキーぎみの声でスキャットでの表現もなかなか惹き付けるものを持っており、
T1「How Deep is the Ocean」では、その魅力的なスキャットを存分に聴かせてくれます。
哀愁漂う彼女のoriginal T6「Silence」も好みです。

私の全く個人的な好みですが、もう少しコンテンポラリーなテイストを持ったpianoであれ
ば、彼女のそんな部分をもう少し引き出せてもっと魅力的なアルバムになったかも....。
まあ、これでも十分魅力的なアルバムなんだけれどもねえ。
コンテンポラリーなテイストも度が過ぎると、味気ないVocalになるし全ては塩梅の問題とい
うことでしょうか。

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Sinne Eeg

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Category: piano (第3期)  

Blues Vignette / Gwilym Simcock

Gwilym Simcock

Disc 1) Gwilym Simcock - Solo / Duo
Gwilym Simcock (p)
Cara Berridge (cello)
Disc 2) Gwilym Simcock Trio
Gwilym Simcock (p)
Yuri Goloubev (b)
James Maddren (ds)
Recorded 2009 SRCD 32-2(Basho)

彼の形容詞によく天才ということばが使われているのは、このまわりの評判をあまり気に
しない私の耳にも入っていた。
そこで、百聞は一聴にしかずということで、まずは聴いてみようというのが購入きっかけ
でした。きっかけは、いつもたわいもないことから、そんな先に大きな出会いが待っている
かもしれないという淡い期待とともにはじまる。

基本的なことだが、まず音がいい。pianoを知りつくしているからこその音だ。細部まで
きちっとキメてくるテクニックは、アップテンポでも、鋭く切り込んでくる速いpassage
でも余裕を感じるぐらいだ。全体的に音の選択には、非常にセンスを感じるものがあり、
その新鮮なフレーズは、彼独自の語法を持ちつつあるということでもありましょう。
Disc 2 t4「Black Coffee」の新鮮な解釈、そしてDisc 2 t7「Cry Me a River」などの
Balladでは、甘くなり過ぎず、きりっと辛口に締め、硬質で透明感ある音のイメージと
相まって、この俗っぽさのある曲を気品あるBalladに仕立て上げている。
このきっちりとした、たたずまいは、同じ英国の大先輩 John Taylorに通じるものがあるし、
明らかにKeithの匂いのする部分もあるなど、その辺は多くの欧州若手pianistと共通する部分
もあるようで、彼の出発点がその辺にあったこともうかがえる。

とまあ、いいことばかり並べてしまったが不満がないわけではない。
私のちょっとしたイメージなのだが、この寸分の狂いもなく細部まできちっと、理詰めで
音を並べてくるようなプレイと「清く正しく美しく」というような美のあり方に私の感性が
ちょっぴりNOのサインを出してしまうのも事実だ。
おそらく、これまで順風満帆できたであろう彼のpiano人生、まだ若い彼は、これからいろ
んな経験を経て、自由な心の表現を真に体得した時に、とてつもないpianistになる可能性が
ある、そう思わせるpianistだ。

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Gwilym Simcock

Category: piano (第3期)  

Between Spaces / Jalazz

Jalazz-2.jpg

Stefan Windmer (as,ts)
Fabian Mueller (p)
Dusan Prusak (b)
Jan Geiger (ds)
Recorded Radio DRS Studio Zurich, on June 8, 9th 2007
JZ080327-02(ALTRISUONI)

FM TrioでおなじみのFabian Mueller(p)参加の2003年結成スイスのカルテット。
FM Trioでの彼のpianoをよく知っている私は、別編成での彼を知りたかったというのが
購入のきっかけでしたが、個々の能力は非常に高く、爆発的エネルギーを秘めた、高い
ポテンシャルを持ったグループとの印象を受けた。

主にasのStefanは、よく唱い、切なくも激しく盛り上げていくそのプレイは、このグループの
大きな魅力ともなっている。
FabianのpianoもStefanの激情的プレイに応じるかのように、ソロにバッキングに熱く応酬
するが、その流れに流されることなく、抑制の効いたプレイで全体をコントロールできるのが
また彼のpianoの魅力でもあろう。
FM Trioでの彼とは、またひと味違った。多様なスタイル、要素の詰まった音楽により、
今日的感覚にあふれた、非凡なpianist との印象をさらに強めた。

グループ全員まだ若く、今後が楽しみな彼らだが、彼らの2作目は、Live盤として2009年、
タイトル「TVOJ TIEN」として同じALTRISUONIレーベルよりリリースされている。

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FM Trio

Category: vocal  

What Love is / Erin Boheme

Erin Boheme-2

Erin Boheme (voc)
Taylor Eigsti (p) David Foster (p) Mike Melvoin (p) Billy Childs (p)
Larry Koonse (g) George Dearing (g)
Christian Scott (tp)
Tom Scott (sax)
Brian Bromberg(b) Kevin Axt(b) Chuck Berghofer(b) Harish Raghavan(b)
Gregg Field(ds) Vinnie Colaiuta(ds) Aaron McClendon(ds) Joe LaBarbera(ds)

Recorded 2006 (Concord)

01. Someone to Love
02. One Night with Frank
03. Let’s Make the Most of a Beautiful Thing
04. What Love Is
05. Teach Me Tonight
06. Make You Happy
07. Give Me One Reason
08. Anything
09. Let’s Do It
10. I Love Being Here with You
11. Don’t Be Something you Ain’t
12. I See Your Face Before Me
13. Change the World

録音時、18才という若さながら、思い切りの良い大胆さと微細なニュアンスまで伝えきるナイーブな表現力、そして18才の初々しさと多少の汚れ感をも
漂わせた大人の表現力とを兼備した彼女の唄の広いレンジと感情注入力には驚かされる。

現代的でPOPな雰囲気を漂わせながらも、深いところでは伝統的な濃いJazzのspiritも感じさせる彼女は、シナトラ好きの少女であったらしい。

このアルバムリリースから、すでに4年ほど経過しているが、次作の録音情報もなく、大きな可能性を秘めた彼女は、これからどんな道を歩もうとしている
のであろうか。

                  

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Erin Boheme

Category: organ (第2期)  

Views / Jesse Van Ruller

  Jesse Van Ruller (g)
  Seamus Blake (ts)
  Sam Yahel (org)
  Bill Stewart (ds)

  Recorded October 19, 2005
  Criss Cross 1273 (2006)

  1. Silk Rush
  2. Super Dry
  3. Holistic
  4. Sway
                      5. Amsterdam
                      6. Gladiator Glamour
                      7. Team Jam
                      8. Strung Out

organist Sam Yahel目的で購入の一枚ではあるが、このメンツにひかれた一枚でもあった。
organ好きの私は、Yahelのアルバムは全て聴いてきたし、pianoではあったが生でも聴いている。が、いまだに彼のほんとうの姿が見えてこない。
自分の感性が反応するものを持った数少ないorganistの一人であるだけに、どうもその辺に不満を感じてしまうようだ。
最も当の本人は、最近piano trioのアルバムを出すなど、organistとしての意識は薄いのかもしれない。

本作は、いろんな顔を見せる彼ではあるが、ある意味彼の向かう先が、この延長戦上にあってほしいという私の願いでもある。
伝統を踏まえつつ、常に前を向いた先進性を有した、その辺のバランス感覚がちょうどフィットした、こういったメンバーの中でこそ、一番輝きを放って
いるように思えるのだ。
小細工なし、直球勝負の現代感覚あふれたリアルタイムのJazzがある。


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  同一メンバーによる前作「Circles」も、同様に好内容。


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Jesse Van Ruller
Sam Yahel

Category: piano (第3期)  

Rosslyn / John Taylor



John Taylor (p)
Marc Johnson (b)
Joey Baron (ds)
Recorded April 2002 Rainbow Studio, Oslo

終始、硬質で冷たいほどの質感を持つPianoで貫かれている。
理知的であり、整理された空間の広がりを感じさせるこのpianoは、俗界を超越した
格調高ささえ漂わせ、3者のからみも有機的、流動的に実にスリリングだ。

冷徹なまでに、一切の余分なものを排除するかのように極限まで整理された美意識は、
我々のこの彼のpianoを表現しようとすることばさえ寄せ付けないかのようである。

確か、彼は40年代初め頃の生まれだと記憶しているが、録音時は、丁度還暦ぐらい
ということになる。pianoのキレの良さも相変わらずだが、何よりも前向きな音造りの
姿勢を維持してるのには頭が下がる。いい仕事してます!

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John Taylor

Category: organ (第2期)  

Junkanoo / Barbara Dennerlein



Barbara Dennerlein (org, p)
Don Alias (perc)
Randy Brecker (tp, flh)
Dennis Chambers (ds)
Frank Colon (perc)
Howard Johnson (bs, tub)
Frank Lacy (tb)
Joe Locke (vib)
David Murray (ts, bc)
Lonnie Plaxico (bs)
David Sanchez (ts, ss)
Mitch Watkins (g)
Recorded 1966
 
verve 2作目となるアルバム。Outhippedに至る過程の作品として位置づけられる。
本アルバム中に含まれるt4「Nightowls」は、organ好きの私としては、記憶に刻み込んで
おきたい重要な1曲。彼女のOrganの魅力が凝縮された1曲と言ってもいいでしょう。
Murrayのテナーが泣きの一節を聴かせた後に、あたかも地を這うように迫り来るBarbaraの
Organには凄みすら感じてしまいます。
エフェクトを効かせた繊細な音処理とdirtyなテイストを含ませながらも、けっして泥臭くなら
ず、あくまでCoolに燃え上がっていくこのOrganは彼女ならではの世界でしょう。
それにしてもこのNYの猛者どもをしたがえて、先頭を切るorgan には貫禄すら漂っています。

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Barbara Dennerlein

Category: vocal  

Tracy Todd

Tracy Todd  Tracy Todd (voc)
  Alan Pasqua (p)
  John Patitucci (b)
  Peter Erskine (ds)
  Bob Sheppard (ts-1, ss-6)
  Jeff Beal (tp-4)
  Starr Parodi (synth-8)

  Recorded at O’Henry Sound Studios, Burbank, CA
  YJ-0010-2 (Yinjazz) 1998

  1. Deep Song
                      2. The Meening of the Blues
                      3. Inside a Silent Tear
                      4. Moon and Sand
                      5. You Must Believe in Spring
                      6. A Flower is a Lovesome Thing
                      7. After Hours
                      8. He’s Gone Away

Pasqua - Patitucci - Erskineの基本のピアノトリオをバックに、曲によりゲストが入る構成。

このアルバム中のm4「Moon and Sand」は、購入当時、my boomとなった1曲。
Erskineのブラシ、Patitucciの軽くbounceするベースをバックにBealのmuteの効いたペットがからみスタート、そこにTracyの伸びのあるsilky voiceが
入ってきて、もうつかみはバッチリ。
このBealのミュートtpがバックにソロに実にいい味付けをしてくれ、クールこの上ないtuneとなっている。当時、自分の中での大ヒット曲。
続く、私的には Evans のピアノで強く記憶に残る m5「You Must Believe in Spring」では、清楚で透明感のあるTracyのvocalの後にPasquaのpianoが
格調高く、大いに盛り上げてくれる。このPasquaもあらゆるスタイルの中で輝きを見せてくれる。多才な人だ。

強力なバックがあってのこのアルバムとも言えるが、それを生かせたのもまた彼女の力であることに他ならない。

Tracy Toddに関して、以前、HPなども見た記憶はありますが、現在確かな情報がなく、状況がわかりません。
もしかしたら、これが最初で最後のアルバムなのかも。

JAZZ-vocal 3
Tracy Todd

Category: vocal  

The Look of Love / Diana Krall

Look of Love

Diana Krall (voc, p)
Russell Malone (g)
Christian McBride (b)
Peter Erskin (ds)
Jeff Hamilton (ds)
Paulinho Da Costa (perc) Luis Conte (perc) John Pisano (g) Dori Caymmi (g)
Claus Ogerman (arr, cond)
London Symphony Orchestra
Los Angeles Session Orchestra
Recorded 2001

vocal編スタートは、vocalをまともに聴くきっかけともともなった、というよりは
引きずり込まれたとも言っていいvocalist、Diana Krall嬢から行ってみましょう。
今ではメジャーもメジャー、大メジャーといってもいいようなビッグな存在ですが、
私が初めて聴いた彼女のアルバムは、ジャケットの写真も、メジャーという雰囲気には、
ほど遠い「Stepping Out」でした。荒削りながらも、そのパンチの効いた唱いっぷりに
スケールの大きさを感じました。
そして今回紹介のこの「Look of Love」との出会いです。
今世紀前には、この女性vocal、しかもストリングス入り、おまけにこのフェミニンな
ジャケットまでついてくれば、もう硬派Jazzファンであった私には考えられない世界で
した。「てやんでい!そんなもん聴けるけい!」と言ったとか。

彼女の唄は、そんな頑ななまでに硬派一筋の私に「違う道」もあることを、やさしく
教えてくれたのであります。
このことばの端々にまで、ゆきとどいたJazzのspiritは天性のものでしょうか。そして
昔よく耳にしたキングコールの「Love Letter」など他の人の曲まで、彼女が唱えば
全てが彼女の唄、そして彼女色に染まったJazzになってしまいます。
「姉御!今日から師匠と呼ばせていただきやす!」
かくしてめでたく軟派、いやVocal開眼となったわけであります。

このブログも始めてまだ一月もたっていないという段階ですが、ここ何回かの記事を
振り返ってみると、Olivia Trummer-Alice Coltrane-Diana Krallという流れを見るに
つけ、まあ、何ということでしょう、あらためて我が身の節操の無さを感じているしだい
であります。しかしながら、これは各編プロローグなどでも述べている通り、それぞれの
時代に集中して聴いてきたということであり、決してこれらを同時期にチャンポンで聴いて
いたということでは.....ええい、苦しい言い訳になってしまった。次に行こう!

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Diana Krall

Category: vocal  

vocal 編プロローグ

Jazzのアドリヴという部分に魅力を感じていた私は、スキャットという手法があるに
せよ、歌詞という制約のあるvocalは、インスト物に比べ即興性が薄くなるなどと、
硬派jazzファンを自認する私は勝手な理由をつけては、Chet Bakerなど特別な例外を
除き、長年vocalを避けてきたのですが、松坂在住友人の紹介などもあり、今世紀に
入ったあたりから少しずつ聴くようになりました。
時期的には、丁度このブログで紹介している弟2期organ期の始まった頃ぐらいになる
のでしょうか。

過去を振り返ってみれば、「organ編プロローグ」でも述べている通り、一つの楽器に
集中してしまい、その間は他楽器はお休みというような聴き方のサイクルを繰り返して
きたわけですが、なぜかvocalだけは、現在のところこの方程式が当てはまりません。
弟2期organ期そして今は弟3期piano期が現在進行中といっていいような時を過ご
しておりますが、なぜかvocalはそれらと共に聴き続けています。
たぶん私がvocal物に求めるものは、他のインスト物に求めるものとは違ったものなの
でしょう。インスト物のjazzを聴く中での一服の清涼剤として、気分転換のような役目
になっているのかもしれません。

そして聴くのは、やっぱり女性vocalが多くなってしまいますね。まあ、いい年した
とっつぁんが、いくら唄がうまいからといって野郎の恋唄聴いてもねえ!でしょう!
(vocalは、男性vocalに限るという知り合いのシナトラ好き社長からは、激しいツッコミ
が入りそうですが...。あたしゃ、所詮邪道でござんす!)
やっぱ美形の歌姫! まあ最終的にはここらへんに落ち着くでしょう。

ということで、私にとっては、対外的には、あくまで本業外、例外中の例外、異例中の
異例、そして唯一の汚点(ちょっと言い過ぎか!)とも言うべきvocal編、行ってみましょう。

JAZZ - vocal 1

Category: organ (第2期)  

Alice Coltrane / Transfiguration

  Alice Coltrane (org)
  Reggie Workman (b)
  Roy Haynes (ds)
  Recorded in Performance at Schoenberg Hall, UCLA, April 16, 1978
  STONE01 (Sepiatone)  

  Disc 1)1. Transfiguration
      2. Spoken Introduction/One For The Father
      3. Prema
      4. Affinity

  Disc 2)1. Krishnaya
                          2. Leo, Part One
                          3. Leo, Part Two

彼女のこの絶え間なくドロドロ、ブクブクそして時に激しく吹き出してくる溶岩のようなorganを聴いていると夫であった故John Coltraneのsoprano saxが
脳裏に浮かんでくる。
かつてJohnの日本公演でのエピソード、「My Favorite Things」での延々と続く凄まじいばかりのsopranoソロに気分が悪くなり吐き気を催す人が続出したと
か、そんな光景が思い出されてならない。

彼女のこの生命力と爆発的エネルギーにあふれた音楽には、夫Johnの血が脈々と流れている。そう思わせるorgan である。
受け継がれ、生き続けるJohn Coltraneの音楽に出会えたこと、そしてorganという楽器で出会えたこと、感動の極みである。
Reggie Wokman(b), Roy Haynes(ds)というバックもありがたい。

尚、ここで使用されているorganは、通常他のorganistが使用しているhammond B3ではなく、非常にアナログ感のあるorganが使われているようです。

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Alice Coltrane

Category: piano (第3期)  

Westwind / Olivia Trummer Trio +1



Olivia Trummer (p)
Joel Locher (b)
Bodek Janke (ds, Perc)
Matthias Schriefl (tp, flh)
Recorded 2008

女性、ドイツ人、若手...ということで、イメージしていた、ありがちな欧州系
pianistの予想を見事裏切ってくれました。
ためらい無く打ち込んでくるフレーズは、小気味良く鋭い。音が生きている。
こういう生きた音を持ったpianoに出会うのも久しぶりだ。
何よりも、難しい顔をしながらウジウジと鍵盤を探っている様を感じないのがいい。
さしずめ、ちょっとスキを見せたら、途端、間髪入れず面に打ち込んでくるような
女剣士だ。できる!
美形女剣士ということで、ちょっとホメ過ぎてしまった。

前作「Nach Norden」も同様に鋭い太刀すじをみせてくれている。まっこと油断
ならぬ使い手。
希望を言わせてもらえば、どちらのアルバムもゲストが入っており、フロントに
管が入りバックに回った時の方が彼女の良い部分が出て、より魅力的になっている。
次回作では、この助太刀抜きのトリオのみで勝負した太刀すじをぜひみせてほしい。

第3期piano編一発目ということで、それだけ私の期待も大きいわけですが、美形で
pianoもキレる、若くて可能性の塊みたいなもんだ。こういうタイプは、邪念が入り、
以外と素直に伸びてくれないケースが多いものだが、願わくば大きく育って、再び
私の耳を喜ばせてくれることを祈るばかりだ。頼むよ!

Nach Norden


Live at the CD-release-concert of "Westwind" (April 2008)


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Olivia Trummer


Category: piano (第3期)  

piano 編プロローグ

このブログも、つかみとしては何とも間の悪い、どマイナーのorganからスタートしたということで、客足も非常に悪く開店休業状態になってしまいそうだ。
そこで、軌道修正!当初、organ編がある程度キリが良くなったところで他楽器編をスタートしようと目論んでいましたが、ここで急遽pianoに登場してもら
い、同時進行ということで進めることにいたします。

さて、いよいよpiano編ということでorganにドップリ浸かってしまった私の脳みそも、全く違う世界に入るにあたり、リセットしなければならない。

pianoについては、Jazzに飛び込んできた頃、その取っ掛かりとして馴染みのあったguitar, organの時代を過ごした後、主として黒人系piano例えば
Bud Powell、Wynton Kelly. Red Garland...などいわゆるハードバップ期を代表するようなpianoを多く聴きましたが、これを第一期piano期とします。

その後saxといっても、最後はほとんどColtraneになってしまいましたが、この弟一期sax(coltrane)期を経て再度pianoにはまることになります。

第一期piano期では、Bill Evansに出会うことになり、pianoにおいては、かつて出会ったことのないその感性に衝撃を受けながらも、Bluesを通過してきた
私は黒人pianist には、感じたことのない違和感を覚え、そのpianoを遠ざけていたのです。流れている血の違いみたいなものでしょうか。黒人の感性の奥深
くにあるBluesを感じる感覚、それがすっかり染み付いていた私は、白人であるEvansの音に無意識のうちに拒否反応を起こしたようです。
しかしながらその後のsax期を経たことにより、免疫ができ、徐々にそのEvansの魅力に引きずり込まれていくことになります。第2期piano期の始まり
です。ここではColtrane期に出会ったM.Tynerなど第一期とは、また違った感性のpianoに出会っていくことになりますが、その後また大きな出会いが待っ
ていようとは、思いもしませんでした。
Sax期に聴いたCharles Lloyd 4でのデビュー間もない頃のKeith Jarrettには、強烈な印象を受けながらも放っておいたのですが、ある日聴いたFMで
新譜として紹介された全編即興によるブレーメンでのソロコンサートは、衝撃の出会いとなりました。すぐさまレコード屋に飛んだのを覚えています。

こうして、Evansについては、わずかにずれますか゛、Keithに関しては、全くのリアルタイムで今後の方向を大きく左右するという出会いを経験できたこと
は、非常にラッキーだったと思います。そしてこの時点では、今日、彼らに影響されたこれほど多くのFollowerが生まれるとは、思いもしませんでした。
今、若いJazzファンがこうした百花繚乱のごとくいるEvans, KeithのFollowerのpianoを多く耳にするという中で、始めて彼らの音楽を耳にした場合、私が
経験したように彼らのpianoに大きな衝撃を受けることができるでしょうか?
過去の音楽を聴くのは大いに結構ですが、一方でこの生き物であるJazzのリアルタイムでしか聴けない今の音を聴かないのは、非常にもったいないことです。
かつてのEvansやらKeithのようなMusicianにリアルタイムで出会うかもしれないのですから。

ということで、このブログのスタートともなった第2期organ期の後、まさに現在進行中の第3期piano期ですが、今迄ですと、他楽器に移る際は、きっかけ
として節目となるようなMusicianとの出会いが必ずありましたが、この第3期piano期に関しては、それは当てはまらず、何となく入ってしまいました。
というのもorganistの絶対数が少なく、その分聴いてみたいというアルバムも少ないという裏事情があり、時々pianoにちょっかいを出しているうちにこの
流れとなってしまいました。
ここでは、かつてのEvansやKeithのような出会いを求め、終わりのないJazzの旅が続きますが、彼らのように一つのスタイルを造り出し、後に多くの
Followerを生み出すというような大きな存在との出会いは、現時点で、残念ながらまだありません。

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