Speak Devil-1 Speak Devil-2

01. Angel Food
02. Now and Again
03. Mahat
04. Chorale
05. Farewell
06. BT-U
07. Early to Bed
08. Dreamland
09. Hell's Gate

John Abercrombie (g)
Dan Wall (org)
Adam Nassbaum (ds)
Recorded July 1993 Rainbow Studio, Orlo
(ECM 1511) 1994

John AbercrombieのオルガンにDan Wallを起用しての前作 "While We're Young"(別頁
あり) に続くECM第2弾。
内容は、Abercrombie曲3、Wall曲3、Nassbaum曲1、3名共作曲2の全9曲。

前作からほぼ1年後になるという本作ですが、前作に引き続きAbercrombieの耽美的世界
も感じられる好内容のギター・オルガントリオ盤に仕上がっています。
この種のオルガン入編成のものについては、当時は、オルガンらしくないクール、温度感
の無いといった表現がされてましたが、これはオルガンと言えば、暑苦しい、泥臭い、黒
っぽい.........といった、一種の特殊分野的見方が蔓延していたことの表れでもあり、これ
は現在も多分にこの傾向にあると言えるのではないでしょうか。
ここでのDan Wallは、至極真っ当なJazzをプレイしており、感性面でも当時のコンテン
ポラリー・オルガン・シーンをリードしていたであろう感性を見せており、世代的には、
Jeff Palmerとともに、Larry Youngから現在のGoldings, Versace, Yahel, Bianchiなど
へつながる間の世代のオルガニストとして、地味ながらもその果たした役割は大きかった
のではないだろうか。
部分的にドイツのオルガニストBarbara Dennerleinのドローバー・チューニングやフレ
ージングに見せる感性に非常に似たものを感じ、ハッとするようなところもあり、世代的
にはWallが上になるが、オルガニストとしての活動時期は重なり、もしかしたらどちらか
が、その影響を受けたといったこともあるのかもしれない。

私的ベストチューンは、T4 "Chorale" 、ギターのエフェクト音には、時代を感じさせる
ものがあるが、ストレートな展開で見せる彼らのノリ、特にAbercrombieのギターから
くり出される先進感もあるフレージングは、今の時代にあてはめても全く古さを感じさせ
ないものがあり、あらためてAbercrombieというギタリストの独自性と先進性を再認識
させられる。新しいおもちゃのごとく若手ばかりがもてはやされるが、時代を切り拓いて
きて、なおかつその前向きな姿勢を維持し続けるベテラン、この存在は大きい、やはり限
られた人であろう。
90年代前半という時代を考慮し、オルガン史を振り返ってみるならば、当時の先端を進ん
でいたギター・オルガン・トリオと言えるのではないだろうか。

JAZZ-organ 101 amazon quick link
Dan Wall


Viktoria Tolstoyのアルバム 「My Swedish Heart」 からの一曲
"From Above"
Wakeniusのギターが泣かせる。





「My Swedish Heart」の記事は → こちらから

Ulf Wakeniusについては、後日(2006年)、Kjell Ohman(p), Hans Backenroth(b)
Joakim "Jocke" Ekberg(ds)を従えたカルテットを生で聴く機会に恵まれましたが、
このユニットは、Petersonの世界が色濃く反映されたもので、残念ながら、本曲に
感じられるような哀愁ある響きは聴けなかった。
その時点での自分の求める方向性とは違ったこのライブでの印象が後を引き、その
後、彼とは疎遠になってしまったという経緯があるのだが..................................
人生とは、押し並べてちょっとした出会いのタイミングに大きく左右されるもので
ある。


JAZZ-vocal 26 amazon quick link
Viktoria Tolstoy
05.15 (Tue) 00:21 [ vocal ] CM2. TB1. TOP▲
 Search-2.jpg

01. Grass Valley and Beyond
02. A Magnificent Death
03. All The Previous Pages are Gone
04. The Beauty of Failure
05. Whipping Post
06. O Sacrum Convivium
07. Search

Joel Harrison (g)
Donny McCaslin (ts)
Gary Versace (p, Hammond B-3)
Christian Howes (violin)
Stephan Crump (b)
Clarence Penn (ds)
Recorded at Sear Sound:December 2010
SSC 1300 (SUNNYSIDE) 2012

Joel Harisonは、本作のわずか一月前の録音となる "Holy Abyss"(別頁あり)にて記事歴が
ありますが、購入のきっかけは、Harrisonには悪いが、いずれも共演者の魅力というのが
まずあり、ついでにHarrisonのチェックを兼ねてというところであった。
前述の盤では、Cuong Vu(tp)とRoy Powell のオルガン、そして本作ではDonny
McCaslin(ts) とGary Versaceのオルガンといったところでしょうか。
内容は、Harrison曲4、Harrison-Versace曲1、他2曲となっているが、いずれも
Harrisonのカラーが強く出たものとなっているのではないだろうか。

ほぼ同時期の録音となる前作でも感じたことだが、本作においても全体としてかなりつく
り込まれた物語性も感じるような仕上がりとなっており、その傾向は本作においてより強
いものとなっていると感じる。しかし作品の質感としては、前作の無機質、硬質感、クー
ルといった質感に対し、本作においては、米国の原風景もイメージされるようなところも
ある、一種の爽やかさも感じる質感になっており、これはいずれもHarrisonの頭にあるイ
メージを具現化したものであり、そのめざすイメージにより、共演者もうまく使い分けた
ということなのだろうか。
本作においてHarrisonは、ボトルネックと思われる表現他においてギタリストとしても高
いレベルにあることを感じる部分はあるものの、多くのソロはとらず、もっぱらコンポー
ズ面に力を注いだといった感じで、自分の意思を隅々まで通した作り込んだ音楽というの
が彼の流儀なのであろう。こうして出来上がった音楽で、共演者それぞれのソロには、
Harrisonの意思が強く反影されていると感じられるのである。その点は良いとして、私的
には、本作における彼のめざす音楽の爽やかな質感が、どうも私の求めるものとは、ズレ
があることを感じたしだい、この辺のかすかなカントリー臭もある彼の感性は、Norah
Jonesとのつながりがあることからも何となくわかる気がする。ミュージシャンとして認
めるところはあるものの、私にとっては、所詮他流ということか。
Harrisonの強い意思の元、任されたパートを弾くVersaceのピアノは、キレイだし、上手
い、でも、そこに魅力は感じないというのが私の感性なのである。
ちょっと期待した前述の "Holy Abyss" でのRoy Powellのオルガン、そして本作での
Versaceのオルガンは、いずれも一部環境づくりに使われたのみというのも残念。
ピアノが本業のPowellはともかく、ただでさえ人材不足のオルガン界、Versaceはオルガ
ンで結果を出すのが、彼の生きる道であろうと思うし、それを期待したい。

JAZZ-guitar 36
(キナコちゃんが姿を消して
 ..............................................季節は冬から春へ、
 傷心の日々を乗り越え、春の訪れとともにシロウくんにも
 以前のダラ〜っとした日々が戻ってきたようです。)

neko8-1.jpg

neko8-3.jpg










  春満喫!

neko8-2.jpg








  (春はとにかく眠い。
   ドヨ〜ンとして、目は半分死んでる
   状態。なんとも情けない!)


(しかし、一歩外に出れば、そこは渡世人(猫?)あがり、
 飼いネコとして静かな日々を送ってほしいという、ご主人さんの切なる願いを尻目に、
 激しい抗争に明け暮れるというバチあたりな日々を送っているようで、顔の生キズも
 絶えません。困った奴です。)

neko8-4.jpg

neko8-5.jpg







  (時には、他の組関係者がシロウくんの
   シマに侵入。
   シロウくんと鉢合わせしようものなら、
   大変なことになります。)


neko8-6.jpg










  撮らんでくれい!

Gallery-ねこばなし-8






  Eddy Louiss (org)
  Jimmy Gourley (g)
  Guy Pedersen (bass on 1, 4)
  Kenny Clarke (ds)

01. A Night in Tunisia
02. Bluesnef
03. Tin Tin Deo
04. Autumn Leaves
05. Four and Six 〜 Summertime
Recorded December 15. 16 and 17, 1972, Studio Fremontel, Le Fidelaire.
276673-8(UNIVERSAL)

今回でオルガン記事も、ちょうど100回目になりました。その他の楽器という扱いで、
CDショップでもコーナーが無いというところもあるなど、常にマイナーな特殊分野
として扱われることも多いわけですが、正しいJazzを愛するピアノファンには、同じ
鍵盤楽器として一段低いものといった見方をする方も多いようです。
そんなマイナーなオルガンネタですが、当初から、このきりの良い100本という数字
は、こなしておきたいという一応の目標でもあったわけですが、この100回目にあた
り、1回目に記事としたEddy Louissを選んでみました。

Eddy Louiss(B1941)は、世紀末ころからの私の第2期organ期とも言ってよいその初
期段階で強力な推進力ともなった、私にとっては、organにおいては、師匠的存在。
遠い昔に、FMで流れていた "Dynasty / Stan Getz"(別頁あり) での彼のオルガンを
強い印象として記憶していたことが 大きなきっかけでもあり、すべての始まりでも
あったわけです。
60年代後半、デビュー当時のEddy Louissは、米国のLarry YoungやJimmy Smithと
は、違った独自のスタイルと感性を持ったorganistとして、そのギラつくほどの才気
あふれるプレイぶりには、目を見張るものがありました。

本作は、彼の本国フランスでのデビュー当時の注目された状況も落ち着き、後に彼
の多面性が強く表れてくる時代の前になる時期の作であり、ストレートにJazzと取
り組んだ作として、フレージングの巧みさ、歌心、そしてトップクラスのテクニック
を感じさせる切れ味.............等々、すべての面で限られた存在であることを感じさ
せてくれます。

フランスのorganistの演る "Autumn Leaves" 、米国のそれとは、やはりひと味、
違ったものを感じます。ここをことばで説明するのは難しいところですが、彼の感
性の質がよく表れているところではないでしょうか。
t5のクレジットが "Four and Six" となってますが、これはWes Montgomeryで
おなじみの "Four on Six" です。

その他のEddy Louiss関連記事は → こちらから

JAZZ-organ 100 amazon quick link
Eddy Louiss
While Were Young

  01. Rain Forest
  02. Stormz
  03. Dear Rain
  04. Mirrors
  05. Carol's Carol
  06. Scomotion
  07. A Matter of Time
  08. Dolorosa

John Abercrombie (g)
Dan Wall (org)
Adam Nassbaum (ds)
Recorded June 1992.
ECM 1489

John Abercrombieのリーダーアルバムですが、購入のターゲットは、オルガンの
Dan Wall(B1953)。
Dan Wallは、振り返ってみれば、このブログでとりあげるのは初めてになりますが、特
に嫌っていたというわけでもなく、好みのオルガニストとして彼のアルバムもほとんど聴
いてきました。ただ、近作で思うような作がなく、気がついてみれば記事にするタイミン
グを外してしまい、現在に至ってしまったといったところでしょうか。
世代的には、このブログでも記事歴のあるJeff Palmer(B1951)と近く、感性面でも両者
ともに、黒っぽさを表面に出さないクールなティストが持ち味という点で共通しているも
のがある。
同時代に本作のリーダーでもあるAbercrombieが、知性派とも言ってよい彼らを好んで
起用したのも、Abercrombie自身の感性の質を考えればうなずけるところである。
この同世代のWall, Palmerという共にAbercrombieとは関わりのある2人のオルガニスト
は、同じように共に過小評価という扱いをされてきたという点でも共通の物がある。
世間のオルガンに求める "らしさ" というものがいかに古くさく固定化されたものであっ
たということなのだろうか。
オルガンジャズなどという特別な言葉で表現され、ファンキー、グルーヴィー........などの
イメージしかされない、そしてその他の楽器としての扱い............もうそういう時代は、と
っくに終わっていると思うのだが.............。
本作は当時のいわゆる世間一般が考えるところのオルガンジャズらしくないサウンド、これ
をECMらしいサウンドなどと簡単に表現されることも多かった本作だが、彼らの感性だから
こそ、この耽美性も感じられるクールでありながらも、決して表面に表れない奥のところで
は熱いマグマも潜ませているかのような独特の味わいが生まれたのだろう。

JAZZ-organ 99 amazon quick link
John Abercrombie
Junk Magic


  01. Junk Magic
  02. Mystero
  03. Shining Through
  04. Prismatica
  05. Bodies at Rest and in Motion
  06. Stlagmite
  07. The Golden Age

Craig Taborn (p, key)
Mat Maneri (viola)
Aaron Stewart (ts)
David King (ds)
THI 57144.2 (Thirsty Ear) 2004

"Tim Berne / The Sublime and. Sciencefrictionlive"(別頁あり)や
"Farmers by Nature / Out of This World's Distortions"(別頁あり)で記事歴のある
Craig Tabornですが、近年では各種先進のプロジェクトでも彼の名を目にすることも
多く、やはり気になるミュージシャンの一人ですが、いろいろな表情を持つ彼の正体を
掴みきれていないのも事実です。
本作は、Mat Maneriのヴィオラをフィーチユアしたリーダー作ということで、リリース
当時購入したものですが、彼を知るために、最近引っ張り出しては、時折聴いてみたり
していますが思うように分析作業は進みません。
内容は、全てTabornの手による全7曲。ドラムスは、Bud Plusでもおなじみの
David King。

まともにソロをとってもなかなかキレを感じさせるTabornだが、本作では、トータルな
サウンドに重きを置いたアンサンブルを大事にしたとも思えるつくり、Maneriの弦の響
きも妖しく、人肌の温もりとは無縁なクール、アンビエントな空間を創り出している。
このヴィオラとテナーは、同じ持続音を発する楽器ということもあるのか、不思議な
相性の良さを見せており、これも選択したTabornのセンスなのだろう。
この脈絡が無くどこかつかみどころの無い展開を見せながらも、一方でどこか整理され
た精緻な広がりもある空間には、昔見た映画「2001 A Space Odyssey」での無機質な
何も無い白い空間のようなものもイメージしてしまうのだが、そこに彼の緻密な計算と
ともに現代的感覚に溢れた鋭敏なセンスも感じとれると同時にコンポーズ面での高い
能力も感じられ、彼が単なるピアノ弾きの存在ではないことも強く感じさせられるので
ある。
う〜む、他作でさらなる解析作業を進めることにしよう。

JAZZ-piano 59 amazon quick link
Craig Taborn

Bugge Live

01. Live in Amiens (11:13) Recorded April 2000
02. Live in Cologne (10:16) Recorded April 2000
03. Sharing Live in Paris (9:01) Recorded June 2001
04. Lone Live in Paris (11:23) Recorded June 2001
05. Live at BLA (20:46) Recorded December 2002
06. Feel Good (7:10) Recorded February 2000
07. Existence (6:48) Recorded February 2000

Buuge Wesseltoft (p, electronic sounds and rhythm)
John Scofield (g and sounds - 5 only)
Ingebrigt Flaten (b)
Anders Engen (ds)
Marius Reksio (b - 4 only)
Wetle Holte (ds - 5 only)
Per Martinsen (vinyl electronic rhythm and sounds - 1 only)
Paolo Vinaccia (sound engineer effects and percussion - 1,2,3,4)
Jonas Lonna (vinyl electronic rhythm and sounds - 2,3,4,5)
Rickard Gensollen (percussion and elctronic rhythms - 5 only)
Geir Ostensen (sound engineer - 5 only)
(Jazzland) 2003

JAZZLANDレーベルオーナーでもあるBugge Wesseltoft(B1964)のNew Conception
of Jazzシリーズの4作目となる本作は、シリーズ初のライブ盤で、各地での録音を
1枚のアルバムとしたもので、アルバム全体として流れがあるといったものではない。
ライブであるだけに、いずれも長尺トラックが多く、トータル77分近い収録時間は、
おトク感がある。が、大事なのは質。こういったPC打ち込みなどを、駆使した手法は、
生の環境では、いったいどうなのかという興味もあっての本作でしたが、シリーズ他作
同様、打ち込み部と生楽器のインプロが複雑に絡み合いながら、シンプルなテーマも徐
々に熱を帯び、ハイテンションの高揚感を実感できるものとなっており、また、このシ
リーズに共通している音楽としての心地良さを備えている点は、普段、私にとっては、
入り込んでしまうこともあり、特に好きなJazzはBGMとしては成り立たないのだが、
BGMとしても成り立つ音楽なのである。もちろん向き合って聴いても良しというこの
音楽は、いずれか一方に振り分けられてしまうことがほとんどという私にとっては、
稀な種類の音楽といってよいのだが、はたしてその要因はどこにあるのかというと、
自分でもまだ解明できていない部分なのである。
20分を超える本作の最長尺トラックT6 "Live at BLA"では、John Scofieldが、参加し
ているが、Scofieldも得意なはずのクラブシーンでうけるこのBuggeの音楽ではあるが、
やはりこの北欧の感性とその質の違いが、微妙に音楽に影響し、頂上まで上りきれなか
ったと思えるのは、ちょっと残念な気もします。





JAZZ-Other Instrument 10 amazon quick link
Bugge Wesseltoft
田舎の町が好きだ。
華やかな観光地にはない、哀愁がある。
考えてみれば、メジャーよりマイナー、明るいよりダーク、ハッピーよりナーバス............
なんかの指向とまるでいっしょだな..............(ふはっ)。

町に漂う空気を感じつつ、そこに暮らす、あるいは出入りする人々の様子、
建物、それら諸々のものが合わさった町のつくり.................
町の生きてきた歴史が見えてくるようである。
ここ飯能は、近くには秩父の山々があり、それら山村部の産物を平野部へと運ぶため
の中間地点となっていたのであろうか、そこに町ができ、町民文化が隆盛したという
ような流れが見えてくるのである。



hannou-2.jpg

hannou-3.jpg







 hannou-4.jpg


唐突だが、偶然にもふと出会った「うどん」の文字。
大正を思わせる古い建物、スリガラスのすきまから、覗き込んでみないと何屋さんだか
わからないような、はっきりしないところが良い。
これはちょっと試してみないわけにはいかんだろう.................いざ調査!

ということで おかみ 「たぬきをくれい!」

う〜む、、、、、う、うまい!

昼の時間帯のみで勝負、潔いね。偶然の出会い、そこがまたいいやねぇ!

中は、満席状態。失礼になるので写真はやめました。悪しからず。

hannou-5.jpg hannou-6.jpg
hannou-7.jpg hannou-8.jpg

Gallery-etc-8
04.23 (Mon) 00:39 [ etc ] CM0. TB0. TOP▲

  01. Tu Ca Nun Chiagne
  02. Chi Sa
  03. Io Te Vurria Vassa
  04. Mala Femina
  05. Reginella
  06. Guapparia
  07. Chiove
  08. Lacreme
  09. Anema e Core
  10. Munesterio

Roy Powell (p, melodica)
Lorenzo Feliciati (b)
Maxx Furian (ds)
Recorded and mixed (June 22-24th 2009) by Raimondo Mosci at Riff Raff Jazf studio,
Trevignan, Italy
TPRD0002 (TAPAS Records)

Roy Powellは、このブログでは、Joel Harrison(G)の新作 "Holy Abyss"(別頁あり)にてサイ
ドメンとして本作のLorenzo Feliciati(b)とともに参加しており、記事歴がありますが、その
盤では、本作などを含め、それまで聴いてきた印象とは、だいぶ変わり、コンテンポラリー
な質感に溢れたもので、彼の違った面を発見できましたが、本作はイタリアの名曲を集めて
の全10曲という内容になっています。

そういった内容ということで、前述の "Holy Abyss" で見せたピリピリするような緊張感の中
でのモーダルな攻めはなく、比較的オーソドックスなプレイぶりです。
どちらが彼の本来の姿なのか、なんとも判断に迷うところですが、リーダー作である本作の方
がより本来の彼に近いと判断するのが妥当なところなのでしょう。共演者の感性により、自在
に変化していくというタイプのようですが、全く別人のような感性を見せるPowellのピアノに
は、驚くものがありますが、元々かなり器用なタイプなのでしょう。独自の感性とスタイルも
感じられる彼だけに、それが器用貧乏という形で弱点にならぬことを願うばかりである。

Powellは、イギリス出身ですが、現在はノルウェー在住。初期作からは、Terje Gewelt(b)と
組んでの作品を残している。
本作でも、彼の持ち味であるメロディックでよく歌うといった面がよく出ており、技術面でも
それを生かすキレを備えたピアニストというのが彼の特徴ともなっているが、私的には、前述
のHarrison盤参加作で見せたピアノが強く印象に残っており、折角の先進感もある光る感性も
持ち合わせているのだから、より厳しい道となるが、そちらのフィールドで生きていくべき感
性の持ち主と思えるのである。岐路に立たされた時、より厳しい道を選ぶのが、クリエイター
の生き方というものだろう。楽な道を選んで、良い結果につながることは少ない。それが人生
というものである。

JAZZ-piano 58
フィギュアスケート国別対抗戦 2012

我が師 Eddy Louissの "Blues for Klook"を今シーズンのフリーテーマ曲として選んだ
高橋大輔選手が、フィギュアスケート国別対抗戦 2012においてシーズン最後の滑りを
見せてくれた。
シーズン当初は、曲と滑りが遊離している感もあり、Louissのファンとしては、何とな
く心落ち着かないヒヤヒヤ感を味わいながら見ていたものだが、今日のシーズンラスト
となるフリーは、まさにラストを飾るにふさわしい見事な出来だったと思う。
このフィギュアスケーティングのテーマ曲としては、難しいとも思えるこの難曲を自分
の曲として滑りきった高橋選手の心の入った演技は満足以上のものがあった。そして
Louissのファンとして、このマイナーな存在であるLouissと彼の曲が、メジャーな場で
お披露目される機会ができたこと、まことにうれしい限りです。
まずは、高橋選手に感謝! そしておめでとう!

Blues for Klookの入ったCD "Sang Mele"の記事は → こちらから

未分類-9
04.20 (Fri) 22:03 [ 未分類 ] CM0. TB0. TOP▲

  01. Awaken to Beauty
  02. Darkness has Lifted
  03. It's There for You
  04. Love's Sacred Gift
  05. Love Ignites
  06. Free Dance Song - Duet
  07. We Will Tell Our Story
  08. End the Constant Chase
  09. Free Dance Song
  10. We Will Tell Our Story - Solo

Loren Stillman (composer, as)
Kate McGarry (voc, harmonium)
Aaron Goldberg (org, keyboard)
Ali Jackson (ds)
Recorded at the Chapel at Phelps Memorial Hospital Center
             in Sleepy Hollow, NY on 2/22/04
Stained Glass Jazz

初めて出会ったレーベルの華のないジャケットということで、逆にそれが気になり、誰が演
ってるの?と手に取ってみると、なかなか興味引かれる面子、しかもAaron Goldbergが、
Organとなれば試してみないわけにはいかなくなって、手を出してみました。

このマイナーレーベル "Stained Glass Jazz" は、ライブJazzの記録を目的に始めたらしい。
Loren Stillman(B1980)は、このブログでも "Winter Fruits"(別頁あり)やグループ
"Bad Touch"の "Like a Magic Kiss"(別頁あり)で記事歴がありますが、10代でD. Liebman
やL. Konitzの指導を受けたと言われ、2000年代前半のテビュー当時は、天才肌のアルト奏
者として期待されていたが、クール、ダーク、アブストラクトでデリケートなタッチが持ち
味でハデに吹きまくるというタイプではなく、その辺も多分に影響してか、今まで大きな話
題になることもなく地味な活動をしてきた印象もあるが、なかなかの実力者であることは確
かであり、本作の楽曲も全て彼の手によるものであり、今までの活動を振り返ってもアルト
奏者としての才能と同等の才能をコンポーズ面にも感じてきたという彼でした。
Kate McGarryは、このブログでもちょっと前に "The Target"(別頁あり)で記事歴があり、そ
のアルバムでも共演者としてG.Versace, G.Hutchinson, D.McCaslin.......など、単なる歌伴
ではない共演者を選んでおり、そこに単なるヴォーカリストにとどまらない音楽的指向を感
じることができます。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本作のライブ会場はチャペルとなっており、ある
程度予想はしていましたが、内容の方は、清さ、清々しさ、そしてスピリチュアルなそして時
には、ケルト音楽やカントリーのテイストも感じられるようなものとなっており、ダーク、ダ
ーティーな不純指向の私には、ちょっと眩しい内容となっています。
これまた予想はしていましたが、Aaronのオルガンも目立ったソロはとらず、ベーシックな環
境づくりで参加しているといったつくりです。そんなことで、ダメもとで入手の盤でもありガ
ッカリ感は、全くありません。Kateのヴォーカルに今まで知らなかった感性を発見できたこと
そして時折入るStillmanの柔らかなソロとコンポーズ面での確かな能力、その辺に収穫あった
ことで、まずは良しとすることにしよう。

JAZZ - sax 37


20120415-2.jpg

20120415-3.jpg

20120415-4.jpg

Gallery-Photo-1
04.15 (Sun) 20:54 [ Photo ] CM0. TB0. TOP▲
Out of This-1



  01. For Fred Anderson
  02. Tait's Traced Traits
  03. Out of This World's Grow Aspens
    and Other Beautiful Things
  04. Sir Snacktray Speaks
  05. Cutting's Gait
  06. Mud, Mapped

Gerald Cleaver (ds)
William Parker (b)
Craig Taborn (p)
Recorded on June 24, 2010 at Scrootable Labs, Brooklyn
AUM067 (AUM Fidelity) 2011

近年では、Tim BerneやChris Potterのプロジェクト他、数々の先進のプロジェクトでも見か
けることも多くなってきたCraig Tabornですが、ちょっと気になるピアニストとして、彼の
初期作からそれなりに追ってきてはいるのですが、プロジェクトにより表情の変化も見せるな
ど、なかなか正体を掴みきれません。今回、Potterの来日公演もあったりしますが、彼が抜け
てしまったということで、生でその正体を掴む機会に恵まれなかったのは、非常に残念なとこ
ろです。

本作は、リーダーは特になしの"Farmers by Nature" 名義の2作目になります。
このジャケット裏の写真、どう見ても、揃って極悪人(笑)といった雰囲気が辛口をイメージさ
せ、また何かやらかしてくれそうで期待感も大いに高まります。美形のJazzマンは信頼性に欠
けるのである(笑)。写真を見る限りでは、Parkerが頭といったところか。

冒頭1曲目の "For Fred Anderson" のただならぬ緊張感に思わず引きずり込まれてしまいま
す。Tabornの必要最小限にして最大の効果、これ以上ないというほど音数を絞った時折入る
鋭利なアクセントが眼前にイメージを投影してくれます。
Parkerのアルコから奏でられる震えるような響きは、地平を這い、そして時間を自在に操るか
のように低い空間に漂う展開には、朝もやでおぼろげな情景がイメージされますが、やがて湧
き出る清水の流れる音とともに、もやは徐々に流れ、周囲の木々はそのくっきりとした輪郭を
現してくるが、そこに一条の光とともに何か希望のようなものもイメージさせられるのは、彼
らの際立った表現力の成せる技であろうか。そして硬質で凛としたたたずまいでありながらも
そこにある柔らかなやさしさは、表現への並々ならぬ決意と強い意志があったればこそという
ことであろうか。曲名の "For Fred Anderson" にその意味を見た思いである。

1曲目の幽玄な雰囲気から一転して2曲目 "Tait's Traced Traits" では、Tabornの激しいパー
カッシブなプレイが飛び出すなど、本作全体を通して終始、緩急、奔放にして自在な展開で、
時には3者の動きは、同期していないと思えるような場面もあるのだが、全体として見れば、
音楽としての構成美も感じられるほどの完成度も感じられるものとなっている。
3者の絡みは、誰かが中心にといったものでなく、均等であるが、ここでのParkerのベースの
存在感は特筆ものであり、特にアルコによる表現には神がかり的なものがある。また、静の
展開でのCleaverの多彩でセンシティブな小技も見事に機能している。
しかしながらこれも、一般的なピアノトリオあるいはJazzに形を求めるという人には、受け
入れがたいものとなるのかもしれない。美ととるか否か、それは常に紙一重のところに存在
するものである。いずれにしても受け取り方は自由であり、この違いこそが人間たる所以で
あろう。そしてそこに自由があるからこそJazzであろうと思えるのである。

Out of This-2

JAZZ-piano 57
  01. Molten Soul
  02. Jazz Crimes
  03. The Long Way Home
  04. Oumou
  05. Still Pushin' That Rock
  06. Can a Good Thig Last Forever
  07. Boogielastic
  08. Unknowing
  09. News from the Front
  10. Letting Go
  11. The Birthday Song

Joshua Redman (ts, as, ss)
Sam Yahel (hammond B3, keyboards)
Brian Brade (ds)
Bashiri Johnson (tambourine, shaker, congas, bongo)
Recorded March 2002 at Sear Sound, NYC
WARNER BROS/9362-48279-2

前回、記事とした"Yaya3/Sam Yahel"とは同年録音、同メンバーだが、こちらはRedmanを
リーダーとするElasticバンド名義となる一作となっており、購入のターゲットとしているの
はオルガンのSam Yahel。
同メンバー、同時期ということで内容的にも近いものがあるが、やはりこちらはRedmanの
リーダーアルバムであり、Yahelのオルガンlが目的であれば、前述の"Yaya3"の方が彼のソロ
パートも多くおすすめできるが、わずかに違いと言えばそんな印象の違いであろうか。

エリート、サラブレッド、優等生といったイメージもあったRedmanは、たぶんにそんな2世
タレントの先入観も影響したのであろうか、自ら好んで聴きたいと積極的な関係は築いてこな
かったのだが、当初、自分の求める方向性とは微妙なズレを感じていたのも事実であろう。
その才能は感じつつも密な関係は拒んできたということで、ちょうどBrad Mehldauとの関係
と似たものがあるのかもしれない。
そんなRedmanですが、関連作を含めれば、これまでそこそこの数は聴いており、好まないな
がらも関係が続いているということで腐れ縁というやつでしょうか。

ここでのRedmanは、それまで私が抱いていた負のイメージ、そしてJazzの呪縛から解き放た
れたかのような自由なプレイを見せており、当時、来日した際のステージでは、オルガンもプ
レイするなどエネルギッシュかつ適度な不良性も加味され一皮むけた感もあったが、この後の
西海岸でのSFジャズ・コレクティブでの活動へとつながるきっかけとなっているのではないだ
ろうか。
但し、Redmanが意図するこのオルガンを入れたファンクティストも加味した路線も、不良に
なりきれない優等生といった中途半端ななグルーヴ感が、どこかにつきまとい、全体のサウン
ドとして心から楽しめない音楽と感じるのは私だけであろうか?やはりJoshuaのサックスは上
手いが、魅力に欠ける、これが私と彼の相性なのであろうか。

しかしながらグループのサウンドとしての印象とは別に、私が目的とするこの盤のターゲット
としたYahelあるいはオルガンを通して見た場合、それまでのPeter Bernsteinなどの共演者に
替わりRedmanという感性の混ざった化学反応の意味は大きく、Yahelのオルガンを前に進め
るという点で、その関わったものは大きかったのではないだろうか。この点ではRedmanの果
たした役割を素直に認めたいと思うのである。リーダーであるRedman中心に見るとこの盤の
評価、見方も全く違ったものになるでしょう。
また、このグループでの、Bradeのドラミングの持つ意味は大きく、その創造性に溢れたドラ
ミングは、他の2人から多くのものを引き出していると思え、今振り返ってみれば、何かを期
待させられる魅力溢れるトリオだったと思えるのである。
Yahelにしても、彼の先進性溢れた感性を最も振りまいていた時期ではなかったろうか。
やはり、Jazzにおいては、共演者の持つ意味の大きいこと、あらためて感じるしだいである。

JAZZ-organ 98 amazon quick link
Sam Yahel